- 売上高: 127.78億円
- 営業利益: 41.19億円
- 当期純利益: 30.58億円
- 1株当たり当期純利益: 260.03円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 127.78億円 | 119.97億円 | +6.5% |
| 売上原価 | 54.05億円 | 51.67億円 | +4.6% |
| 売上総利益 | 73.74億円 | 68.31億円 | +7.9% |
| 販管費 | 32.54億円 | 29.65億円 | +9.7% |
| 営業利益 | 41.19億円 | 38.65億円 | +6.6% |
| 営業外収益 | 2.23億円 | 2.16億円 | +3.2% |
| 営業外費用 | 93百万円 | 1.82億円 | -48.5% |
| 経常利益 | 42.49億円 | 38.99億円 | +9.0% |
| 税引前利益 | 42.82億円 | 39.07億円 | +9.6% |
| 法人税等 | 12.24億円 | 12.38億円 | -1.1% |
| 当期純利益 | 30.58億円 | 26.69億円 | +14.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 30.58億円 | 26.69億円 | +14.6% |
| 包括利益 | 32.31億円 | 27.67億円 | +16.8% |
| 減価償却費 | 2.96億円 | 2.78億円 | +6.4% |
| 支払利息 | 9百万円 | 3百万円 | +185.8% |
| 1株当たり当期純利益 | 260.03円 | 226.97円 | +14.6% |
| 1株当たり配当金 | 70.00円 | 70.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 213.32億円 | 202.68億円 | +10.64億円 |
| 現金預金 | 128.78億円 | 125.40億円 | +3.38億円 |
| 売掛金 | 41.18億円 | 45.06億円 | -3.88億円 |
| 棚卸資産 | 9.18億円 | 7.65億円 | +1.52億円 |
| 固定資産 | 106.43億円 | 92.59億円 | +13.83億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 34.86億円 | 35.00億円 | -14百万円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -12.64億円 | -7.45億円 | -5.19億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 1,956.79円 |
| 純利益率 | 23.9% |
| 粗利益率 | 57.7% |
| 流動比率 | 372.6% |
| 当座比率 | 356.6% |
| 負債資本倍率 | 0.39倍 |
| インタレストカバレッジ | 448.50倍 |
| EBITDAマージン | 34.6% |
| 実効税率 | 28.6% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +6.5% |
| 営業利益前年同期比 | +6.6% |
| 経常利益前年同期比 | +9.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +14.6% |
| 包括利益前年同期比 | +16.8% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 11.96百万株 |
| 自己株式数 | 201千株 |
| 期中平均株式数 | 11.76百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,956.73円 |
| EBITDA | 44.15億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 70.00円 |
| 期末配当 | 140.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| OpticalComponents | 27.12億円 | 6.98億円 |
| TunableLasersAndInstruments | 92.95億円 | 33.70億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 260.00億円 |
| 営業利益予想 | 74.00億円 |
