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70302026 第1四半期スタンダードJGAAP

スプリックス(7030) 2026年度第1四半期決算 増収・営業益31%増

2026年度第1四半期の売上高は97.5億円(前年同期比+12.0%)、営業利益は15.3億円(同+30.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥97.5億¥87.1億+12.0%
営業利益¥15.3億¥11.7億+30.8%
経常利益¥15.8億¥11.9億+32.4%
純利益¥9.5億¥7.3億+30.3%
ROE(年換算)36.0%29.3%-

Executive Summary

主力の学習塾3ブランドが増収に加え利益率改善を伴う増収増益をけん引し、営業レバレッジが明確に発現した決算となった。売上高は97.5億円(前年87.1億円、YoY+12.0%)、営業利益は15.3億円(前年11.7億円、YoY+30.8%)、経常利益は15.8億円(前年11.9億円、YoY+32.4%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は9.5億円(前年7.3億円、YoY+30.3%)となった。売上高成長率を営業利益成長率が大きく上回り、粗利率改善と販管費増加率の抑制が利益拡大の主因である。

業績変動要因

【売上高】売上高は97.5億円(YoY+12.0%)となり、森塾53.9億円(構成比55.2%、YoY+14.6%)、湘南ゼミナール26.5億円(同27.2%、YoY+5.6%)、河合塾マナビス8.4億円(同8.6%、YoY+9.6%)と主力3ブランドが揃って増収した。その他事業も8.7億円(YoY+19.3%)と成長率が最も高いが、規模は小さい。

【損益】営業利益は15.3億円(YoY+30.8%)で、粗利率は35.3%から37.2%へ190bp改善し、販管費は20.9億円(YoY+10.0%)と売上高成長率を下回る伸びにとどまった結果、営業利益率は13.5%から15.7%へ220bp拡大した。経常利益は15.8億円(YoY+32.4%)、純利益は9.5億円(YoY+30.3%)で、特別損益は発生していない。実効税率は約39.4%と高く、税引前利益から純利益への転換を一定程度抑制している。全体として増収増益であり、増収率を上回る増益率が利益率改善の構造を示している。

セグメント別分析

報告セグメント利益合計は22.0億円で、森塾が18.4億円(利益率34.1%、構成比74.6%)と最大の収益源である。湘南ゼミナールは利益5.5億円(利益率20.9%、YoY利益+16.6%)、河合塾マナビスは利益0.7億円(利益率8.4%)だが、売上9.6%増に対して利益は91.9%増と改善速度が大きい。その他事業はセグメント損失2.66億円(前年3.63億円)と赤字幅を縮小したが、売上8.7億円に対する損失率は約30.7%で連結利益への希薄化要因となっている。全社費用(調整額)は6.67億円と前年比18.9%増加し、売上高成長率を上回る点は利益率維持上の論点である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は15.7%で前年同期13.5%から220bp改善し、粗利率も37.2%(前年35.3%)へ190bp上昇した。純利益率は9.8%(前年8.4%)へ140bp改善している。【キャッシュ品質】包括利益は9.6億円で親会社株主に帰属する純利益9.5億円とほぼ一致し、為替換算調整額や退職給付調整額の影響は僅少であることから、収益の質は概ね安定している。【投資効率】ROE(年換算)は36.0%と高水準で、総資産回転率と財務レバレッジの双方が寄与している。EPS(基本)は54.12円(前年41.58円、YoY+30.2%)で、通期予想EPS77.87円に対する進捗は69.5%である。【財務健全性】自己資本比率は45.6%(前年44.2%)へ改善し、現預金68.0億円は流動負債113.0億円に対して一定の裏付けを持つ。短期借入金は前年比106.8%増の15.1億円となり、短期負債への依存度上昇が見られる。

キャッシュフロー分析

CF計算書の詳細開示はないため、BS推移から資金動向を確認する。現金及び預金は68.0億円で前年同期の64.6億円から3.4億円増加し、純利益の積み上がりを反映した資金基盤の拡充がうかがえる。一方で短期借入金は前年同期比106.8%増の15.1億円へ拡大しており、資金調達構成において短期資金への依存が高まっている。棚卸資産は6.0億円(前年3.6億円)、買掛金は3.6億円(前年1.5億円)といずれも大きく増加し、事業拡大に伴う運転資本の増加が資金需要を高める方向に働いている。利益剰余金は80.4億円(前年74.2億円)へ積み上がり、純資産は106.1億円(前年99.8億円)に拡大しており、内部留保の充実が資本基盤を支えている。

