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71752026 第3四半期スタンダードJGAAP

今村証券(7175) 2026年度第3四半期決算 営業益12%増

2026年度第3四半期の営業利益は9.2億円(前年同期比+11.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

今村証券株式会社

金融(除く銀行)/証券・商品先物取引業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高---
営業利益¥9.2億¥8.2億+11.9%
経常利益¥9.7億¥8.5億+14.2%
純利益¥7.2億¥5.8億+23.3%
ROE5.6%4.8%-

Executive Summary

2026年度第3四半期(単体)決算は、営業利益9.2億円(前年同期比+1.0億円 +11.9%)、経常利益9.7億円(同+1.2億円 +14.2%)、当期純利益7.2億円(同+1.4億円 +23.3%)と全段階で二桁増益を達成した。特別利益として有価証券売却益1.2億円を計上し、税引前当期純利益は10.7億円に拡大。総資産は306.3億円(前年197.1億円から+55.4%)と大幅に増加し、その主因は現金預金の104.8億円(前年62.0億円から+69.2%)への積み上げである。純資産は128.0億円(前年120.9億円から+5.9%)で、1株当たり純資産は2,501.83円。負債構成では預り金が134.4億円と負債の主要部分を占める。配当は中間25円、期末30円を実施。

主要財務指標

【収益性】ROE 5.6%は前年同期4.8%から改善。営業利益率および純利益率は売上高未開示のため算出不可だが、営業利益9.2億円、経常利益9.7億円、純利益7.2億円と各段階で増益を達成し収益性は改善基調。EPS 141.21円。財務レバレッジ2.39倍で総資産は株主資本の約2.4倍の規模。【キャッシュ品質】現金預金104.8億円で前年比+42.9億円の大幅増加。投資有価証券26.5億円(評価差額9.2億円を含む)。運転資本80.1億円で資金繰りは良好。短期負債170.9億円に対する現金カバレッジは0.6倍で、預り金依存の資金構造を反映。【投資効率】総資産回転率は売上高未開示のため算出不可。【財務健全性】自己資本比率41.8%(前年61.3%から低下)で総資産拡大に伴い比率は低下したものの絶対額では純資産増加。流動比率146.9%、当座比率146.9%で短期流動性は確保。負債資本倍率1.39倍で、負債の主要項目は預り金134.4億円。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細開示がないため、貸借対照表の前年比推移から資金動向を分析する。現金預金は前年62.0億円から104.8億円へ+42.9億円増加し、営業増益が資金積み上げに寄与したと推定される。投資有価証券は+5.5億円増加の26.5億円となり、運用資産の拡大が確認できる。負債サイドでは預り金が前年63.5億円から134.4億円へ+70.9億円と大幅増加し、顧客資金の預かり残高拡大が現金増加の主要因と考えられる。流動負債合計は+77.5億円増の170.9億円だが、流動資産が+157.6億円増の250.9億円へ拡大し、流動比率146.9%を維持。純資産は+7.1億円増で利益剰余金の積み上げと配当支払いのネット効果を反映。現金創出力は預り金ビジネスの拡大により強化されているが、顧客資金の流動性リスク管理が重要な局面にある。

収益の質

経常利益9.7億円に対し営業利益9.2億円で、営業外損益は+0.5億円のプラス寄与。税引前当期純利益10.7億円には特別利益として有価証券売却益1.2億円が計上され、特別損失0.2億円を差し引いても+1.0億円の特別項目純増となっている。有価証券売却益が税前利益を約11%押し上げており、一時的利益への依存が見られる。実効税率は約32.5%で、税負担後の当期純利益7.2億円は前年比+23.3%と大幅増だが、この増益には特別利益の寄与が含まれる。投資有価証券の評価差額9.2億円は純資産に計上されており、時価変動リスクが資本に影響を与える構造。営業CFの詳細が未開示のため利益の現金裏付けは確認できないが、現金預金の大幅増加は預り金増加に連動したものであり、コア営業活動からの現金創出力は別途精査が必要。

