クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥85.9億 | ¥80.8億 | +6.3% |
| 営業利益 | ¥33.7億 | ¥32.8億 | +2.7% |
| 経常利益 | ¥33.3億 | ¥32.1億 | +4.0% |
| 純利益 | ¥20.2億 | ¥20.4億 | −0.8% |
| ROE | 11.8% | 13.2% | - |
Executive Summary
2026年度第3四半期累計決算は、売上高85.9億円(前年同期比+5.1億円 +6.3%)、営業利益33.7億円(同+0.9億円 +2.7%)、経常利益33.3億円(同+1.2億円 +4.0%)、純利益20.2億円(同-0.2億円 -0.8%)となった。売上高は堅調に伸長したが、営業利益の伸び率は+2.7%に留まり、純利益は前年同期比で微減となる増収増益も純利益横ばいの構造となった。粗利率62.2%、営業利益率39.3%と高水準の収益性を維持する一方、実効税率39.3%の高い税負担と大平興産買収に伴うのれん増加(+25.6億円)により、純利益成長は抑制された。
業績変動要因
【売上高】売上高は85.9億円で前年同期比+6.3%増となり、セグメント別では廃棄物処分が69.5億円(前年63.3億円から+9.8%)、収集運搬が14.8億円(同14.6億円から+1.4%)、仲介管理が1.1億円(同0.9億円から+20.3%)となった。主力の廃棄物処分セグメントが全体の80.9%を占め、増収を牽引した。大平興産の新規連結化も売上増に寄与している。【損益】営業利益は33.7億円(+2.7%)で、売上成長率を下回る伸びに留まった。売上原価は32.5億円で前年30.7億円から+5.9%増、販管費は19.7億円で前年20.0億円から-1.5%減となり、コスト管理は一定の成果を示した。営業外では支払利息1.1億円の負担があり、経常利益は33.3億円となった。特別損益の記載はなく、税引前利益33.3億円に対し法人税等13.1億円(実効税率39.3%)が計上され、純利益は20.2億円となった。経常利益が前年比+4.0%増加した一方で純利益が-0.8%減となった要因は、高い税負担と前年との税率差によるものと推察される。結論として、主力事業の堅調な伸びによる増収増益基調だが、高税負担と利益率の伸び悩みにより純利益成長は限定的となった。
セグメント別分析
廃棄物処分セグメントは売上高72.1億円、営業利益38.3億円で営業利益率53.1%と極めて高い収益性を示し、全社の主力事業として機能している。売上構成比は83.9%と圧倒的であり、営業利益ベースでは全社営業利益の約94%を創出する中核事業である。収集運搬セグメントは売上高14.9億円、営業利益3.9億円で利益率26.4%と廃棄物処分に比べ低いが、堅実な収益源として機能している。仲介管理セグメントは売上高1.4億円、営業利益0.8億円で利益率59.8%と高採算だが、規模が小さく全体への影響は限定的である。セグメント間では廃棄物処分の高利益率と規模が際立ち、他セグメントとの利益率差異は約2倍に達する。全社費用として約9.0億円が配賦されており、本社機能コストが営業利益を圧縮している構造が確認できる。
主要財務指標
【収益性】ROE 11.8%は過去推移データがないが、純利益率23.6%と営業利益率39.3%は極めて高い水準である。総資産利益率は5.5%(純利益20.2億円÷総資産366.6億円)となった。【キャッシュ品質】現金預金44.5億円は短期負債43.2億円を上回り、短期負債カバレッジは1.03倍。ただし前年同期の現金預金81.2億円から大幅に減少(-45.2%)しており、M&Aと設備投資による資金流出が顕著である。【投資効率】総資産回転率は0.23倍(売上高85.9億円÷総資産366.6億円)と低水準であり、固定資産・無形資産の増加により資産効率は低下傾向にある。建設仮勘定が55.7億円と有形固定資産の23.5%を占め、稼働前資産の比率が高い。【財務健全性】自己資本比率46.8%は安定圏内だが、前年54.2%から7.4pt低下した。流動比率152.7%、負債資本倍率1.14倍で財務構造は許容範囲内だが、長期借入金が95.9億円(前年68.7億円から+39.6%)へ増加し、有利子負債の増加が負債比率上昇の主因である。インタレストカバレッジは31.9倍(営業利益33.7億円÷支払利息1.1億円)と支払余力は十分である。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の開示がない四半期決算のため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金預金は前年同期81.2億円から44.5億円へ36.7億円減少(-45.2%)し、大規模な資金流出が確認できる。