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72652026 第1四半期スタンダードJGAAP

エイケン工業(7265) 2026年度第1四半期決算 減収・営業益54%減

2026年度第1四半期の売上高は19.5億円(前年同期比-2.7%)、営業利益は5,300万円(同-53.7%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

自動車・輸送機/輸送用機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥19.5億¥20.1億−2.7%
営業利益¥0.5億¥1.2億−53.7%
経常利益¥0.6億¥1.3億−52.9%
純利益¥0.5億¥0.9億−47.1%
ROE(年換算)3.2%6.0%-

Executive Summary

2026年度Q1は減収減益となり、特に営業利益の減少率が大きく、収益性の悪化が業績を主導した。売上高は19.5億円(前年同期20.1億円、YoY -2.7%)、営業利益は0.5億円(前年同期1.2億円、YoY -53.7%)となった。経常利益は0.6億円(YoY -52.9%)、純利益は0.5億円(YoY -47.1%)で、いずれも大幅な減益となっている。主因は粗利率の低下(13.2%、前年同期15.7%)と、売上減少下での販管費増加(YoY +3.2%)による逆営業レバレッジである。

業績変動要因

【売上高】売上高は19.5億円で前年同期比2.7%減となった。セグメント別では主力のFilter事業が18.7億円(構成比約96%)で同3.4%減、BurningAppliancesが0.8億円で同17.9%増となったが、全体としてFilter事業の減収が売上を押し下げた。

【損益】売上原価はほぼ前年同期並みの16.9億円にとどまったため、売上減少額を上回る粗利の減少(0.56億円減)が発生し、粗利率は13.2%へ約2.5pt低下した。加えて、売上が減少する局面で販管費は2.0億円へ同3.2%増加し、販管費率は10.5%へ上昇した。この結果、営業利益は0.5億円(営業利益率2.7%)へ大幅に縮小した。営業外収益0.1億円(受取配当金等)を含め経常利益は0.6億円、特別損益は軽微で純利益は0.5億円となった。売上減少幅を大きく上回る利益の縮小となり、減収減益に区分される。

セグメント別分析

Filter事業は売上高18.7億円(構成比約96%)、営業利益1.4億円(利益率7.3%)で同社の中核事業だが、売上・利益ともに前年同期比で減少(売上YoY -3.4%、利益YoY -31.9%)した。BurningAppliances事業は売上0.8億円と規模は小さいが、前年同期比+17.9%の増収となり利益も大幅に伸びた(YoY +321.9%)ものの、利益率は2.7%と低水準である。その他事業はごく小規模で、全社的にはFilter事業の採算悪化が営業利益全体の縮小を主導した構図である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は2.7%で前年同期の5.8%から約3.1pt低下し、純利益率も2.5%(前年同期4.5%)へ縮小した。粗利率は13.2%(前年同期15.7%)と原価吸収力の低下がみられる。【キャッシュ品質】営業外収益は売上高の0.5%程度で受取配当金を含むが規模は限定的であり、特別損益もわずかで、純利益は経常的な事業損益をおおむね反映している。【投資効率】年換算ROEは3.2%、年換算ROICは3.6%で、いずれも本業の採算低下を反映した水準にとどまる。総資産回転率は約1.0倍で前年同期からやや低下している。【財務健全性】自己資本比率は77.6%、流動比率は335.1%と高水準で、現金及び預金17.9億円は短期借入金4.6億円の約3.9倍に相当する。有利子負債は全額短期借入金であり、資金構成上はリファイナンス動向を継続的に確認する余地がある。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の個別データは示されていないため、バランスシートの推移から資金動向を確認する。現金及び預金は17.85億円で前年同期の18.74億円から0.89億円減少した一方、自己資本比率は77.6%で前年同期の77.8%とほぼ同水準を維持している。棚卸資産は8.13億円へ前年同期の7.98億円から増加し、特に仕掛品が0.22億円増加しており、生産工程での資金の滞留がうかがえる。流動比率335.1%、当座比率278.5%と短期的な資金余力は大きく、短期借入金4.6億円に対して現金は約3.9倍の水準を確保している。総じて、営業利益の縮小と在庫の増加が手元資金にやや影響しているものの、高い自己資本比率と潤沢な現預金が資金基盤を支えている。