リスク要因

  1. 預り金集中リスク:預り金134.4億円が負債の75.3%を占め、顧客資金の大口流出や急激な引出し集中が発生した場合、流動性圧迫および資金繰りリスクが顕在化する可能性がある。現金預金104.8億円に対し預り金134.4億円で、全額即時引出しには対応できない構造。
  2. 収益の一時性リスク:当期税前利益10.7億円のうち有価証券売却益1.2億円(約11%)が一時的利益であり、コア営業収益の持続性が確認できない場合、来期以降の利益水準が低下するリスクがある。投資有価証券の評価差額9.2億円も時価変動に依存し、市況悪化時には評価損計上や売却益減少のリスクがある。
  3. 資産・負債ミスマッチリスク:流動負債170.9億円に対し流動資産250.9億円で短期的には健全だが、預り金の満期構造と運用資産(現金・有価証券)の流動性・価格変動リスクとのミスマッチが拡大すると、ALM(資産負債管理)上の課題が顕在化する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 当社の業種分類はutilitiesに該当するが、預り金を主体とする負債構造および有価証券運用を特徴とする事業モデルは典型的な公益事業と異なる様相を呈している。業種ベンチマークとの比較では、営業利益率および純利益率が売上高未開示のため直接比較は困難だが、2025年第3四半期の業種中央値(営業利益率8.6%、純利益率6.6%)に対し当社の収益構造を評価する必要がある。自己資本比率41.8%は公益事業の安定性を示す水準としては標準的だが、前年61.3%からの低下は総資産拡大に伴う一時的な希薄化と見られる。業種内での相対的な位置づけを正確に評価するには、売上高および営業CF等の継続的開示が求められる。参考情報として、業種中央値との乖離要因は預り金ビジネスという特殊な資金構造に起因すると考えられる。 ※業種: utilities(N=3)、比較対象: 2025年Q3、出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 預り金ビジネスモデルの急拡大:預り金が前年63.5億円から134.4億円へ+111.7%と倍増し、現金預金も+69.2%増の104.8億円へ積み上がっている。顧客資金預かり残高の拡大がビジネス規模拡大の主要ドライバーとなっており、手数料収益等のコア収益基盤の持続性と顧客基盤の安定性が今後の業績を左右する注目ポイントである。
  2. 有価証券運用と一時的利益の寄与:投資有価証券26.5億円(評価差額9.2億円含む)を保有し、当期は売却益1.2億円を計上。純利益の一部が有価証券売却益に依存する構造であり、市場環境変化や運用方針が利益水準に与える影響を継続的にモニタリングする必要がある。評価差額9.2億円は純資産を押し上げているが、時価下落時には逆方向のリスクとなる。
  3. 営業CFおよび売上高開示の重要性:キャッシュフロー計算書および売上高が未開示のため、利益の現金裏付けや収益性指標の算出が困難。今後、営業CFの水準、営業CF/純利益比率、売上総利益率等の開示が進むことで、収益の質および持続性の評価精度が向上する。

本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度Q3累計は、営業利益9.17億円(前年同期比11.9%増)、経常利益9.71億円(同14.2%増)、純利益7.22億円(同23.3%増)となり、増益基調を維持した。販管費は25.13億円と前年同期の24.11億円から4.2%増加した。一方、営業利益と販管費から逆算した営業収益は34.30億円で、前年同期比6.2%増と推定される。販管費の増加率が営業収益の推定増収率を下回ったことで、営業レバレッジはプラスに働いた。推定営業利益率は26.7%となり、前年同期の25.4%から約130bp改善した。経常利益率は28.3%であり、営業外収支は0.54億円の黒字寄与となった。税引前利益10.70億円には投資有価証券売却益1.20億円が含まれる。特別損益は差引0.98億円の利益寄与であり、税引前利益の約9.2%を占めた。したがって、純利益の前年同期比23.3%増は本業の営業増益に加え、有価証券売却益の増加にも支えられている。実効税率は32.5%で、税負担係数は0.674となった。期末純資産は128.01億円と前年同期比5.9%増加した。現金預金は104.84億円と前年同期比69.2%増加し、流動性の厚みは大きく改善した。流動比率146.9%、当座比率146.9%であり、短期債務に対する流動資産のカバーは確保されている。もっとも、流動負債には預り金134.43億円が含まれ、前年同期比83.51億円増と大幅に拡大しているため、証券業務に伴う顧客資産の管理と流動性運営を継続的に注視する必要がある。第2四半期配当20.00円に基づく累計配当性向は14.7%であり、当期利益に対する還元余力は高い。今後の収益持続性は、資本市場の売買活況、顧客資産の残高、ならびに有価証券関連の市況に左右される。