| 経常利益予想 | 72.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 48.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 408.15円 |
| 1株当たり配当金予想 | 75.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度第2四半期のsantec Holdingsは、増収増益を達成し、利益率もほぼ横ばいながら僅かに改善した健全な決算でした。売上高は127.78億円で前年同期比+6.5%、営業利益は41.19億円で同+6.6%、経常利益は42.49億円で同+9.0%、当期純利益は30.58億円で同+14.6%と、下期に向けた基調は堅調です。粗利益率は57.7%、営業利益率は32.2%と高水準を維持し、営業利益の伸び率が売上高の伸び率をやや上回ったため、営業利益率は概ね+1bp程度の拡大と推定されます。純利益率は23.9%で、営業外収益(受取利息1.46億円など)による押し上げが寄与しました。販管費は32.54億円、販管費率は25.5%と抑制され、営業レバレッジが効いています。資産効率は総資産回転率0.400回、財務レバレッジ1.39倍と保守的なバランスの中で、ROEは13.3%(計算値)と2桁台を確保しました。ROICは23.3%と高く、資本効率面の強さが際立ちます。営業キャッシュフローは34.86億円で純利益30.58億円に対し1.14倍と、利益の現金裏付けは良好です。一方、設備投資は9.85億円と減価償却費2.96億円の約3.3倍に拡大しており、成長投資の加速が確認されます。財務面では現金預金128.78億円、流動比率372.6%、当座比率356.6%、負債資本倍率0.39倍、インタレストカバレッジ448倍と、流動性・信用余力ともに極めて強固です。純有利子負債は実質的にネットキャッシュで、Debt/EBITDAは0.57倍と低レバレッジです。配当性向(計算値)は82.1%と高めで、EPS260.03円から逆算した年間DPSは約214円相当の水準が示唆されます。営業CFから設備投資を差し引いた簡便FCFは約25.0億円で、推計配当金(約25.1億円)に対するカバレッジはおおむね1.0倍とタイトです。営業外収入比率は7.3%で、受取利息を中心とする金融収益への依存が利益の底上げ要因になっています。データ上、商社的な持分法投資利益の寄与は開示がなく、事業利益主導の構図です。総じて、利益率・資本効率・キャッシュ創出力は良好で、成長投資を進めつつも財務健全性を維持するバランスのとれた運営が見られます。今後は高水準のROICの持続性、設備投資のリターン顕在化タイミング、ならびに高めの配当性向の継続可能性が注目点です。
ステップ1: ROEは純利益率23.9% × 総資産回転率0.400 × 財務レバレッジ1.39倍 ≈ 13.3%と分解され、利益率の高さが最大のドライバーです。ステップ2: 期中の変化要因の中では、営業外収益(受取利息1.46億円)の寄与による純利益率の改善が最も目立ちます。ステップ3: 大幅な現金保有(現金預金128.78億円)に伴う金融収益の増加が、純利益率の押し上げに繋がっています。ステップ4: 金利環境と高水準の現金ポジションが続く限り、この非営業寄与は一定程度持続可能ですが、事業成長・投資による現金減少や金利低下局面では縮小リスクがあります。ステップ5: 売上+6.5%に対し販管費は絶対額で増加も、販管費率は25.5%と抑制され、現時点で『販管費成長率 > 売上成長率』の懸念は限定的です。一方で、設備投資の加速(CAPEX/減価償却費=約3.3倍)は、短期的に減価償却負担や固定費を押し上げやすく、将来の営業利益率に下押し圧力となる可能性があるため、投資回収の進捗モニタリングが重要です。
売上は前年同期比+6.5%と堅調で、需要環境の底堅さと製品ミックスの改善が示唆されます。営業利益は+6.6%で、販管費の伸びを吸収し営業レバレッジが機能しています。営業外収益の増加(受取利息)により経常・純利益の伸びが売上を上回りましたが、これは金利・現金残高に依存する側面があり構造的な成長とは切り分けて評価が必要です。粗利率57.7%・営業利益率32.2%は高水準で、価格設定力とコスト管理の効率性が窺えます。CAPEXは9.85億円と積極姿勢で、将来の供給能力強化・高付加価値製品拡大への布石とみられ、ROIC 23.3%の水準を前提とすれば投下資本の回収可能性は高い一方、立上げ局面の費用増を伴う可能性があります。営業CF/純利益1.14倍は利益の質を裏付け、成長局面での投資余力を確保しています。短期的な業績牽引は既存事業のボリュームとミックス、非営業では金利環境が支援要因です。リスク側面では、設備投資後の需要変動や価格競争、為替変動が利益率のボラティリティを高める可能性があります。全体として、コア事業の持続的成長に加え、投資の収益化が来期以降の上振れ余地を左右する局面です。
