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71872026 第3四半期プライムJGAAP

ジェイリース(7187) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益17%増

2026年度第3四半期の売上高は153.7億円(前年同期比+28.9%)、営業利益は26.4億円(同+17.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

金融(除く銀行)/その他金融業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥153.7億¥119.2億+28.9%
営業利益¥26.4億¥22.5億+17.2%
経常利益¥26.0億¥22.4億+16.1%
純利益¥17.7億¥14.9億+18.9%
ROE25.9%25.1%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計決算は、売上高153.7億円(前年同期比+34.5億円 +28.9%)、営業利益26.4億円(同+3.9億円 +17.2%)、経常利益26.0億円(同+3.6億円 +16.1%)、純利益17.7億円(同+2.8億円 +18.9%)。売上・全利益段階で増収増益を達成。売上高成長率28.9%は複数のM&A効果と既存事業の拡大が寄与し、営業利益率17.1%、純利益率11.5%と高い収益性を維持。総資産は198.6億円(前年同期156.4億円)へ42.2億円増加し、のれん・無形資産の大幅増(M&A関連)と有利子負債の拡大が特徴的。

業績変動要因

【売上高】売上高は153.7億円で前年比+28.9%の大幅増収。主因は複数の企業買収による連結範囲拡大で、2024年4月に株式会社エイビス(IT関連事業)、2025年4月にK-net株式会社(保証関連事業)、2025年7月に株式会社エイエフビイ(その他事業)を取得し子会社化したことによる。売上高のうち顧客との契約から生じる収益は32.6億円(前年24.2億円、+34.7%)、その他の収益は121.1億円(前年94.9億円、+27.6%)で、その他の収益が全体の78.8%を占める。セグメント別では保証関連事業が139.4億円で全体の90.6%を占め主力、不動産関連事業が4.6億円、IT関連事業が9.5億円、その他が2.2億円。前年同期比でIT関連事業は9.0億円から9.5億円へ+5.6%増、保証関連事業は109.8億円から139.4億円へ+26.9%増。【損益】営業利益26.4億円は前年比+17.2%増。売上総利益は106.2億円(前年82.5億円、+28.8%)で粗利益率69.1%(前年69.2%)と高水準を維持。販管費は79.9億円(前年60.0億円、+33.2%)で、M&A後の子会社統合に伴う人件費・管理費増が主因。営業外収益は1.3億円(前年1.1億円)、営業外費用は1.6億円(前年1.2億円、主に支払利息0.5億円)で、経常利益26.0億円は営業利益から0.4億円減少。特別損失として固定資産除却損0.2億円と減損損失0.2億円(保証関連事業で有形固定資産に対し0.24億円を計上)があり、税引前利益は25.5億円。法人税等8.1億円(実効税率31.8%)を控除し純利益17.7億円を達成。経常利益と純利益の乖離は-8.3億円(-31.8%)で、主因は法人税負担と特別損失の計上。一時的要因として減損損失0.2億円があるが業績への影響は限定的。のれんは前年6.4億円から21.7億円へ+15.3億円増加しており、K-net取得で16.1億円、エイエフビイ取得で0.9億円が暫定計上され、将来の減損リスク要因となる。結論として増収増益を達成。

セグメント別分析

保証関連事業の売上高は139.4億円(前年109.8億円、+26.9%)、営業利益は26.3億円(前年24.7億円、+6.5%)で、全社営業利益の99.2%を占める主力事業。利益率は18.9%(前年22.5%)とやや低下したが高水準を維持。不動産関連事業は売上高4.6億円(前年1.8億円、+155.6%)と大幅増収だが営業損失0.03億円(前年△0.3億円)で黒字化には至らず。IT関連事業は売上高9.5億円(前年9.0億円、+5.6%)、営業利益0.2億円(前年△0.7億円)で黒字転換を達成、利益率は2.1%と保証関連に比べ低位。その他事業は売上高2.2億円(前年0.1億円)、営業損失0.05億円(前年△1.1億円)で赤字幅は縮小。セグメント間の利益率差異は顕著で、保証関連の18.9%に対しIT関連は2.1%、不動産とその他は赤字であり、収益性は保証関連事業に依存。

