記事一覧に戻る
64072026 第3四半期プライムJGAAP

CKD(6407) 2026年度第3四半期決算 減収・営業益9%減

2026年度第3四半期の売上高は1,120億円(前年同期比-2.7%)、営業利益は125.1億円(同-9.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

CKD株式会社

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1120.2億¥1150.8億−2.7%
営業利益¥125.1億¥137.8億−9.2%
経常利益¥127.4億¥140.6億−9.4%
純利益¥88.4億¥94.8億−6.7%
ROE6.1%6.9%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は減収減益となり、主力の機器部門の増収が自動機械部門の落ち込みを補えなかったことが特徴である。売上高は1,120.2億円(前年同期1,150.8億円、YoY-2.7%)、営業利益は125.1億円(同137.8億円、YoY-9.2%)、経常利益は127.4億円(同140.6億円、YoY-9.4%)、純利益は88.4億円(同94.8億円、YoY-6.7%)となった。営業利益率は11.2%で前年同期の12.0%から低下し、減収率を上回る営業減益幅は固定費吸収の悪化を示唆する。純利益には投資有価証券売却益5.9億円を含む特別利益が寄与しており、経常的な収益力はやや弱含んでいる。

業績変動要因

【売上高】売上高は1,120.2億円、前年同期比2.7%減。主力の機器部門は984.7億円(構成比87.9%)で同1.8%増と堅調だったが、自動機械部門は135.4億円(同12.1%)で同26.1%減となり、全社減収の主因となった。自動機械部門の顧客投資サイクルの変動が全社トップラインに大きく影響している。

【損益】営業利益は125.1億円、同9.2%減。機器部門のセグメント利益は130.2億円で同2.3%減、利益率は13.8%から13.2%へ低下した。自動機械部門も同20.2%減益で、報告営業利益から控除される全社費用(調整額)は36.0億円のマイナスと前年同期から1.8億円拡大し、利益率を圧迫した。経常利益は127.4億円で営業利益をわずかに上回る水準にとどまり、営業外損益の押上げ効果は限定的である。税引前利益133.6億円には投資有価証券売却益5.9億円を含む特別利益6.2億円が計上されており、純利益88.4億円(同6.7%減)の一部は非経常要因に支えられている。結論として、減収減益である。

セグメント別分析

機器部門は売上高984.7億円(同1.8%増)、セグメント利益130.2億円(同2.3%減)で、利益率は13.8%から13.2%へ約0.6pt低下した。全社利益の80.8%を占める主力事業であり、増収が利益成長に結びついていない点が課題である。自動機械部門は売上高135.4億円(同26.1%減)、セグメント利益31.0億円(同20.2%減)と大幅減収減益で、利益率自体は22.9%とほぼ横ばいを維持した。装置需要・顧客投資動向への感応度の高さが、全社業績の変動要因となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率11.2%、純利益率7.9%は前年同期の12.0%、8.2%からそれぞれ低下したものの、二桁の営業利益率は維持している。ROEは6.1%で、収益性の絶対水準は業界内で相応に高い一方、資産効率の観点からは改善余地がある。【キャッシュ品質】税引前利益には投資有価証券売却益5.9億円を含む特別利益が寄与しており、経常的な利益成長とは切り離して評価する必要がある。【投資効率】総資産回転率は低水準にとどまり、ROE 6.1%を純利益率とレバレッジの積で見ると、資産回転の低さが制約要因となっている。【財務健全性】自己資本比率は66.9%(前年同期64.7%)と上昇し、現金及び預金410.1億円、長期借入金274.4億円の下で財務基盤は保守的で安定している。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を読み取ると、現金及び預金は410.1億円と前年同期の353.3億円から増加し、資金余力は拡大している。一方で売掛金・受取手形292.2億円、棚卸資産105.1億円の水準は高く、年換算ベースの売上債権回転日数・在庫回転日数はいずれも長期化傾向にあるとみられる。利益剰余金は1,015.3億円と前年同期の976.3億円から積み増しが続いており、内部留保の蓄積は継続している。運転資本、特に債権・在庫への資金滞留は、利益成長が鈍化する局面では現金創出力を抑制しうる点に留意が必要である。

収益の質

経常的な収益力は営業利益125.1億円を中心に評価すべきであり、経常利益127.4億円との差は営業外収支2.3億円(受取配当金2.5億円、為替差益0.5億円等)にとどまり、営業外要因による利益の押上げは限定的である。一方、税引前利益133.6億円には投資有価証券売却益5.9億円を主因とする特別利益6.2億円が含まれ、これは純利益88.4億円の6.7%に相当する非経常的な寄与であり、当期純利益の一部は一時的要因に支えられている。包括利益は141.3億円と純利益を52.9億円上回り、為替換算調整額36.4億円、有価証券評価差額金17.4億円の増加が寄与した。この乖離は保有資産の時価変動によるものであり、本業の収益力の変化を示すものではない点に留意が必要である。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高1,510.0億円(YoY-3.0%)、営業利益166.0億円(YoY-12.7%)、経常利益166.0億円(YoY-13.4%)で据え置かれており、今回の決算に伴う修正はない。第3四半期累計の進捗率は売上高74.2%、営業利益75.4%、経常利益76.7%であり、標準的な75%水準に概ね沿った進捗である。通期予想自体が前年比二桁の営業減益を織り込んでおり、第4四半期に必要な水準は累計実績と比べて過度に高いものではない。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり32.00円で、通期予想配当は67.00円である。通期予想EPS167.63円に基づく予想配当性向は約40.0%であり、累計純利益88.4億円に対する配当金ベースの配当性向は24.6%にとどまる。現金及び預金410.1億円、自己資本比率66.9%という財務基盤は、配当の継続的な支払いを裏付ける水準にある。

リスク要因

  1. 自動機械部門の需要変動: 売上高が前年同期比26.1%減、セグメント利益が同20.2%減となり、全社減収の主因となっている。顧客の設備投資サイクルへの感応度が高い。

  2. 運転資本の長期化: 売掛金・受取手形292.2億円、棚卸資産105.1億円の水準は高く、年換算の債権・在庫回転日数は長期化傾向にある。減収局面ではこの資金滞留が営業キャッシュフローの重石となりうる。

  3. 一時的利益への依存: 税引前利益には投資有価証券売却益5.9億円を含む特別利益6.2億円が計上され、純利益の6.7%に相当する。経常的な収益力は営業利益の推移で判断する必要がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率11.2%8.6% (4.3%–12.7%)+2.6pt
純利益率7.9%6.4% (2.8%–10.3%)+1.5pt

収益性指標はいずれも業種中央値を上回り、製造業内では相対的に高い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−2.7%3.3% (-2.1%–8.9%)−6.0pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、増収基調の同業他社と対照的な位置づけにある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 機器部門は増収を確保しつつも利益率が13.8%から13.2%へ低下しており、増収が利益成長に結びついていない点は収益構造上の注目点である。

  2. 通期会社予想に対する営業利益進捗率は75.4%と標準的な水準であり、通期計画は前年比二桁の営業減益を織り込んだうえで据え置かれている。

  3. 純利益には投資有価証券売却益を含む特別利益が寄与しており、経常的な収益力を評価する際には営業利益の推移を中心に見る必要がある。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,047円
base(基準)2,088円
bull(強気)2,148円
算出前提
1株純資産(BPS)2,181円
調整後予想EPS179.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向40.0%
予想EPSの信頼度調整×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.96倍 / 11.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,031円〜2,148円、ω±0.1で 2,085円〜2,090円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。