流動比率372.6%、当座比率356.6%と極めて健全で、短期支払能力は十分です。総資産319.74億円に対し純資産230.12億円、負債資本倍率0.39倍と保守的な資本構成で、D/E>2.0の警戒水準には遠く及びません。現金預金128.78億円に対し流動負債57.25億円で、短期負債を現金単独でほぼカバーでき、満期ミスマッチリスクは低位です。固定負債32.37億円のうち長期借入金24.96億円が示されますが、Debt/EBITDA 0.57倍、インタレストカバレッジ448倍と返済余力は非常に高いです。自己資本比率は算出不可の表示ですが、計算上は約71.9%(230.12/319.74)と推定され、財務耐性は強固です。オフバランスの大口債務に関する開示はなく、現時点で特段の懸念は見当たりません。
営業CF34.86億円に対し純利益30.58億円で営業CF/純利益は1.14倍と、利益の現金裏付けは良好です(>1.0のベンチマークを上回る)。減価償却費2.96億円に対しCAPEX9.85億円でCAPEX/減価償却費は約3.3倍と積極投資局面にあります。簡便FCF(営業CF−CAPEX)は約25.01億円で、運転資本流出入の詳細は未開示ながら、営業CF/EBITDA=約79%とキャッシュ転換は悪くありません。投資CF詳細は未記載でM&Aや有価証券の投資・回収は把握困難です。財務CFは-12.64億円で、借入返済や配当・自己株式関連の支出が示唆されます(配当金支払額は未記載)。運転資本操作の兆候は、売掛金41.18億円・棚卸9.18億円の水準と売上規模からみて特段の異常は見られませんが、四半期推移が不明なため断定は避けます。総じて、利益の質は高く、投資余力も維持されています。
配当性向(計算値)82.1%はやや高めで慎重評価が必要です。EPS260.03円から逆算したDPSは約214円相当で、純利益30.58億円に対する総配当金は約25.1億円と推計されます。簡便FCF(約25.01億円)に対する配当は概ね1.0倍のカバレッジで、現状の営業CFが維持される限り配当は賄えますが、投資拡大や金利・為替逆風、運転資本の増加が重なると余裕は縮小します。自己株買いは期中0.00億円と実施なしで、総還元は主に配当とみられます。今後は投資負担と成長リターンのバランス、ならびにFCF創出力の持続性が配当方針の安定性を左右します。キャッシュリッチなバランスシートが下支えになる一方、配当性向をこれ以上引き上げる余地は限定的です。
ビジネスリスク:
- 需要変動リスク:主力市場の景気敏感度により売上のボラティリティが発生
- 価格競争・ミックス悪化:高マージン製品比率低下による利益率下押し
- 新規設備投資の立上げリスク:投資回収の遅延や固定費増によるOPM圧迫
- 為替変動リスク:円高局面で海外売上・マージン圧縮の可能性
- 技術陳腐化・開発遅延:高付加価値製品の競争優位維持が必要
財務リスク:
- 金利変動:受取利息の減少(非営業寄与の縮小)および調達コスト変動
- 配当性向高止まり:FCFの投資余力を圧迫し機動性低下の恐れ
- 運転資本増加:売上成長に伴う在庫・売掛の積み上がりでCFが一時的に圧迫
- 集中投資リスク:CAPEX拡大に伴う減価償却・固定費負担の増加
主な懸念事項:
- 非営業収益(受取利息)依存度の上昇が純利益率を過度に押し上げている可能性
- CAPEX/減価償却費が3.3倍と高く、短期的に利益率の希薄化リスク
- 配当性向82.1%で、FCFカバレッジが概ね1倍と余裕が限定的
重要ポイント:
- 増収増益かつ営業利益率32.2%・ROIC23.3%と高収益・高効率を維持
- 営業CF/純利益1.14倍で利益の質は良好、ネットキャッシュ基調で財務健全性は極めて高い
- CAPEXが加速(9.85億円、減価償却の約3.3倍)し成長投資フェーズに移行
- 純利益成長は非営業の受取利息も寄与、金利・現金残高への依存が一部あり
- 配当性向82.1%でFCFカバレッジは概ね1倍とタイト、増配余地は限定的
注視すべき指標:
- 製品ミックスと粗利益率(57.7%の維持・改善度合い)
- 受取利息の動向(営業外収益の持続性)
- CAPEXの投資対効果(売上・EBITDA成長とROICの推移)
- 運転資本回転(売掛・棚卸の推移と営業CFへの影響)
- 為替感応度(円高局面でのマージン耐性)
セクター内ポジション:
高マージン体質と強固なバランスシートを背景に、同業内では収益性・資本効率で上位に位置づけられる一方、配当性向の高さと非営業寄与への依存度は守りの柔軟性をやや制約。
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