クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥72.6億 | ¥63.8億 | +13.8% |
| 営業利益 | ¥9.8億 | ¥10.1億 | −3.4% |
| 経常利益 | ¥9.6億 | ¥10.2億 | −5.6% |
| 純利益 | ¥6.0億 | ¥8.5億 | −29.2% |
| ROE(年換算) | 13.2% | 19.5% | - |
Executive Summary
2026年度第3四半期累計は増収減益であり、売上拡大が利益成長に転化していない点が最重要ポイントである。売上高は72.6億円(前年比+13.8%)、営業利益は9.8億円(同-3.4%)、経常利益は9.6億円(同-5.6%)、純利益は6.0億円(同-29.2%)となった。増収の主因はHRソリューション事業の人材派遣・受託の拡大であり、M&Aによる連結範囲拡大も寄与した一方、原価・販管費の増加および実効税率の上昇が減益、特に純利益の大幅減の要因である。
業績変動要因
【売上高】売上高は72.6億円で前年同期比+13.8%増収となった。セグメント別では人材派遣・受託が49.6億円(構成比68.3%、前年比+21.2%)と成長を牽引し、人材紹介は11.4億円(同+0.4%)、メディア&ソリューションは11.7億円(同+1.4%)と伸びは限定的だった。人材派遣・受託内の「受託・その他」売上は約3.0倍に拡大し、サービスミックスの変化が増収に寄与した。
【損益】営業利益は9.8億円(前年比-3.4%)、営業利益率は13.4%で前年同期15.8%から2.4pt低下した。粗利率も46.6%と前年同期50.2%から3.6pt低下し、原価構造の変化が確認できる。経常利益は9.6億円(同-5.6%)で営業外損益の影響は軽微。純利益は6.0億円(同-29.2%)と減益幅が拡大したが、これは実効税率が前年の約14.2%から37.1%へ上昇したためであり、事業損益面の悪化以上に税効果要因が純利益を押し下げた。総括すると増収減益であり、増収の利益転換効率の低下が今期の特徴である。
セグメント別分析
人材派遣・受託は売上49.6億円(構成比68.3%)、セグメント利益8.8億円(前年比-7.4%)、利益率17.8%で前年同期23.4%から5.5pt低下した。連結売上成長の大半をこのセグメントが占める一方、利益率悪化が全社マージンを圧迫している。人材紹介は売上11.4億円(同+0.4%)、セグメント利益3.9億円(同-3.3%)、利益率34.5%と高採算を維持。メディア&ソリューションは売上11.7億円(同+1.4%)、セグメント利益4.2億円(同+6.6%)、利益率36.0%(前年同期比+1.8pt)と改善が見られ、3セグメント中唯一利益率が上昇した。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は13.4%で前年同期15.8%から低下、純利益率は8.3%で前年同期13.4%から低下しており、増収に対して採算が悪化した。【キャッシュ品質】包括利益は6.0億円で純利益6.0億円とほぼ一致し、その他の包括利益要因による乖離は小さい。【投資効率】年換算ROEは13.2%であり、収益性の観点からは相応の水準を維持している。【財務健全性】自己資本比率は81.6%と極めて高く、現金及び預金は41.5億円で総資産の55.4%を占める。流動資産52.9億円に対し流動負債13.7億円と運転資本は厚く、短期的な財務リスクは低い。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の個別データは開示されていないが、BS動向から資金動向を把握できる。現金及び預金は41.5億円で前年同期の39.9億円から増加しており、事業拡大やM&Aの実施にもかかわらず現金水準は維持されている。売掛金は前年比+28.9%の9.5億円と売上高成長率を上回るペースで増加し、成長に伴う回収サイトの変化が資金効率に影響を与え得る点は留意される。買掛金は1.7億円へ増加したが絶対額は小さく、支払余力への影響は限定的である。のれんは16.3億円へ増加し、レッツアイ、BRAISE、ジーズ・コーポレーションの株式取得による投資活動の実施を反映している。総じて、豊富な現金を保持しつつM&A投資を進める資金構造が確認できる。
収益の質
経常利益と税引前利益はほぼ同水準(9.6億円と9.6億円)であり、特別損失は0.03億円と軽微で固定資産除却損が中心のため、収益の質を大きく損なう一時的要因は存在しない。一方、純利益の大幅な減益は実効税率が前年同期の約14.2%から37.1%へ上昇したことに起因し、事業損益の変動よりも税効果が業績の見え方に大きく影響している点は収益の質を評価する上で重要である。営業外収益は0.1億円と売上高比0.2%にとどまり、営業外要因への依存は限定的で、本業の損益がボトムラインの中心を占めている。包括利益6.0億円は純利益とほぼ一致しており、アクルーアル面での大きな歪みは見られない。
業績予想・ガイダンス
