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67982026 通期プライムJGAAP

SMK(6798) 2026年度通期決算 営業益黒字転換

2026年度通期の売上高は482億円(前年同期比+0.3%)、営業利益は4.3億円(黒字転換)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

SMK株式会社

電機・精密/電気機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥482.0億¥480.5億+0.3%
営業利益¥4.3億−¥2.2億+295.5%
経常利益¥12.4億¥5.5億+126.3%
純利益¥0.6億−¥18.8億+103.0%
ROE0.2%−6.4%-

Executive Summary

当期は販管費削減により営業利益が黒字転換したが、収益性は依然として低水準にあり、本業の実力回復には至っていない。売上高は482.0億円(前年比+0.3%)とほぼ横ばいの一方、営業利益は4.3億円(前年△2.2億円から黒字転換)、経常利益は12.4億円(同+126.3%)、純利益は0.6億円(前年△18.8億円から黒字転換)となった。営業利益率は0.9%にとどまり、経常利益は営業外収支の黒字8.1億円に大きく依存している。純利益は減損損失3.1億円等の一時的要因と実効税率93.4%という高い税負担により大幅に圧縮された。

業績変動要因

【売上高】売上高は482.0億円で前年比+0.3%とほぼ横ばい。セグメント別ではCS事業が225.2億円(同+1.6%)、SCI事業が256.2億円(同-0.1%)、RandDCenterが0.6億円(同-75.3%)。SCIが売上構成比53.2%を占める最大事業だが停滞しており、全社の成長を制約している。

【損益】販管費が89.8億円と前期比4.9億円減少し、粗利増加0.6億円を上回るコスト削減効果で営業利益は4.3億円の黒字に転換した。セグメント別ではCS事業の営業利益が11.9億円(同-22.6%)と減益となった一方、SCI事業の営業損失は3.8億円に縮小(前期13.1億円の損失から改善)。経常利益は営業外収益17.3億円(受取利息、為替差益、持分法投資利益等)が押し上げ、12.4億円(同+126.3%)となった。特別損失3.9億円(うち減損損失3.1億円)が発生し、実効税率93.4%の高い税負担も重なり、純利益は0.6億円にとどまった。増収増益ではあるが、増収はごく僅かで、増益は主にコスト削減と営業外収支によるものであり、本業の構造的な収益力改善はSCI事業の赤字縮小にとどまる。

セグメント別分析

CS事業(コネクタ等)は売上225.2億円(構成比46.7%、前年比+1.6%)、営業利益11.9億円(利益率5.3%)で最大の利益貢献事業だが、前年比-22.6%の減益となった。SCI事業(リモコン、カメラモジュール等)は売上256.2億円(構成比53.2%、前年比-0.1%)、営業損失3.8億円(利益率-1.5%)で、前期の13.1億円の損失から9.3億円改善したが依然赤字である。RandDCenter(イノベーションセンター)は売上0.6億円(前年比-75.3%)、営業損失3.8億円で、規模は小さいものの損失は全社利益を圧迫している。全社の営業黒字化は、主力CSの減益をSCIの損失縮小が上回った結果である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は0.9%(前期-0.5%)で改善したが、粗利率19.5%とともに低水準にとどまる。純利益率は0.1%、ROEは0.2%であり、いずれも本業の収益力としては低い。【キャッシュ品質】営業CFは20.2億円で純利益0.6億円を大きく上回るが、これは純利益が減損・高税負担で圧縮された結果でもあり、単純な高転換率とは解釈しにくい。運転資本面では売掛金・棚卸資産の減少がCFを支えた一方、買掛金は19.0億円減少しCFを圧迫した。【投資効率】設備投資21.9億円は減価償却26.3億円を下回り、拡張投資よりも維持的な投資水準にある。フリーキャッシュフローは-2.4億円であり、投資を内部資金で十分に賄えていない。【財務健全性】自己資本比率は54.1%(前期50.7%)と改善し、流動資産は流動負債を上回る構造にある。一方、支払利息2.5億円に対し営業利益は4.3億円と余裕は小さく、低収益下での金利負担への感度が残る。

キャッシュフロー分析

営業CFは20.2億円で前年比-17.1%となったが、純利益0.6億円を大きく上回る規模を確保した。この背景には売掛金10.2億円、棚卸資産11.8億円の減少といった運転資本の圧縮効果があるが、買掛金は19.0億円減少しキャッシュを消費しており、仕入債務の減少が継続すれば今後の営業CFを圧迫しうる。投資CFは-22.6億円で、主に設備投資21.9億円によるものであり、減価償却26.3億円を下回る水準にとどまる。財務CFは-24.5億円で、長期借入の増加2.0億円がある一方、長期借入返済17.4億円、短期借入の減少13.0億円、配当支払8.9億円が資金を圧迫した。結果としてフリーキャッシュフローは-2.4億円となり、現金及び現金同等物は前期末から8.2億円減少し95.9億円となった。営業CFのみでは投資・配当・借入返済を十分にカバーできていない状況がうかがえる。

