- 売上高: 26.34億円
- 営業利益: 2.69億円
- 当期純利益: 2.88億円
- 1株当たり当期純利益: 36.44円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 26.34億円 | 23.77億円 | +10.8% |
| 売上原価 | 16.90億円 | - | - |
| 売上総利益 | 6.87億円 | - | - |
| 販管費 | 5.96億円 | - | - |
| 営業利益 | 2.69億円 | 91百万円 | +195.6% |
| 営業外収益 | 40百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 27百万円 | - | - |
| 経常利益 | 3.01億円 | 1.04億円 | +189.4% |
| 税引前利益 | 1.17億円 | - | - |
| 法人税等 | 5百万円 | - | - |
| 当期純利益 | 2.88億円 | 1.12億円 | +157.1% |
| 減価償却費 | 68百万円 | - | - |
| 支払利息 | 9百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 36.44円 | 14.17円 | +157.2% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 107.44億円 | - | - |
| 現金預金 | 30.29億円 | - | - |
| 売掛金 | 45.51億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 19百万円 | - | - |
| 固定資産 | 56.14億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 4.60億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 1.40億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 10.9% |
| 粗利益率 | 26.1% |
| 流動比率 | 188.3% |
| 当座比率 | 187.9% |
| 負債資本倍率 | 0.76倍 |
| インタレストカバレッジ | 31.04倍 |
| EBITDAマージン | 12.8% |
| 実効税率 | 4.6% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +10.8% |
| 営業利益前年同期比 | +195.5% |
| 経常利益前年同期比 | +189.7% |
| 当期純利益前年同期比 | +157.2% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 9.15百万株 |
| 自己株式数 | 1.24百万株 |
| 期中平均株式数 | 7.91百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,202.49円 |
| EBITDA | 3.37億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 51.00億円 |
| 営業利益予想 | 3.00億円 |
| 経常利益予想 | 3.50億円 |
| 当期純利益予想 | 3.30億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 41.72円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のジオマテックは、売上高+10.8%の増収と営業利益+195.5%の大幅増益で、利益率の改善が鮮明な良好な四半期でした。売上高は26.34億円、営業利益は2.69億円、経常利益は3.01億円、当期純利益は2.88億円と、いずれも前年を大きく上回りました。営業利益率は約10.2%(=2.69/26.34)と推定され、前年の営業利益率は概算で約3.8%(前年売上23.77億円、前年営業利益0.91億円相当)とみられるため、約640bpの大幅な改善と試算されます。純利益率は10.9%(デュポン分解値)で、前年の概算約4.7%から約620bpの改善と推計されます。EBITDAは3.37億円、EBITDAマージンは12.8%で、原価と販管費の効率改善やミックス改善が寄与した可能性があります。営業外収入比率は13.9%と一定の寄与がみられる一方、当期の利益成長は本業(営業利益)の寄与が主体です。営業CFは4.60億円で当期純利益2.88億円を上回り、営業CF/純利益は1.60倍と利益のキャッシュ実現性は高水準でした。流動比率188.3%、当座比率187.9%と流動性は厚く、インタレストカバレッジ31.0倍と利払い余力も十分です。総資産回転率は0.155と資産効率はなお低位で、ROEは3.0%にとどまります。ROICは3.3%とWACC水準を下回る可能性が高く、資本効率は課題です。貸借対照表を見ると、売掛金45.51億円と買掛金42.53億円が大きく、運転資本構造の影響が収益・CFに与えるインプリケーションが大きい点には留意が必要です。棚卸資産は0.19億円と極めて軽く、受注生産・ファブレス志向や外部調達の活用度が高い可能性が示唆されます。なお、開示値の一部に整合性の取りにくい箇所(粗利・原価、税前利益と当期純利益の関係など)があり、本分析は提供済みの計算済み指標(デュポン分解、マージン、CF比率等)を優先して解釈しています。総合すると、短期的には採算改善と高いCFコンバージョンがポジティブですが、資本効率(ROIC/ROE)の低位と営業外収益の寄与度、運転資本の振れを注視する必要があります。今後は、営業利益率の持続性、総資産回転率の引き上げ(売掛金回収効率の改善等)、およびROIC>5%への早期回復が重要なテーマとなります。投資有価証券23.55億円など非事業性資産の構成も資本効率に影響しており、ポートフォリオの見直し余地が示唆されます。第2四半期時点の進捗は良好で、通期の上振れ余地はあるものの、データ不整合と非経常要素の混在可能性から、過度な直線外挿は避け、四半期推移と注記の確認が不可欠です。
