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63092026 第2四半期プライムJGAAP

巴工業株式会社 2026年度 第2四半期 決算

巴工業株式会社の2026年度第2四半期決算レポート

巴工業株式会社

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥308.5億¥313.2億−1.5%
営業利益¥37.0億¥37.1億−0.2%
経常利益¥37.9億¥37.3億+1.8%
純利益¥27.9億¥25.6億+8.9%
ROE6.4%6.0%-

Executive Summary

減収下でも利益率を維持し、増益を確保した点が今期決算の要点である。売上高は308.5億円(前年比-1.5%)となったが、営業利益は37.0億円(同-0.2%)と減少幅を抑え、経常利益は37.9億円(同+1.8%)、純利益は27.9億円(同+8.9%)といずれも増益となった。化学工業製品販売の売上減少をコスト管理でカバーし、加えて投資有価証券売却益0.5億円等の特別利益が純利益を押し上げた。

業績変動要因

【売上高】連結売上高は308.5億円で前年同期比1.5%減となった。主因は化学工業製品販売事業の売上高が220.1億円(同-2.1%)と減少したことで、同事業は全社売上高の71.3%を占める。機械製造販売事業は88.4億円(同+0.0%)とほぼ横ばいで推移し、連結売上を下支えした。

【損益】営業利益は37.0億円(同-0.2%)とほぼ前年並みを確保し、営業利益率は12.0%と前年同期の11.9%からわずかに改善した。経常利益は営業外収益の黒字寄与により37.9億円(同+1.8%)となった。純利益は27.9億円(同+8.9%)まで伸長したが、税引前利益41.4億円には投資有価証券売却益を含む特別利益3.5億円が寄与しており、純利益の増益には一時的要因が含まれる点に留意が必要である。総じて減収増益の決算である。

セグメント別分析

主力の機械製造販売事業は営業利益18.7億円で全社営業利益の50.6%を占め、セグメント利益率21.2%と連結利益率12.0%を大きく上回る。売上高は88.4億円でほぼ横ばい、セグメント利益は前年同期比0.7%減とわずかに低下した。化学工業製品販売事業は売上高220.1億円(同-2.1%)と縮小したが、セグメント利益は18.3億円(同+0.2%)とわずかに増加し、利益率は8.3%である。両事業の利益額は拮抗しており、高採算の機械事業が利益率、化学事業が売上規模を支える構造となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は12.0%、純利益率は9.1%で、いずれも前年同期比で改善した。ROEは年換算6.4%であり、純利益率9.1%、総資産回転率0.54倍、財務レバレッジ1.30倍に分解され、総資産回転率の低さが資本効率の制約要因となっている。【キャッシュ品質】営業CFは10.3億円で純利益27.9億円に対する比率は0.37倍にとどまり、売上債権の増加14.8億円が主因となって利益の現金化が遅れている。【投資効率】設備投資4.2億円は減価償却費1.6億円の2.7倍で、更新を超える投資を継続している。【財務健全性】自己資本比率は76.9%と厚く、流動資産413.5億円に対し流動負債118.5億円と流動性は十分に確保されている。

キャッシュフロー分析

営業CFは10.3億円で前年同期の-11.8億円から大幅に改善したが、純利益27.9億円との比較では現金化の遅れが見られる。売上債権の増加14.8億円が主要な流出要因であり、棚卸資産の減少7.5億円がこれを一部相殺した。投資CFは-4.6億円で、設備投資4.2億円が中心である。財務CFは-19.8億円で、自社株買い9.0億円と配当金の支払いが主な流出項目である。この結果、フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は5.7億円の黒字を確保したが、財務活動による資金流出が上回り、現金及び現金同等物は前年末から減少した。

