- 売上高: 1,728.33億円
- 営業利益: 314.34億円
- 当期純利益: 234.73億円
- 1株当たり当期純利益: 508.07円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 1,728.33億円 | 1,664.03億円 | +3.9% |
| 売上原価 | 1,278.56億円 | 1,189.64億円 | +7.5% |
| 売上総利益 | 449.76億円 | 474.38億円 | -5.2% |
| 販管費 | 135.42億円 | 136.23億円 | -0.6% |
| 営業利益 | 314.34億円 | 338.15億円 | -7.0% |
| 営業外収益 | 17.94億円 | 5.04億円 | +256.0% |
| 営業外費用 | 3.45億円 | 19.46億円 | -82.3% |
| 経常利益 | 328.84億円 | 323.73億円 | +1.6% |
| 税引前利益 | 328.84億円 | 323.73億円 | +1.6% |
| 法人税等 | 94.11億円 | 89.89億円 | +4.7% |
| 当期純利益 | 234.73億円 | 233.84億円 | +0.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 234.73億円 | 233.84億円 | +0.4% |
| 包括利益 | 198.01億円 | 237.93億円 | -16.8% |
| 1株当たり当期純利益 | 508.07円 | 491.78円 | +3.3% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 1,765.49億円 | 1,772.54億円 | -7.05億円 |
| 現金預金 | 491.99億円 | 464.82億円 | +27.17億円 |
| 売掛金 | 548.86億円 | 455.86億円 | +93.00億円 |
| 棚卸資産 | 421.41億円 | 503.43億円 | -82.02億円 |
| 固定資産 | 386.25億円 | 404.64億円 | -18.39億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 13.6% |
| 粗利益率 | 26.0% |
| 流動比率 | 477.7% |
| 当座比率 | 363.7% |
| 負債資本倍率 | 0.21倍 |
| 実効税率 | 28.6% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +3.9% |
| 営業利益前年同期比 | -7.0% |
| 経常利益前年同期比 | +1.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +0.4% |
| 包括利益前年同期比 | -16.8% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 49.00百万株 |
| 自己株式数 | 2.81百万株 |
| 期中平均株式数 | 46.20百万株 |
| 1株当たり純資産 | 3,842.02円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 200.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| China | 30.65億円 | 1.88億円 |
| France | 80.18億円 | 5.06億円 |
| Japan | 1,390.19億円 | 224.58億円 |
| UnitedKingdom | 140.11億円 | 10.17億円 |
| UnitedStatesOfAmerica | 987.27億円 | 61.60億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 2,230.00億円 |
| 営業利益予想 | 380.00億円 |
| 経常利益予想 | 373.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 264.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 571.44円 |
