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64672026 第3四半期スタンダードJGAAP

ニチダイ(6467) 2026年度第3四半期決算 減収・営業益赤字転落

2026年度第3四半期の売上高は81.5億円(前年同期比-5.4%)、営業損失は3.1億円(赤字転落)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥81.5億¥86.1億−5.4%
営業利益−¥3.1億¥0.8億−472.3%
経常利益−¥2.7億¥1.2億−332.2%
純利益−¥4.1億¥0.3億−1697.4%
ROE(年換算)−5.2%0.3%-

Executive Summary

2026年度第3四半期累計は、需要減速に伴う減収が固定費負担を増幅させ、営業・経常・純損益がすべて赤字転落した点が最重要ポイントである。売上高は81.5億円(前年比-5.4%)、営業利益は-3.1億円(前年0.8億円から悪化)、経常利益は-2.7億円(前年1.2億円から悪化)、親会社株主に帰属する純利益は-4.2億円(前年0.1億円から悪化)となった。金型・精密部品セグメントの売上減少と粗利率低下が販管費を吸収できず、赤字幅拡大の主因となっている。

業績変動要因

【売上高】売上高は81.5億円で前年同期比-5.4%となり、3セグメントすべてが減収した。金型33.7億円(-5.4%)、精密部品31.0億円(-5.1%)、フィルタ16.9億円(-5.8%)と、地域・製品を問わず全般的な需要減速がみられる。地域別では日本が50.8億円と主力だが前年から減少、タイは20.1億円と増加しており、国内需要の落ち込みが目立つ。

【損益】売上総利益は13.7億円、粗利率16.8%で前年の19.8%から低下し、売上減少に対して原価が十分に圧縮できていない。販管費16.8億円が粗利益を上回り、営業利益は-3.1億円の赤字に転落した。営業外収益0.5億円(受取利息、為替差益等)が損失を一部補ったものの、経常利益も-2.7億円の赤字となった。特別損失0.3億円(固定資産除却損等)計上後、税引前利益は-3.1億円、法人税等1.1億円の負担が加わり、親会社株主に帰属する純利益は-4.2億円まで拡大した。セグメント別では金型が-1.8億円、精密部品が-1.2億円の経常赤字となる一方、フィルタは0.2億円の黒字を維持している。結論として、減収減益である。

セグメント別分析

金型セグメントは売上33.7億円(前年比-5.4%)、経常損益-1.8億円(前年-0.4億円から悪化)で、赤字幅が最も大きい。精密部品は売上31.0億円(-5.1%)、経常損益-1.2億円(前年-1.0億円から悪化)となり、いずれも収益性が悪化している。フィルタは売上16.9億円(-5.8%)ながら経常利益0.2億円を確保しており、3セグメント中唯一の黒字部門だが、前年の1.6億円から利益率は大きく低下した(利益率1.4%)。地域別では日本売上が金型・精密部品・フィルタいずれも減少する一方、タイは精密部品を中心に増加しており、生産・販売拠点間で明暗が分かれている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-3.8%(前年1.0%)、純利益率は-5.2%(前年0.3%)と大幅に悪化し、粗利率も16.8%(前年19.8%)へ低下している。【キャッシュ品質】営業CF等の開示はないが、売掛金20.5億円・電子記録債権7.7億円・仕掛品7.9億円が運転資本に滞留しており、棚卸資産に占める仕掛品比率は約40%と高水準にある。【投資効率】ROE(年換算)は-5.2%、総資産回転率は0.581倍で、資産効率・資本収益性ともに低下している。【財務健全性】自己資本比率は75.8%(前年73.2%から上昇)、有利子負債は約10.1億円で総資産比7.2%にとどまり、流動比率は234%超と財務基盤は保守的である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は18.3億円と前年末の30.0億円から11.7億円減少しており、短期借入金も9.0億円から3.0億円圧縮された形跡がある一方、売掛金・電子記録債権・仕掛品といった運転資本項目は高水準で推移している。売上債権回転日数は年換算で約69日と長く、赤字下での現金回収の遅れが資金繰りに影響している可能性がある。設備投資動向を示す有形固定資産は58.8億円と前年から増加しており、投資活動による資金支出が現金残高減少の一因となっていると考えられる。