収益の質

当期の利益は特別損益の影響がほとんどなく、経常的な事業損益を反映した質の高い構成となっている。特別利益・特別損失はいずれも0.0億円台とごく軽微であり、経常利益0.6億円と純利益0.5億円の差は主に法人税等(0.1億円、実効税率約20.8%)によるものである。営業外収益0.1億円には受取配当金0.05億円を含むが、売上高に対する比率は0.5%程度に過ぎず、営業外収益への依存度は低い。一方、仕掛品や賞与引当金の増加といったアクルーアル要素がみられ、在庫の滞留や将来の人件費負担増が今後の損益に影響を与える可能性がある。全体として、当期純利益は本業の採算低下をそのまま反映したものであり、一時的要因によって実態が見えにくくなっている状況ではない。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高83.5億円(YoY +3.1%)、営業利益4.1億円(YoY -0.7%)、経常利益4.3億円(YoY -4.7%)、純利益3.0億円(YoY -7.7%)である。Q1の進捗率は売上高23.4%、営業利益13.0%、経常利益14.2%、純利益15.9%で、いずれも標準的な進捗(25%)を10ポイント前後下回っている。特に営業利益の進捗の遅れは大きく、通期予想の営業利益率4.9%に対しQ1実績は2.7%と約2.2pt低い。会社は通期で増収を見込む一方、利益は前年をやや下回る計画としているが、残り3四半期での売上回復と原価率・販管費率の改善が計画達成の前提となる。当四半期において業績予想の修正は行われていない。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は110.0円であり、期中平均株式数1,024,478株を用いた年間配当総額は約1.13億円となる。通期純利益予想3.01億円に対する予想配当性向は約37.5%であり、配当のみを分子とした水準として過大ではない。ただし、Q1の年換算純利益は約1.9億円にとどまり、通期予想3.0億円の実現には期後半の利益改善が前提となる。仮に通期利益計画が未達となれば、配当性向は上昇する可能性があり、営業利益率の回復動向が配当の持続性を左右する。自社株買いに関する開示はない。

リスク要因

  1. 収益性悪化リスク: 粗利率は13.2%と前年同期の15.7%から約2.5pt低下し、営業利益率も2.7%(前年同期5.8%)へ縮小した。売上原価がほぼ横ばいの中で売上が減少したことによる原価吸収力の低下が続く場合、通期営業利益予想4.1億円の達成に影響する可能性がある。

  2. 需要変動リスク: 主力のFilter事業(売上構成比約96%)は売上YoY -3.4%、利益YoY -31.9%となった。自動車部品・フィルター関連事業は生産動向や需要変動の影響を受けやすく、通期増収計画83.5億円への回復速度が課題となる。

  3. 固定費吸収リスクと短期資金構成: 売上が減少する中で販管費はYoY +3.2%増加し、販管費率が上昇した。また有利子負債4.6億円は全額短期借入金であり短期負債比率は100%だが、現金及び預金17.9億円(短期借入金の約3.9倍)と流動比率335.1%が資金繰り面の緩和要因となっている。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率2.7%7.2% (3.2%–12.5%)−4.5pt
純利益率2.5%5.9% (2.9%–12.5%)−3.4pt

業種中央値と比較して営業利益率・純利益率のいずれも下回っており、収益性は業種内で低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−2.7%5.6% (1.1%–13.9%)−8.3pt

業種中央値が増収基調にある中で自社は減収となっており、成長性は業種内で下位に位置する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. Q1は売上高の減少幅(-2.7%)に対して営業利益の減少幅(-53.7%)が大きく、利益の売上感応度の高さが確認できる。粗利率および販管費率の改善動向が、通期営業利益予想の達成可否を左右する中心的な観察ポイントとなる。

  2. 高い自己資本比率77.6%、流動比率335.1%、現金及び預金17.9億円という財務基盤は、収益性の低下局面においても資金繰り面の安定性を支えている。

  3. 通期配当予想110.0円に基づく予想配当性向は約37.5%であり、通期利益計画が実現する前提では配当負担は過大ではないが、Q1時点の利益進捗(15.9%)は標準的な水準を下回っており、通期の利益実現状況が今後の確認事項となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)4,983円
base(基準)5,061円
bull(強気)5,135円
算出前提
1株純資産(BPS)5,892円
調整後予想EPS324.3円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向37.4%
予想EPSの信頼度調整×1.103(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.86倍 / 15.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 4,924円〜5,204円、ω±0.1で 5,035円〜5,078円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。