クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥311.6億 | ¥330.7億 | −5.8% |
| 営業利益 | ¥11.0億 | ¥15.5億 | −29.1% |
| 経常利益 | ¥13.9億 | ¥18.7億 | −25.6% |
| 純利益 | ¥9.9億 | ¥11.4億 | −13.4% |
| ROE(年換算) | 3.7% | 4.4% | - |
Executive Summary
2026年3月期第3四半期累計は、主力事業の一角であるアスファルトプラント関連事業の採算悪化により、売上原価率改善にもかかわらず減収減益となった。売上高は311.6億円(前年比-5.8%)、営業利益は11.0億円(同-29.1%)、経常利益は13.9億円(同-25.6%)、純利益は9.9億円(同-13.4%)となった。粗利率は31.2%と前年から改善したが、販管費率上昇が営業利益率を3.5%へ押し下げた。
業績変動要因
【売上高】売上高は311.6億円で前年比-5.8%。最大セグメントのアスファルトプラント関連事業が112.3億円(同-12.0%)、製造請負関連事業が22.1億円(同-43.2%)、破砕機関連事業が9.8億円(同-39.1%)と減収した一方、コンクリートプラント関連事業は103.3億円(同+13.5%)、環境及び搬送関連事業は27.8億円(同+17.1%)と増収した。
【損益】粗利率は31.2%(前年29.8%)と改善したが、販管費が86.4億円(同+4.1%)と増収を伴わず増加し、販管費率は27.7%(前年25.1%)に上昇した。これにより営業利益は10.97億円(同-29.1%)へ縮小し、減収率を上回る減益となった。経常利益は営業外収益の受取配当金2.3億円・為替差益1.2億円に支えられ13.9億円(同-25.6%)にとどまったが、営業外収益への依存度は高い。特別利益0.4億円(投資有価証券売却益0.4億円)は一時的要因である。結論として、全体は減収減益である。
セグメント別分析
セグメント別では明暗が分かれた。コンクリートプラント関連事業は売上高103.3億円(同+13.5%)、営業利益13.9億円(同+26.2%)、利益率13.5%と増収増益で全社利益の最大貢献セグメントとなった。環境及び搬送関連事業も売上高27.8億円(同+17.1%)、営業利益6.9億円、利益率24.7%と高採算を維持し増益となった。一方、アスファルトプラント関連事業は売上高112.3億円(同-12.0%)に対し営業利益はわずか0.1億円(前年2.8億円)へ急減し、利益率は0.0%まで低下した。製造請負関連事業は営業利益3.0億円(同-51.3%)、破砕機関連事業は営業損失0.7億円に転落しており、この2事業の落ち込みとアスファルトプラント関連事業の採算悪化が全社減益の主因である。
主要財務指標
【収益性】営業利益率3.5%、純利益率3.2%はいずれも前年から低下した。年換算ROEは3.7%、自己資本比率は56.7%である。【キャッシュ品質】現金及び預金は93.5億円で前年比-33.4%減少したが、短期借入金も36.9億円へ圧縮されており、資金効率化の動きがうかがえる。棚卸資産は38.8億円、うち仕掛品は113.5億円と前年から増加しており、案件進捗と原価回収の状況が運転資本の重石となっている。【投資効率】投資有価証券は78.0億円と前年比+40.3%増加し総資産の12.4%を占める。のれんは1.9億円で純資産比0.5%と小さく、M&A関連の減損リスクは限定的である。【財務健全性】流動資産364.4億円に対し流動負債190.9億円で流動性は確保されている。長期借入金44.0億円、契約負債65.4億円(前年比+28.4%)と受注案件の前受け進展がみられるが、履行義務の管理が重要となる。
キャッシュフロー分析
CF計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は93.5億円で前年同期比46.9億円(-33.4%)減少した一方、短期借入金も17.9億円(-32.7%)圧縮されており、負債返済に資金が向かった可能性がある。売掛金・受取手形は57.7億円で前年比43.9億円減少し、債権回収が進展したことが資金創出に寄与したとみられる。他方、棚卸資産は38.8億円で前年比26.6億円増加し、うち仕掛品が113.5億円と工事進行案件への資金滞留が続いている。投資有価証券は78.0億円へ22.4億円増加しており、余資の一部が有価証券投資へ配分された可能性がある。契約負債は65.4億円へ14.4億円増加し、受注前受金の増加は運転資金面でプラス要因となっている。
収益の質
