- 売上高: 14.67億円
- 営業利益: -98百万円
- 当期純利益: -73百万円
- 1株当たり当期純利益: -66.23円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 14.67億円 | 13.85億円 | +5.9% |
| 売上原価 | 8.53億円 | - | - |
| 売上総利益 | 5.33億円 | - | - |
| 販管費 | 5.51億円 | - | - |
| 営業利益 | -98百万円 | -17百万円 | -476.5% |
| 営業外収益 | 25百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 1百万円 | - | - |
| 経常利益 | -92百万円 | 5百万円 | -1940.0% |
| 税引前利益 | -9万円 | - | - |
| 法人税等 | 6百万円 | - | - |
| 当期純利益 | -73百万円 | -5百万円 | -1360.0% |
| 減価償却費 | 6百万円 | - | - |
| 支払利息 | 45万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -66.23円 | -5.24円 | -1163.9% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 7.90億円 | - | - |
| 現金預金 | 5.77億円 | - | - |
| 売掛金 | 1.51億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 3百万円 | - | - |
| 固定資産 | 1.20億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -94百万円 | -36百万円 | -58百万円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -55百万円 | -27百万円 | -28百万円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 1.71億円 | -2百万円 | +1.73億円 |
| フリーキャッシュフロー | -1.49億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 営業利益率 | -6.7% |
| 総資産経常利益率 | -9.6% |
| 1株当たり純資産 | 511.30円 |
| 純利益率 | -5.0% |
| 粗利益率 | 36.3% |
| 流動比率 | 319.0% |
| 当座比率 | 317.8% |
| 負債資本倍率 | 0.47倍 |
| インタレストカバレッジ | -219.73倍 |
| EBITDAマージン | -6.3% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +5.9% |
| 経常利益前年同期比 | -91.3% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 1.12百万株 |
| 自己株式数 | 7千株 |
| 期中平均株式数 | 1.11百万株 |
| 1株当たり純資産 | 510.68円 |
| EBITDA | -92百万円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 15.82億円 |
| 営業利益予想 | -1.95億円 |
| 経常利益予想 | -1.87億円 |
| 当期純利益予想 | -1.36億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | -122.74円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2025年度Q4のBCC株式会社は、売上成長を確保しつつもコスト増を吸収できず営業赤字を拡大させ、赤字体質が継続する厳しい決算でした。売上高は14.67億円で前年比+5.9%と増収を達成しましたが、営業利益は-0.98億円、経常利益-0.92億円、当期純利益-0.73億円と各段階で赤字となりました。粗利は5.33億円、粗利率は36.3%と一定の利益創出力を維持する一方、販管費5.51億円が粗利を上回り営業赤字の主因となりました。営業利益率は約-6.7%(当社試算)、経常利益率は約-6.3%、純利益率は-5.0%で、いずれも前年から悪化したと推察されます。デュポン分解では、ROEは-12.8%(=純利益率-5.0%×総資産回転率1.441×レバレッジ1.79倍)と資本効率が大幅に毀損しました。総資産回転率1.441とレバレッジ1.79倍は比較的健全な効率と保守的な資本構成を示すものの、利益率のマイナスがROEを強く押し下げています。キャッシュフローは営業CF-0.94億円、投資CF-0.55億円、フリーCF-1.49億円とマイナスで、財務CF+1.71億円により手元資金を補填しています。営業CF/純利益は1.29倍と1.0倍を上回り、利益の現金裏付けは相対的に保たれていますが、赤字下での評価であり安心はできません。流動性は現金預金5.77億円、流動比率319%、当座比率318%と非常に厚く、短期の支払い能力は高いです。負債水準も負債資本倍率0.47倍と低く、財務レバレッジは抑制的です。一方、ROICは-475.6%と極めて低水準(負値)で、投下資本に対する収益性が大きく毀損しています。データには売上原価と粗利に整合性のない箇所があり(売上高・粗利は整合、一方売上原価が不整合)、原価構造の精緻な分析には限界がある点に留意が必要です。資金面は当面安定的ながら、持続的なFCF創出に至っておらず、構造的な黒字化が喫緊の課題です。販管費の伸びが売上の伸びを上回っている可能性が高く(粗利<販管費)、収益改善にはコスト是正が不可欠です。営業外収益0.25億円は赤字圧縮に寄与したものの、恒常性は不透明で本業の転換なくしては収益性の改善は限定的です。配当は未記載であり、現状の損益・FCF水準からは慎重運営が続くとみられます。今後は、売上成長の質(単価・解約率・継続率)と同時に販管費の抑制、案件採算の改善、価格転嫁の進捗が鍵となります。