収益の質

営業損益・経常損益がともに赤字である一方、営業外収益は受取利息0.2億円や為替差益0.1億円など小規模な非経常的性格の強い項目にとどまり、本業の採算不足を補う構造的な収益源とはなっていない。特別損失0.3億円は固定資産除却損など一時的要因であり、経常的な収益力の評価には影響を与えるべきではない。税引前赤字3.1億円に対し法人税等を1.1億円計上したことで、親会社株主帰属純利益は税引前赤字を上回る-4.2億円まで拡大しており、赤字下での税負担が利益の質を一段と押し下げている。包括利益は-4.7億円と純利益(連結ベース-4.1億円)を下回り、為替換算調整額-0.5億円が乖離の主因となっている。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗は厳しい状況にある。売上高の進捗率は72.4%で、標準的な第3四半期進捗目安75%を下回る。営業利益は通期予想-2.0億円に対し累計で-3.1億円と、予想赤字額を154.5%上回るペースで悪化しており、経常利益も通期予想-1.8億円に対し-2.7億円に達している。親会社株主帰属純利益は通期予想-2.4億円に対し累計-4.2億円であり、第4四半期に大幅な収益改善がなければ通期計画の達成は難しい水準にある。業績予想・配当予想の修正は今回発表時点では行われていない。

株主還元

通期配当予想は1株6円(うち第2四半期配当実績2円)であり、今回の開示では配当予想の修正は行われていない。当期は純利益が赤字であるため、配当性向は分子がマイナスとなり通常の意味での配当性向評価は適用しにくい。現金及び預金18.3億円、自己資本比率75.8%という財務基盤を踏まえると短期的な配当原資には余裕があるが、通期でも親会社株主帰属純利益が赤字予想であることから、配当は利益の裏付けを欠いた状態で実施される見込みである。自社株買いに関する開示はない。

リスク要因

  1. 収益性悪化リスク: 営業利益率は-3.8%、粗利率は16.8%と前年の19.8%から低下しており、売上減少局面で固定費(販管費16.8億円)を吸収できていない。

  2. 運転資本滞留リスク: 仕掛品は7.9億円で棚卸資産の約40%を占め、売上債権回転日数は約69日と長期化している。赤字下での資金拘束が資金繰りに影響する可能性がある。

  3. 通期計画未達リスク: 第3四半期累計時点で営業利益・経常利益・純利益いずれも通期予想の赤字額を上回っており、第4四半期に大幅な改善がなければ計画未達となる可能性が高い。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−3.8%8.6% (4.3%–12.7%)−12.4pt
純利益率−5.1%6.4% (2.8%–10.3%)−11.5pt

営業利益率・純利益率ともに業種中央値を大きく下回り、収益性は業種内で低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−5.4%3.3% (-2.1%–8.9%)−8.7pt

売上高成長率も業種中央値を下回り、成長性の面でも業種内で相対的に劣後している。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 自己資本比率75.8%、流動比率234%超と財務基盤は保守的だが、営業利益率-3.8%、ROE-5.2%と本業の収益力低下が財務指標評価の中心的論点となっている。

  2. 第3四半期累計の営業赤字3.1億円は通期予想赤字2.0億円を既に上回っており、第4四半期の損益動向が通期計画達成の分岐点となる。

  3. 仕掛品比率の高止まりと売上債権回収期間の長期化は、収益改善が実際のキャッシュ創出に結びつくかを見極める上での確認ポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)783円
base(基準)791円
bull(強気)800円
算出前提
1株純資産(BPS)1,178円
調整後予想EPS−26.2円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.0%
予想EPSの信頼度調整×1.000(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)

感応度: 株主資本コスト±1%で 770円〜814円、ω±0.1で 780円〜799円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。