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70312026 第3四半期グロースJGAAP

インバウンドテック(7031) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は16.3億円(前年同期比-17.2%)、営業損失は3,200万円(赤字転落)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥16.2億¥19.6億−17.2%
営業利益−¥0.3億¥0.3億−89.6%
経常利益−¥0.6億¥0.2億−91.2%
純利益−¥0.6億¥0.0億−2946.2%
ROE(年換算)−4.5%0.2%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は、主力事業の売上減少と粗利率悪化により営業損益が赤字に転落した。売上高は16.25億円(前年同期比-17.2%)、営業利益は-0.32億円(前年同期0.26億円から赤字転落)、経常利益は-0.56億円(同0.22億円から赤字転落)、親会社株主に帰属する四半期純損益は-0.71億円(同0.03億円から赤字転落)となった。売上減少率を上回る粗利益の減少(前年同期比-34.6%)が主因で、販管費削減(同-22.7%)だけでは吸収しきれなかった。

業績変動要因

【売上高】売上高は16.25億円で前年同期比-17.2%。セグメント別ではマルチリンガルCRM事業が11.99億円(同-11.4%、構成比73.8%)、セールスアウトソーシング事業が4.27億円(同-30.3%、構成比26.2%)と両事業とも減収だが、特にセールスアウトソーシング事業の落ち込みが大きい。

【損益】売上総利益は2.90億円(同-34.6%)、粗利率は17.8%と前年同期22.5%から4.7pt低下した。販管費は3.22億円(同-22.7%)に抑制したものの、粗利減少を吸収できず営業損益は-0.32億円へ悪化。経常損益は営業外費用0.26億円(支払利息0.06億円含む)が上乗せされ-0.56億円。税引前損失0.60億円に固定資産除却損0.03億円、非支配株主帰属利益0.07億円が加わり、親会社株主帰属四半期純損失は0.71億円となった。減収減益に区分される。

セグメント別分析

マルチリンガルCRM事業は売上高11.99億円(前年同期比-11.4%)、セグメント利益1.57億円(同-33.3%)、利益率は17.3%から12.8%へ低下し、依然最大の利益貢献セグメントである。セールスアウトソーシング事業は売上高4.27億円(同-30.3%)と大幅減収だが、セグメント利益は0.97億円(同-0.7%)とほぼ横ばいで、利益率は15.9%から22.7%へ改善した。両セグメント合計の利益は2.53億円(同-23.7%)で、全社費用2.86億円(前年同期3.06億円)を吸収しきれず、全社営業損益は赤字となった。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-2.0%(前年同期1.4%)、粗利率は17.8%(同22.5%)と悪化し、年換算ROEは-4.5%となった。【キャッシュ品質】売掛金は4.07億円で総資産の15.1%を占め、年換算DSOは69日と回収期間がやや長い。営業外収益0.02億円に対し営業外費用0.26億円で金融収支は赤字である。【投資効率】年換算ROICはマイナス圏にあり、投下資本からの収益創出ができていない状態である。【財務健全性】自己資本比率は70.3%、流動比率は243.2%と高水準で、短期的な支払余力は確保されている一方、短期借入金4.00億円が総資産の14.8%を占め、負債の満期は短期に集中している。

キャッシュフロー分析

CF計算書の開示はないが、BS推移から資金動向を確認すると、現金及び預金は14.66億円で前年同期の14.07億円から増加している。一方、利益剰余金は5.64億円と前年同期比11.3%減少しており、当期の純損失計上が内部留保を直接的に押し下げている。売掛金は4.07億円で前年同期の4.80億円から減少し、営業赤字下でも売上規模縮小に伴い回収額が減った可能性がある。現預金は短期負債(借入金4.00億円等)の3.67倍に相当し、当面の資金繰りには余力があるが、営業損益の赤字が続けば運転資本の効率と現金創出力への影響が継続的な観察点となる。

収益の質

当期の損失は主に本業(営業損益)の悪化に起因しており、一時的要因としては固定資産除却損0.03億円が計上されているのみで、金額的な影響は限定的である。営業外費用は0.26億円で支払利息0.06億円を含み、経常損益を押し下げる恒常的な要因である。特別損失は固定資産除却損のみで特別利益の計上はなく、税引前損失0.60億円と純損失0.64億円の乖離は法人税等0.05億円によるものである。包括利益は-0.64億円で親会社株主分は-0.72億円と純損失-0.71億円とほぼ同水準であり、その他包括利益項目による大きな乖離は見られず、損失の中身は本業の採算悪化を反映した実態に近いものと評価できる。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高26.00億円(前年比+2.2%)、営業利益1.35億円(同+531.2%)、経常利益1.05億円(同+562.4%)である。第3四半期累計の売上進捗率は62.5%にとどまり、標準的な進捗(約75%)を下回る。予想達成には第4四半期単独で売上高9.75億円、営業利益1.67億円(営業利益率17.1%相当)が必要であり、累計実績(営業損失0.32億円)との乖離は大きい。粗利率の回復とセールスアウトソーシング事業の売上底入れが達成の鍵となる。業績予想の修正は今回開示されていない。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円、通期配当予想も0円であり、配当性向は算定不能(無配)である。親会社株主帰属損失0.71億円を計上する局面で無配を継続しており、利益剰余金と手元流動性の保全を優先する資本配分と見られる。自己株式は前年同期比0.37億円増加しているが、取得時期・目的が個別に特定できないため、自社株買いを含めた総還元性向の算定は行っていない。

リスク要因

  1. 主力事業の減収・利益率低下: マルチリンガルCRM事業は売上高が前年同期比-11.4%、セグメント利益率は17.3%から12.8%へ低下している。全社利益の過半を稼ぐ事業の回復遅延は、通期黒字化の達成を左右する。

  2. 利払い能力の低下: 営業損益がマイナスとなったことでインタレストカバレッジは大幅なマイナスとなり、支払利息(0.06億円)を本業利益で賄えていない。現預金14.66億円が短期の緩衝材となっているが、収益回復が遅れれば借入条件への影響が意識される。

  3. 売掛金回収の長期化: 年換算DSOは69日となり、売上高が減少する中でも回収期間の長さが確認できる。運転資本の資金拘束が続けば、現預金水準の維持に影響しうる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−2.0%8.3% (3.6%–18.6%)−10.3pt
純利益率−4.0%6.1% (2.3%–12.8%)−10.1pt

いずれの指標も業種中央値を大きく下回り、収益性は業種内で相対的に低い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−17.2%10.4% (-0.9%–19.9%)−27.6pt

業種の多くが増収を確保する中、自社は減収に転じており、成長性でも業種内で劣後している。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 主力のマルチリンガルCRM事業が売上・利益率とも低下する一方、セールスアウトソーシング事業は売上高が30.3%減少しつつもセグメント利益率が22.7%へ改善しており、売上回復時の利益寄与度が注目点となる。

  2. 通期会社予想(営業利益1.35億円)の達成には第4四半期に営業利益率17.1%相当の水準が必要であり、累計実績との乖離から、粗利率の回復状況が今後の決算で注視される。

  3. 流動比率243.2%、現預金14.66億円と短期的な財務の安定性は確保されているが、短期負債比率100.0%や年換算DSO69日は、営業赤字局面における資金効率管理上の観察点である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)626円
base(基準)631円
bull(強気)636円
算出前提
1株純資産(BPS)793円
調整後予想EPS25.2円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向0.0%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.80倍 / 25.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 613円〜649円、ω±0.1で 626円〜634円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 44%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。