資金使途として、有形固定資産が160.6億円から237.3億円へ76.7億円増加(+47.8%)、無形資産が11.2億円から35.6億円へ24.4億円増加(+218.2%)、のれんが9.1億円から32.5億円へ22.0億円増加(+241.1%)しており、設備投資と大平興産買収に相当規模の現金が投下された。一方、長期借入金が68.7億円から95.9億円へ27.2億円増加(+39.6%)しており、投資資金の一部を借入で調達した構造が読み取れる。運転資本では売掛金が14.9億円から13.1億円へ減少し、営業債権の回収が進んだ一方、買掛金は1.2億円から0.6億円へ減少し、支払サイトの短期化も見られる。短期借入金は12.9億円と前年同期と同水準で、流動性確保のための短期調達は維持された。現金カバレッジは短期負債43.2億円に対し44.5億円で1.03倍と最低限の流動性は確保しているが、現金残高の大幅減少により資金バッファーは縮小している。
収益の質
経常利益33.3億円に対し営業利益33.7億円で、営業外損益は純額で-0.4億円の負担となった。内訳は営業外収益0.8億円(受取利息0.1億円等)、営業外費用1.2億円(支払利息1.1億円が主因)である。営業外収益は売上高の0.9%と小規模で、本業外収益への依存は極めて低い。経常利益33.3億円と純利益20.2億円の差異13.1億円は主に法人税等で、実効税率39.3%と高い税負担が利益圧縮要因となっている。一時的要因として特別損益の記載はなく、損益は経常的な事業活動から生じたものと評価できる。キャッシュフロー計算書の開示がないため営業CFと純利益の比較はできないが、現金預金の大幅減少と純利益20.2億円の計上を踏まえると、設備投資・M&A支出が営業CFを大きく上回った可能性が高く、収益の現金化は投資活動により相殺されたと推察される。
業績予想・ガイダンス
通期予想は売上高116.2億円(前期比+6.5%)、営業利益47.9億円(同+5.7%)、経常利益47.0億円(同+5.6%)、純利益29.3億円で、第3四半期累計の進捗率は売上高73.9%、営業利益70.4%、経常利益70.9%、純利益69.0%となった。標準進捗率75%を下回っているが、廃棄物処分事業は第4四半期の季節性が高いことから、期末に向けた積み上げが計画されていると推察される。予想修正は発表されておらず、会社側は通期計画達成を前提としている。大平興産の新規連結化によるのれん増加が第3四半期に発生しており、残り1四半期でシナジー効果の顕在化が進捗状況を左右する見通しである。受注残高データは開示されていないため、将来売上の可視性は限定的だが、主力の廃棄物処分事業は長期契約ベースの取引が多いと推察され、一定の収益安定性は期待できる。
株主還元
年間配当予想は18.0円(期末14.0円、中間配当は実績なし)で、前年実績との比較データはないが、第3四半期累計EPSが73.15円に対し年間予想EPS 105.92円を前提とすると配当性向は約17.0%となる。当第3四半期累計の純利益20.2億円に対する配当支払予定額は年間約5.0億円(18.0円×27,669千株)で、累計ベースの配当性向は約24.7%と適度な水準である。自社株買いの実績は開示されておらず、株主還元は配当のみと推察される。現金預金が大幅に減少している中で、配当性向は持続可能な範囲に留まっており、利益成長と投資需要のバランスを取った配当政策と評価できる。
リスク要因
- M&A統合リスク:大平興産の買収により発生したのれん32.5億円(うち暫定算定額25.6億円)は、取得原価の配分が完了しておらず、将来の減損リスクが存在する。シナジー効果が計画通り実現しない場合、のれんの評価損計上により純利益が大きく圧迫される可能性がある。
- 建設仮勘定の資本化リスク:建設仮勘定55.7億円が有形固定資産の23.5%を占め、進行中プロジェクトの完成遅延やコスト超過が発生した場合、追加投資負担と稼働遅延による収益機会損失が生じる可能性がある。
