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73252026 第2四半期グロースJGAAP

アイリックコーポレーション(7325) 2026年度第2四半期決算

2026年度第2四半期の売上高は52.8億円(前年同期比+17.9%)、営業利益は3.3億円(同+23.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

金融(除く銀行)/保険業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥52.8億¥44.8億+17.9%
営業利益¥3.2億¥2.6億+23.6%
経常利益¥3.3億¥2.7億+23.0%
純利益¥1.8億¥1.6億+13.0%
ROE4.6%4.0%-

Executive Summary

2026年度第2四半期累計決算は、売上高52.8億円(前年同期比+8.0億円 +17.9%)、営業利益3.2億円(同+0.6億円 +23.6%)、経常利益3.3億円(同+0.6億円 +23.0%)、親会社株主に帰属する純利益1.8億円(同+0.2億円 +13.0%)となった。売上高は増収基調を維持し、営業利益率は前年同期5.9%から当期6.2%へ改善した。税負担の増加により純利益の伸びは営業段階を下回ったが、主要4指標すべてで前年同期を上回る増収増益決算となった。

業績変動要因

【売上高】トップラインは前年比+8.0億円(+17.9%)の増収を達成した。セグメント別では保険クリニック事業が+4.4億円(+19.2%)、FA事業が+1.9億円(+20.8%)と二桁成長を牽引し、システム事業も+2.1億円(+36.5%)の大幅増となった。一方、ソリューション事業は▲0.4億円(▲5.5%)の減収であった。外部顧客向け売上高は全体で52.8億円となり、保険クリニック事業の売上構成比は52.0%で主力事業としての地位を確立している。

【損益】売上原価は12.7億円に抑制され、売上総利益は40.1億円(粗利率75.9%)と高水準の収益性を維持した。販管費は36.9億円(販管費率69.8%)となり、全社管理費用の配賦を含めた営業利益は3.2億円(営業利益率6.2%)へ改善した。セグメント利益合計は7.0億円であったが、全社費用3.8億円の配賦後に連結営業利益3.2億円となった。営業外収益は0.2億円、営業外費用は0.1億円で純額0.1億円のプラス寄与となり、経常利益は3.3億円に達した。特別損益では特別利益0.2億円に対し特別損失0.3億円(投資有価証券評価損0.1億円を含む)を計上し、税引前利益は3.0億円となった。法人税等1.3億円を計上した結果、税負担率は約41.1%と高水準となり、親会社株主に帰属する純利益は1.8億円(純利益率3.4%)に着地した。経常利益と純利益の乖離(約47%)は高い実効税率が主因であり、税務コストが利益圧縮要因となっている。

結論として、主力の保険クリニック事業とFA事業の拡大によるトップライン成長に加え、高粗利率の維持で増収増益を実現した。

セグメント別分析

保険クリニック事業は売上高27.5億円(全体の52.0%)、営業利益4.1億円(利益率15.0%)で、最大の売上構成比と高い利益率を誇る主力事業である。前年比では売上+19.2%、営業利益+21.6%と二桁成長を継続している。FA事業は売上高11.1億円(同21.0%)、営業利益0.4億円(利益率3.5%)で、前年の赤字から黒字転換を果たし収益性が改善した。ソリューション事業は売上高6.6億円(同12.5%)、営業利益1.6億円(利益率25.0%)と最も高い利益率を維持するが、売上は前年比▲5.5%の減収となった。システム事業は売上高10.0億円(同18.9%)、営業利益0.9億円(利益率8.9%)で、前年比+36.5%の大幅増収ながら利益率は一桁台に留まった。セグメント間では利益率に最大21.5ポイントの格差があり、ソリューション事業の高収益性と保険クリニック事業の規模拡大が全社業績を牽引する構造が確認できる。