収益の質

当期の増益は特別損益を伴わない事業損益ベースの改善であり、経常的な収益力の向上として評価できる。営業外収益は0.5億円、営業外費用は0.1億円と規模は小さく、経常利益と営業利益の差はわずか0.4億円にとどまるため、本業の稼ぐ力が経常利益に概ね反映されている。特別利益・特別損失はともに発生しておらず、一時的要因による見かけ上の利益押し上げは確認されない。包括利益9.6億円は親会社株主に帰属する純利益9.5億円とほぼ一致し、その他有価証券評価差額や為替・退職給付関連の調整額も僅少であることから、当期純利益と包括利益の乖離は小さく、収益の質は良好とみられる。一方で棚卸資産・買掛金の増加率が売上高成長率を上回っている点は、アクルーアルの観点から在庫・仕入債務の推移を継続的に確認する余地がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高380.0億円(YoY+8.2%)、営業利益24.0億円(YoY+10.6%)、経常利益25.0億円(YoY+12.7%)、EPS77.87円である。Q1累計の進捗率は売上高25.7%、営業利益63.8%、経常利益63.0%と、売上高は標準的な25%進捗に近い一方、利益面は大幅に先行している。教育サービス事業には期中の季節性があり得るため、Q1の高い利益進捗のみから通期の上振れを機械的に見込むことは適切ではないが、通期計画達成に向けた初期の利益面の余力は大きいといえる。

株主還元

通期の1株配当予想は38.00円である。期中平均株式数17,643,860株を基礎とした予想配当総額は約6.7億円となり、通期純利益予想14.0億円に対する配当性向は約47.9%と算出される。この水準は持続可能性の目安とされる60%を下回っている。現預金68.0億円と有利子負債(短期借入金15.1億円等)を踏まえると、予想配当の原資に対するバランスシート上の余力は確保されている。前年の配当は1株19円であり、通期の増配が計画されている。

リスク要因

  1. 短期資金調達への依存上昇: 短期借入金は前年同期比106.8%増の15.1億円となり、流動負債に占める短期性負債の比率が高い構造がうかがえる。現預金68.0億円は短期借入金の約4.5倍に相当し即時の流動性は厚いが、借換環境が悪化した場合の資金繰り変動には留意が必要である。

  2. その他事業の収益化リスク: その他事業は売上高8.7億円(YoY+19.3%)と高成長だが、セグメント損失2.66億円を計上しており、前年の3.63億円からは縮小したものの損失率は約30.7%に達する。増収が連結利益への寄与に転じる時期が今後の利益率改善余地を左右する。

  3. 全社費用の拡大: 全社費用(セグメント調整額)は6.67億円と前年比18.9%増加し、売上高成長率12.0%を上回るペースで拡大している。主力ブランドの利益率改善が、この全社費用の拡大によって一部相殺される可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

決算上の注目ポイント

  1. 売上高12.0%増に対し営業利益は30.8%増となり、営業利益率は220bp改善の15.7%に達した。粗利率改善と販管費の伸び抑制が両立しており、収益性の構造的な改善が観察される。

  2. 主力の森塾はセグメント利益合計の74.6%を占め、利益率34.1%と高収益を維持したまま二桁増収を達成しており、連結業績の中心的な牽引役となっている。

  3. 通期会社予想に対するQ1営業利益進捗率は63.8%と標準的な25%を大幅に上回るが、教育事業の季節性を踏まえると、下期の販促・人件費動向および全社費用の推移が通期の利益率再現性を判断する材料となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)632円
base(基準)659円
bull(強気)668円
算出前提
1株純資産(BPS)601円
調整後予想EPS85.7円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向48.8%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER1.10倍 / 7.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 642円〜678円、ω±0.1で 658円〜661円。

注記:

  • 通期予想に対する純利益の進捗(68%)が標準(25%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。