- 高税負担の継続リスク:実効税率39.3%と高水準で推移しており、税務上の繰越欠損金の消化や優遇税制の適用がない場合、税後利益成長率が営業利益成長率を大きく下回る構造が継続し、株主還元余力が制約される可能性がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 同社は廃棄物処分を主力とするが、開示業種はIT・通信となっているため、直接比較は困難である。ただし財務指標の相対評価として以下を記載する。営業利益率39.3%は業種中央値8.2%(IQR 3.6-18.0%)を大きく上回り、極めて高い収益力を示す。純利益率23.6%も業種中央値6.0%(IQR 2.2-12.7%)を大幅に上回り、高付加価値事業の特性が表れている。ROE 11.8%は業種中央値8.3%(IQR 3.6-13.1%)を上回り、株主資本効率も良好である。自己資本比率46.8%は業種中央値59.2%(IQR 42.5-72.7%)をやや下回るが、安定圏内である。総資産回転率0.23倍は業種中央値0.67倍(IQR 0.49-0.93)を大きく下回り、固定資産集約型ビジネスの特性を反映している。売上高成長率+6.3%は業種中央値+10.4%(IQR -1.2〜+19.6%)を下回るが、安定成長を維持している。流動比率152.7%は業種中央値215.0%を下回るが、短期支払能力は確保されている。(業種: IT・通信、比較対象: 2025年第3四半期、出所: 当社集計)
決算上の注目ポイント
- 高収益体質の維持と投資フェーズの両立:営業利益率39.3%、純利益率23.6%という極めて高い収益性を維持しながら、M&Aと設備投資による成長投資を実行している点が注目される。ただし投資によるのれん・建設仮勘定の大幅増加がバランスシートの質を変化させており、今後の資産効率改善と投資回収の実現が重要な観察ポイントとなる。
- 資金構造の変化と流動性管理:現金預金が前年同期比-45.2%減少し、長期借入金が+39.6%増加する中で、流動性は最低限確保されているが資金バッファーは縮小している。第4四半期の営業CF創出力と投資支出のバランスが、財務安定性を左右する決算上の注目点である。
- 税負担と純利益成長の構造的課題:実効税率39.3%と高水準の税負担が純利益成長を制約しており、営業利益が前年比+2.7%増加する中で純利益は-0.8%減となった。税務効率の改善策や事業構造の見直しが、中長期的な株主価値向上の鍵となる。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
AI財務分析
総括
2026年度第3四半期累計は、売上高が前年同期比6.3%増の85.89億円、営業利益が同2.7%増の33.72億円となり、増収増益を維持した。売上高の増加額は5.06億円である。営業利益の増加額は0.90億円にとどまり、売上成長に対する利益の伸びは抑制された。売上総利益率は62.2%と前年同期の61.9%から約22bp上昇した。これに対し、販管費は前年同期比14.1%増の19.68億円となり、売上成長率を上回った。販管費率は22.9%と前年同期の21.3%から約158bp上昇した。この結果、営業利益率は39.3%と前年同期の40.6%から約134bp低下した。経常利益は33.34億円、前年同期比4.0%増であり、営業利益を上回る増益率を確保した。もっとも、当期純利益は20.24億円、同0.8%減となった。純利益率は23.6%で、前年同期の25.2%から約167bp低下した。税引前利益に対する実効税率は39.3%であり、税負担の上昇が税引前利益の増加にもかかわらず純利益を減少させた主因である。固定資産売却益0.60億円は税引前利益の約1.8%に相当し、純粋な経常収益とは区別して評価する必要がある。廃棄物処分事業が売上・セグメント利益の中核であり、同事業の増収が連結成長を牽引した。大平興産の子会社化に伴い、のれんは32.50億円へ増加しており、今後は取得原価配分の確定、統合進捗および買収収益の寄与が注目点となる。建設仮勘定は55.73億円と有形固定資産の23.5%を占めるため、投資案件の稼働時期、追加投資、稼働後の収益化が将来の収益性と資本効率を左右する。通期会社予想に対する売上高進捗率は73.9%、営業利益進捗率は70.4%であり、第3四半期の標準進捗率75%をやや下回る。高い営業利益率、良好な流動性および十分な利払い余力は強みである一方、販管費率の上昇、M&A後ののれん管理、建設仮勘定の収益化が主要な検証事項となる。
収益性分析