主要財務指標

【収益性】ROE 25.9%(前年同期比で資産増に伴う財務レバレッジ上昇が寄与)、営業利益率17.1%(前年18.9%から-1.8pt低下、販管費増が主因)、純利益率11.5%(前年12.5%から-1.0pt低下)。デュポン分解ではROE=純利益率11.5%×総資産回転率0.774×財務レバレッジ2.91倍。【キャッシュ品質】現金預金26.1億円(前年17.8億円、+46.6%)、短期負債カバレッジ1.07倍(現金預金26.1億円/短期借入金24.4億円)で短期支払余力は確保されているが余裕は限定的。【投資効率】総資産回転率0.774倍(年換算)。のれん・無形資産が合計40.6億円で総資産の20.5%を占め、資産の質は無形重視型へ変化。【財務健全性】自己資本比率34.4%(前年37.8%から-3.4pt低下、借入増が主因)、流動比率128.9%(流動資産130.5億円/流動負債101.2億円)、負債資本倍率1.91倍(有利子負債47.0億円/純資産68.3億円)。短期負債比率51.8%(短期有利子負債24.4億円/総有利子負債47.0億円)と高く、満期構成の偏りによるリファイナンスリスクが存在。

キャッシュフロー分析

営業CFと投資CFの詳細データは四半期報告のため未開示。BS推移から資金動向を分析すると、現金預金は前年17.8億円から26.1億円へ+8.3億円増加し、増益と借入増が資金積み上げに寄与。運転資本は29.3億円(流動資産-流動負債)で前年33.3億円から-4.0億円減少したが、これは流動負債の増加(前年74.2億円から101.2億円へ+27.0億円増)が主因。短期借入金は前年11.0億円から24.4億円へ+13.4億円増、長期借入金は前年11.1億円から22.6億円へ+11.5億円増で、有利子負債は合計+24.9億円の大幅増加。投資活動では、のれんが+15.3億円、無形固定資産が+16.7億円、有形固定資産が+4.2億円増加しており、M&Aと設備投資に合計36億円超を投下したと推定される。財務活動では短期・長期借入の増加で資金調達を実施し、配当は中間で1株22.5円を実施済み。現金対短期負債カバレッジは1.07倍で、短期流動性は表面的に確保されているが、短期負債比率の高さから満期集中リスクと借換リスクへの注意が必要。

収益の質

経常利益26.0億円に対し営業利益26.4億円で、営業外純損は0.4億円。内訳は営業外収益1.3億円(受取利息・配当金、持分法投資利益等)、営業外費用1.6億円(支払利息0.5億円等)で、純粋な事業外収益は相対的に小規模。営業外収益は売上高の0.8%を占め、収益構造は事業本業に集中。特別損益では特別損失0.4億円(固定資産除却損0.2億円、減損損失0.2億円)を計上し、経常的な収益ではなく一時的な損失要因。税引前利益25.5億円から実効税率31.8%で法人税等8.1億円を控除し純利益17.7億円となり、税負担は想定範囲内。営業CFの詳細データがないため利益と現金の乖離は評価できないが、現金預金が前年比+46.6%増加している点は営業活動と財務活動の両面で資金創出があったことを示唆。減損損失0.2億円は保証関連事業の有形固定資産に対するもので、のれん21.7億円の減損は当期未発生だが将来の減損リスクは高まっている。収益の質は事業利益中心で健全だが、のれん増加による将来リスクと短期負債比率の高さが品質上の懸念要因。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高210.0億円(前年比+21.6%)、営業利益35.0億円(同+12.8%)、経常利益34.5億円(同+11.4%)、純利益22.9億円に対し、第3四半期累計での進捗率は売上高73.2%、営業利益75.3%、経常利益75.4%、純利益77.2%。標準進捗率75%(第3四半期累計)に対し、全利益段階で進捗率が標準を上回っており、特に純利益は+2.2pt上振れ。売上高は標準比-1.8pt下振れだが営業利益以下は好進捗で、第4四半期の利益率改善もしくは一時的費用の減少が見込まれる。予想修正は開示されておらず、会社は当初予想を据え置き。進捗率が標準を上回る背景として、M&A効果の早期顕在化と既存事業の堅調推移が推察される。通期予想達成には第4四半期で売上高56.3億円、営業利益8.7億円、純利益5.2億円が必要で、第3四半期累計の四半期平均(売上51.2億円、営業利益8.8億円、純利益5.9億円)と比較すると達成可能な水準。

