- 売上高: 1,593.87億円
- 営業利益: 40.73億円
- 当期純利益: 21.60億円
- 1株当たり当期純利益: 42.57円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 1,593.87億円 | 1,595.38億円 | -0.1% |
| 売上原価 | 1,365.05億円 | 1,367.67億円 | -0.2% |
| 売上総利益 | 228.82億円 | 227.70億円 | +0.5% |
| 販管費 | 188.09億円 | 179.10億円 | +5.0% |
| 営業利益 | 40.73億円 | 48.60億円 | -16.2% |
| 営業外収益 | 6.76億円 | 11.77億円 | -42.6% |
| 営業外費用 | 17.11億円 | 14.38億円 | +19.0% |
| 経常利益 | 30.38億円 | 46.00億円 | -34.0% |
| 税引前利益 | 20.47億円 | 26.96億円 | -24.1% |
| 法人税等 | -1.13億円 | 13.06億円 | -108.7% |
| 当期純利益 | 21.60億円 | 13.90億円 | +55.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 15.24億円 | 7.37億円 | +106.8% |
| 包括利益 | 55.99億円 | 16.03億円 | +249.3% |
| 減価償却費 | 69.78億円 | 67.69億円 | +3.1% |
| 支払利息 | 9.14億円 | 8.27億円 | +10.5% |
| 1株当たり当期純利益 | 42.57円 | 20.59円 | +106.8% |
| 1株当たり配当金 | 28.00円 | 14.00円 | +100.0% |
| 年間配当総額 | 10.19億円 | 10.19億円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 833.77億円 | 703.48億円 | +130.29億円 |
| 現金預金 | 245.19億円 | 226.92億円 | +18.27億円 |
| 売掛金 | 192.67億円 | 178.26億円 | +14.41億円 |
| 固定資産 | 585.53億円 | 467.90億円 | +117.63億円 |
| 有形固定資産 | 453.10億円 | 366.74億円 | +86.36億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 14.78億円 | 84.84億円 | -70.06億円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -134.71億円 | -81.18億円 | -53.53億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 129.14億円 | 40.93億円 | +88.21億円 |
| フリーキャッシュフロー | -119.93億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 営業利益率 | 2.6% |
| 総資産経常利益率 | 2.3% |
| 配当性向 | 1.4% |
| 純資産配当率(DOE) | 2.3% |
| 1株当たり純資産 | 1,340.56円 |
| 純利益率 | 1.0% |
| 粗利益率 | 14.4% |
| 流動比率 | 157.4% |
| 当座比率 | 157.4% |
| 負債資本倍率 | 1.73倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -0.1% |
| 営業利益前年同期比 | -16.2% |
| 経常利益前年同期比 | -34.0% |
| 税引前利益前年同期比 | -24.1% |
| 当期純利益前年同期比 | +55.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +106.9% |
| 包括利益前年同期比 | +249.3% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 37.11百万株 |
| 自己株式数 | 1.30百万株 |
| 期中平均株式数 | 35.81百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,451.27円 |
| EBITDA | 110.51億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 14.00円 |