年換算ROEは15.7%であり、純利益率23.6%×総資産回転率0.312倍×財務レバレッジ2.14倍に分解される。ROEは15%超の優良水準にあるが、資産回転率は資本集約型の廃棄物処理事業、および大型の設備・建設投資を反映して低い。収益性の源泉は純利益率23.6%、営業利益率39.3%、粗利益率62.2%という高いマージンにある。最も注目すべき変化は販管費率の上昇であり、前年同期比約158bpの上昇が、粗利益率の約22bp改善を上回った。結果として営業利益率は約134bp、純利益率は約167bp縮小した。販管費の増加率14.1%が売上高成長率6.3%を上回っており、営業レバレッジは当四半期累計では逆方向に働いた。廃棄物処分のセグメント利益は前年同期比6.5%増の38.33億円と増益を維持しており、事業の基礎収益力は堅調である。一方、その他事業は0.38億円のセグメント損失へ転じ、全社費用控除前の報告セグメント合計の伸びを一部相殺した。財務レバレッジ2.14倍はROEを押し上げているものの、長期借入金の増加に伴う資本構成の変化も反映している。税負担係数は0.607と通常の目安である0.70を下回り、実効税率39.3%が純利益の伸びを抑制した。金利負担係数は0.989、インタレストカバレッジは31.90倍であり、現時点で支払利息は収益力を大きく毀損していない。
成長性評価
売上高は前年同期比6.3%増の85.89億円で、通期会社計画116.17億円に対して73.9%まで進捗した。最大の廃棄物処分事業は売上高69.46億円、前年同期比9.8%増であり、連結売上成長の主因となった。収集運搬は14.83億円、同1.3%増と安定推移した。仲介管理は1.14億円、同20.3%増と小規模ながら高い伸びを示した。売上の拡大に対して営業利益の増加率は2.7%にとどまり、販管費増加の吸収が短期的な課題である。通期予想の売上高成長率は6.5%、営業利益成長率は5.7%であり、会社計画は第3四半期までの実績と概ね整合的である。大平興産の連結化は廃棄物処分能力・収益基盤の拡張に寄与し得るが、のれんの暫定計上額25.62億円を含む買収会計の確定後に、買収効果を収益性と投下資本効率の両面から確認する必要がある。建設仮勘定55.73億円は将来成長への投資余地を示す一方、完成・稼働の遅延や稼働率未達は減価償却負担の先行と資本効率低下につながり得る。
財務健全性
流動比率は152.7%、当座比率は150.3%であり、短期流動性は健全な水準にある。運転資本は22.76億円のプラスである。現金預金は44.49億円で、短期負債に対する現金比率は3.45倍であり、短期債務への対応余力は高い。短期負債比率は11.9%にとどまり、負債の満期は主として長期に配分されている。負債資本倍率は1.14倍であり、D/Eが2.0倍を超える積極的レバレッジの警戒水準には達していない。Debt/Capital比率は38.8%で、投資適格の一つの目安である40%未満を維持する。有利子負債は108.83億円で、長期借入金は前年同期比27.20億円増の95.93億円となった。借入増加は固定資産、有形固定資産およびM&A関連資産の拡大と並行しており、長期性資産を長期資金で支える構造は満期面では一定の整合性がある。総資産は前年同期比81.67億円増の366.59億円となり、このうち有形固定資産の増加76.71億円、のれんの増加22.97億円、無形固定資産の増加24.42億円が大きい。対照的に現金預金は36.67億円減少しており、設備投資・買収を含む成長投資に伴う資金配分の変化を示す。のれん/純資産は19.0%、無形資産/総資産は9.7%で、いずれも提示ベンチマーク上は過度な水準ではない。もっとも、建設仮勘定55.73億円は有形固定資産の23.5%を占める品質アラート該当項目である。これは建設中案件への資本集中を示し、廃棄物処理施設の許認可、工期、立上げ稼働率および投資回収の不確実性を高める。投資案件が予定通り稼働し収益化されれば成長基盤となる一方、遅延時には資金拘束の長期化と将来的な減損リスクが増す。
B/S変動のポイント
有形固定資産: +76.71億円(+47.8%)- 総資産の64.7%を占める。土地の増加および建設仮勘定55.73億円を含む設備投資拡大を反映し、稼働開始後の収益化と投下資本効率を監視。建設仮勘定: 55.73億円(有形固定資産の23.5%)- 品質アラート該当。建設中の処理施設等への資本集中を示し、工期・許認可・追加費用・稼働率が重要。のれん: +22.97億円(+241.1%)- 大平興産の全株式取得により、廃棄物処分セグメントで暫定25.62億円ののれんが発生。取得原価配分の確定および減損リスクを監視。無形固定資産: +24.42億円(+218.2%)- M&A・資産取得を伴う非有形資産の増加を示す。総資産比9.7%で水準自体は過度ではないが、回収可能性が重要。現金預金: -36.67億円(-45.2%)- 成長投資・買収を伴う資金配分の変化を示す。ただし、現金/短期負債は3.45倍で短期流動性は維持。長期借入金: +27.20億円(+39.6%)- 設備投資・M&Aに対応した長期資金の増加。インタレストカバレッジ31.90倍は良好だが、投資案件の回収遅延時にはレバレッジ負担が高まる。買掛金: +0.23億円(+62.7%)- 増加率は大きいが絶対額は0.58億円と小さく、短期流動性への影響は限定的。棚卸資産: +0.22億円(+26.1%)- 絶対額は1.05億円、総資産比0.3%であり、在庫の資金拘束は限定的。
