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68232026 第3四半期プライムJGAAP

リオン(6823) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は205.5億円(前年同期比+0.3%)、営業利益は30.6億円(同-0.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

リオン株式会社

電機・精密/電気機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥205.5億¥204.9億+0.3%
営業利益¥30.6億¥30.7億−0.1%
経常利益¥31.3億¥31.3億+0.0%
純利益¥22.5億¥21.3億+5.6%
ROE(年換算)9.1%9.0%-

Executive Summary

2026年度第3四半期累計は増収ながら本業利益は前年並みにとどまり、収益構造は粗利率低下を販管費削減で吸収する形となった。売上高は205.5億円(前年同期204.9億円、YoY+0.3%)、営業利益は30.6億円(同30.7億円、YoY-0.1%)、経常利益は31.3億円(同31.3億円、YoY+0.0%)、親会社株主に帰属する純利益は22.5億円(同21.3億円、YoY+5.6%)となった。純利益の増益は特別損失の縮小(前年1.3億円→当期0.4億円)と税負担安定によるもので、営業利益率の改善を伴うものではない。

業績変動要因

【売上高】売上高は205.5億円、前年同期比+0.3%の小幅増収。セグメント別ではMedicalEquipmentが94.2億円(利益率10.7%)、EnvironmentalEquipmentが41.4億円(利益率8.6%)で、医療機器分野が売上の中核を占める。通期会社予想289.0億円に対する進捗率は71.1%で、標準進捗率75%をやや下回り、第4四半期での成長加速が課題となる。

【損益】粗利率は50.0%で前年同期51.3%から約1.3pt低下し、売上原価率上昇が営業段階の重しとなった。一方、販管費は72.1億円と前年比3.0%減少し、販管費率は35.1%と前年36.3%から改善、粗利率悪化の大半を相殺した。結果、営業利益率は14.9%で前年15.0%からわずかに低下、経常利益は前年同水準を維持した。純利益は特別損失縮小により増益となり、全体としては増収減益(営業・経常利益ベース)の色合いが強いが、純利益では増収増益の形となっている。

セグメント別分析

MedicalEquipmentは売上94.2億円、営業利益10.0億円(利益率10.7%)で全社売上の45.8%を占める中核事業。EnvironmentalEquipmentは売上41.4億円、営業利益3.5億円(利益率8.6%)で、医療機器セグメントに比べ利益率は低い。両セグメント合計は売上135.6億円、営業利益13.5億円となり、全社売上205.5億円との差分は非開示のその他事業・調整によるものと考えられる。医療機器セグメントの相対的な高利益率が、全社の収益性を支える構造となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率14.9%、純利益率10.9%はいずれも高水準で、前年同期(15.0%、10.4%)と比較すると営業利益率はわずかに低下、純利益率は改善している。【キャッシュ品質】包括利益は25.6億円で純利益22.5億円を3.1億円上回り、その他有価証券評価差額金の増加が主因であり、事業本体のキャッシュ創出力とは別要因である。【投資効率】年換算ROEは9.1%、総資産回転率は0.692倍、財務レバレッジは1.20倍と保守的で、資産効率の改善余地がROE向上の主な余地となる。【財務健全性】自己資本比率83.6%(前年80.3%)、現金及び預金78.6億円(前年60.1億円、+30.6%)と流動性・資本基盤はいずれも強固で、負債への依存度は極めて低い。

キャッシュフロー分析

CF計算書の個別データは開示されていないが、BS推移から資金動向を読み取ると、現金及び預金は78.6億円と前年同期の60.1億円から18.4億円(+30.6%)増加している。棚卸資産は84.6億円で前年80.3億円から増加傾向にあり、運転資本への資金拘束は継続している。流動負債は42.7億円で前年54.5億円から減少し、賞与引当金や未払法人税等の縮小がその主因となっている。総じて、現金は積み増されているものの、在庫水準の高さが資金効率上の留意点となる。

