| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥493.7億 | ¥491.6億 | +0.4% |
| 営業利益 | ¥31.0億 | ¥27.7億 | +12.0% |
| 経常利益 | ¥34.2億 | ¥30.7億 | +11.6% |
| 純利益 | ¥25.4億 | ¥20.1億 | +26.3% |
| ROE | 6.8% | 5.8% | - |
2026年3月期決算は、売上高493.7億円(前年比+2.1億円 +0.4%)、営業利益31.0億円(同+3.3億円 +12.0%)、経常利益34.2億円(同+3.5億円 +11.6%)、純利益25.4億円(同+5.3億円 +26.3%)。売上は横ばいながら、粗利率が30.8%(前年28.5%から+2.3pt)と大幅改善し、営業利益率は6.3%(同5.6%から+0.7pt)へ上昇。高採算セグメントである環境及び搬送関連が売上+34.5%、営業利益+43.6%と成長を牽引し、コンクリート関連も利益+16.2%と堅調。一方、製造請負関連は売上▲30.5%と調整局面。特別損益では投資有価証券売却益4.2億円を計上したが、減損損失1.7億円と子会社清算損4.0億円が発生し、純利益への寄与は限定的。営業外では受取配当金2.3億円、為替差益1.3億円が経常利益を下支え。キャッシュフローは営業CF25.9億円で純利益カバー率1.02倍を確保も、在庫増21.2億円と売掛回収遅延が現金創出を抑制し、OCF/EBITDA比率0.59倍と弱含み。
【売上高】売上高は493.7億円(前年比+0.4%)とほぼ横ばい。セグメント別では環境及び搬送関連が43.8億円(+34.5%)と大幅増収、破砕機関連も24.5億円(+8.5%)と伸長。一方、製造請負関連は33.4億円(▲30.5%)と大幅減収、アスファルト関連は193.3億円(▲0.8%)と微減。その他区分(仮設機材・土農工具・水門等)は56.5億円(+6.9%)と底堅く推移。地域別では国内449.2億円でほぼ横ばい、中国31.9億円(+3.8億円)、その他12.6億円と海外も小幅寄与。契約負債(前受金)は63.1億円で前年比+11.8億円増加し、受注残高の積み上がりを示唆。製品在庫は33.0億円へ+20.8億円(+170.7%)と大幅増、仕掛品は93.0億円で高水準を維持し、案件進行に伴う在庫拘束が顕著。
【損益】売上原価は341.7億円で原価率69.2%(前年71.5%から▲2.3pt)と改善。粗利は152.0億円(粗利率30.8%)で前年比+12.1億円増。販管費は121.0億円(販管費率24.5%)で前年比+8.7億円(+7.8%)増加し、売上成長を上回る伸び。のれん償却額は0.4億円で横ばい。営業利益は31.0億円(営業利益率6.3%)で+3.3億円(+12.0%)増益。セグメント別営業利益ではコンクリート関連20.0億円(利益率13.9%)、環境及び搬送関連12.2億円(同27.7%)が主力で、アスファルト関連10.4億円(同5.4%)、製造請負5.4億円(同16.3%)が続く。経常利益は34.2億円で、営業外収益5.4億円(受取配当金2.3億円、為替差益1.3億円含む)から営業外費用2.2億円(支払利息1.3億円)を差し引き+3.2億円の押し上げ。特別損益は投資有価証券売却益4.2億円と固定資産売却益0.03億円から、減損損失1.7億円と子会社清算損4.0億円を差し引き▲1.5億円と純利益を圧迫。税引前利益32.8億円から法人税等7.4億円(実効税率22.5%)を控除し、純利益25.4億円(純利益率5.1%)で前年比+5.3億円(+26.3%)と大幅増益。結論として増収増益。
アスファルト関連は売上193.3億円(▲0.8%)、営業利益10.4億円(+7.1%)で利益率5.4%と微増益。コンクリート関連は売上143.6億円(+0.7%)、営業利益20.0億円(+16.2%)で利益率13.9%と高採算を維持し最大利益源。環境及び搬送関連は売上43.8億円(+34.5%)、営業利益12.2億円(+43.6%)で利益率27.7%と最高水準の収益性を示し、成長牽引役。破砕機関連は売上24.5億円(+8.5%)、営業利益0.7億円(+72.5%)で利益率2.8%と低採算ながら増益転換。製造請負関連は売上33.4億円(▲30.5%)、営業利益5.4億円(▲15.8%)で利益率16.3%と調整局面。その他区分は売上56.5億円(+6.9%)、営業利益6.4億円(▲11.0%)で利益率11.3%と減益。全社費用24.2億円(前年21.8億円)の増加が全社営業利益を圧迫も、高採算セグメントの拡大が全体マージンを押し上げ。