経常利益13.9億円は営業利益10.97億円を上回るが、その差額は営業外収益の受取配当金2.3億円と為替差益1.2億円によるところが大きく、本業の収益力を示す営業利益の水準が実態を反映している。特別利益0.4億円は投資有価証券売却益によるもので一時的要因であり、税引前利益14.3億円の一部は非経常的項目に支えられている。包括利益は23.3億円と前年比+75.3%の大幅増加となったが、これは主にその他有価証券評価差額金の増加によるもので、純利益9.9億円との乖離は本業の改善を意味しない。アクルーアルの観点では、仕掛品が前年比+27.7%増加し、売上高の伸びを伴わない在庫・仕掛品の積み上がりは収益の質を評価するうえで留意点となる。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想は売上高510.0億円(前年比+3.7%)、営業利益30.0億円(同+8.4%)、経常利益31.0億円(同+0.9%)であり、業績予想・配当予想ともに修正はない。第3四半期累計の進捗率は売上高61.1%、営業利益36.6%、経常利益44.9%となっており、標準的な進捗目安(累計9カ月で概ね75%)を下回っている。特に営業利益は第4四半期単独で19.0億円程度(通期換算で約9.6%の利益率)を計上する必要があり、コンクリートプラント関連事業等の高採算案件の積み上げとアスファルトプラント関連事業の採算回復が計画達成の前提となる。
株主還元
第2四半期配当は1株当たり17.00円であり、通期配当予想は34.00円(中間・期末とも同額を前提)で前年の年間配当から据え置きとなっている。通期予想EPS54.65円に基づく予想配当性向は62.2%であり、一般的な持続可能性の目安である60%をやや上回る水準にある。第3四半期累計純利益9.9億円は通期純利益予想21.0億円の47.0%にとどまっており、配当維持には第4四半期の利益回復が重要となる。自己株式は6.45億円で前年から減少しているが、当期の自社株買い実施額は開示上明確でないため、本レポートでは配当性向のみを評価対象とする。
リスク要因
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主力セグメントの採算悪化: アスファルトプラント関連事業は売上高112.3億円(同-12.0%)に対し、セグメント利益は前年2.8億円から0.1億円へ急減し利益率は0.0%となった。売上規模最大の事業であるため、採算回復の遅れは全社営業利益に大きく影響する。
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運転資本の滞留: 仕掛品は113.5億円で前年比+27.7%増加し、棚卸資産全体でも大幅増となっている。受注生産型事業として案件進捗・原価管理の遅延が資金拘束と利益率悪化のリスクを高めている。
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通期計画達成の不確実性: 営業利益の進捗率は36.6%にとどまり、標準的な進捗目安を下回る。第4四半期に高い利益率での売上計上が必要であり、未達となった場合は通期業績の下振れにつながる可能性がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(manufacturing)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 3.5% | 8.6% (4.3%–12.7%) | −5.1pt |
| 純利益率 | 3.2% | 6.4% (2.8%–10.3%) | −3.2pt |
収益性は業種中央値を大きく下回り、IQR下限をも下回る水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | −5.8% | 3.3% (-2.1%–8.9%) | −9.1pt |
売上成長率も業種中央値を下回り、業種内では減収局面にある企業として位置づけられる。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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粗利率は31.2%へ改善する一方、販管費率上昇により営業利益率は3.5%へ低下しており、コスト構造面での固定費吸収力が課題として観察される。
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コンクリートプラント関連事業と環境及び搬送関連事業が増収増益・高採算を維持する一方、最大売上のアスファルトプラント関連事業の採算悪化が全社利益を押し下げる構図となっている。
-
通期計画に対する第3四半期累計の進捗率は営業利益で36.6%にとどまり、仕掛品の増加・受注損失引当金の増加とあわせて、第4四半期の採算改善動向が注目される。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 826円 |
| base(基準) | 839円 |
| bull(強気) | 857円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 924円 |
| 調整後予想EPS | 58.6円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 62.2% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.91倍 / 14.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 816円〜862円、ω±0.1で 836円〜841円。
注記:
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。