収益の質

経常利益は31.3億円で前年同期並みであり、営業外収益1.1億円(受取配当金0.4億円、受取利息等)は売上高の0.5%程度と限定的で、本業収益を大きく補完する構造ではない。特別損失は0.4億円で主に固定資産除却損によるもので、前年同期の1.3億円から縮小しており、この縮小が純利益の増益(前年比+5.6%)に寄与している。実効税率は約27.2%で安定的な範囲にある。包括利益25.6億円は純利益22.5億円を上回り、その他有価証券評価差額金や為替換算調整額の増加を含むため、事業活動そのものの収益力とは区別して捉える必要がある。全体として、当期の増益は特別損失縮小という一時的要因を含み、経常的な収益力の拡大とは言い切れない面がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高289.0億円(YoY+3.7%)、営業利益44.0億円(YoY+9.1%)、経常利益44.0億円(YoY+7.1%)である。Q3累計の進捗率は売上高71.1%、営業利益69.7%と、標準進捗率75%をいずれも下回っている。純利益進捗は71.4%(通期予想31.5億円対比)で営業利益進捗をやや上回るが、特別損失縮小の影響を含む。通期営業利益達成には第4四半期に13.4億円程度の営業利益、売上との対比で約16%の営業利益率が必要となり、当期累計の14.9%を上回る水準が求められる。

株主還元

第2四半期配当は1株35.00円であり、Q3累計の親会社株主帰属純利益22.5億円に対する配当性向は19.2%である。通期会社予想の配当85.00円と通期純利益予想31.5億円をもとにすると、予想配当性向は約33.3%となる。予想配当性向は60%を下回り、現金及び預金78.6億円、自己資本比率83.6%といった財務基盤と比較しても保守的な水準にある。自己株式は僅少で、大規模な自社株買いによる総還元性向の上振れは確認されない。

リスク要因

  1. 在庫・運転資本効率: 棚卸資産は84.6億円で総資産の21.4%を占める。在庫回転日数・キャッシュコンバージョンサイクルの長期化は、需要変動時の評価損リスクおよび資金効率の低下要因となり得る。

  2. 粗利率の趨勢的低下: 粗利率は前年同期比約1.3pt低下し50.0%となった。販管費削減(前年比-3.0%)で営業利益率への影響は限定的(-0.1pt)に抑えられているが、原価上昇や価格競争が続く場合、コスト削減余地には限界がある。

  3. 通期計画達成の進捗遅れ: 営業利益進捗率69.7%は標準進捗率75%を下回り、第4四半期に約16%の営業利益率が必要となる。期末需要動向や原価管理の状況が計画達成の鍵となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率14.9%8.6% (4.3%–12.7%)+6.3pt
純利益率10.9%6.4% (2.8%–10.3%)+4.5pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を大幅に上回り、収益性は業種内で上位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)0.3%3.3% (-2.1%–8.9%)−3.0pt

売上高成長率は業種中央値を下回り、トップライン成長の面では業種内で見劣りする位置づけにある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率14.9%、純利益率10.9%は業種中央値(8.6%、6.4%)を大きく上回る高い収益性を維持しているが、粗利率の低下傾向が続けば、販管費抑制のみでの利益率維持には限界が生じる可能性がある。

  2. 自己資本比率83.6%、負債資本倍率0.20倍と極めて保守的な財務構造を有し、景気・需要変動への耐性は高い。一方、総資産回転率0.692倍という資産効率の低さは、ROE9.1%を制約する構造的要因として観察される。

  3. 通期予想に対する進捗率は売上高・営業利益ともに標準を下回っており、第4四半期の売上・利益率の回復度合いが通期計画達成の分水嶺となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,663円
base(基準)2,721円
bull(強気)2,795円
算出前提
1株純資産(BPS)2,682円
調整後予想EPS275.9円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向33.3%
予想EPSの信頼度調整×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.01倍 / 9.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,646円〜2,800円、ω±0.1で 2,720円〜2,723円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。