株主還元

年間配当予想は1株25.0円(中間22.5円、期末予想2.5円)で、前年配当は開示データにないため前年比較は不可。当期純利益17.7億円に対し発行済株式数18,006千株で1株当たり純利益は98.2円、配当性向は中間配当22.5円のみで22.9%、通期予想配当25.0円ベースで25.5%。配当性向25.5%は保守的な水準で、配当余力は十分。自社株買い実績の開示はないため総還元性向は算出不可。配当政策は安定配当志向と推定されるが、M&A投資と借入増を優先しており株主還元より成長投資重視の姿勢。現金預金26.1億円、年間配当総額約4.5億円(25円×18百万株)で配当は現金で十分カバー可能。営業CF詳細データがないため配当のキャッシュフロー裏付けは確認できないが、現金残高と利益水準から配当継続性は高い。

リスク要因

M&A統合リスクとのれん減損リスク: のれん21.7億円(純資産の31.8%)は複数の買収で計上され、K-net16.1億円とエイエフビイ0.9億円は暫定配分のため今後の確定で変動する可能性。統合が想定通り進まない場合や収益性が低下した場合、減損損失が発生し純資産と利益を毀損するリスク。セグメント別利益率の差異(保証18.9%、IT2.1%、不動産・その他赤字)から、IT・不動産セグメントのシナジー創出が遅延すれば減損リスクは高まる。短期負債集中リスク: 短期借入金24.4億円(総有利子負債の51.8%)で満期構成が短期に偏重。現金預金26.1億円で短期借入をカバーできるが余裕は限定的で、借換が滞ると流動性危機のリスク。金利上昇局面では支払利息負担増(当期0.5億円)も懸念材料。仕掛品管理リスクと在庫滞留: 品質アラートで仕掛品比率100%が指摘されており、仕掛品の滞留や資金固定化のリスク。運転資本効率の悪化は営業CFを圧迫し、短期流動性をさらに悪化させる可能性。仕掛品の内容開示がないため実態把握が困難だが、定量的には仕掛品が運転資本の重要部分を占めると推定される。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 収益性: 営業利益率17.1%は自社過去実績(2026年3Q)で、過去5期データが単年のみのため自社時系列比較は限定的。純利益率11.5%も高水準。業種別の詳細ベンチマークデータは開示されていないが、金融・保証関連業種の一般的な営業利益率10-15%帯と比較すると上位圏と推定される。成長性: 売上成長率28.9%は自社過去実績で高成長。M&A効果を除いた有機的成長率は不明だが、既存事業の寄与も一定程度あると推察。効率性: 総資産回転率0.774倍(年換算)は金融・保証業では標準的。ROE25.9%は高水準だが財務レバレッジ2.91倍に依存しており、自己資本比率34.4%は業種内では中位と推定。業種内での相対的な位置づけとして、収益性と成長性は優位だが、財務健全性(短期負債比率、のれん比率)は業種内でリスクが高めの水準にある可能性。