収益性分析

デュポン分析では、Q3累計純利益7.22億円を年換算した9.63億円、前年同期・当期の平均純資産約124.47億円を用いると、年換算ROEは約77.3%となる。これを年換算純利益率21.1%×総資産回転率1.82倍×平均財務レバレッジ2.02倍に分解できる。なお、期末総資産÷期末純資産による財務レバレッジは提供値で2.39倍である。ROEを最も強く押し上げているのは、高い利益率と証券業特有の預り金を伴う資産・負債構成である。営業利益と販管費から逆算した営業収益に基づく営業利益率は26.7%で、前年同期比約130bpの拡大となった。販管費は4.2%増にとどまる一方、推定営業収益は6.2%増であり、固定費吸収による営業レバレッジの改善が確認できる。営業利益の増益率11.9%を経常利益の増益率14.2%が上回ったことは、営業外収支が前年同期の0.31億円から0.54億円へ改善したことを反映する。さらに、投資有価証券売却益1.20億円と特別損失0.22億円の差引0.98億円が税引前利益を押し上げた。この特別損益の寄与を除くと、利益成長の評価は営業増益および営業外収支改善を中心に見るべきである。税負担係数0.674はベンチマークの0.70をやや下回るが、実効税率32.5%は税引前利益に対して概ね整合的である。金利負担係数は1.167であり、営業外収支が純粋な金利負担ではなく収益超過であることを示す。年換算ROAも平均総資産約251.72億円に対して約38.2%と高水準であるが、これはQ3累計利益の年換算値に基づく指標であり、通期の市況・取引活動により変動し得る。

成長性評価

営業利益と販管費から逆算した営業収益は34.30億円、前年同期は32.31億円であり、推定増収率は6.2%である。販管費の増加率4.2%が推定増収率を下回り、営業利益は11.9%増となったため、現局面では収益成長の効率性が改善している。純利益は23.3%増と営業利益の増益率を上回ったが、投資有価証券売却益1.20億円が含まれるため、純利益の伸びをそのまま経常的な収益力の伸長とはみなしにくい。経常利益は14.2%増であり、本業の採算改善と営業外収支の改善を反映した、より持続性の高い利益指標として重要である。投資有価証券は26.52億円と前年同期比26.2%増加しており、保有資産の運用収益・評価変動が今後の利益変動要因となる。その他有価証券評価差額金は9.16億円で、前年同期比2.41億円増加しており、純資産の増加を支える一方で、市況反転時には純資産の変動要因となる。

財務健全性

総資産は306.34億円、純資産は128.01億円、負債合計は178.34億円であり、自己資本比率は41.8%である。流動資産250.96億円は流動負債170.87億円を80.09億円上回り、流動比率・当座比率はいずれも146.9%となる。150%の健全性目安にはわずかに届かないものの、100%を十分に上回っており、短期流動性は確保されている。現金預金は104.84億円で総資産の34.2%を占め、前年同期比42.87億円、69.2%増加した。預り金は134.43億円で前年同期の50.92億円から83.51億円増加しており、負債増加の主因である。現金預金の増加は預り金の増加と併せて評価すべきであり、証券業務に付随する顧客資産の受入拡大がバランスシートを拡大させている。負債資本倍率は1.39倍であり、2.0倍超を警戒水準とする基準には達していない。固定負債は7.16億円にとどまり、総負債に占める比率は約4.0%である。固定資産55.39億円は純資産128.01億円の範囲内にあり、長期性資産の資金手当ては安定的である。無形固定資産は0.31億円、総資産比0.1%であり、買収由来の無形資産・のれんへの依存は限定的である。投資有価証券26.52億円は総資産の8.7%を占めるため、金利・株価等の市場変動が評価差額および自己資本に及ぼす影響を注視する必要がある。

