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69622026 第3四半期プライムJGAAP

大真空(6962) 2026年度第3四半期決算 営業益29%減

2026年度第3四半期の売上高は295.5億円(前年同期比0.0%)、営業利益は5.2億円(同-29.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社 大真空

電機・精密/電気機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥295.5億¥295.5億+0.0%
営業利益¥5.2億¥7.4億−29.1%
経常利益¥5.3億¥5.0億+5.2%
純利益¥1.0億¥5.8億−82.2%
ROE0.2%1.3%-

Executive Summary

売上高が前年並みで推移する一方、営業利益は大幅に減少しており、営業外損益への依存度が高まった収益構造が今期の特徴である。売上高は295.5億円(前年比±0.0%)、営業利益は5.2億円(同△29.1%)、経常利益は5.3億円(同+5.2%)、純利益は1.0億円(同△82.2%)となった。営業減益を為替差益や受取利息などの営業外収益が補い経常段階では増益を確保したが、実効税率が80.2%と高水準となったことで純利益は大きく圧縮された。

業績変動要因

【売上高】売上高は295.5億円で前年同期比ほぼ横ばい(+0.0%)。セグメント別には日本230.2億円(構成比77.9%)、中国122.6億円(同41.5%、内部売上含む前提のため単純合算は連結売上高と一致しない)、台湾106.2億円が主要地域。地域別では日本・北米・欧州が増収、台湾(前年比△7.5%)とアジア(同△5.2%)が減収であり、成長は地域間で不均一である。

【損益】営業利益は5.2億円で前年同期比△29.1%となり、営業利益率は1.8%と前年の2.5%から低下した。地域別では日本の営業損益が前年の△6.7億円から+6.0億円へ大幅改善し連結利益の中心を担った一方、中国が△0.6億円、東南アジアが△2.5億円の営業損失を計上、台湾は営業利益が前年比△90.3%の1.3億円にとどまり、連結全体の収益性を押し下げた。経常利益は受取利息1.9億円・為替差益1.0億円などの営業外収益が支払利息2.8億円などの費用を上回り、5.3億円(同+5.2%)と営業減益を補った。純利益は税引前利益5.2億円に対し法人税等4.2億円(実効税率80.2%)が計上され1.0億円(同△82.2%)にとどまり、営業段階の減益と高税負担が重なった増収減益の決算である。

セグメント別分析

セグメント別では、主力の日本が前年同期の営業損失6.7億円から6.0億円の営業利益へ転換し、連結営業利益5.2億円を上回る規模の改善を示した。北米(売上20.2億円、営業利益0.5億円、利益率2.6%)と欧州(売上30.5億円、営業利益0.5億円、利益率1.5%)は増収増益で安定的に推移している。一方、中国は売上122.6億円に対し営業損失0.6億円、東南アジアは売上72.2億円に対し営業損失2.5億円と赤字が継続。台湾は売上106.2億円(前年比△7.5%)、営業利益1.3億円(同△90.3%)と急減益となり、海外一部地域の採算悪化が連結収益の重石となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は1.8%で前年同期の2.5%から低下し、純利益率は0.4%にとどまる。ROEは0.2%と極めて低い水準である。【キャッシュ品質】包括利益は31.6億円と純利益1.0億円を大幅に上回るが、その大部分は為替換算調整額27.1億円によるものであり、本業の利益改善とは異なる資本変動である。【投資効率】税引前利益に対する法人税等の比率(実効税率)は80.2%と高く、営業・経常段階で確保した利益の純利益への転化を大きく阻害している。【財務健全性】自己資本比率は49.8%(前年49.8%相当の水準を維持)で総資産947.6億円に対し純資産472.3億円を確保しており、財務基盤は比較的安定している。

キャッシュフロー分析

CF計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。現金及び預金は166.8億円で前年同期の187.1億円から減少しており、短期借入金は135.2億円と前年の84.6億円から増加している。棚卸資産は原材料103.9億円、仕掛品72.2億円、製品55.1億円と合計231.2億円に達し、前年同期から積み増しが進んでいる。有形固定資産は356.6億円で建設仮勘定48.3億円を含み設備投資が継続しており、運転資本の積み上がりと設備投資が現預金を圧迫する構図がうかがえる。

