クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥113.9億 | ¥98.2億 | +16.0% |
| 営業利益 | ¥23.1億 | ¥18.0億 | +27.8% |
| 経常利益 | ¥23.6億 | ¥17.0億 | +38.9% |
| 純利益 | ¥16.5億 | ¥11.7億 | +41.1% |
| ROE | 3.8% | 2.7% | - |
Executive Summary
売上高の二桁成長を上回る増益を達成し、営業レバレッジの効いた増収増益決算となった。売上高は113.9億円(前年比+16.0%)、営業利益は23.1億円(同+27.8%)、経常利益は23.6億円(同+38.9%)、純利益は16.5億円(同+41.1%)となった。増益率が売上高成長率を大きく上回った主因は、粗利率52.2%の高水準維持と販管費の相対的な抑制による営業利益率の改善である。
業績変動要因
【売上高】売上高は113.9億円(前年比+16.0%)となった。電気測定器事業の単一セグメントであり、事業別の内訳開示はないが、全社的な需要拡大が増収を牽引したとみられる。
【損益】売上総利益は59.4億円(粗利率52.2%)で、販管費36.3億円(販管費率31.9%)を控除した営業利益は23.1億円(同+27.8%、営業利益率20.3%)となり、前年同期の営業利益率18.4%から改善した。経常利益は23.6億円(同+38.9%)で、営業外収益0.5億円が小幅にプラス寄与した。特別損失は固定資産除却損0.3億円にとどまり、純利益への影響は限定的である。税引前利益23.3億円に対し法人税等6.8億円(実効税率29.0%)を控除し、純利益は16.5億円(同+41.1%)となった。増収増益であり、増益率が増収率を上回る営業レバレッジの効いた決算である。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は20.3%で前年同期の18.4%から約1.9pt改善、純利益率は14.5%で前年同期の11.9%から約2.6pt改善した。粗利率52.2%は高付加価値な製品構成を示唆する。【キャッシュ品質】在庫日数(DIO)は108日、キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)は123日であり、いずれも一般的な製造業の目安である90日・120日を上回る水準にあり、在庫・運転資本の効率には改善余地がある。【投資効率】ROEは3.8%にとどまるが、これは純利益率14.5%の高さに対し、総資産回転率が低く、自己資本比率89.7%という保守的な資本構成が影響している。Q1純利益を単純に年換算した場合の参考ROEは約15.2%となり、収益創出力自体は高い。【財務健全性】自己資本比率は89.7%、流動比率は約613%であり、現金及び預金145.1億円を含め、財務基盤は極めて安定している。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書は開示されていないため、貸借対照表の動きから資金動向を分析する。現金及び預金は145.1億円で前年同期の185.3億円から減少しており、投資や株主還元、在庫積み増しなどへの資金充当が示唆される。在庫は原材料36.2億円、仕掛品12.2億円、製品15.9億円の合計65.9億円で前年から増加しており、成長に伴う運転資本の積み増しが進んでいる。売掛金・受取手形は44.4億円と前年からやや増加し、買掛金11.8億円との差から、営業債権の回収サイクルが資金効率に影響する構造にある。自己資本比率89.7%、有利子負債がほぼない財務構成のもとで、当面の資金繰りに懸念は小さいが、在庫・債権の増加が続く場合はキャッシュ創出への転換効率を注視する必要がある。
収益の質
今期利益の大半は経常的な事業活動によるものであり、一時的要因は限定的である。営業外収益0.5億円は受取利息0.1億円、その他0.3億円を中心とする小規模なもので、売上高比0.5%にとどまり利益の中核は営業利益にある。特別損失0.3億円は固定資産除却損であり、純利益に対する影響は約1.7%と小さい。包括利益は16.7億円で純利益16.5億円とほぼ同水準にあり、為替換算調整額+0.3億円、有価証券評価差額金+0.1億円、退職給付に係る調整額△0.2億円が概ね相殺し合う結果となった。純利益と包括利益の乖離が小さいことは、損益計算書に表れない評価損益の変動が限定的であり、利益の質が安定していることを示している。
業績予想・ガイダンス
通期会社計画に対するQ1進捗率は、売上高26.5%(計画430.0億円)、営業利益30.0%(計画76.8億円)、経常利益30.2%(計画78.0億円)である。営業利益・経常利益の進捗が売上高進捗を上回っており、一般的なQ1目安である25%を上回るペースで、利益面を中心に順調な滑り出しといえる。会社計画は通期で売上高+6.1%、営業利益+13.1%の増収増益を見込んでおり、Q1の実績成長率(売上+16.0%、営業利益+27.8%)はこれを上回っている。当第1四半期において業績予想・配当予想の修正は行われていない。
株主還元
通期の1株当たり配当予想は200.0円、通期EPS予想は443.25円であり、これらを用いた予想配当性向は約45.1%である。前年配当実績は100.0円であり、通期計画どおりに進捗すれば実質的な増配となる。配当予想の修正は当四半期においてなされていない。現金及び預金145.1億円、自己資本比率89.7%という財務余力は、配当の安定的な支払いを支える基盤となっている。
リスク要因
-
在庫滞留・運転資本効率リスク: 在庫日数(DIO)は108日で一般的な警戒水準90日を上回り、原材料36.2億円を中心に在庫が積み上がっている。需要が想定を下回った場合、評価損や在庫回転悪化のリスクが顕在化しうる。
-
キャッシュ・コンバージョン・サイクル長期化リスク: CCCは123日で警戒水準120日をやや超えている。現金及び預金145.1億円の厚みから短期的な資金繰りへの影響は限定的だが、成長局面での運転資本拡大が続けばキャッシュ創出効率が低下する可能性がある。
-
資本効率(低ROE)に関するリスク: ROE3.8%は純利益率14.5%の高さに対し、総資産回転率の低さと保守的な資本構成により抑制されている。現金・設備等の資産を収益にどう結びつけるかが引き続き確認点となる。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(manufacturing)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 20.3% | 7.2% (3.2%–12.5%) | +13.1pt |
| 純利益率 | 14.5% | 5.9% (2.9%–12.5%) | +8.6pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で高位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 16.0% | 5.6% (1.1%–13.9%) | +10.4pt |
売上高成長率は業種中央値およびIQR上限を上回り、成長性でも業種内で上位に位置する。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
売上高成長率+16.0%に対し営業利益+27.8%、純利益+41.1%と増益率が上回っており、粗利率52.2%を背景とした営業レバレッジの効果が決算上明確に表れている。
-
通期会社計画に対するQ1進捗率は営業利益30.0%、経常利益30.2%と売上高進捗26.5%を上回っており、利益計画の消化が先行している。
-
DIO108日・CCC123日は業種一般の目安を上回っており、高い収益性を運転資本効率・キャッシュ創出にどう結びつけるかが、今後の決算データで確認すべき構造的な論点である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,597円 |
| base(基準) | 3,702円 |
| bull(強気) | 3,834円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 3,233円 |
| 調整後予想EPS | 478.6円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 45.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.14倍 / 7.7倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,600円〜3,808円、ω±0.1で 3,691円〜3,718円。
注記:
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。