決算上の注目ポイント

M&Aによる成長戦略の進捗と統合リスクのバランス: 売上高+28.9%成長の主因はM&Aで、のれん21.7億円(純資産比31.8%)の増加は今後の統合成否が業績を左右する。IT関連事業は黒字転換したが利益率2.1%と低く、不動産・その他は依然赤字のため、各セグメントのシナジー創出と収益性改善が注目ポイント。統合が順調なら高ROEと高成長の持続が期待できるが、統合遅延や減損発生なら株主価値毀損リスク。短期負債集中と流動性管理の重要性: 短期借入金24.4億円(総負債の51.8%)と現金26.1億円のバランスは表面的に健全だが、余裕は限定的。満期構成の長期化や追加の手元流動性確保策(コミットメントライン設定、長期借入へのリファイナンス等)が実施されるかが、財務安定性の鍵。配当政策と成長投資のバランス: 配当性向25.5%は保守的で内部留保重視の姿勢。M&A投資優先の資本配分は成長志向だが、株主還元余地は大きく、今後の配当増額や自社株買いの有無が株主リターンに影響。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度第3四半期累計は、M&A連結効果も寄与して増収増益を確保した一方、主力の保証関連事業では利益率が低下した。売上高は前年同期比28.9%増の153.68億円、営業利益は同17.2%増の26.35億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同18.9%増の17.67億円となった。売上高の増加額は34.47億円であり、保証関連事業の増収に加え、不動産関連事業およびIT関連事業の拡大が寄与した。売上総利益は前年同期の84.30億円から106.22億円へ26.0%増加した。粗利益率は前年同期の70.7%から69.1%へ160bp低下した。営業利益率は前年同期の18.9%から17.1%へ170bp低下しており、売上成長を下回る営業利益成長となった。純利益率は11.5%で、前年同期の約12.5%から約100bp低下した。販管費は79.86億円と前年同期比29.2%増となり、売上高成長率の28.9%をわずかに上回った。したがって、現時点では売上規模の拡大が利益率改善に直結しておらず、営業レバレッジは限定的である。もっとも、営業利益率17.1%、純利益率11.5%はいずれも提示ベンチマーク上で優良水準にある。年換算ROEは34.5%と高水準であり、高い純利益率と財務レバレッジを活用して資本効率を維持している。通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高73.2%、営業利益75.3%、経常利益75.2%、純利益77.2%であり、概ね計画線上から純利益はやや上振れた進捗である。保証関連事業は引き続き営業利益の大半を稼ぐ主力事業であるが、同事業のセグメント利益率低下は注視を要する。K-net株式会社および株式会社エイエフビイの連結化により、のれんは21.70億円まで増加しており、今後は買収先の利益寄与、統合の進展およびのれん償却・減損リスクが収益性を左右する。短期負債比率52%という資金調達期間の短さは、成長投資を借入で支える局面における資金繰り上の監視項目である。通期では売上高210.00億円、営業利益35.00億円の会社予想達成に向け、主力保証関連事業の利益率回復と買収事業の収益化が焦点となる。

収益性分析

年換算ROE 34.5%は、純利益率11.5%×総資産回転率1.032回×財務レバレッジ2.91倍に分解される。3因子のうち、収益性を直接規定する純利益率11.5%と、自己資本を上回る資産規模を支える財務レバレッジ2.91倍がROEを押し上げている。総資産回転率は年換算1.032回であり、売上規模の拡大に対してM&Aに伴う資産増加も大きいため、資産効率の改善余地が残る。CFA型5因子では、EBITマージン17.1%、金利負担係数0.984、税負担係数0.681である。金利負担係数は高く、支払利息0.46億円に対して営業利益26.35億円、インタレストカバレッジ56.81倍であり、現時点の金利負担は軽い。一方、税負担係数0.681は実効税率31.8%を反映しており、税前利益から純利益への転換を一定程度抑制している。最も大きな収益性変化は営業利益率の170bp低下であり、販管費29.2%増が売上高28.9%増を小幅に上回ったことが主因である。主力の保証関連事業では、売上高が26.9%増の139.33億円となる一方、セグメント利益は6.4%増の26.32億円にとどまり、同事業のセグメント利益率は前年同期22.5%から18.9%へ約360bp低下した。対照的に、不動産関連事業は売上高160.2%増の4.59億円、セグメント損失は0.35億円から0.03億円へ縮小した。IT関連事業は売上高18.2%増の8.99億円、セグメント損益は0.69億円の赤字から0.19億円の黒字へ転換した。保証関連事業の利益率低下が一過性の先行費用か、事業構成・競争環境の変化によるものかを判定するには、今後の四半期別利益率と買収先を含む費用構造の推移が重要である。

成長性評価

売上高は28.9%増と高い成長を維持しているが、営業利益成長率は17.2%増にとどまり、増収に対する利益変換率は低下した。売上成長は保証関連事業の既存成長に加え、K-net株式会社の保証関連事業への追加連結、株式会社エイエフビイのその他事業への追加連結など、M&Aによる事業範囲拡大の影響を含む。保証関連事業は連結売上高の90.7%、調整前セグメント利益の99%超を占める収益基盤であり、同事業の成長持続性が全社業績を大きく左右する。不動産関連事業とIT関連事業の黒字化・損益改善は事業ポートフォリオの分散に資するが、利益規模は保証関連事業と比べてなお限定的である。その他事業は売上高0.77億円、セグメント損失0.00億円であり、全社利益への寄与は小さい。通期予想に対する売上高進捗率73.2%は標準的な第3四半期進捗率75%を1.8ポイント下回る。これに対し、営業利益進捗率75.3%、経常利益進捗率75.2%は概ね標準線、純利益進捗率77.2%は標準を2.2ポイント上回る。第4四半期に必要な売上高は56.32億円、営業利益は8.65億円であり、通期予想の達成には第3四半期累計営業利益率17.1%を下回る約15.4%の営業利益率で足りる計算となる。もっとも、利益率低下が継続する場合、売上予想の達成だけでは中期的な利益成長の確度を高めにくい。

