- 売上高: 1,251.23億円
- 営業利益: 19.46億円
- 当期純利益: 12.78億円
- 1口当たり当期純利益 (EPU): 49.75円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 1,251.23億円 | 1,375.87億円 | -9.1% |
| 売上原価 | 1,125.62億円 | 1,237.63億円 | -9.1% |
| 売上総利益 | 125.61億円 | 138.24億円 | -9.1% |
| 販管費 | 106.14億円 | 101.32億円 | +4.8% |
| 営業利益 | 19.46億円 | 36.92億円 | -47.3% |
| 営業外収益 | 2.27億円 | 2.07億円 | +9.7% |
| 営業外費用 | 1.96億円 | 1.02億円 | +92.2% |
| 経常利益 | 19.77億円 | 37.97億円 | -47.9% |
| 税引前利益 | 19.28億円 | 37.98億円 | -49.2% |
| 法人税等 | 6.49億円 | 12.29億円 | -47.2% |
| 当期純利益 | 12.78億円 | 25.69億円 | -50.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 12.41億円 | 25.32億円 | -51.0% |
| 包括利益 | 14.74億円 | 23.63億円 | -37.6% |
| 支払利息 | 1.82億円 | 88百万円 | +106.8% |
| 1口当たり当期純利益 (EPU) | 49.75円 | 99.10円 | -49.8% |
| 潜在株式調整後1口当たり当期純利益 | 98.36円 | 98.36円 | +0.0% |
| 1口当たり分配金 (DPU) | 34.00円 | 34.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 1,050.69億円 | 1,126.48億円 | -75.79億円 |
| 現金預金 | 48.88億円 | 44.38億円 | +4.50億円 |
| 売掛金 | 430.67億円 | 490.37億円 | -59.70億円 |
| 棚卸資産 | 266.97億円 | 290.53億円 | -23.56億円 |
| 固定資産 | 942.54億円 | 908.81億円 | +33.73億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 1.0% |
| 粗利益率 | 10.0% |
| 流動比率 | 134.6% |
| 当座比率 | 100.4% |
| 負債資本倍率 | 1.03倍 |
| インタレストカバレッジ | 10.69倍 |
| 実効税率 | 33.7% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -9.1% |
| 営業利益前年同期比 | -47.3% |
| 経常利益前年同期比 | -47.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -51.0% |
| 包括利益前年同期比 | -37.6% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済投資口数(自己投資口含む) | 25.12百万株 |
| 自己投資口数 | 335千株 |
| 期中平均投資口数 | 24.96百万株 |
| 1口当たり純資産 (NAV) | 3,969.36円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期分配金 | 34.00円 |
| 期末分配金 | 35.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| KansaiChukyo | 9.42億円 | 2.57億円 |
| KantoTohoku | 54百万円 | 4.12億円 |
| KyushuChugoku | 6.01億円 | 13.10億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 2,547.00億円 |