【収益性】営業利益率6.3%(前年5.6%から+0.7pt改善)、純利益率5.1%(同4.1%から+1.0pt)、粗利率30.8%(同28.5%から+2.3pt)と収益性は全指標で改善。ROEは6.8%(前年5.9%)で、純利益率改善が主因。EBITDA(営業利益+減価償却費)は43.7億円で、EBITDAマージン8.9%。販管費率は24.5%(前年22.8%から+1.7pt)と上昇し、販管費の増勢が固定費負担を高める。【キャッシュ品質】OCF/EBITDA比率0.59倍と低水準で、営業CFは25.9億円(前年29.9億円から▲13.4%)と減少。在庫増▲21.2億円、仕入債務減▲11.7億円が運転資本を圧迫。運転資本回転日数はDSO70日、DIO150日、DPO64日でCCC185日と長期化。仕掛品比率は仕掛品93.0億円/総資産644.4億円=14.4%と高く、製造プロセスのキャッシュ拘束が顕著。営業CF/純利益比率1.02倍で最低限の品質は確保。【投資効率】総資産回転率0.77回(前年同水準)、ROA(経常利益ベース)5.3%(前年4.9%)と微増。設備投資は20.0億円で減価償却費12.6億円を上回る積極投資姿勢。のれんは1.8億円でのれん/EBITDA比率0.04倍と負担軽微。【財務健全性】自己資本比率58.0%(前年54.2%から+3.8pt)、D/Eレシオ0.21倍(前年0.31倍)と改善。有利子負債は80.0億円で、Debt/EBITDA比率1.83倍、EBITDAインタレストカバレッジ32.8倍と支払能力は強固。流動比率188.9%(前年186.4%)、当座比率172.9%で流動性は良好。現預金114.8億円/短期有利子負債37.3億円=3.08倍で短期調達余力は十分。
営業CFは25.9億円で前年比▲4.0億円(▲13.4%)減少も、純利益25.4億円に対し1.02倍のカバー率を維持。税金等調整前当期純利益32.8億円から非現金項目(減価償却費12.6億円、減損1.7億円等)を加算し、小計35.9億円を計上。運転資本では棚卸資産の増加▲21.2億円が最大の現金流出要因で、案件進行に伴う在庫・仕掛品の積み上がりを反映。売上債権の減少+11.3億円は回収進展の一方、仕入債務の減少▲11.7億円と契約負債の増加+11.8億円が相殺。法人税等支払額▲11.2億円を差し引き営業CF25.9億円を創出。投資CFは▲14.3億円で、設備投資▲20.0億円に対し投資有価証券売却5.6億円と預金の純増10.5億円が一部相殺。財務CFは▲37.8億円で、短期借入金の純減▲18.2億円、長期借入金の返済▲6.6億円に新規調達8.0億円、配当支払▲13.1億円を実施。FCFは11.6億円で、配当支払13.1億円に対しFCFカバレッジ0.73倍とやや不足。現金及び現金同等物は期首139.8億円から期末113.9億円へ▲25.8億円減少し、在庫増と配当・投資の同時遂行がキャッシュを圧迫。
営業利益31.0億円に対し、営業外収益5.4億円(うち受取配当金2.3億円、為替差益1.3億円)と営業外費用2.2億円(うち支払利息1.3億円)から営業外損益+3.2億円が経常利益を押し上げ。為替差益と配当収入は一時的要因の色彩が強く、コア収益力の評価には営業利益水準を重視。特別損益では投資有価証券売却益4.2億円を計上も、減損損失1.7億円(破砕機関連セグメント)と子会社清算損4.0億円で差し引き▲1.5億円と純利益を圧迫し、非反復要因が純利益変動性を高める。包括利益は41.2億円で純利益25.4億円を大幅に上回り、その他包括利益15.8億円(有価証券評価差額金9.9億円、退職給付調整額4.1億円、為替換算調整1.8億円)がB/Sの評価益を押し上げ。営業CF25.9億円は純利益25.4億円とほぼ同水準で、アクルーアルは限定的。ただし在庫増▲21.2億円が運転資本を圧迫し、OCF/EBITDA比率0.59倍と現金転換率の弱さを示唆。経常利益の質は営業外収益に一定依存するが、営業利益自体の改善が持続性の基盤。
2027年3月期業績予想は売上高550.0億円(前年比+11.4%)、営業利益38.0億円(同+22.6%)、経常利益38.3億円(同+11.8%)、純利益26.5億円(EPS68.79円)。当期実績対比で増収増益を見込み、営業利益率は6.9%へ+0.6pt改善を計画。進捗率(当期実績/通期予想)は売上89.8%、営業利益81.6%、経常利益89.4%、純利益95.8%と、下期に一定の上乗せを織り込む保守的な水準。環境及び搬送関連の高成長持続とコンクリート関連の底堅い採算維持が前提で、製造請負関連の回復シナリオと在庫・売掛の圧縮による出荷・検収加速が達成の鍵。年間配当予想は21円(配当性向30.5%)で、当期実績40円から減配計画だが、これは中間配当17円+期末配当4円の誤記の可能性があり、実際の配当方針は業績連動で検討中と推定。