財務健全性

総資産は198.58億円、純資産は68.28億円、自己資本比率は34.4%である。流動比率は128.9%、当座比率も128.9%であり、流動資産130.43億円が流動負債101.16億円を29.27億円上回る。流動比率は警戒水準である100%を上回るものの、一般的な健全目安の150%には届かず、流動性バッファーは厚いとはいえない。短期借入金24.37億円は前年同期比120.9%増、長期借入金22.64億円は同103.9%増となり、有利子負債は47.01億円へ拡大した。有利子負債の増加は、K-net株式会社および株式会社エイエフビイの株式取得を含む事業拡張・M&A資金の需要と整合的である。負債資本倍率は1.91倍で、積極的な資本構成ではあるが、明示的警戒水準の2.0倍は下回る。Debt/Capital比率は40.8%で、投資適格の目安40%を小幅に上回る一方、要注意水準の60%は大きく下回る。インタレストカバレッジは56.81倍と強固であり、損益面からみた債務返済能力は高い。短期負債比率は51.8%であり、40%を超える品質アラートに該当する。これは負債の過半が短期に集中していることを示し、借換条件の悪化や金融市場の流動性低下時には資金調達コスト・資金繰りの変動性を高める。現金預金26.13億円は短期借入金24.37億円の1.07倍であり、短期借入金を現金で概ねカバーする一方、流動負債全体に対しては限定的である。のれんは21.70億円で純資産の31.8%、総資産の10.9%を占め、ベンチマーク上は「高め」の領域にある。無形固定資産は28.24億円、総資産の14.2%であり、20%未満のバランス良好な水準に収まる。繰延税金資産は19.77億円と総資産の10.0%を占めるため、将来課税所得による回収可能性の維持も資産の質を評価する上で重要である。リース債務は流動0.50億円、固定1.81億円、資産除去債務は0.93億円であり、借入金以外にも契約・原状回復に関わる固定的負担を有する。

B/S変動のポイント

のれん: +15.34億円(+241.0%)- K-net株式会社の取得に伴う16.08億円、株式会社エイエフビイの取得に伴う0.88億円ののれん計上が主因。純資産の31.8%を占め、JGAAP上の償却負担および将来の減損リスクを監視する必要がある。無形固定資産: +16.73億円(+145.3%)- M&Aおよび事業基盤拡大に伴う無形資産の増加。総資産比14.2%で集中リスク水準には達していないが、買収資産の収益貢献が重要となる。短期借入金: +13.34億円(+120.9%)- 買収・成長投資に伴う資金調達の拡大を示唆。短期負債比率51.8%であり、借換期限の分散と資金コストを監視する必要がある。長期借入金: +11.54億円(+103.9%)- 長短合計の有利子負債が47.01億円へ増加。現状はインタレストカバレッジ56.81倍で利払い余力が高いが、追加M&A時のレバレッジ上昇が論点となる。有形固定資産: +4.19億円(+85.0%)- 事業規模拡大に伴う設備・拠点関連資産の増加。保証関連事業で0.24億円の固定資産減損を計上しており、投資資産の収益性を確認したい。投資有価証券: +1.21億円(+94.1%)- 金額規模は総資産の1.3%と限定的であり、資本構成への影響は小さい。繰延税金資産: +2.73億円(+16.0%)- 残高は19.77億円、総資産の10.0%に達する。将来の課税所得見通しが回収可能性の前提となる。

キャッシュフロー品質

配当持続性

第2四半期配当は1株当たり25.00円である。第3四半期累計純利益17.67億円に対し、支払済みの中間配当のみを基準とする配当性向は25.5%であり、配当のみで算定した水準としては持続可能性の高い範囲にある。会社予想の年間配当50.00円を、期中平均株式数17,931,776株および通期純利益予想22.90億円に当てはめると、通期予想配当性向は約39.2%となる。これは配当性向60%未満というベンチマーク内であり、利益予想が達成される限り、利益面からの配当余力は確保されている。自己株式は1.00億株ではなく10.02万株を保有するが、当期の自己株式取得額は示されていないため、総還元性向は算定していない。