ステップ1: ROEを純利益率(-5.0%)×総資産回転率(1.441)×財務レバレッジ(1.79倍)に分解すると、ROEは約-12.8%となる。ステップ2: 構成要素のうちROE低下へ最も影響したのは純利益率のマイナス幅である(回転率は1.44と一定水準、レバレッジも1.79倍と中立)。ステップ3: 純利益率悪化の主因は粗利5.33億円に対し販管費5.51億円が上回るコスト超過で、規模の経済が働かず営業赤字(-0.98億円)となった点にある。ステップ4: このコスト超過は、採用・販促・開発などの先行投資や人件費インフレに起因する可能性が高く、短期的には継続リスクがある一方、費用最適化(採算の悪い案件削減、価格改定、稼働率改善)が進めば改善余地はある。ステップ5: 警戒すべきトレンドは、売上高+5.9%に対し販管費の伸びが粗利の増加を上回っている可能性が高い点(粗利率36.3%でも赤字)で、営業レバレッジが負に働いている。
売上は+5.9%で増勢を維持したが、粗利率36.3%と水準はあるものの販管費吸収に至らず、成長の質は十分とは言い難い。営業外収益0.25億円が経常段階の赤字縮小に寄与しており、本業依存度の観点で質は低下。減価償却費0.06億円と規模は小さいため、EBITDAベースでも-0.92億円とキャッシュ創出力の弱さが露呈。短期見通しでは、コスト最適化と単価是正が進めば損益分岐点の引き下げで黒字転換の余地はあるが、現状トレンドは慎重。中期では、案件ミックス改善(高付加価値比率の引き上げ)と解約・チャーン管理、効率的な獲得コスト改善が持続成長の条件となる。
流動比率319%、当座比率318%で短期流動性は非常に厚く、警告水準(流動比率<1.0)には該当しない。D/E相当の負債資本倍率0.47倍とレバレッジは低く、支払能力は高い。満期ミスマッチは流動資産7.90億円が流動負債2.48億円を大幅に上回り、短期債務のロールオーバー依存は限定的。借入は短期0.10億円、長期0.20億円と小さい。オフバランス債務の開示はなく不明。自己資本5.68億円、1株当たり純資産約511円と資本余力はあるが、継続赤字が続けば自己資本の目減りリスクがある。
営業CFは-0.94億円で純利益-0.73億円に対し営業CF/純利益は1.29倍と一見良好だが、赤字下での比較のため品質評価は留保が必要。フリーCFは-1.49億円(営業CF-0.94+投資CF-0.55)と大幅マイナスで、財務CF+1.71億円(資金調達)に依存。設備投資は-0.08億円と小規模だが、運転資本の変動(売上成長に伴う売掛増など)が営業CFを圧迫した可能性。運転資本操作の具体的兆候は明細不足で断定できないが、売掛金1.51億円・棚卸0.03億円と軽資産モデルのため、回収・与信管理の改善余地はある。
配当は未記載で方針は不明。現状、純損失・営業CFマイナス・FCFマイナスのため、仮に配当を実施しても内部資金または調達資金に依存する可能性が高く、持続可能性は低い。今後の配当余力は、営業黒字化と安定的な正のFCF創出が前提となる。
ビジネスリスク:
- 販管費が粗利を上回るコスト構造の固定化による恒常的な営業赤字リスク
- 価格改定や案件ミックス改善の遅れによる利益率低迷
- 需要鈍化・解約率上昇による売上成長の失速
- キーパーソン依存・採用難による実行能力の制約
財務リスク:
- フリーCFの恒常的マイナスと調達依存度上昇
- 赤字継続による自己資本の棄損と将来の希薄化リスク
- インタレストカバレッジの低さ(指標上はマイナス)に伴う金利上昇耐性の弱さ
- 回収遅延等による運転資金負荷の増加
主な懸念事項:
- ROE-12.8%、ROICが大幅マイナスと資本効率が著しく低い点
- 営業外収益への一時的依存が強まっている可能性
- データ不整合(売上原価と粗利の不一致)により原価構造の精緻分析が困難
重要ポイント:
- 増収ながらコスト吸収不全で営業赤字、ROE-12.8%まで悪化
- 流動性・レバレッジは良好で当面の資金繰りは安定的
- FCFは-1.49億円で資金調達に依存、黒字化と運転資本最適化が必須
- 販管費のコントロールと単価・ミックス改善が最重要の収益改善ドライバー
注視すべき指標:
- 営業利益率と粗利率の四半期推移(価格改定・ミックス改善の定着度)
- 販管費対売上高比率(人件費・販促費・外注費の伸び)
- 営業CFと売掛金回転(運転資本効率)
- 新規受注・継続率などの先行指標
- 財務CF依存度(増資・借入動向)
セクター内ポジション:
同規模の成長企業と比較して、財務安全性は高いが収益性・FCF創出力で後れを取るポジション。短期は資金繰りに懸念は小さい一方、中期は構造的な黒字化と資本効率改善が課題。
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