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72942026 第3四半期プライムJGAAP

ヨロズ(7294) 2026年度第3四半期決算 減収・営業益890%増

2026年度第3四半期の売上高は1,274億円(前年同期比-5.5%)、営業利益は16.1億円(同+889.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社 ヨロズ

自動車・輸送機/輸送用機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1274.1億¥1348.2億−5.5%
営業利益¥16.1億¥1.6億+889.6%
経常利益¥14.6億−¥17.5億+183.6%
純利益¥6.9億−¥54.9億+112.7%
ROE1.2%−9.0%-

Executive Summary

米州・アジアの赤字解消により営業利益が急回復した一方、売上高は減収が継続し収益基盤の強さはなお限定的な決算である。売上高は1,274.1億円(前年比-5.5%)、営業利益は16.1億円(前年1.6億円から+889.6%)、経常利益は14.6億円(前年-17.5億円から黒字転換)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4.6億円(前年-53.9億円から黒字転換)となった。営業利益率は1.3%へ改善したが、依然として低水準であり、回復の持続性が今後の焦点となる。

業績変動要因

【売上高】売上高は1,274.1億円で前年同期比5.5%減となった。地域別では日本377.99億円(同3.6%減)、米州657.46億円(同1.1%減)、アジア238.65億円(同18.1%減)とすべて減収であり、アジアの減収幅が最も大きい。

【損益】営業利益は16.1億円で前年同期の1.6億円から大幅増加した。地域別セグメント利益は日本6.5億円、米州5.3億円、アジア2.8億円と3地域すべてが黒字化し、特に米州(前年-12.2億円)とアジア(前年-3.7億円)の黒字転換が全社改善の主因である。一方、営業外費用では支払利息7.2億円が受取利息・配当金合計4.3億円を上回り、経常利益は営業利益を下回る14.6億円にとどまった。税引前利益14.0億円に対し法人税等7.1億円(実効税率50.5%)が控除され、親会社株主帰属利益は4.6億円に圧縮された。減収ながら営業損益が大幅に改善したことから、減収増益と結論する。

セグメント別分析

セグメント利益は日本6.5億円(前年同期16.5億円から60.6%減)、米州5.3億円(前年同期-12.2億円から黒字転換)、アジア2.8億円(前年同期-3.7億円から黒字転換)である。前年同期は米州・アジアで固定資産減損(米州27.3億円、アジア5.2億円)を計上しており、当期はこうした減損がなかったことも損益改善の一因となっている。日本は依然として最大の利益貢献セグメントだが、売上・利益とも前年を下回り、国内収益力の低下が見られる。米州は売上をほぼ維持しつつ黒字化しており、採算改善の再現性が今後の観察点となる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は1.3%、粗利益率は10.2%で、いずれも改善したものの絶対水準は低い。税引前利益から親会社株主帰属利益への転換率は33.1%にとどまり、実効税率50.5%が最終利益を圧迫している。【キャッシュ品質】現金及び預金は216.5億円で前年末の279.3億円から減少しており、資金の増減要因は開示された営業CF等では確認できないため貸借対照表の変動から把握する必要がある。【投資効率】ROEは1.2%、自己資本比率は45.2%であり、資本効率は限定的である。【財務健全性】流動資産751.6億円に対し流動負債504.4億円で流動比率は約149%、自己資本比率45.2%は財務基盤の安定を示す一方、有利子負債は短期借入111.1億円・長期借入146.3億円で構成され、支払利息負担が利益を圧迫している。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細データは開示されていないため、貸借対照表の期首・期末比較から資金動向を分析する。現金及び預金は216.5億円で前年末の279.3億円から62.8億円減少した。売掛金・受取手形は271.3億円で前年末からほぼ横ばい、仕掛品は81.9億円で前年末80.0億円からやや増加しており、運転資本の圧縮による資金創出は限定的だったと見られる。長期借入金は146.3億円で前年末173.9億円から27.6億円減少しており、借入返済が資金減少の一因と考えられる。純資産は593.5億円で前年末612.0億円から18.5億円減少しており、包括利益の計上額を上回る資金流出があったことがうかがえる。