B/S変動のポイント

現金預金: +42.87億円(+69.2%)- 104.84億円へ増加し、総資産の34.2%を占める。預り金の大幅増加と併せ、顧客資産の受入増に対応した流動性の積み上がりとして注視。投資有価証券: +5.50億円(+26.2%)- 26.52億円へ増加。総資産の8.7%を占め、市況変動が評価差額および自己資本に及ぼす影響が拡大。預り金: +83.51億円(+164.0%)- 134.43億円へ増加し、流動負債の拡大を主導。証券業務に伴う顧客資産の変動を反映するため、現金預金との対応関係が重要。その他有価証券評価差額金: +2.41億円(+35.8%)- 9.16億円へ増加。純資産の増加に寄与する一方、金融市場の逆風時には自己資本の変動要因となる。

キャッシュフロー品質

配当持続性

第2四半期配当は1株当たり20.00円であり、発行済株式数532万株を基にした配当総額は約1.06億円である。提示された累計配当性向は14.7%で、純利益7.22億円に対して低水準である。これは配当金のみを純利益で除した配当性向であり、自社株買いを含む総還元性向ではない。利益剰余金は109.00億円、純資産は128.01億円と厚く、利益剰余金の蓄積は配当の安定性を支える。第2四半期配当だけでみれば、利益カバーは十分に確保されている。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:株式・債券市場の売買代金、投資信託等の販売需要、顧客リスク資産残高の変動により、証券関連収益が市況依存で変動するリスク。営業収益の持続性は市場参加者の取引活動に左右される。、中優先度:投資有価証券売却益1.20億円が税引前利益に寄与しており、同規模の実現益を継続的に見込めないリスク。、中優先度:投資有価証券26.52億円およびその他有価証券評価差額金9.16億円を有するため、株価・金利等の市場変動が運用損益および純資産に影響するリスク。、中優先度:証券業界固有のコンプライアンス、適合性原則、情報管理、サイバーセキュリティおよびシステム障害に関するリスク。顧客預り資産を扱う事業特性上、事故発生時の信用毀損の影響が大きい。が挙げられます。

財務リスクとしては、中優先度:預り金134.43億円は前年同期比164.0%増であり、流動負債の増加を主導している。流動資産はこれを上回るが、顧客資産の出入りに対応するための継続的な流動性管理が重要である。、中優先度:流動比率146.9%は短期支払能力を示す一方、150%の健全性目安をわずかに下回る。預り金の変動と現金預金の対応関係を継続して確認する必要がある。、低優先度:負債資本倍率1.39倍、自己資本比率41.8%であり、現時点で過大なレバレッジを示す水準ではないが、総資産の急拡大に伴う資本効率・流動性の変化は監視対象となる。が挙げられます。

主な懸念事項としては、利益成長のうち、特別損益の純額0.98億円は一時的要素であり、純利益23.3%増の再現性を判断する際は経常利益9.71億円の推移を重視すべきである。、その他有価証券評価差額金9.16億円は純資産の約7.2%に相当し、市場価格の下落局面では自己資本の変動要因となる。、現金預金の前年同期比69.2%増と預り金の同164.0%増は、顧客資産の流入を伴う事業規模変動を示唆する。資産・負債の流動性対応が投資判断上の主要な監視点となる。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、営業利益9.17億円、経常利益9.71億円はいずれも二桁増益で、販管費の伸びを上回る収益成長が採算を改善した。、推定営業利益率は26.7%と前年同期比約130bp改善し、収益性はベンチマークの15%を大きく上回る。、純利益7.22億円には投資有価証券売却益を含む特別損益純額0.98億円の寄与があり、経常利益の成長率14.2%を基礎収益力の評価軸とする必要がある。、現金預金104.84億円、運転資本80.09億円、自己資本比率41.8%は財務的な緩衝力を示す。、累計配当性向14.7%は低く、利益・利益剰余金に対する配当負担は限定的である。が挙げられます。

注視すべき指標は、営業収益、営業利益率および販管費増加率、経常利益に占める営業外収支および有価証券関連損益の比率、預り金、現金預金、流動比率および運転資本の推移、投資有価証券残高とその他有価証券評価差額金、配当額および配当性向です。

セクター内ポジションについては、推定営業利益率26.7%は一般的な収益性ベンチマークを大きく上回り、年換算ROE約77.3%および年換算ROA約38.2%も高水準である。ただし、証券業では顧客預り金を含むバランスシート構成、市況連動収益、有価証券の実現・評価損益が指標を大きく左右するため、一般事業会社との単純比較には留意を要する。