主要財務指標

【収益性】ROE 4.6%、営業利益率6.2%(前年同期5.9%から+0.3pt改善)、純利益率3.4%(前年3.5%からほぼ横ばい)。粗利率75.9%は高水準を維持しているが、販管費率69.8%の高さが営業利益率を圧迫している。【キャッシュ品質】現金及び預金18.4億円、流動比率154.2%、当座比率154.2%で短期流動性は良好。一方、売掛金11.6億円の回収サイトに懸念があり、短期負債カバレッジは0.8倍と1倍を下回る。【投資効率】総資産回転率0.86回、EPS 20.55円(前年19.11円、+7.5%)。無形固定資産16.5億円(総資産比26.9%)とのれん3.2億円(同5.2%)の増加は投資拡大を示すが、投下資本回収の進捗が今後の効率性指標に影響する。【財務健全性】自己資本比率63.2%、流動比率154.2%、負債資本倍率0.58倍で保守的な資本構成。有利子負債5.2億円は総資産の8.4%に留まる。ただし短期負債比率96.5%と短期債務集中が留意点である。

キャッシュフロー分析

現金及び預金は18.4億円で、総資産の30.0%を占める潤沢な流動性を保持している。前年同期比では総資産が+0.9億円増加する中で現金水準は維持されており、営業増益が資金基盤の安定に寄与したと推察される。運転資本動向では売掛金が11.6億円計上され、売上高約2カ月分の水準にあるが、買掛金は0.9億円に留まり運転資本の効率性には改善余地がある。無形固定資産が前年12.2億円から16.5億円へ+4.3億円増加、のれんが1.2億円から3.2億円へ+2.0億円増加しており、ソフトウェア投資やM&A関連の投資活動が活発であったことが確認できる。有利子負債は5.2億円と限定的で、支払利息0.0億円からインタレストカバレッジは約183倍と利払い余力は十分である。短期負債に対する現金カバレッジは約0.8倍と1倍を下回るが、流動比率154.2%から判断すると流動資産全体では短期債務返済能力は確保されている。

収益の質

経常利益3.3億円に対し営業利益3.2億円で、非営業純増は約0.1億円と限定的である。営業外収益0.2億円の主な内訳は開示データでは詳細不明だが受取利息等の金融収益と推察される。営業外費用0.1億円も支払利息0.0億円を含む水準で、営業外損益が経常利益に与える影響は軽微である。特別損益では特別利益0.2億円と特別損失0.3億円が計上され、純額▲0.1億円のマイナス影響となったが、一時的要因として投資有価証券評価損0.1億円が含まれる。経常利益から純利益への過程で税引前利益が3.0億円、法人税等1.3億円で実効税率約41.1%と高く、税負担が収益の質に影響を及ぼしている。営業段階の収益性は粗利率75.9%と高水準だが、販管費率69.8%の負担が大きく、営業利益率6.2%に留まる。営業利益の増加率+23.6%に対し純利益の増加率+13.0%と乖離があり、税負担の増加が利益成長を抑制している点が収益の質における留意点である。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高112.9億円、営業利益8.4億円、経常利益8.5億円、純利益4.6億円を見込む。第2四半期累計の進捗率は売上高46.8%、営業利益38.8%、経常利益38.7%、純利益38.2%となり、標準進捗率50%を下回る。営業利益以下の利益項目の進捗率が約39%と標準を11ポイント下回る理由として、下期の利益率改善を前提とした計画であることが推察される。保険クリニック事業やFA事業の売上が下期に偏重する季節性がある場合、または全社費用の上期集中が背景にある可能性がある。通期予想に対する修正は当四半期では行われておらず、会社は計画達成に自信を持つ姿勢を示している。受注残高や契約負債の開示はなく、将来売上の可視性を数値で確認することはできないが、主力の保険クリニック事業とFA事業の成長トレンドが継続すれば下期の挽回は可能と判断される。