| 期末配当 | 14.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| Americas | 678.22億円 | -3.27億円 |
| Asia | 297.63億円 | 25.99億円 |
| China | 124.81億円 | -3.48億円 |
| Europe | 199.96億円 | 2.80億円 |
| Japan | 518.85億円 | 20.53億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 1,670.00億円 |
| 営業利益予想 | 55.00億円 |
| 経常利益予想 | 35.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 15.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 41.89円 |
2026年度の三櫻工業は、売上横ばいの中で営業利益が減少し、純利益は一時的要因を含みつつ増益となったが、キャッシュ創出とレバレッジの観点で課題が残る決算であった。売上高は1,593.9億円(前年-0.1%)、営業利益は40.7億円(-16.2%)、経常利益は30.4億円(-34.0%)と縮小した一方、当期純利益は15.2億円(+106.9%)と大幅増。営業利益率は2.6%(前年3.0%)で約-49bp低下、粗利率は14.4%(前年14.3%)で+9bp改善、販管費率は11.8%(前年11.2%)で+60bp上昇した。セグメントではアジアと日本が利益を牽引(アジア営業益26.0億円、マージン8.7%、日本営業益20.5億円、マージン4.0%)する一方、アメリカと中国は赤字が継続。営業外では支払利息9.14億円が重く、金利負担係数0.50(利益の約半分が金利で相殺)と収益性を圧迫。特別損益は特別利益25.9億円(負ののれん等)と特別損失35.8億円(減損6.74億円等)が併存し、一時的要素の影響が大きい。営業CFは14.8億円で純利益(15.2億円)に対し0.97倍とほぼ一致するが、EBITDAに対しては0.13倍と弱く、運転資本の増加と退職関連支出が重石。設備投資は100.9億円(減価償却69.8億円の1.45倍)と積極投資が継続し、フリーCFは-119.9億円。財務CFは129.1億円の調達超で、短期借入金257.2億円(+44%)、長期借入金290.6億円(+37%)と有利子負債547.8億円へ増加、Debt/EBITDAは4.96倍まで上昇。流動比率157%と手元流動性は確保も、現金/短期負債0.95倍でリファイナンス管理が重要。ROEは2.9%と低位で、デュポン分解上は低い純利益率と高いレバレッジが組み合わさる構図。製造オペレーションでは在庫日数80日、DSO 44日、DPO 28日、CCC約96日と長めで、在庫効率が今後のキャッシュ創出改善の鍵。2027年3月期ガイダンスは売上+4.8%、営業益+35%と増益計画で、日本・アジアの収益性維持と北南米・中国の赤字縮小、金利負担緩和が達成可否の焦点。配当は年28円、計算配当性向は約68%とやや高めで、FCFは未充足(カバレッジ-11.5倍)だが、現金と借入で対応可能。中期的には、投資回収によるEBITDA改善、運転資本効率化、金利負担の軽減がレバレッジ低下とROE改善の主要ドライバーとなる。
ROEは2.9%(= 純利益率1.0% × 総資産回転率1.123 × 財務レバレッジ2.73倍)。構成要素の中で最も弱いのは純利益率で、営業利益率の低下(約-49bp)と金利負担係数0.50が主因。粗利率は+9bpと改善したが、販管費率が+60bp上昇して営業レバレッジが効かず、EBITマージンは2.6%(基準<5%)に低下。営業外では支払利息の増加と為替差損益の振れが経常段階を圧迫。ビジネス上の背景は、北南米・中国の赤字継続と、価格転嫁・ミックス改善が粗利率を下支えする一方で、固定費・人件費・物流費の上昇が販管費率を押し上げた構図。投資先行(CapEx/減価償却=1.45倍)による減価負担は現状限定的だが、投資回収前の段階でありEBITDAマージン6.9%も業界中位以下。持続性の評価としては、日本・アジアの堅調な収益は持続可能だが、北南米・中国の構造的収益改善に時間を要し、短期的なマージンの急回復は見込みにくい。販管費の増勢が売上成長を上回っており(販管費+5.0%程度、売上-0.1%)、コストディシプリンの強化が必要。
