| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥543.6億 | ¥534.8億 | +1.7% |
| 営業利益 | ¥69.2億 | ¥88.8億 | -22.1% |
| 経常利益 | ¥69.5億 | ¥94.0億 | -26.1% |
| 純利益 | ¥0.4億 | ¥36.5億 | -98.9% |
| ROE | 0.1% | 6.0% | - |
2026年3月期決算は、売上高543.6億円(前年比+8.9億円 +1.7%)と微増にとどまった一方、営業利益69.2億円(同-19.6億円 -22.1%)、経常利益69.5億円(同-24.5億円 -26.1%)、純利益0.4億円(同-36.1億円 -98.9%)と大幅減益となった。営業利益率は12.7%と前年16.6%から3.9pt縮小し、粗利率も33.8%(前年37.2%)へ3.4pt低下。特別利益で投資有価証券売却益13.1億円を計上するも税引前利益は70.1億円にとどまり、実効税率34.4%の高負担が最終減益を加速した。主力の半導体製造装置事業は売上+1.9%に対し営業利益-22.0%と収益性が急低下し、原価上昇と製品ミックス悪化を示唆。運転資本は売掛金+45.1億円、棚卸資産+18.5億円と膨張し、営業CFは41.2億円(前年比-60.3%)へ大幅に減少、フリーCFは-14.1億円とマイナスに転じた。
【売上高】 売上高は543.6億円(+1.7% YoY)と微増。主力の半導体製造装置事業が498.7億円(+1.9% YoY)と横ばい圏で推移し、全体売上の91.7%を占める。メディカルデバイス事業は24.9億円(+9.9% YoY)と二桁成長を維持したが、構成比4.6%と規模が小さく全体への寄与は限定的。レーザ加工装置事業は20.1億円(-11.0% YoY)と二桁減収。地域別では中国222.3億円(前年192.1億円)、台湾72.3億円(同60.0億円)と主要アジア市場で増収を確保した一方、その他アジア153.4億円(前年194.4億円)が大幅減となり、地域別の需要ムラが顕在化した。売上構成の偏りは半導体市況の循環に対する感応度を高める要因。
【損益】 営業利益は69.2億円(-22.1% YoY)と大幅減益。売上原価率は66.2%と前年62.8%から3.4pt悪化し、粗利は183.7億円(粗利率33.8%)へ縮小した。販管費は114.5億円(販管費率21.1%)と前年20.6%から0.5pt上昇し、給料及び手当28.8億円、コミッション13.6億円など固定費の伸びが営業レバレッジを圧迫した。営業利益率は12.7%と前年16.6%から3.9pt低下。経常利益は69.5億円(-26.1% YoY)で、営業外では受取利息2.2億円、受取配当金1.5億円を計上した一方、為替差損4.6億円が利益を圧迫した。特別損益は投資有価証券売却益13.1億円を計上するも、税引前利益70.1億円に対し法人税等24.1億円(実効税率34.4%)の高負担が発生し、純利益は0.4億円(-98.9% YoY)と急減した。結果、増収減益決算となった。
半導体製造装置事業は売上498.7億円(+1.9% YoY)、営業利益65.2億円(-22.0% YoY)、利益率13.1%と前年17.1%から4.0pt低下。売上横ばいに対し利益が二桁減となり、原価上昇と製品ミックス悪化が主因と推察される。減価償却費28.6億円(前年24.4億円)と設備投資負担の増加も収益性を圧迫。メディカルデバイス事業は売上24.9億円(+9.9% YoY)、営業利益4.5億円(-0.3% YoY)、利益率18.2%と高採算を維持したが、規模が小さく全社業績への補完効果は限定的。レーザ加工装置事業は売上20.1億円(-11.0% YoY)、営業損失0.5億円(前年+0.7億円の利益)へ転落し、固定費の吸収不足が顕在化した。
【収益性】営業利益率12.7%は前年16.6%から3.9pt低下し、粗利率33.8%(前年37.2%)、販管費率21.1%(前年20.6%)と原価・固定費の双方で悪化。ROEは0.1%と前年13.6%から急低下し、純利益率0.1%(前年6.8%)が主因。ROA(経常利益ベース)は7.3%(前年11.0%)へ低下。【キャッシュ品質】営業CF41.2億円の純利益0.4億円に対する比率は100倍超だが、EBITDA100.3億円に対する営業CF比率は41.1%と現金転換効率は弱い。運転資本の増加(売掛金+45.1億円、棚卸資産+18.5億円)が主因。【投資効率】総資産回転率0.51回(前年0.64回)と低下し、在庫回転日数は仕掛品比率59.8%と高く、生産・需要のタイミングミスマッチを示唆。【財務健全性】自己資本比率66.4%(前年73.8%)と依然高水準だが低下傾向。流動比率243.7%、当座比率223.1%と短期流動性は厚い一方、短期借入金115.0億円(前年70.0億円)と短期負債比率74.2%の偏重が顕著。インタレストカバレッジは営業利益ベースで41.1倍、EBITDAベースで59.6倍と利払い耐性は強固。現金及び預金284.3億円、投資有価証券75.5億円と流動性資産は潤沢。
営業CFは41.2億円(前年103.7億円、-60.3%)と大幅減少。税金等調整前利益70.1億円からの減価償却費31.2億円の加算、売上債権の増加-30.7億円、棚卸資産の増加-28.8億円、仕入債務の増加+18.9億円、法人税等の支払-30.8億円が主要因。運転資本の膨張が営業CF創出を圧迫した。投資CFは-55.2億円で、有形固定資産及び無形資産の取得-40.7億円、定期預金の預入超過-9.0億円が主因。財務CFは64.3億円のプラスで、短期借入金の純増45.0億円、長期借入による収入50.0億円、長期借入金の返済-13.7億円、配当金の支払-15.0億円が主要項目。結果、フリーCFは-14.1億円とマイナスに転じ、投資と配当を営業CFで賄えず、借入に依存する構図となった。現金及び現金同等物は期末263.8億円(期首203.9億円)と59.9億円増加したが、借入調達と為替換算調整(+9.7億円)による影響が大きい。