| 1株当たり配当金予想 | 210.00円 |
2026年度Q3の竹内製作所は、売上高が1,728.33億円と前年同期比+3.9%増ながら、営業利益は314.34億円で-7.0%減と、増収減益の着地である。売上総利益は449.76億円で粗利率は26.0%と前年の28.5%から約-250bp低下し、主として原価サイドの逆風(価格・ミックス、為替、原材料・物流コストの残滓)がマージンを圧迫した。営業利益率は18.2%と前年20.3%から約-214bp低下した一方で、販管費率は7.83%と前年8.18%から約-35bp改善し、運賃の低下(運搬費42.26億円、前年51.60億円)や費用抑制が一定の下支えとなった。営業外は収益17.94億円・費用3.45億円と大幅に改善し、経常利益は328.84億円で+1.6%増と営業段階の減益を補った。純利益は234.73億円で+0.4%と小幅増加にとどまり、純利益率は13.6%(前年14.1%)と約-47bp低下した。デュポン分解では、ROEは13.2%(純利益率13.6%×総資産回転率0.803×財務レバレッジ1.21)で、「利益率低下」が主な押し下げ要因である。費用内訳では、人件費(給料・手当)は28.13億円(前年25.57億円)と増加、品質関連の引当(製品保証引当金販管費計上12.65億円)も積み増しで、構造的費用は増勢を示す。B/Sでは買掛金が258.72億円と前年から-28.2%(-101.5億円)減少、売掛金は+20.4%(+93.0億円)増加、棚卸資産は-16.3%(-82.0億円)減少と、運転資本の構成に大きな変化が出ている。特に買掛金の大幅減少と売掛金の増加はキャッシュ創出を遅延させる方向に働き、営業利益との乖離(営業CF対純利益の乖離リスク)への注意が必要である。一方で流動比率477.7%、当座比率363.7%、負債資本倍率0.21倍とバランスシートの安全性は非常に高い。包括利益は198.01億円と前年から減少し、為替換算調整のマイナス(OCI -37.2億円)が響いた。会社計画は通期売上2,230億円、営業利益380億円、純利益264億円(EPS 571.44円)で、Q4における営業利益約66億円の積み上げが必要となる。配当は期末200円、通期見通し210円で、当期の実績配当性向は41.7%、通期計画ベースでも約39%と適正レンジにある。総じて、トップラインは底堅いが、粗利率の低下と運転資本のマイナス方向の動きが利益の質とキャッシュ創出に課題を残す。物流コストの正常化や価格政策の徹底、在庫と債権・債務の最適化が来期に向けたマージン再拡大の鍵となる。短期的にはQ4のマージン回復と運転資本の是正進捗、為替の変動が達成度を左右するだろう。
ROEは13.2%で、純利益率13.6%×総資産回転率0.803×財務レバレッジ1.21で説明できる。最も大きく変化したのは利益率で、粗利率が28.5%→26.0%(-250bp)、営業利益率が20.3%→18.2%(-214bp)と縮小した。背景には、販売価格・製品ミックスの変化、為替影響、前年に比べた原価改善の一巡および品質関連費用・人件費の増加がある一方、運賃コストの低下や販管費効率化が一部相殺した。営業外は改善し、5因子デュポンの金利負担係数は1.046と>1で、実質的に非営業収益が営業利益を押し上げる構図となり、営業段階の弱さを補っている。この利益率低下は、足元のコスト環境とミックスに依存する側面が強く、物流コストの正常化は持続的だが、価格とミックスは市況・地域需要に左右されるため完全に一過性とは言い難い。懸念すべきトレンドとして、給料・手当や品質関連引当が増加基調にあり、売上成長(+3.9%)に対して固定費の増勢が続くと営業レバレッジが低下しうる。総資産回転率0.803は堅調な販売に支えられており、在庫削減は効率化に寄与しているが、売掛金増加が効率性をやや押し下げるリスクである。
売上は+3.9%と堅調で、北米・欧州の建機需要の減速を価格維持・供給正常化で補っている可能性が高い。販管費率は改善し、運賃の正常化が進捗。粗利率は-250bpと低下しており、価格・ミックス・原価のいずれかに逆風が残る。通期計画達成にはQ4で営業利益約66億円が必要で、季節性とマージン回復(物流コスト低下の持続、価格政策の徹底)が前提となる。営業外収支の改善は追い風だが、為替の方向性次第で変動性は高い。構造的には、在庫圧縮が進んでおり供給制約の緩和と需要実勢への調整が進行、販売の持続性は販売網・サービス収益の下支え次第。品質関連引当の積み増しは、アフターマーケットの対応強化の裏返しでもあり、中期的な顧客満足・再購入に資する可能性がある。