株主還元

年間配当は期末一括で30.00円を予定しており、中間配当は無配である。前年配当実績の開示はないが、当期予想純利益4.6億円と期中平均株式数8,177千株から算出される通期EPS 56.26円に対し、配当30.00円は配当性向約53.3%となる。一方、第2四半期累計のEPS 20.55円を基に年換算したEPS(約41.1円)で計算すると配当性向は約73.0%に上昇し、通期計画の達成度合いにより実質的な配当性向は変動する。配当予想に修正はなく、株主還元姿勢は維持されている。自社株買いに関する記載はなく、総還元性向の算出には情報が不足している。現金預金18.4億円の手許流動性は配当支払い能力を支える水準にあるが、配当性向が通期計画対比で50%台半ばとなる前提では、利益計画の達成が配当の持続性に直結する。

リスク要因

第一に、無形固定資産16.5億円とのれん3.2億円の合計19.7億円が総資産の32.1%を占め、前年比で+6.3億円増加している点は投資回収リスクを伴う。セグメント別の収益性にばらつきがあり、特にソリューション事業は減収となっており、投下資本が期待通りのリターンを生まない場合は減損損失計上のリスクがある。第二に、短期負債比率96.5%と短期債務が集中しており、流動負債21.7億円のうち大半が1年以内返済予定であるため、リファイナンスリスクや市場金利上昇の影響を受けやすい財務構造である。第三に、実効税率41.1%と高水準の税負担が続いており、税務コストの増加が純利益成長を抑制する要因となっている。繰延税金資産0.6億円に対し繰延税金負債0.3億円でネット0.3億円のプラスだが、将来の税務ポジション変化により実効税率がさらに上昇する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 当社の属するサービス業において、収益性面ではROE 4.6%は業種中央値を下回る水準にある。営業利益率6.2%はサービス業の中央的水準と比較すると保守的であり、粗利率75.9%の高さにもかかわらず販管費負担の大きさが利益率を抑制している。健全性面では自己資本比率63.2%は業種内で上位に位置し、財務の安定性は高い。流動比率154.2%も良好な水準である。ただし短期負債比率96.5%は業種内でも高めであり、短期的な債務返済圧力がある。効率性では総資産回転率0.86回はサービス業としては標準的だが、資本効率改善の余地がある。業種全体では人材サービスやIT関連サービスで高ROE企業が存在する中、当社は成長フェーズにあり収益性指標は今後の改善余地を残す段階にある。 (業種: サービス業、比較対象: 2025年度決算期、出所: 当社集計)