収益の質

経常利益14.6億円は営業利益16.1億円をやや下回り、支払利息7.2億円を中心とする営業外費用10.4億円が受取利息・配当金等の営業外収益8.9億円を上回ったことが要因である。特別損益は特別利益0.9億円に対し特別損失1.5億円で、純額0.6億円の一時的な損失となっており、前年同期のような大型の減損損失は発生していない。税引前利益14.0億円に対し法人税等7.1億円が控除され、実効税率は50.5%と高水準であり、非支配株主帰属利益2.3億円を控除した親会社株主帰属利益は4.6億円にとどまる。包括利益は28.7億円で親会社株主帰属利益4.6億円を大きく上回っており、為替換算調整額7.3億円および有価証券評価差額金13.2億円といった評価性の項目が寄与しているため、当期純利益と包括利益の乖離は事業本来の収益力を反映したものではない点に留意が必要である。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗率は、売上高が75.4%(予想1,690.0億円)、経常利益が81.2%(予想18.0億円)とおおむね順調である一方、営業利益は61.8%(予想26.0億円)、親会社株主帰属利益は58.0%(予想8.0億円)と標準的な進捗率75%を下回る。通期計画達成には第4四半期に営業利益9.9億円程度が必要となり、米州・アジアの黒字継続と税負担の正常化が達成の前提となる。業績予想・配当予想はいずれも当四半期において修正されていない。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり15.00円、通期予想配当は31.00円である。通期予想配当を期中平均株式数2,360万株に基づき試算すると年間配当総額は概算7.3億円となり、通期親会社株主帰属利益予想8.0億円に対する予想配当性向は概算91%である。当四半期実績の親会社株主帰属利益4.6億円を基準とすると配当性向はさらに高くなる。配当性向は利益水準に対して高く、現金及び預金216.5億円の水準と合わせ、今後の利益計画達成状況を踏まえたモニタリングが必要である。配当予想の修正は当四半期において行われていない。

リスク要因

  1. 地域別採算変動リスク: 米州売上高657.5億円は全体の51.7%を占め最大セグメントであり、同地域の需要動向・生産計画の変化が全社業績に大きく影響する。アジアは売上高が前年同期比18.1%減となっており、黒字化後も減収が続けば固定費吸収力の低下が懸念される。

  2. 低収益性・利払い負担リスク: 粗利益率10.2%、営業利益率1.3%と利益率が薄い中、支払利息7.2億円に対し受取利息・配当金合計4.3億円にとどまり、営業外損益が経常利益を圧迫している。原材料・労務費上昇の価格転嫁が遅れる場合、利益は急速に圧縮され得る。

  3. 高税負担・借換リスク: 実効税率50.5%により税引前利益から親会社株主帰属利益への転換率は33.1%にとどまる。また短期借入金111.1億円を含む短期負債の比率が高く、金融環境変化時の調達条件が注視点となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率1.3%8.6% (4.3%–12.7%)−7.3pt
純利益率0.5%6.4% (2.8%–10.3%)−5.9pt

自社の収益性は業種中央値を大きく下回り、製造業内でも低採算な水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−5.5%3.3% (-2.1%–8.9%)−8.8pt

業種中央値がプラス成長である中、自社は減収であり、トップライン面でも業種内での劣位が見られる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 米州・アジアの黒字転換により営業利益は前年同期比+889.6%となったが、全社営業利益率は1.3%にとどまり、業種中央値8.6%を大きく下回る。収益構造改善の持続性は次四半期以降の地域別採算の継続で確認される。

  2. 通期進捗率は売上高75.4%に対し、営業利益61.8%、純利益58.0%と標準進捗率75%を下回っており、第4四半期における収益性改善の実現度合いが計画達成の分岐点となる。

  3. 通期予想ベースの配当性向は概算91%と高水準であり、実効税率50.5%による利益圧縮を踏まえると、利益計画の達成状況が配当の安定性に関わる観察点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,240円
base(基準)2,249円
bull(強気)2,258円
算出前提
1株純資産(BPS)2,882円
調整後予想EPS38.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向88.6%
予想EPSの信頼度調整×1.103(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.78倍 / 58.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,190円〜2,311円、ω±0.1で 2,230円〜2,261円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 31%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。