| 営業利益予想 | 46.00億円 |
| 経常利益予想 | 46.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 30.00億円 |
| 1口当たり当期純利益予想 (EPU) | 120.20円 |
| 1口当たり分配金予想 (DPU) | 35.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2の小野建は、売上・利益ともに減速し、マージンの縮小が鮮明な弱い決算となりました。売上高は1,251.23億円で前年同期比-9.1%、数量・鋼材市況の軟化が主因とみられます。営業利益は19.46億円で-47.3%、経常利益は19.77億円で-47.9%、当期純利益は12.41億円で-51.0%と、利益面の落ち込みが売上減少を大きく上回りました。営業利益率は1.56%(=19.46/1,251.23)と低下し、前年推計2.68%(36.9/1,376.6)から約112bp縮小しました。純利益率は0.99%(=12.41/1,251.23)で、前年推計1.84%から約85bp縮小しています。粗利益は125.61億円、粗利率は10.0%で、粗利の絶対額縮小に対して販管費106.14億円が重く、固定費吸収が進まず営業レバレッジが逆回転しています。営業外収益2.27億円・営業外費用1.96億円で、非営業の純寄与は+0.31億円と小幅なプラスに留まりました。支払利息は1.82億円ながら、インタレストカバレッジは10.69倍と当面の金利負担耐性は維持されています。一方、ROEは1.3%(純利益率1.0%×総資産回転率0.628×レバレッジ2.03倍)と低水準で、資本効率の低下が明確です。ROICは0.9%とベンチマーク(7–8%)を大幅に下回り、資本効率面の警告サインが点灯しています。バランスシートは総資産1,993億円、純資産984億円、負債1,009億円で、負債資本倍率1.03倍、流動比率135%・当座比率100%と流動性はぎりぎり健全圏にあります。短期借入金319億円と長期借入金208億円により、運転資金依存の高い資金構成です。営業CF等のキャッシュフロー開示がなく、利益の質(営業CF対純利益)評価ができない点は大きな不確実性です。配当性向は計算値で139.7%と高く、利益水準が続く場合の持続性に懸念が生じます。今後は市況(鋼材価格・需要)と在庫・売掛の回転改善、販管費の引き締め、金利動向が回復の鍵となります。非コア寄与(営業外収入比率18.3%)への依存度上昇は望ましくなく、本業マージンの立て直しが優先課題です。総合商社型の持分法利益ドライブは観測されず(未記載)、同社は専門商社としての売買差益・在庫マネジメントによる収益回復が中心シナリオとなります。総合的に、収益性・資本効率の悪化とCF情報の欠落がボトルネックで、短期は防御、足元の在庫回転・与信・価格政策の実行確度を見極める局面です。
ステップ1(ROE分解): ROE 1.3% = 純利益率1.0% × 総資産回転率0.628 × 財務レバレッジ2.03倍。ステップ2(変化の最大要因): 最大の悪化要因は純利益率の低下(営業利益率1.56%まで低下、純利益率0.99%)。売上減少に対し販管費がほぼ横ばいとみられ、営業レバレッジが負に作用。ステップ3(ビジネス上の理由): 鋼材価格下落・数量軟化により粗利率・粗利額が縮小し、固定費(販管費)吸収が悪化、さらに金利負担・その他費用が純利益率を圧迫。ステップ4(持続性評価): 市況影響が大きく半ば一時的だが、販管費水準・在庫構成が見直されない限りマージン回復は限定的で、短期に自然回復する保証はない。ステップ5(懸念トレンド): 売上成長率(-9.1%)に対し販管費の絶対水準が高止まり(販管費率8.48%)で、売上減少>販管費減少のミスマッチが継続。営業外収入比率18.3%と非コア依存度が相対的に上昇している点も質の面で懸念。
売上は-9.1%と縮小し、鋼材需要の弱さ・価格下落の影響が示唆されます。粗利益率は10.0%で、サプライチェーン需給の緩みと価格競争が影響した可能性が高いです。営業利益は-47.3%と大幅減で、販管費の固定費性が露呈。今後の売上持続性は、建設・製造分野の需要回復と在庫戦略(回転重視かマージン重視か)の最適化次第です。価格転嫁力の回復が見られれば粗利率は改善余地がありますが、短期はボラティリティが続く見込みです。利益の質は、営業外の寄与が18.3%と高めで、本業ドライブが弱い構図。CF未開示のため真水の創出力評価に限界があります。見通しは、市況底打ちと回転率改善(売掛・棚卸の圧縮)を前提に漸次改善、ただし販管費の削減・金利負担管理が並走しないとROE/ROICの回復は鈍いと見ます。