決算上の注目ポイント

決算上の注目ポイントとして、第一に保険クリニック事業の売上構成比52.0%への集中と営業利益率15.0%の安定性が収益基盤の柱となっている点が挙げられる。第二に、FA事業の黒字転換と前年比+20.8%の成長率は、事業ポートフォリオの多角化と収益源の分散が進展していることを示す。第三に、無形資産とのれんの合計が前年比+48.4%増加した点は、M&Aやソフトウェア投資など成長への積極投資姿勢を表すが、同時に投資回収の実績が今後の財務指標に与える影響をモニタリングする必要がある。配当面では配当性向が通期計画対比で約53.3%と中位水準にあり、株主還元と内部留保のバランスは取れているが、純利益計画の達成が配当継続の前提となる。財務健全性では高い自己資本比率と流動性が安全性を支える一方、短期負債の集中とROE 4.6%の低水準は資本効率向上が中期的な課題であることを示唆している。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度Q2累計は、売上高が前年同期比17.9%増の52.82億円、営業利益が同23.6%増の3.25億円となり、増収増益を達成した。売上成長は保険クリニック事業、FA事業、システム事業が牽引した。営業利益の増益率は売上成長率を5.7pt上回り、販管費の売上対比改善による営業レバレッジが確認できる。営業利益率は6.2%で、前年同期の5.9%から約28bp拡大した。一方、粗利益率は75.9%と前年同期の77.2%から約130bp低下しており、売上総利益段階では採算が低下した。これに対し、販管費率は69.8%と前年同期の71.3%から約150bp改善し、粗利率低下を上回る固定費吸収が営業増益につながった。経常利益は3.29億円で前年同期比23.0%増となり、営業利益に近い水準で推移している。受取利息0.02億円、支払利息0.02億円であり、営業外損益が業績を大きく左右する構成ではない。親会社株主に帰属する中間純利益は1.68億円、同7.2%増にとどまり、営業利益の伸びを下回った。これは特別損失0.25億円の計上と、税引前利益3.05億円に対する法人税等1.25億円が純利益を抑制したためである。実効税率は41.1%であり、通常の法人実効税率を上回る高い税負担が純利益率の改善を制約している。親会社株主帰属ベースの純利益率は3.2%で、営業利益率6.2%との乖離は税負担および非支配株主への帰属を反映する。年換算ROEは8.7%で、収益性は改善しているものの、営業利益率がなお一桁台であることが資本効率の上限となっている。流動比率154.2%、現金預金18.40億円、インタレストカバレッジ183.51倍と、短期的な資金余力と利払い能力は良好である。もっとも、負債の96.5%が流動負債であり、短期借入金5.00億円を含む短期満期への依存は資金繰り上の監視項目となる。のれんは前年同期比156.5%増の3.20億円、無形固定資産は同35.0%増の16.48億円となり、成長投資・買収後の収益化および減損回避が今後の重要論点である。通期会社計画に対する営業利益進捗率は38.5%で、標準的な上期進捗率50%を下回るため、下期には利益率の改善または売上拡大の加速が必要となる。

収益性分析

デュポン分析では、年換算ROE 8.7%は、純利益率3.2%×総資産回転率1.722倍×財務レバレッジ1.58倍で構成される。資産回転率はサービス・ソリューションおよびシステム提供を中心とする事業モデルに照らして一定の効率性を示す一方、ROEを最も制約しているのは3.2%の純利益率である。利益率の変化では、粗利益率が前年同期比約130bp低下した一方、販管費率が約150bp改善した結果、営業利益率は約28bp拡大した。したがって、当期の利益改善は主として増収に伴う管理費等の固定費吸収によるものであり、売上原価段階の採算改善によるものではない。CFA型5因子では、EBITマージンは6.2%、金利負担係数は0.937で、低い金利負担は利益をほぼ毀損していない。これに対し、親会社株主帰属利益ベースの税負担係数は0.552と低く、高税負担がROEを押し下げる主要因となっている。実効税率41.1%は高水準であり、特別損失0.25億円も含めて税引後利益の伸びが営業利益の伸びに追随していない。セグメント別では、営業利益寄与額が最大の保険クリニック事業が主力事業であり、売上高27.46億円、セグメント利益4.11億円、利益率15.0%となった。同事業は売上高が前年同期比19.2%増、セグメント利益が同21.6%増で、全社増益の中心である。FA事業は売上高11.11億円、セグメント利益0.39億円で、前年同期の0.26億円の損失から黒字転換した。ソリューション事業は売上高6.51億円で前年同期比5.5%減、セグメント利益1.64億円で同37.6%減となり、利益率は25.1%と最も高いものの減収減益が目立つ。システム事業は売上高7.75億円で同36.6%増、セグメント利益0.89億円で同57.1%増、利益率11.4%となり、高成長が収益拡大に寄与した。なお、各報告セグメントの利益合計7.02億円に対して全社費用等の調整額は3.77億円の控除であり、全社費用の吸収が連結営業利益率の改善余地を左右する。