収益の質

経常利益の増益は、受取利息1.9億円、為替差益1.0億円、受取配当金0.5億円といった営業外収益の増加によって支えられており、本業である営業利益は減益基調にある点に留意が必要である。営業外費用側では支払利息2.8億円が計上され、有利子負債水準の高さが利益を圧迫する構造となっている。特別損益は利益0.03億円、損失0.1億円と純額でほぼ中立であり、当期の損益に与える一時的要因の影響は限定的である。包括利益31.6億円と純利益1.0億円の乖離は主に為替換算調整額27.1億円によるもので、これは事業活動によるアクルーアルではなく為替相場変動という外部要因に起因する資本変動である。実効税率80.2%という高水準は、繰延税金や海外子会社の税務状況など一時的な要因を含む可能性があり、税引前利益の水準に比べ純利益の質は相対的に低いと言える。

業績予想・ガイダンス

通期計画に対し、売上高進捗率は73.9%(295.5億円/400.0億円)で標準的な進捗(累計期間ベースで概ね75%)と概ね整合する。一方、営業利益進捗率は52.4%(5.2億円/10.0億円)と大きく下回っており、第4四半期に4.8億円程度の営業利益計上が必要となる。経常利益は5.3億円に対し通期計画5.0億円を既に上回って進捗しており、営業外収益への依存が続けば計画達成の蓋然性は高いが、本業利益の回復度合いが今後の焦点となる。純利益は1.0億円で通期計画3.0億円に対し進捗率は約35.0%にとどまる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり14.00円、通期配当予想は年間28.00円である。通期純利益計画3.0億円と期中平均株式数3,179.5万株を前提とすると、予想配当性向は約296.8%となり、当期の親会社株主帰属純利益1.0億円に対する計算上の配当性向は428.5%に達する。いずれも当期利益水準を大きく上回る還元計画であり、配当原資としては利益剰余金53.9億円や現金及び預金166.8億円などの財務資源への依存度が高い状況にある。

リスク要因

  1. 高税負担リスク: 実効税率は80.2%(法人税等4.2億円/税引前利益5.2億円)と高水準であり、営業・経常利益の改善が純利益に反映されにくい構造となっている。

  2. 海外地域の収益性リスク: 中国(営業損失0.6億円)、東南アジア(同2.5億円)が赤字であり、台湾も営業利益が前年比△90.3%の1.3億円に急減しており、地域別採算のばらつきが連結利益を圧迫している。

  3. 財務コスト負担リスク: 支払利息は2.8億円で営業利益5.2億円の約53%に相当し、営業利益が更に低下した場合の利払い余力は限定的である。有利子負債は短期借入金135.2億円、長期借入金137.8億円で構成される。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率1.8%8.6% (4.3%–12.7%)−6.8pt
純利益率0.3%6.4% (2.8%–10.3%)−6.1pt

営業利益率・純利益率ともに業種中央値を大きく下回り、業種内でも低収益グループに位置する。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 主力の日本セグメントが前年同期の営業損失6.7億円から6.0億円の営業利益へ転換したことは、連結収益構造における最大の改善点である。一方で連結営業利益率は1.8%と前年から低下しており、中国・東南アジアの赤字と台湾の急減益が相殺要因となっている。

  2. 経常利益・純利益の増減が営業外収益(為替差益・受取利息)と高い実効税率(80.2%)の影響を強く受けており、本業の収益力を示す営業利益と最終利益との乖離が大きい点は決算の質を評価するうえで留意すべき事実である。

  3. 通期計画に対する進捗は売上高で73.9%とほぼ順調である一方、営業利益は52.4%、純利益は35.0%にとどまっており、第4四半期における本業収益性の回復度合いが通期計画達成の分岐点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,133円
base(基準)1,135円
bull(強気)1,138円
算出前提
1株純資産(BPS)1,485円
調整後予想EPS10.2円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向100.0%
予想EPSの信頼度調整×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.76倍 / 111.4倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,105円〜1,166円、ω±0.1で 1,125円〜1,142円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 30%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。