収益の質

経常利益12.4億円は、本業の営業利益4.3億円の約2.9倍にあたる営業外収支の黒字8.1億円に大きく依存しており、営業外収益17.3億円のうち受取利息、為替差益1.2億円、持分法投資利益1.5億円などが押し上げ要因となっている。特別損失3.9億円には減損損失3.1億円と固定資産除却損0.7億円が含まれ、これらは一時的要因として当期純利益を圧縮した。税引前利益8.7億円に対し法人税等は8.1億円で、実効税率は93.4%と極めて高く、純利益0.6億円への転換率を大きく下げている。包括利益は28.2億円と純利益0.6億円を大きく上回り、その差の大部分は為替換算調整額14.6億円や退職給付に係る調整額6.6億円などその他の包括利益27.7億円によるもので、当期の業績実態を評価する際には純利益単独ではなく、これら一時的・非現金性の項目の影響を併せて考慮する必要がある。

業績予想・ガイダンス

次期会社計画は売上高490.0億円(前期比+1.7%)、営業利益8.0億円(同+86.0%)、経常利益12.0億円(同-3.5%、当期実績12.4億円をやや下回る)、純利益8.0億円(当期実績0.6億円から大幅増)を見込む。営業利益計画の達成には営業利益率を当期0.9%から約1.6%程度へ引き上げる必要があり、SCI事業の追加改善とCS事業の減益反転が前提となる。純利益計画は、当期の減損損失や実効税率93.4%といった一時的・非常的要因の解消を前提とした回復シナリオである。

株主還元

年間配当は1株当たり100円(中間50円・期末50円)で、前期の50円から増配となった。配当総額は約6.4億円で、親会社株主に帰属する当期純利益0.6億円に対する配当性向は1,285.7%と、当期利益では大きく上回る水準にある。自社株買いはごく僅少(0.0億円)であり、株主還元は配当が中心である。フリーキャッシュフローは-2.4億円であり、当期の配当は営業CFおよびFCFでは十分に裏付けられておらず、手元資金や利益剰余金への依存度が高い。次期の配当予想も年間100円で維持を計画しており、その持続性は次期の利益回復とキャッシュフロー改善の実現度に依存する。

リスク要因

  1. SCI事業の赤字継続: SCI事業は売上構成比53.2%を占める最大事業でありながら、営業損失3.8億円と依然赤字である。前期比では損失が9.3億円縮小したが、売上は-0.1%とほぼ横ばいであり、黒字転換の時期が全社業績の不確実性の中心となっている。

  2. CS事業の採算悪化: 主力のCS事業は営業利益11.9億円で最大の利益貢献事業だが、前年比-22.6%の減益となった。SCIの改善分を主力事業の採算低下が相殺する構図が続けば、全社の利益率改善は難しい。

  3. 為替感応度と一時的損失: 為替差益1.2億円は営業利益4.3億円の27.4%に相当し、営業外損益の変動が本業の小さい利益を左右しやすい。加えて減損損失3.1億円を含む一時的要因が純利益を大きく圧縮しており、資産の収益性については継続的な確認が必要である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率0.9%7.6% (4.8%–12.0%)−6.7pt
純利益率0.1%5.9% (2.9%–9.2%)−5.8pt

自社の収益性は業種中央値を大きく下回り、製造業内での相対的な位置づけは低い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)0.3%3.4% (-0.8%–8.8%)−3.1pt

売上成長も業種中央値を下回り、成長性の観点でも業種内での位置づけは低い。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益は前期の赤字から4.3億円の黒字へ転換したが、営業利益率0.9%は業種中央値7.6%を大きく下回り、収益回復は初期段階にある。

  2. SCI事業(売上構成比53.2%)の赤字縮小が全社黒字化の主因である一方、主力のCS事業は前年比-22.6%の減益となっており、両事業の採算動向が今後の業績を左右する構造にある。

  3. 経常利益は営業外収支への依存度が高く、純利益は減損損失や実効税率93.4%という一時的・特殊要因により大幅に圧縮された。年間配当100円は当期純利益・フリーキャッシュフローでは裏付けられておらず、次期計画で示された利益回復の実現度が注目点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)3,994円
base(基準)4,020円
bull(強気)4,052円
算出前提
1株純資産(BPS)4,923円
調整後予想EPS136.5円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向79.1%
予想EPSの信頼度調整×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.82倍 / 29.5倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 3,913円〜4,131円、ω±0.1で 3,992円〜4,037円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。