流動比率477.7%、当座比率363.7%と極めて潤沢な流動性を維持。負債資本倍率0.21倍、自己資本厚く、財務レバレッジは低位で支払能力は強固。短期負債369.58億円に対し、現金491.99億円、売掛金548.86億円、棚卸421.41億円と、満期ミスマッチのリスクは限定的。YoYで買掛金が-28.2%(-101.5億円)と大きく減少、流動負債全体も-26%超低下しており、支払サイト短縮・調達正常化の進行が示唆される。売掛金は+20.4%(+93.0億円)で、与信・回収サイトの管理強化が引き続き重要。繰延税金資産は78.46億円と健全な水準。OCIの為替換算調整は減少しており、為替の逆風が純資産のボラティリティを高めうる。
買掛金: -101.5億円(-28.2%)- 調達正常化・支払サイト短縮により減少。短期的に運転資本の現金流出圧力。売掛金: +93.0億円(+20.4%)- 期末売上の伸長または回収サイトの長期化。キャッシュ化の遅延リスク。流動負債: -1,301.6億円(-26.1%)- 主因は買掛金の減少。支払前倒しの示唆で短期の資金流出要因。仕掛品: -34.4億円(-22.0%)- 生産・在庫の正常化進展。過剰在庫リスクの低下。
運転資本の構成変化が現金創出の質に影響している。具体的には、売掛金の増加(+93.0億円)は回収リードタイムの長期化もしくは期末売上の伸長を示し、キャッシュ化を後ろ倒しにする方向。一方、棚卸資産は-82.0億円と圧縮が進み、在庫からのキャッシュ回収には寄与。買掛金の大幅減少(-101.5億円)は支払の前倒し・仕入れ正常化を示し、短期的には営業キャッシュ変動の逆風となりやすい。未払法人税等は15.10億円と前年から減少しており、税支払の進捗もキャッシュフローに影響。総じて、期末時点の運転資本の動きはキャッシュ・コンバージョンの鈍化方向で、回収・支払サイトの最適化が鍵となる。
期末配当は200円、通期見通し210円。実績配当性向は41.7%、通期計画ベースでも約38.9%と、利益規模と財務体質(潤沢な現金、低レバレッジ)から見て持続可能なレンジにある。自己資本厚く、仮に景気循環で利益が調整しても、保守的な配当方針で耐性は高い。今後は、運転資本の正常化と設備投資の水準次第でフリーキャッシュの配分余地(内部留保・株主還元・成長投資)が広がる余地がある。
ビジネスリスクとして、建設機械需要の循環変動(北米・欧州の住宅・非住宅投資サイクル依存)、製品ミックス・価格競争の激化による粗利率低下リスク、アフターマーケット費用(保証・品質対応)の増加による固定費上振れ、供給網正常化に伴うディーラー在庫調整圧力が挙げられます。
財務リスクとしては、売掛金増加と買掛金減少によるキャッシュ・コンバージョン悪化、為替換算調整のマイナス継続による純資産ボラティリティ、デリバティブ評価損の発生(ヘッジの時価変動)が挙げられます。
主な懸念事項としては、粗利率の低下(-250bp)と営業利益率の縮小(-214bp)の持続性、買掛金の大幅減少(-28.2%)と売掛金の増加(+20.4%)が示す運転資本圧力、品質関連引当の積み増しがコスト構造を硬直化させるリスク、為替(主にUSD/JPY、EUR/JPY)変動が利益とOCIに与える影響が挙げられます。
重要ポイントとして、増収ながら粗利率低下で営業段階は減益、非営業の改善が下支え、ROEは13.2%と良好だが、利益率の劣化が主なローンチポイント、運転資本の変化(AR増・AP減)がキャッシュ創出の質を低下させる方向、強固なバランスシート(流動比率478%、負債資本倍率0.21倍)が下方耐性を提供、通期計画達成にはQ4のマージン回復と運転資本正常化が鍵が挙げられます。
注視すべき指標は、粗利率と製品ミックス指標、運賃・物流コストと販管費率、売掛金・買掛金回転日数(CCC)、在庫回転率(原材料・仕掛・製品のバランス)、為替感応度とOCI(為替換算調整)の推移、保証引当金残高と品質関連費用、Q4の営業利益進捗(通期380億円に対する進捗率)です。
セクター内ポジションについては、小型建機に強みを持ち、価格競争力と収益性水準は業界内で良好。ただし今期は粗利率が低下し、キャッシュ・コンバージョンに陰りが見える点で、運転資本効率に優れた同業との差が一時的に拡大している可能性。強固な財務基盤は相対的優位性を維持。