成長性評価

売上高は前年同期比17.9%増であり、保険クリニック事業の増収、FA事業の拡大、システム事業の高成長によって、ソリューション事業の減収を補っている。主力の保険クリニック事業は売上構成比52.0%を占め、同19.2%の増収であることから、全社成長の再現性を判断するうえで最重要である。システム事業も売上構成比14.7%ながら同36.6%増と伸長しており、成長ドライバーとしての存在感が増している。FA事業は前年同期の赤字から黒字へ転換しており、増収の継続と利益水準の定着が確認できれば利益成長への寄与が大きくなる。一方、高利益率のソリューション事業が減収減益であるため、全社の粗利益率が低下している点には留意を要する。会社の通期計画は売上高112.88億円、営業利益8.44億円、親会社株主に帰属する当期純利益5.07億円である。上期の計画進捗率は、売上高46.8%、営業利益38.5%、経常利益38.8%、親会社株主帰属利益33.1%である。売上高進捗率は標準的な50%を3.2pt下回る程度である一方、営業利益進捗率は11.5pt、親会社株主帰属利益進捗率は16.9pt下回る。通期計画達成には下期に売上高60.06億円、営業利益5.19億円、親会社株主帰属利益3.39億円が必要であり、下期営業利益は上期比59.5%増の水準となる。通期計画が据え置かれていることから、下期の季節性、案件計上およびコスト吸収の実現度が焦点となる。

財務健全性

流動比率および当座比率はともに154.2%で、流動資産33.51億円が流動負債21.72億円を11.78億円上回る。現金預金は18.40億円で、短期負債に対する現金カバーは3.68倍であり、直近の支払能力は良好である。有利子負債は5.18億円、D/Eレシオは0.58倍、Debt/Capital比率は11.8%であり、資本構成は保守的である。インタレストカバレッジは183.51倍で、支払利息0.02億円に対する営業利益3.25億円の余力は大きい。もっとも、負債合計22.58億円のうち流動負債は21.72億円で96.5%を占めるため、品質アラートであるリファイナンスリスクには注意を要する。短期借入金5.00億円は現金預金で十分にカバーされているが、短期満期への偏重は金融機関の借換条件や運転資金需要の変動に対する感応度を高める。契約負債は6.22億円であり、将来のサービス提供に対応する履行義務を伴う負債として、収益認識とサービス提供コストの管理が重要となる。のれんは3.20億円で純資産の8.3%、総資産の5.2%にとどまり、のれん単独での資本毀損リスクは限定的である。無形固定資産は16.48億円、総資産比26.9%であり、ソフトウェア7.41億円を含む無形資産への投資比重は高い。のれんの前年同期比増加と無形資産の拡大を踏まえると、将来の収益創出が計画を下回る場合には、JGAAPにおけるのれん償却負担および無形資産の減損リスクが財務・利益に影響し得る。

B/S変動のポイント

のれん: +1.95億円(前年同期比+156.5%)- M&Aまたは事業取得に伴う増加を示唆する。のれんは純資産比8.3%にとどまるが、JGAAPの償却負担と将来の減損リスクを継続監視する必要がある。無形固定資産: +4.27億円(前年同期比+35.0%)- 総資産の26.9%を占め、ソフトウェア7.41億円を含む事業基盤・開発投資の比重が高い。投資の収益化が遅れた場合、償却負担や減損が利益率に影響する可能性がある。