通期計画に対する進捗率は、売上高74.1%、営業利益76.8%、経常利益78.1%、純利益78.2%であり、利益面では標準的な75%進捗をやや上回っている。当四半期に業績予想の修正が行われている点は留意点である。通期計画自体が売上高+16.8%増に対し営業利益-2.5%、経常利益-6.2%を見込む増収減益シナリオであり、会社側も採算悪化を想定した計画としている。第4四半期に必要な売上高は約25.4億円、営業利益は約2.95億円であり、通期営業利益率13.0%の達成には第3四半期累計の13.4%からのさらなる悪化を回避することが前提となる。
株主還元
第2四半期配当は1株当たり35.00円であり、当四半期の配当予想修正はない。通期予想配当は1株当たり75.00円、通期予想EPSは123.50円であり、これらに基づく予想配当性向は60.7%である。第3四半期累計純利益6.0億円に対する配当性向は別途39.0%となるが、両者は算定期間が異なるため区別して理解する必要がある。現金及び預金41.5億円という財務余力を踏まえると、配当水準は財務基盤の範囲内にあるが、通期純利益計画自体が前年比減益であることから、配当の持続性は今後の利益率回復に依存する。
リスク要因
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人材派遣・受託事業への成長依存: 連結売上成長の大半を同セグメントが担う一方、セグメント利益率は前年同期比5.5pt低下しており、人件費・案件単価の変動が全社利益に与える影響が大きい。
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M&A統合リスク: レッツアイ、BRAISE、ジーズ・コーポレーションの連結化によりのれんが16.3億円まで増加した。のれんは純資産の26.7%を占め、統合遅延や期待収益の未達は減損リスクにつながり得る。
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税負担変動リスク: 実効税率が前年同期の約14.2%から37.1%へ上昇し、税引前利益の-3.5%に対し純利益は-29.2%となった。税効果の変動がEPSや配当性向の振れ幅を大きくしている。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 13.4% | 8.3% (3.6%–18.6%) | +5.1pt |
| 純利益率 | 8.3% | 6.1% (2.3%–12.8%) | +2.2pt |
業種内では営業利益率・純利益率ともに中央値を上回る水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 13.8% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | +3.4pt |
売上高成長率も業種中央値を上回っており、IQR上限にも近い成長ペースにある。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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売上高は前年比+13.8%増と業種中央値を上回る成長を維持する一方、営業利益は-3.4%減であり、増収の利益転換効率の低下が今期決算の中心的な論点である。
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純利益の-29.2%減は事業損益の悪化幅(-3.4%~-5.6%)を大きく上回っており、実効税率の上昇(14.2%→37.1%)が主因である点は、純利益とセグメント損益を区別して評価する必要性を示している。
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自己資本比率81.6%、現金及び預金41.5億円という財務基盤は、M&Aによるのれん増加(16.3億円)や統合コストに対する耐性を支えており、今後は買収先の収益寄与とのれん償却・減損動向の確認が構造的な注目点となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,018円 |
| base(基準) | 1,043円 |
| bull(強気) | 1,073円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 977円 |
| 調整後予想EPS | 129.5円 |
| 株主資本コスト r | 10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 60.7% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.07倍 / 8.1倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,016円〜1,072円、ω±0.1で 1,042円〜1,045円。
注記:
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。