収益の主体は装置販売とアフターサービスで経常的。特別損益は利益0.9億円、損失0.3億円と純利益への影響は軽微だが、特別利益のうち投資有価証券売却益13.1億円は一時的要因。営業外収益7.1億円(売上比1.3%)は受取利息2.2億円、受取配当金1.5億円が中心で金融収益の積み上げがあるが、営業外費用6.8億円のうち為替差損4.6億円が収益ボラティリティを高める。経常利益69.5億円と税引前利益70.1億円の乖離は限定的で、特別損益の影響は小さい。包括利益106.9億円は純利益0.4億円を大きく上回り、内訳は為替換算調整額39.0億円、有価証券評価差額金21.3億円など評価性項目が主体。営業CFの純利益カバレッジは103倍と形式上は高いが、EBITDA100.3億円に対する営業CF比率41.1%は低く、運転資本の膨張がキャッシュ創出の質を低下させている。アクルーアルベースの利益の恣意性は低いが、現金転換効率に課題が残る。
2027年3月期は売上高640.0億円(+17.7% YoY)、営業利益102.4億円(+48.0% YoY)、経常利益102.4億円(+47.4% YoY)、親会社株主に帰属する当期純利益70.0億円(前年0.4億円から大幅回復)を計画。営業利益率は16.0%と前年12.7%から3.3pt改善を見込み、粗利率・原価の正常化を前提とする。進捗率は通期計画に対し売上85.0%、営業利益67.6%、経常利益67.9%と今期実績はやや遅行しているが、来期は半導体後工程装置需要の回復と在庫正常化を背景に増収増益を見込む。配当予想は未定(0円表示)だが、利益回復に応じた還元政策の見直しが期待される。計画達成には運転資本圧縮とマージン改善が前提条件となる。
期末配当は1株20円で総額約15.0億円。配当性向は185.0%と純利益0.4億円に対し極めて高水準だが、これは今期の純利益が特殊要因で急減したためで、過去実績と営業CFベースでは配当は十分持続可能。営業CF41.2億円に対する配当カバレッジは2.7倍で余力がある一方、フリーCFは-14.1億円とマイナスで、投資と配当を同時継続するには運転資本圧縮が必須。自社株買いは0.0億円と実質なく、総還元性向は配当性向と同水準。前年配当も0円表示だが、配当総額1,501百万円の記載があり、継続的な配当方針を維持している。来期の利益回復局面では増配余地があるが、短期はCF健全化を優先する慎重スタンスが妥当。
半導体製造装置への集中リスク: 同事業が売上の91.7%、営業利益の94.2%を占め、半導体市況の循環変動に業績が強く連動。後工程装置の需要タイミングと顧客の設備投資サイクルのズレが収益ボラティリティを高める。
運転資本の膨張リスク: 棚卸資産56.8億円(うち仕掛品59.8%)と売掛金158.5億円が増加し、営業CF圧迫と資金繰りリスクが顕在化。在庫削減と回収長期化(DSO延伸)への対応遅延は追加の借入依存を招く。
為替変動リスク: 当期為替差損4.6億円を計上し、包括利益の為替換算調整額39.0億円と評価ベースでも影響大。海外売上比率87.3%と高く、円安局面では売上増・為替損のトレードオフが継続し、利益予測の不確実性を高める。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 12.7% | 7.8% (4.6%–12.3%) | +5.0pt |
| 純利益率 | 0.1% | 5.2% (2.3%–8.2%) | -5.1pt |
営業利益率は業種中央値を5.0pt上回り収益性は相対的に高いが、純利益率0.1%は中央値を5.1pt下回り、税負担と営業外費用(為替差損)が最終利益を圧迫した。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 1.7% | 3.7% (-0.4%–9.3%) | -2.0pt |
売上成長率1.7%は業種中央値3.7%を2.0pt下回り、主力装置事業の横ばい推移が成長力の相対劣位を招いている。
※出所: 当社集計
運転資本正常化の進捗: 売掛金+45.1億円、棚卸資産+18.5億円の膨張が営業CFとフリーCFを圧迫。在庫(特に仕掛品比率59.8%)の削減とDSO短縮が来期ガイダンス達成とキャッシュ創出力回復の前提条件。四半期ベースでの在庫回転日数と売上債権回収日数の短縮トレンドが確認できるかが焦点。
営業利益率の回復シナリオ: 当期12.7%から来期16.0%への3.3pt改善計画は、粗利率の改善(原価低減・製品ミックス正常化)と固定費吸収の両立が必要。半導体後工程装置の需要回復と生産平準化が前提で、受注動向と粗利率の四半期推移が実現性の試金石となる。
財務柔軟性の維持: 短期借入金115.0億円と短期負債比率74.2%の高さに対し、現金284.3億円と投資有価証券75.5億円で流動性は確保されているが、リファイナンスリスクへの備えとして長期資金への転換と運転資本圧縮による借入依存度の低下が望まれる。インタレストカバレッジ59.6倍(EBITDAベース)と利払い耐性は強固で、金利上昇局面でも耐性は高い。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。