リスク評価

ビジネスリスクとして、【高・高】保証関連事業への集中:同事業は連結売上高の90.7%、調整前セグメント利益のほぼ全額を占める。家賃債務保証市場における競争激化、保証料率の低下、代理店・提携先の獲得競争は、同事業の利益率低下を通じ全社利益へ直接影響する。、【中・高】信用・代位弁済リスク:保証関連事業では、景気悪化、雇用環境の悪化、賃貸住宅需要の変動に伴う契約者の支払遅延・貸倒れ増加が収益性を損なう可能性がある。、【中・中】M&A統合リスク:K-net株式会社および株式会社エイエフビイの連結化により事業規模を拡大している。買収先の顧客基盤・システム・人材の統合が計画通り進まない場合、想定したシナジーや利益寄与が遅延する。、【中・中】不動産関連・IT関連事業の収益変動:不動産関連事業は損失が縮小したがなお赤字であり、IT関連事業も黒字化直後であるため、収益基盤としての安定性は主力保証事業より低い。が挙げられます。

財務リスクとしては、【高・中】リファイナンスリスク:短期負債比率51.8%は40%超の品質アラートに該当する。短期借入金は前年同期比120.9%増の24.37億円であり、借換金利の上昇や金融機関の融資姿勢変化への感応度が高まっている。、【中・中】レバレッジ上昇リスク:有利子負債47.01億円、負債資本倍率1.91倍、Debt/Capital比率40.8%である。現状の利払い余力は強いが、追加買収や利益率低下が重なる場合には資本構成の柔軟性が低下する。、【中・中】のれん・無形資産の減損リスク:のれんは前年同期比241.0%増の21.70億円となり、純資産の31.8%に達した。買収先の収益計画が未達となれば、JGAAPにおける償却負担に加え、減損損失が利益・純資産を圧迫する可能性がある。、【中・低】繰延税金資産の回収可能性:繰延税金資産19.77億円は総資産の10.0%を占める。持続的な課税所得の創出が資産価値の維持に必要となる。が挙げられます。

主な懸念事項としては、【高・中】品質アラートの仕掛品過剰:仕掛品0.76億円について、仕掛品比率100.0%とのアラートが付されている。仕掛品が当該在庫分類の全額を占める構成は、案件の長期化や評価損発生時の資産価値変動を高め得るため、今後の回転・評価状況を確認する必要がある。、【高・中】主力保証関連事業のセグメント利益率は前年同期比約360bp低下した。売上拡大に対する費用増加が継続すれば、全社営業利益率の改善余地が制約される。、【中・中】保証関連事業で固定資産減損損失0.24億円を計上している。金額は営業利益26.35億円に対して小さいが、収益性の低い資産・拠点が残存していないかを継続確認したい。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、売上高28.9%増、営業利益17.2%増、純利益18.9%増と増収増益を維持した。、年換算ROE34.5%は高水準だが、財務レバレッジ2.91倍への依存も大きい。、営業利益率は17.1%へ170bp低下し、主力保証関連事業のセグメント利益率も低下した。、通期営業利益予想35.00億円に対する進捗率は75.3%で、計画達成に必要な第4四半期営業利益率は累計実績を下回る。、M&Aによりのれん21.70億円、有利子負債47.01億円へ拡大しており、買収後の利益・資本効率の検証が重要である。が挙げられます。

注視すべき指標は、保証関連事業のセグメント利益率、貸倒関連費用および保証残高の推移、短期借入金・長期借入金の借換状況、金利負担およびDebt/Capital比率、のれんの償却・減損、買収子会社の売上高・利益寄与、不動産関連事業およびIT関連事業の黒字定着、通期売上高210.00億円、営業利益35.00億円、純利益22.90億円に対する進捗です。

セクター内ポジションについては、営業利益率17.1%、純利益率11.5%、年換算ROE34.5%はいずれも提示ベンチマーク上で優良水準にある。一方で、流動比率128.9%は健全目安の150%を下回り、Debt/Capital比率40.8%と短期負債比率51.8%は、M&A成長を進める企業として資金調達構成の改善余地を示す。

ジェイリース(7187) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益17%増