売上は-0.1%で横ばい。日本(+8.0%)とアジア(+0.5%)が堅調だが、欧州(-10.2%)と中国(-13.1%)が下押し。営業利益は-16.2%で、価格転嫁進展と製品ミックス改善が粗利率をわずかに押し上げる一方、販管費と金利負担増で純利益率が伸び悩んだ。投資は積極(CapEx 100.9億円、CIP比率12.7%)で能力・更新投資が進捗。2027年3月期ガイダンスは売上1,670億円(+4.8%)、営業利益55億円(+35%)と増益計画で、日本・アジアの収益維持、北南米の赤字縮小、金利負担のコントロールが前提。運転資本の効率化(CCC約96日の短縮余地)と新規投資の立ち上がりが成長の実現性を左右する。
流動比率157%と健全。当座比率も同水準。負債資本倍率1.73倍、Debt/Capital 51.3%とレバレッジはやや高め。有利子負債547.8億円、Debt/EBITDA 4.96倍でハイイールド域に接近。短期負債比率47%と高く、現金/短期負債0.95倍で満期ミスマッチの管理が重要。インタレストカバレッジ(EBIT/利息)4.46倍は許容範囲だが安全域>5倍に未達。オフバランス項目としてリース債務(流動0.16億円、固定22.79億円)があるが規模は限定的。
短期借入金: +78.8億円(+44.1%)- 運転資金・投資資金の補填。リファイナンス管理が重要(現金/短期負債0.95倍)。長期借入金: +77.6億円(+36.5%)- 設備投資の長期資金化。金利負担増要因。有形固定資産: +863.6億円(+23.6%)- 設備増強・更新(CapEx 100.9億円、CIP比率12.7%)による資産積み上がり。総資産: +2,479.1億円(+21.2%)- 投資・借入増に起因したバランスシート拡大。繰延税金資産: +18.3億円(+93.2%)- 税効果計上の増加(当期税金費用のマイナス影響と整合)。純有利子負債(概算): +59.0億円程度- 借入増が現金増を上回り、レバレッジが上昇。
営業CFは14.8億円で純利益15.2億円に対し0.97倍と概ね整合。一方でOCF/EBITDAは0.13倍と弱く、在庫増(+23.27億円)や買掛金減(-24.47億円)、退職関連支出(-22.48億円)がキャッシュ創出を押し下げた。フリーCFは-119.9億円(CapEx 100.9億円)で未充足、財務CF(+129.1億円)により補填。運転資本操作の兆候として、棚卸資産の積み増しと買掛支払の前倒しがキャッシュ転換率を低下させている。短期的には資金調達で対応可能だが、在庫・債権・債務の回転改善が不可欠。
年間配当28円。計算配当性向は約68.2%とやや高めだが許容範囲。フリーCFカバレッジは-11.5倍で、当期は内部資金での賄いが困難だった。今後の持続性は、(1) 設備投資の平準化、(2) OCF改善(在庫・買掛の最適化)、(3) 金利負担の抑制に依存。現金水準と与信枠で短期的な支払い余力はあるが、投資負担が続く局面では配当維持に慎重姿勢が想定される。
ビジネスリスクとして、地域ミックス悪化:北南米・中国の赤字継続に伴う収益ボラティリティ上昇、顧客・車種ミックス変動:価格転嫁進度の遅れによるマージン圧迫、在庫積み増しに伴う陳腐化・評価損リスク(DIO約80日と長め)、サプライチェーンコスト上昇(物流・人件費)による販管費率の上振れが挙げられます。
財務リスクとしては、高レバレッジ:Debt/EBITDA 4.96倍、Debt/Capital 51%による財務柔軟性の制約、リファイナンスリスク:短期負債比率47%、現金/短期負債0.95倍、金利上昇感応度:金利負担係数0.50で金利上振れ時の利益感応度が高い、FCF赤字:大型投資の継続により内部資金だけでは不足が挙げられます。
主な懸念事項としては、利益の質:一時的項目依存度が高く(警告閾値超え)、経常収益力が見えにくい、営業効率:EBITマージン2.6%と低位、販管費の伸び>売上、運転資本効率:CCC約96日と長く、キャッシュ転換が弱い、地域赤字の是正スピード:北南米・中国での構造改革進捗が挙げられます。
重要ポイントとして、低マージン・高レバレッジ体質がROE(2.9%)を抑制、まずは営業効率と資本効率の同時改善が必要、日本・アジアが稼ぐ主力、北南米・中国の赤字縮小が次期ガイダンス達成の鍵、積極投資局面(CapEx/減価償却=1.45倍)で短期FCFはマイナス、回収確度の精査が重要、金利負担と短期負債依存が収益・バリュエーションの上限要因、デレバレッジ進展が評価の分岐点が挙げられます。
注視すべき指標は、EBITDAマージンとOCF/EBITDA(>0.6への回復)、Debt/EBITDA(<4.0倍)とインタレストカバレッジ(>5倍)、CCC(日数):在庫・債権・債務の回転改善、セグメント別赤字幅(北南米・中国)の四半期推移、販管費率のトレンドと価格転嫁進捗です。
セクター内ポジションについては、国内自動車部品中堅の中で、資本集約度は平均的だが、利益率・キャッシュ創出は下位、レバレッジは上位(高め)。回収進展と赤字是正が進めばバランスが改善する余地。