キャッシュフロー品質

配当持続性

第2四半期配当は1株当たり16.00円であり、親会社株主に帰属する中間純利益1.68億円に対する配当性向は82.9%である。これは配当金のみを対象とする配当性向であり、自社株買いを含む総還元性向ではない。上期利益に対する還元水準は高く、利益の一時的な下振れが続く場合には配当余力が縮小しやすい。会社予想の年間配当は1株当たり32.00円、年間の親会社株主帰属利益予想は5.07億円である。発行済株式数ベースの年間配当総額は概算2.79億円、自己株式控除後の株式数ベースでは概算2.62億円であり、通期利益予想に対する配当性向は概ね52%から55%の範囲となる。したがって、通期計画が達成される前提では、上期時点の82.9%より持続可能性は改善する。配当維持の判断では、下期に必要な親会社株主帰属利益3.39億円の達成度と、高税負担の継続性が重要となる。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:主力の保険クリニック事業は売上高の52.0%、セグメント利益の58.5%を占める。保険募集規制の変更、保険会社の商品・手数料体系の見直し、顧客の保険需要変動は、全社業績に大きく影響し得る業界固有リスクである。、高優先度:ソリューション事業は利益率25.1%と最も高いが、売上高は前年同期比5.5%減、セグメント利益は同37.6%減である。同事業の回復遅延は、全社の粗利益率および利益ミックスの改善を妨げる。、中優先度:システム事業は売上高が前年同期比36.6%増と高成長である一方、システム開発案件では人材確保、開発遅延、品質問題、案件採算の悪化が成長率と利益率の変動要因となる。、中優先度:FA事業は前年同期の赤字から黒字転換したが、セグメント利益率は3.5%にとどまる。増収局面での人件費・営業費の増加が収益定着を妨げる可能性がある。が挙げられます。

財務リスクとしては、高優先度:品質アラートである短期負債比率96.5%は、負債の満期が短期に集中していることを示す。現金預金18.40億円と流動比率154.2%により現時点の流動性は確保されるが、短期借入金5.00億円の借換環境は継続監視が必要である。、高優先度:実効税率41.1%、親会社株主帰属利益ベースの税負担係数0.552は高税負担を示す。営業利益が増加しても税引後利益およびROEの改善が限定されるリスクがある。、中優先度:のれんは前年同期比1.95億円増、無形固定資産は4.27億円増である。無形資産・のれんの収益貢献が想定を下回る場合、償却・減損が利益を圧迫する可能性がある。が挙げられます。

主な懸念事項としては、通期営業利益計画に対する上期進捗率は38.5%で、標準的な50%を11.5pt下回る。下期に営業利益5.19億円を確保できるかが最大の業績論点である。、粗利益率は前年同期比約130bp低下している。販管費率改善による営業増益への依存が続く場合、売上成長の鈍化時には利益率が反転低下しやすい。、全社費用等の調整額は3.77億円で、セグメント利益合計の53.7%に相当する。管理部門費用の増加抑制と規模拡大による吸収が、連結利益率の持続的改善に必要である。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、売上高17.9%増、営業利益23.6%増、営業利益率約28bp改善と、上期の営業面は増収効果が確認できる。、保険クリニック事業が最大の利益貢献を維持し、FA事業の黒字転換とシステム事業の高成長が業績を補完している。、ソリューション事業の減収減益と粗利益率低下は、全社利益率の持続性を判断する上での重要な逆風である。、現金余力、低いDebt/Capital比率、極めて高いインタレストカバレッジは財務の下支えとなる。、通期計画達成には下期の利益加速が必要であり、上期の利益進捗の低さが短期的な注目点となる。が挙げられます。

注視すべき指標は、保険クリニック事業の売上成長率・セグメント利益率、ソリューション事業の売上高、セグメント利益および25.1%の利益率の維持・回復、システム事業の案件成長と11.4%のセグメント利益率、連結粗利益率、販管費率および全社費用の売上対比、通期営業利益8.44億円に対する下期営業利益5.19億円の達成度、実効税率と親会社株主帰属利益の伸び、短期借入金5.00億円の借換状況、のれん3.20億円および無形固定資産16.48億円の収益貢献です。

セクター内ポジションについては、営業利益率6.2%および年換算ROE8.7%は、提示ベンチマーク上は最上位水準ではない。一方で、流動比率154.2%、D/Eレシオ0.58倍、Debt/Capital比率11.8%、インタレストカバレッジ183.51倍は、低レバレッジかつ高い利払い余力を示す。収益性の改善余地は、主力事業の成長継続、高利益率ソリューション事業の回復、ならびに全社費用の効率化に依存する。