収益の質

経常利益37.9億円に対し税引前利益は41.4億円で、乖離9.0%の主因は投資有価証券売却益0.5億円を含む特別利益3.5億円である。営業外収益は1.0億円で売上高の0.3%にとどまり、受取配当金0.3億円が中心で、営業外収益への依存度は低い。営業CFは純利益に対して0.37倍にとどまり、売上債権の増加を主因とする運転資本の悪化が会計上の利益と実際のキャッシュフローの乖離を生んでいる。純利益の前年同期比8.9%増には特別利益の寄与が含まれるため、経常的な収益力の改善度合いは経常利益ベースの+1.8%増でより慎重に評価する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期計画は売上高629.0億円(前年比+6.0%)、営業利益59.0億円(同+10.2%)、経常利益60.0億円(同+11.1%)で据え置かれている。上期進捗率は売上高49.0%と標準的な水準である一方、営業利益62.8%、経常利益63.2%は標準的な50%を10ポイント超上回る。利益進捗の先行には上期の採算維持に加え、特別利益の計上が寄与しており、下期は営業利益率6.8%相当(21.97億円)を確保すれば通期計画を達成できる計算で、上期実績12.0%より保守的な前提である。通期売上計画の達成には下期320.5億円が必要で、下期の売上回復が焦点となる。

株主還元

第2四半期配当は1株36.00円で、期中純利益27.9億円に対する配当性向は約38.6%である。通期配当予想は76.00円(株式分割考慮後の前期年間配当60.33円から15.67円の増配)で、通期純利益計画44.0億円に対する予想配当性向は約50.9%である。自社株買い9.0億円を含めると、上期の総還元性向は純利益比で約70.1%となり、配当のみの性向とは区別される。上期の営業CF10.3億円に対して配当と自社株買いの合計還元額は上回るが、現金預金121.8億円と高い自己資本比率76.9%を背景に、短期的な支払能力への懸念は小さい。

リスク要因

  1. キャッシュ・コンバージョンの遅延: 営業CF/純利益は0.37倍にとどまり、売上債権の増加14.8億円が主因である。利益成長がキャッシュフローに転換しない状態が続けば、内部資金による投資・還元余力が制約される。

  2. 化学工業製品販売事業の需要動向: 同事業の売上高は220.1億円で前年同期比2.1%減少しており、化学品需要や原材料・エネルギー価格、価格転嫁の成否が連結売上の回復を左右する。

  3. 純利益の質: 純利益の前年同期比8.9%増には投資有価証券売却益0.5億円を含む特別利益3.5億円が寄与しており、経常利益ベースの伸び率+1.8%と比べて非経常要因の影響が大きい。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率12.0%9.7% (5.4%–23.7%)+2.3pt
純利益率9.1%5.4% (1.3%–20.1%)+3.6pt

自社の収益性は業種中央値を上回り、営業・純利益率ともに良好な水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−1.5%10.6% (-3.4%–25.4%)−12.1pt

売上成長率は業種中央値を大きく下回り、トップラインの伸長では業種内で劣後する位置づけにある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 減収下でも営業利益率12.0%(前年同期11.9%)を維持し、収益耐性を示している。主力の機械製造販売事業は売上構成比28.7%に対し営業利益構成比50.6%を占め、利益率21.2%と連結利益の重要な牽引役となっている。

  2. 通期営業利益計画に対する上期進捗率62.8%は標準的な50%を上回るが、純特別利益3.5億円を含む点を踏まえ、経常的な収益力は経常利益の伸び率+1.8%で評価するのがより実態に近い。

  3. 営業CF/純利益0.37倍、売上債権の増加14.8億円は、会計上の利益と現金創出の乖離を示すシグナルである。厚い自己資本(76.9%)と潤沢な現金(121.8億円)が下支えとなる一方、下期の債権回収状況が財務体質の観察点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,494円
base(基準)1,543円
bull(強気)1,586円
算出前提
1株純資産(BPS)1,491円
調整後予想EPS164.5円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向50.8%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER1.04倍 / 9.4倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,501円〜1,587円、ω±0.1で 1,542円〜1,545円。

注記:

  • 通期予想に対する純利益の進捗(63%)が標準(50%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。