ROEを純利益率×総資産回転率×財務レバレッジに分解すると、3.0% ≒ 10.9% × 0.155 × 1.79 となり、ROEの水準は主として低い総資産回転率に抑制されています。変化幅が最も大きい要素は利益率(営業利益+195.5%、純利益+157.2%)で、営業利益率は前年約3.8%→今期約10.2%へ約+640bp改善したと推計されます。ビジネス面の理由としては、製品ミックス改善(高付加価値案件の比率上昇)、歩留まり・歩留り関連コストの低減、外注・材料費の効率化、スケール効果による販管費率の低下が考えられます。これらの改善の持続性は、需要環境と稼働率、価格転嫁の継続性次第で、短期的には半ば持続、中期的には需給・競争環境次第と評価します。総資産回転率0.155は依然低く、売掛金の厚みや投資有価証券など非事業性資産の保有が資産効率を圧迫している可能性があります。財務レバレッジは1.79倍と保守的で、ROE押し上げ効果は限定的です。懸念されるトレンドとして、売上+10.8%に対し販管費は名目で5.96億円(売上対比22.6%)とまだ高く、販管費成長(絶対額)が売上成長の恩恵を一部相殺している可能性があります。営業外収入比率13.9%は利益の一部が非営業要素に依存していることを示し、利益の質(営業利益主導かどうか)を継続的に点検する必要があります。
売上高は26.34億円で前年同期比+10.8%と堅調でした。営業利益は2.69億円で+195.5%と大幅増、収益化が進捗しています。経常利益3.01億円、純利益2.88億円とボトムラインも改善しました。非営業項目では営業外収益0.40億円、営業外費用0.27億円とネットでプラス寄与ですが、営業外収入比率13.9%が示す通り、今後の増益持続には本業の稼ぐ力の継続が鍵です。売上の持続可能性は、主要顧客の投資・需要サイクル、価格転嫁の継続性、技術優位(高付加価値領域への集中)に依存します。棚卸資産が軽い一方、売掛金が厚い構造は、受注ベースの案件型ビジネスの色彩が強く、案件のタイミングで四半期売上の振れが大きい可能性があります。今後は、受注残、ブック・トゥ・ビル、主要顧客の在庫調整の進捗が先行指標となります。中期的な見通しでは、ROICが3.3%と低位なため、選択と集中(低採算案件の見直し、価格交渉、非事業資産の最適化)による資本効率改善が成長の質を高める鍵です。
流動比率188.3%、当座比率187.9%と短期流動性は十分です。負債資本倍率0.76倍でレバレッジは保守的、警戒ラインのD/E>2.0には遠い水準です。インタレストカバレッジは31.04倍と利払い余力は非常に強固です。短期負債57.07億円に対し、現金預金30.29億円と売掛金45.51億円(合計75.80億円)があり、満期ミスマッチリスクは限定的です。長期借入金12.44億円と固定負債15.47億円の水準も、総資産170.02億円・純資産95.12億円対比で過度ではありません。オフバランス債務の情報は未開示のため評価不能です。
営業CFは4.60億円で当期純利益2.88億円の1.60倍、利益のキャッシュ化は高品質です。設備投資は-3.36億円で、単純差引の概算FCFは+1.24億円相当ですが、投資CF全体(有価証券の売買等)が未開示のため正確なFCFは算出不能です。運転資本では、売掛金45.51億円と買掛金42.53億円が大きく、取引条件の変化が営業CFに与える影響が大きい構造です。棚卸資産が0.19億円と極小のため、在庫によるCF圧迫は限定的ですが、売掛金回収と買掛金支払いのタイミング差により四半期ごとのCF変動が生じやすい点には留意が必要です。営業CF/純利益が>1.0のため、今期に限れば利益の質に大きな懸念はみられません。
配当金関連の開示がなく、配当性向・配当総額・FCFカバレッジは算出不能です。EPSは36.44円で、当期純利益は2.88億円(約28.8百万円×10)と換算され、営業CF4.60億円・概算FCF+1.24億円(投資CF全体不明)から、保守的な配当であればキャッシュでの支払い余力はあると見られます。もっとも、ROIC3.3%と資本効率が低位なため、配当よりも成長投資・効率改善投資を優先する余地も考えられます。配当方針(DOE/配当性向目標)の未開示により、持続可能性の定量評価は困難です。
ビジネスリスク:
- 需要サイクル・顧客投資動向への依存(電子材料・加工ビジネスの市況感連動)
- 価格競争・原材料価格の上昇によるマージン圧迫
- 案件集中・顧客集中の可能性(売掛金の厚みから示唆)
- 技術優位性の維持・高付加価値領域での競争激化
財務リスク:
- ROIC 3.3%と資本効率の低位(資本コスト割れの懸念)
- 総資産回転率0.155と資産効率の低さ(売掛金・非事業資産の厚み)
- 営業外収益への一定の依存(営業外収入比率13.9%)
- 買掛金依存による取引条件変化時のキャッシュフロー変動
主な懸念事項:
- 開示数値の一部に整合性難(粗利・原価、税前・純利益の関係)
- 非経常項目混在の可能性(税前利益1.17億円と純利益2.88億円の乖離)
- ROE 3.0%の低位推移と株主資本効率の改善遅れ
- 投資有価証券23.55億円など非事業資産の資本効率押し下げ
重要ポイント:
- 売上+10.8%、営業利益+195.5%で営業利益率は概算+640bp改善、利益体質が改善
- 営業CF/純利益=1.60倍で利益のキャッシュ化は良好、概算FCFはプラス
- 流動性・利払い余力は十分(流動比率188%、ICR31倍)
- 一方でROIC 3.3%、ROE 3.0%と資本効率は課題、総資産回転率0.155がボトルネック
- 営業外収入比率13.9%の持続性と非経常性の有無を精査すべき
注視すべき指標:
- 営業利益率と売上総利益率の四半期推移(bpでの変化)
- 売掛金回転日数・買掛金回転日数(運転資本の質)
- 受注残・ブックトゥビル、主要顧客の在庫水準
- ROIC(5%→8%へのトラック)と投下資本の回収状況
- 営業CF/純利益、FCF(投資CF全体の開示)
- 営業外収益の内訳(受取配当・有価証券損益等)の継続性
セクター内ポジション:
国内電子材料・加工同業と比べ、今期の採算改善とCFは良好だが、資本効率(ROIC/ROE)と資産効率(総資産回転率)が相対的に見劣り。バランスシートは健全で再投資余力はある一方、非事業資産の厚みと運転資本構造が評価ディスカウント要因。
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