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72172026 第3四半期スタンダードJGAAP

テイン(7217) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益45%減

2026年度第3四半期の売上高は40億円(前年同期比+2.0%)、営業利益は1.3億円(同-45.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社テイン

自動車・輸送機/輸送用機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥40.0億¥39.2億+2.0%
営業利益¥1.3億¥2.4億−45.4%
経常利益¥2.1億¥3.0億−30.8%
純利益¥1.5億¥1.8億−16.7%
ROE(年換算)3.2%4.0%-

Executive Summary

増収ながら本業の採算が大きく悪化した決算であり、増収減益が最重要ポイントである。売上高は39.97億円(前年比+2.0%)となったが、営業利益は1.30億円(同-45.4%)へ大幅減少した。経常利益は2.09億円(同-30.8%)、純利益は1.53億円(同-16.7%)で、いずれも減益となった。粗利益率の低下と販管費の増加が営業減益の主因であり、営業外収益が経常利益を下支えした。

業績変動要因

【売上高】自動車用サスペンションの製造・販売の単一事業で、売上高は39.97億円と前年同期比2.0%増加した。単一セグメントのため事業別内訳の開示はないが、増収基調自体は維持している。

【損益】売上原価が24.88億円と売上高の伸び(+2.0%)を上回る+6.1%で増加し、粗利益は15.09億円(粗利率37.8%)へ前年同期比4.2%減少した。粗利率は前年同期の40.2%から約2.4pt低下している。販管費も13.78億円と同+3.1%で増加し、販管費率は34.5%へ上昇した。この結果、営業利益は1.30億円(営業利益率3.3%)へ45.4%減少した。営業外収益0.89億円(為替差益0.23億円、持分法投資利益0.37億円等)が減益を一部補い、経常利益は2.09億円(同-30.8%)にとどまった。特別損益は利益・損失とも僅少で一時的要因の影響は限定的である。純利益は1.53億円(同-16.7%)で、実効税率は26.6%と概ね正常水準にあり、減益の主因は税負担ではなく本業採算の悪化にある。結論として増収減益である。

セグメント別分析

当社グループは自動車用サスペンションの製造・販売事業の単一セグメントであり、セグメント別の開示は行われていない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は3.3%、純利益率は3.8%で、いずれも前年同期の6.1%、4.7%から低下している。粗利率は37.8%と前年同期の40.2%から約2.4pt低下した。【キャッシュ品質】包括利益は4.83億円と純利益1.53億円を大きく上回るが、その差は為替換算調整額3.10億円によるもので、営業活動由来の収益力とは性格が異なる。【投資効率】ROEは3.2%、ROICは概算2.3%にとどまり、総資産回転率は低水準で推移している。低いROEは財務レバレッジではなく営業利益率・純利益率の低さに起因する。【財務健全性】自己資本比率は73.5%と高水準で、有利子負債は総資産に対して小さく、財務基盤は保守的である。一方で流動負債は前年同期比で大きく増加しており、短期性資金の管理が今後の論点となる。

キャッシュフロー分析

CF計算書の詳細開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は16.05億円と前年同期の12.72億円から3.33億円増加しており、期中の資金余力は拡大している。一方で棚卸資産は17.31億円(前年15.69億円)、完成品在庫が同水準で高止まりしており、運転資本への資金滞留が示唆される。長期借入金は1.99億円へ0.90億円減少し、有利子負債の圧縮が進んだ一方、短期借入金4.00億円や1年内返済予定の長期借入金1.67億円を含む流動負債は14.95億円へ大きく増加した。現金及び当座資産は流動負債を十分に上回っており、短期の資金繰りに直ちに懸念が生じる水準ではない。

収益の質

経常利益2.09億円のうち、営業外収益0.89億円は営業利益1.30億円に対して約68%を占めており、経常利益の相当部分を為替差益0.23億円や持分法投資利益0.37億円といった本業以外の要因が補っている構図である。特別利益・特別損失はいずれも僅少で、当期純利益への一時的項目の影響は限定的である。実効税率は26.6%で税負担係数は0.730と概ね正常圏にあり、減益の主因は税務要因ではなく粗利率低下と販管費増加による本業採算の悪化にある。包括利益4.83億円は純利益1.53億円を大きく上回るが、差分は為替換算調整額など評価性のその他包括利益によるものであり、恒常的な収益力を示すものではない点に留意が必要である。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高55.49億円(前年比+3.8%)、営業利益1.68億円(同-51.3%)、経常利益2.77億円(同-29.2%)、純利益2.00億円である。第3四半期累計の進捗率は売上高72.0%、営業利益77.4%、経常利益75.5%、純利益76.5%であり、利益進捗は標準的な75%目安をやや上回る。ただし通期営業利益予想自体が前年比51.3%の大幅減益を織り込んでおり、収益性回復ではなく低マージンの定着を前提とした計画といえる。当四半期に業績予想の修正が行われており、今後の修正後計画に対する実績動向の確認が重要である。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円であり、通期配当予想は株式分割の影響を考慮した後の金額で1株当たり16円(分割考慮前ベースでは32円)である。期中平均株式数を基準とした年間配当総額は概算1.59億円で、通期純利益予想2.00億円に対する配当性向は約79.5%となる。これは配当のみに基づく配当性向であり、自社株買いを含む総還元性向ではない。配当性向は一般的な目安である60%を上回っており、通期利益計画が未達となった場合には配当余力が縮小する可能性がある。もっとも現金及び預金16.05億円、自己資本比率73.5%という財務基盤は、当面の配当支払い余力を下支えしている。

リスク要因

  1. 収益性の低下: 営業利益率は3.3%と前年同期比約2.8pt低下し、粗利率低下(約2.4pt)と販管費率上昇(約0.4pt)が重なった。増収下でも原価・固定費を吸収できておらず、わずかな売上変動でも利益が大きく振れやすい構造にある。

  2. 在庫・運転資本の滞留: 完成品在庫は17.31億円で総資産の約19.7%を占め、前年同期比でも増加している。在庫回転の遅れは資金効率の低下や評価損・値引き販売のリスクにつながり得る。

  3. 短期性資金構成: 流動負債は前年同期比+46.3%の14.95億円へ増加し、短期借入金4.00億円と1年内返済予定の長期借入金1.67億円を含む。現金及び当座資産は流動負債を上回っており流動性は厚いが、借換・返済スケジュールの管理は継続的な確認事項である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率3.3%8.6% (4.3%–12.7%)−5.3pt
純利益率3.9%6.4% (2.8%–10.3%)−2.6pt

自社の収益性は業種中央値を大きく下回り、収益性面では業種内で下位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)2.0%3.3% (-2.1%–8.9%)−1.3pt

売上成長率は業種中央値をやや下回るが、業種内のIQR範囲には収まっている。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 増収にもかかわらず営業利益が45.4%減少しており、粗利率低下と販管費増加による本業採算の悪化が業績の質を左右している。営業利益率の再拡大が今後の焦点となる。

  2. 完成品在庫を中心とする在庫水準の高止まりが続いており、在庫回転の改善速度が資金効率および評価損リスクの観点から注目される。

  3. 財務健全性は自己資本比率73.5%、潤沢な現金及び預金など強固である一方、流動負債の増加や配当性向約79.5%の水準を踏まえると、通期純利益計画の達成状況が今後の株主還元の持続性を評価する上での注目点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)527円
base(基準)532円
bull(強気)537円
算出前提
1株純資産(BPS)655円
調整後予想EPS22.6円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向78.2%
予想EPSの信頼度調整×1.103(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.81倍 / 23.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 518円〜546円、ω±0.1で 528円〜534円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。