年間配当は40円(中間17円+期末23円)で前年15円から大幅増配(+25円 +166.7%)。配当性向は61.2%で、純利益25.4億円に対し配当総額13.1億円を支払。自社株買いは実施しておらず、総還元性向は配当性向と一致。FCF11.6億円に対し配当支払13.1億円で、FCFカバレッジは0.73倍と不足し、当期はFCFを上回る還元を実行。現預金残高114.8億円と強固な財務基盤が配当継続を支えるが、持続的な高配当維持には営業CF改善と在庫圧縮によるFCF拡大が必要。利益剰余金は158.8億円で配当余力は十分。配当性向61.2%は業績連動の範囲内だが、来期予想での配当性向低下(予想配当21円/EPS68.79円=30.5%)は、増配余地を残した保守的計画と解釈可能。
運転資本膨張リスク: 棚卸資産が33.0億円へ+170.7%急増し、仕掛品比率14.4%と高水準。CCC185日(DSO70日+DIO150日-DPO64日)と長期化し、案件の長期化や工程ボトルネックが現金創出を圧迫。在庫回転改善とリードタイム短縮が不十分な場合、営業CFがさらに悪化し、投資・配当の同時遂行が困難化。
セグメント業績ボラティリティリスク: 製造請負関連が売上▲30.5%、利益▲15.8%と調整局面に入り、破砕機関連は減損損失1.7億円を計上。案件受注の偏在や外部環境変化がセグメント別業績を不安定化させ、全社利益の変動性を高める。高採算セグメント(環境・搬送、コンクリート)への依存度上昇は、これらセグメントの受注減速時に全社マージンを急低下させるリスク。
販管費増勢と固定費負担リスク: 販管費が121.0億円(+7.8%)と売上成長(+0.4%)を大幅に上回るペースで増加し、販管費率は24.5%(前年22.8%から+1.7pt)へ上昇。全社費用も24.2億円(前年21.8億円)と増加基調にあり、売上が計画を下回る場合に固定費吸収が悪化し、営業利益率の急低下を招く。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.3% | 7.8% (4.6%–12.3%) | -1.5pt |
| 純利益率 | 5.1% | 5.2% (2.3%–8.2%) | -0.1pt |
営業利益率は業種中央値を1.5pt下回り、製造業内で中位からやや下位に位置。高採算セグメント拡大による改善余地はあるが、販管費率の高さが足枷。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 0.4% | 3.7% (-0.4%–9.3%) | -3.3pt |
売上成長率は業種中央値を3.3pt下回り、低成長領域。来期計画の+11.4%達成で中央値を上回る水準へ回復の見込み。
※出所: 当社集計
高採算セグメントの成長持続性: 環境及び搬送関連は営業利益率27.7%で売上+34.5%、利益+43.6%と高収益成長を実現。コンクリート関連も利益率13.9%で+16.2%増益と堅調。これら高採算領域の受注パイプライン維持と製造請負関連の回復が、通期計画(営業利益38.0億円、営業利益率6.9%)達成の鍵。契約負債63.1億円の積み上がりは受注残高の健全性を示唆し、下期以降の売上顕在化を支える。
運転資本効率とキャッシュ転換の改善余地: 在庫増21.2億円とCCC185日の長期化が営業CF25.9億円を抑制し、OCF/EBITDA比率0.59倍と低水準。仕掛品比率14.4%の圧縮と工程リードタイム短縮により、運転資本の現金拘束を解消できれば、FCFは配当支払13.1億円と設備投資20.0億円を同時支える水準へ拡大可能。在庫回転改善が株主還元の持続性と成長投資の両立を左右する最大の注目点。
財務健全性と配当余力: 自己資本比率58.0%、Debt/EBITDA1.83倍、流動比率188.9%と財務基盤は強固で、現預金114.8億円が配当支払余力を十分確保。配当性向61.2%は利益連動の範囲内だが、来期予想での配当性向低下(30.5%)は保守的計画と解釈でき、業績達成時の増配余地を示唆。ただし持続的な高配当にはFCFカバレッジの改善(現在0.73倍)が不可欠。
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