流動比率134.6%・当座比率100.4%で短期流動性は下限ながら許容範囲。D/Eに相当する負債資本倍率は1.03倍で過度のレバレッジではない。短期借入金319.45億円が大きく、現金48.88億円に対し資金繰りは運転資産(売掛430.67億円・棚卸266.97億円)依存。満期ミスマッチは短期債務が厚い一方、当座資産(現金+売掛)でほぼカバー(当座比率約100%)できており、過度なリスクは現状限定的。固定負債は長期借入金207.84億円で、返済スケジュール次第だが耐性はある。オフバランスの具体的債務は開示なしで不明。自己資本は974.71億円と厚いが、低ROICが資本効率のハングとなっている。
営業CF・投資CF・財務CFが未記載のため、営業CF/純利益やFCFの定量評価ができません。利益の質判定(営業CF/純利益<0.8の警告など)は保留とします。運転資本は売掛430.67億円・棚卸266.97億円・買掛248.34億円で、売掛・在庫に資金が滞留するビジネス構造。売上減速局面では在庫評価損や回転鈍化が営業CFを圧迫しやすく、運転資本の縮減実行がCF改善の鍵です。支払利息1.82億円は現在の営業力で十分賄えているが、金利上昇や回転悪化時にはCFの安全余裕が低下するリスク。配当と設備投資のFCFカバレッジはデータ欠落で判定不能ですが、利益水準に対する配当性向が高い点から、内部資金のみでの完全賄いは難しくなる可能性があります。
配当性向は計算値で139.7%と高く、現行利益水準が続く前提では持続可能性に懸念。FCFカバレッジは未算定(CF未記載)だが、運転資金負荷の高い局面では配当余力が一段と制約されます。自己資本の厚みはあるものの、ROIC0.9%・ROE1.3%と資本効率が低く、株主還元の原資を安定的に生み出す力が弱い。よって、中期的な安定配当維持には、(1) 粗利率の回復、(2) 販管費の抑制、(3) 在庫圧縮による営業CFの改善、が前提条件となります。方針見通しとしては、市況回復が確認できるまで一時的に配当性向を抑制するか、利益回復を待って実質性向の正常化を図る選択が考えられます。
ビジネスリスク:
- 鋼材価格の下落・ボラティリティによる粗利率圧迫
- 需要減速(建設・製造向け)による数量減と在庫回転悪化
- 仕入先・販売先との価格転嫁タイムラグ拡大
- 競争激化による販売マージン縮小
財務リスク:
- 短期借入金依存(319.45億円)に伴う金利上昇耐性の低下
- 当座比率100%近傍による流動性の脆弱化リスク
- 高配当性向(139.7%)の継続による自己資本の毀損リスク
- 運転資本膨張による営業CF悪化リスク
主な懸念事項:
- ROIC0.9%と資本効率が著しく低いこと
- 営業利益率1.56%と低マージン構造の定着リスク
- 営業外収入比率18.3%と非コア依存の相対的上昇
- キャッシュフロー情報未記載による利益の質評価の不確実性
重要ポイント:
- 売上-9.1%、営業利益-47.3%で、営業レバレッジの負の効果が顕在化
- 営業利益率は1.56%と前年から約112bp縮小、純利益率も約85bp縮小
- ROE1.3%、ROIC0.9%と資本効率が低迷
- 流動性は当座比率100%で下限をかろうじて維持、短期借入依存が大きい
- 配当性向139.7%は現行利益水準下では持続性に課題
- CF未開示で利益の質の判定に不確実性
注視すべき指標:
- 粗利益率と営業利益率の四半期推移(価格転嫁と在庫評価影響)
- 売掛回転日数・在庫回転日数(運転資本圧縮の進捗)
- 営業CF/純利益比率(≥1.0の回復)
- 短期借入金残高と平均借入金利(インタレストカバレッジ維持)
- 販管費率(8%台→7%台への低下目標)
- 市況指標(主要鋼材価格、建設着工統計)
セクター内ポジション:
専門商社(鉄鋼流通)として、総合商社のような持分法利益ドライブは限定的で、市況・在庫マネジメントへの感応度が高い分、景気局面での業績ボラティリティが相対的に大きいポジショニング。
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