クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1277.3億 | ¥1157.0億 | +10.4% |
| 営業利益 | ¥261.1億 | ¥197.5億 | +32.2% |
| 経常利益 | ¥262.5億 | ¥199.4億 | +31.6% |
| 純利益 | ¥180.0億 | ¥139.8億 | +28.7% |
| ROE | 13.8% | 11.5% | - |
Executive Summary
増収に対して営業利益・純利益がそれを大きく上回るペースで伸び、営業レバレッジが顕著な決算となった。売上高は1,277.3億円(前年比+10.4%)、営業利益は261.1億円(同+32.2%)、経常利益は262.5億円(同+31.6%)、純利益は180.0億円(同+28.9%)となった。営業利益率は20.4%で前年同期の17.1%(算出値)から約3.3pt改善し、粗利拡大と販管費率の抑制が利益成長を牽引した。
業績変動要因
【売上高】売上高は1,277.3億円で前年同期比+10.4%増収した。通期会社予想の増収率7.2%を上回るペースで推移しており、案件進捗が計画を上回って進んでいることが示唆される。契約負債(前受金)は50.0億円で、将来の売上計上に対する裏付けとなる受注関連資金が積み上がっている。
【損益】売上原価820.8億円の増加を上回るペースで粗利が拡大し、売上総利益率は35.7%となった。販管費は195.4億円(販管費率15.3%)に抑制され、粗利増分が効率的に営業利益へ転換した結果、営業利益は+32.2%増となった。営業外損益は差引1.4億円の黒字にとどまり経常利益は営業利益とほぼ同水準の262.5億円。特別利益1.3億円(投資有価証券売却益0.9億円等)は一時的要因だが純利益比では小さく、法人税等83.7億円(実効税率約31.7%)を控除した純利益180.0億円は本業の採算改善に主として支えられている。増収増益の決算である。
主要財務指標
【収益性】営業利益率20.4%、純利益率14.1%はいずれも前年同期(営業利益率約17.1%、純利益率約12.1%)から改善した。売上総利益率35.7%と販管費率15.3%の組合せから、粗利増分が営業利益へ効率的に転換されている。【キャッシュ品質】特別損益の純額は1.2億円の利益で純利益比約0.7%にとどまり、利益の大半は本業由来である。営業外損益も差引1.4億円の黒字と小さく、経常利益と営業利益の乖離は限定的である。【投資効率】ROEは13.8%、純資産1,307.4億円に対する水準として良好である。売掛金739.1億円・仕掛品219.5億円が総資産に占める比率は高く、資産回転が投資効率の制約要因となっている。【財務健全性】自己資本比率は63.1%で前年同期の62.2%から改善した。流動資産1,758.5億円は流動負債642.3億円を大きく上回り、短期の支払能力は厚い。一方で有利子負債317.4億円のうち短期借入金が247.4億円(約78%)を占め、短期調達への依存度は相対的に高い。
キャッシュフロー分析
CF計算書の詳細開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は220.7億円で前年同期の167.5億円から増加しており、利益成長を背景に手元資金は積み上がっている。一方、売掛金739.1億円(前年同期794.5億円からは減少)、仕掛品219.5億円(前年同期116.9億円から大幅増)は運転資本への資金滞留を示し、案件進捗に伴う仕掛品の積み上がりが資金効率に影響している。短期借入金は247.4億円で前年同期188.8億円から増加しており、運転資本の膨張を短期借入で一部賄っている構図がうかがえる。長期借入金も70.0億円と前年同期36.8億円からほぼ倍増しており、設備投資や運転資金の中期的な調達も進んでいる。
収益の質
当期純利益180.0億円のうち、特別利益1.3億円(投資有価証券売却益0.9億円が主体)と特別損失0.1億円を除いた本業由来の利益が大宗を占め、純利益に対する特別損益純額の寄与は約0.7%と小さい。営業外損益も受取利息1.7億円・支払利息2.0億円が拮抗し、営業外収益合計3.6億円・営業外費用合計2.2億円と規模自体が限定的で、経常利益262.5億円は営業利益261.1億円とほぼ一致する。包括利益は181.5億円で純利益180.0億円との乖離は1.5億円にとどまり、為替換算調整額+2.0億円等その他有価証券評価差額・退職給付調整額はいずれも小幅である。このため、利益の質は本業の採算改善に裏付けられており、一時的要因への依存度は低いと評価できる。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想に対する進捗率は、売上高が1,277.3億円/1,750.0億円で73.0%、営業利益が261.1億円/360.0億円で72.5%、経常利益が72.9%、純利益が180.0億円/270.0億円で66.7%である。売上高・営業利益の進捗は標準的な75%水準をやや下回るものの、Q3累計営業利益率20.4%は通期計画の営業利益率20.6%(360.0/1750.0)にほぼ近い水準にあり、採算面での計画整合性は高い。純利益の進捗率がやや低いのは、上期の特別利益寄与などにより下期の利益構成が異なる可能性を示唆する。第4四半期の売上計上ペースと案件採算の維持が、通期計画達成の焦点となる。
株主還元
第2四半期配当は1株当たり95円で、通期予想配当は190円である。期中平均株式数45,974,958株を基礎とすると、通期予想配当総額は約87.4億円となり、通期純利益予想270.0億円に対する予想配当性向は約32.4%である。前年同期の配当実績71円から増配となる計画であり、Q3累計EPS391.51円(前年比+28.9%)の伸びを踏まえると、増益に応じた株主還元の拡充がうかがえる。自社株買いに関するデータは開示されておらず、ここでの評価は配当性向であり総還元性向ではない。
リスク要因
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売掛金回収・運転資本滞留リスク: 売掛金739.1億円は総資産の35.7%を占め、仕掛品219.5億円も前年同期比で大幅増加している。案件の検収・回収の遅延は資金繰りと資産回転の双方に影響し得る。
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短期借入依存リスク: 有利子負債317.4億円のうち短期借入金が247.4億円と約78%を占める。現金預金220.7億円は短期借入金の約0.89倍にとどまり、借換条件や短期金利動向のモニタリングが必要である。
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案件採算・工期変動リスク: 仕掛品の積み上がりは工事進捗に連動するため、顧客仕様変更や工期遅延、原価上昇が生じた場合、売上計上時期と採算に影響し得る。工事損失引当金は0.33億円と小規模にとどまる。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(manufacturing)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 20.4% | 8.6% (4.3%–12.7%) | +11.9pt |
| 純利益率 | 14.1% | 6.4% (2.8%–10.3%) | +7.7pt |
収益性は業種中央値を大きく上回り、営業利益率・純利益率ともに業種内上位水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 10.4% | 3.3% (-2.1%–8.9%) | +7.1pt |
売上成長率も業種中央値を上回り、業種内で相対的に高い成長ペースにある。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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営業利益率20.4%は前年同期から改善し、粗利拡大と販管費抑制による営業レバレッジの効いた増収増益決算である。
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通期進捗率は売上・営業利益で73%前後とやや標準を下回るが、営業利益率は通期計画水準に近く、下期の案件進捗と採算維持が達成の焦点となる。
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自己資本比率63.1%、流動比率の高さなど財務健全性は良好な一方、売掛金・仕掛品への資金滞留と短期借入への依存度は、成長局面における資金効率の観察点である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,821円 |
| base(基準) | 4,000円 |
| bull(強気) | 4,268円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,843円 |
| 調整後予想EPS | 629.3円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 32.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.41倍 / 6.4倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,885円〜4,120円、ω±0.1で 3,970円〜4,046円。
注記:
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。