キャッシュフロー品質
配当持続性
会社予想の年間配当金は1株当たり18.0円である。期中平均株式数27,669,403株を基にした年間配当総額は概算4.98億円となる。通期親会社株主に帰属する当期純利益予想29.30億円に対する配当性向は約17.0%であり、配当のみでみれば60%未満の持続可能性の目安を大きく下回る。第2四半期配当は0円であり、年間配当は期末配当に集中する設計である。利益水準からみた配当負担は軽い一方、成長投資・M&Aに伴う資金需要、現金残高の変動および有利子負債の推移を併せて確認することが重要である。
リスク評価
ビジネスリスクとして、高優先度:建設仮勘定55.73億円(有形固定資産の23.5%)に関する工期遅延、許認可、追加コスト、稼働率未達リスク。廃棄物処理業では施設建設・立上げの遅延が売上計上の後ろ倒しと資本効率悪化に直結する。、高優先度:大平興産の子会社化に伴う統合リスク。廃棄物処分セグメントに発生したのれん25.62億円は取得原価配分が未確定であり、想定したシナジー・収益力が実現しない場合には将来の減損リスクとなる。、中優先度:廃棄物処分事業への収益集中。廃棄物処分は外部売上高69.46億円、報告セグメント利益38.33億円であり、同事業の処理量、処分単価、規制・地域許認可の変動が連結収益へ大きく影響する。、中優先度:販管費が前年同期比14.1%増と売上高成長率6.3%を上回るコスト上昇リスク。継続する場合、高水準の営業利益率がさらに低下する可能性がある。が挙げられます。
財務リスクとしては、中優先度:長期借入金が前年同期比39.6%増の95.93億円、有利子負債が108.83億円へ増加したことによるレバレッジ上昇。現時点ではインタレストカバレッジ31.90倍、Debt/Capital 38.8%で返済能力は良好だが、投資回収の遅れは負債負担を相対的に高める。、中優先度:現金預金が前年同期比45.2%減の44.49億円となった。短期流動性は現金/短期負債3.45倍と十分であるが、継続的な大型投資・買収があれば資金余力の低下を招き得る。、低優先度:実効税率39.3%により、税引前利益が前年同期比4.0%増である一方、純利益は同0.8%減となった。高い税負担が継続すれば、純利益および株主還元余力の伸びを抑える。が挙げられます。
主な懸念事項としては、のれん32.50億円は純資産の19.0%で現時点では管理可能な水準だが、買収後の利益貢献、取得原価配分の確定内容、および減損テストの前提を継続監視する必要がある。、その他事業は前年同期のセグメント利益0.97億円から当期0.38億円の損失へ転じており、非中核事業の収益性悪化がみられる。、営業キャッシュフロー、投資キャッシュフローおよびフリーキャッシュフローの数値は提示されていないため、利益の現金化、投資負担の回収、配当のキャッシュフローカバレッジは評価対象外とする。が挙げられます。
投資示唆
重要ポイントとして、営業利益率39.3%、年換算ROE15.7%は高収益性を示す。、廃棄物処分事業の前年同期比9.8%増収が連結成長の中心である。、粗利益率は改善した一方、販管費率上昇により営業利益率は前年同期比約134bp低下した。、通期営業利益予想47.92億円に対する進捗率は70.4%であり、第3四半期の標準進捗率75%を4.6pt下回る。、M&Aおよび大型設備投資により資産・借入が拡大しており、統合効果と投資回収の実現度が中期的な焦点となる。が挙げられます。
注視すべき指標は、廃棄物処分セグメントの売上成長率、セグメント利益率および大平興産の連結寄与、販管費率と営業利益率の推移、建設仮勘定55.73億円の完成時期、追加投資額および稼働後の収益化、のれん32.50億円の取得原価配分確定、償却・減損の状況、有利子負債108.83億円、長期借入金95.93億円および現金預金44.49億円の推移、通期売上高116.17億円、営業利益47.92億円、親会社株主帰属当期純利益29.30億円に対する最終進捗です。
セクター内ポジションについては、営業利益率39.3%、純利益率23.6%、年換算ROE15.7%はいずれも提示ベンチマーク上で優良水準にある。流動比率152.7%、当座比率150.3%、インタレストカバレッジ31.90倍も財務安定性を支える。一方で、資産回転率0.312倍という資本集約性、建設仮勘定への資本集中、M&Aに伴うのれん・長期借入金の増加により、今後の相対的な評価は高マージンの維持力だけでなく投下資本の収益化に左右される。