クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥213.2億 | ¥319.1億 | −33.2% |
| 営業利益 | ¥48.8億 | ¥84.3億 | −42.1% |
| 経常利益 | ¥52.9億 | ¥87.5億 | −39.5% |
| 純利益 | ¥32.4億 | ¥61.5億 | −47.3% |
| ROE(年換算) | 7.1% | 14.0% | - |
Executive Summary
2026年度第3四半期累計は減収減益となったが、粗利率の改善と極めて高い財務健全性を維持した点が特徴である。売上高は213.2億円(前年比-33.2%)、営業利益は48.8億円(同-42.1%)、経常利益は52.9億円(同-39.5%)、純利益は32.4億円(前年61.5億円)となった。売上減少率を上回る営業減益の主因は、粗利率が44.8%(前年39.0%)へ改善した一方、販管費が16.2%増加し固定費負担が高まったことにある。
業績変動要因
【売上高】売上高は213.2億円で前年同期比33.2%減となった。通期予想280.0億円に対する進捗率は76.1%で、標準的な75%進捗をやや上回るペースにある。減収の背景として、主力の遊技機・ゲームカード関連市場における設置・更新サイクルや顧客の投資判断の影響が想定される。
【損益】営業利益は48.8億円(同-42.1%)、経常利益は52.9億円(同-39.5%)、純利益は32.4億円(前年61.5億円)となった。売上原価率の低下により粗利率は44.8%へ580bp改善したが、販管費が40.2億円から46.7億円へ16.2%増加し、営業利益率は22.9%(前年26.4%)へ350bp低下した。経常利益は営業外収益4.3億円(受取利息2.8億円、受取配当金0.6億円)に支えられ営業利益を上回ったが、特別損失として投資有価証券評価損4.4億円を計上し、特別利益(投資有価証券売却益1.2億円)を差し引いた純額3.2億円が純利益を圧迫した。以上より、減収減益の決算である。
主要財務指標
【収益性】営業利益率22.9%、純利益率15.2%は前年同期の26.4%、19.3%からそれぞれ低下したが、なお高水準を維持している。粗利率は44.8%へ580bp改善しており、原価構造の改善が確認できる。【キャッシュ品質】年換算DSO63日、年換算DIO235日、年換算CCC266日はいずれも一般的な警戒水準を上回り、売掛金49.3億円(前年比+44.3%)と製品在庫99.4億円の滞留が資金効率を圧迫している。【投資効率】年換算ROEは7.1%で、純利益率15.2%の高さに対し、総資産回転率0.423回と財務レバレッジ1.11倍の低さがROEを抑制している。【財務健全性】自己資本比率90.3%、流動比率1,281.9%、D/Eレシオ0.11倍と極めて保守的な資本構成であり、現金及び預金87.0億円、有価証券合計403.9億円と厚い資金余力を有する。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の数値は開示範囲に含まれないが、バランスシートの動きから資金動向を読み取ると、現金及び預金は87.0億円で前年同期の113.0億円から減少した一方、投資有価証券が133.9億円へ前年比80.1%増加しており、金融資産内での配分変化が進んだことがうかがえる。売掛金は49.3億円(前年比+44.3%)に増加し、買掛金は13.9億円(前年比-54.3%)に減少したことから、運転資本面では資金の拘束が強まった可能性がある。年換算CCC266日という長期化は、在庫・売掛金への資金滞留が続いていることを示し、営業活動による資金創出の効率という観点でモニタリングが必要な状態にある。
収益の質
経常利益52.9億円は営業利益48.8億円を上回り、その差は営業外収益4.3億円(受取利息2.8億円、受取配当金0.6億円)による経常的な収益によるものであり、金融資産からの安定的な収益が下支えしている。一方、純利益32.4億円は経常利益から特別損失4.4億円(投資有価証券評価損)と特別利益1.2億円(投資有価証券売却益)の差し引き後の税引前利益49.8億円をもとに算出されており、投資有価証券の評価変動という一時的要因が純利益を圧迫した。この特別損失は営業利益48.8億円の約9.0%に相当し、本業の採算とは別に、保有有価証券の市場価格変動が最終利益に与える影響が確認できる。包括利益は35.3億円で、純利益32.4億円との差2.9億円は有価証券評価差額金の増加によるものであり、両者の乖離は比較的小さい。
業績予想・ガイダンス
通期予想に対する進捗率は、売上高76.1%、営業利益97.6%、経常利益105.9%、純利益92.5%となっている。売上高は標準的な75%進捗をやや上回るペースだが、営業利益・純利益は進捗が大きく先行しており、通期計画達成の確度は高いとみられる。一方、経常利益はQ3累計52.9億円が通期予想50.0億円を上回っており、Q4に営業外・特別損益面での減少要因が見込まれている計画となっている。この経常利益の進捗と通期予想の逆転は、Q4における投資有価証券関連の評価・売却損益や営業外収益の変動が着地を左右する点を示している。
株主還元
通期の1株当たり配当予想は100.00円で、中間配当50.00円に対し期末配当も50.00円が前提となっている。通期純利益予想35.0億円と期中平均株式数14,025千株から算定される予想配当性向は約40.1%であり、配当のみを基準とすれば持続可能な水準にある。純資産607.3億円、D/Eレシオ0.11倍という保守的な財務構成、加えて現金及び預金・有価証券の厚い保有残高は配当の支払い能力を強く支えている。自己株式取得に関する当期の実施額は開示範囲に含まれないため、総還元性向としての評価は行っていない。
リスク要因
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在庫滞留リスク: 製品在庫99.4億円が総資産の14.8%を占め、年換算DIO235日は一般的な警戒水準(90日超)を大幅に上回る。需要変動時の陳腐化や値引き販売、評価損リスクが粗利率を圧迫する可能性がある。
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売掛金回収リスク: 売掛金は49.3億円で前年同期比44.3%増加し、年換算DSO63日は警戒水準(60日超)にある。売上高が33.2%減少する局面での売掛金増加は、回収期間の長期化や検収タイミングの後ずれを示唆する。
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投資有価証券の価格変動リスク: 投資有価証券は133.9億円で総資産の19.9%を占め、前年同期比80.1%増加した。当期に投資有価証券評価損4.4億円を計上しており、市場価格変動が純利益・包括利益に与える影響が拡大している。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(manufacturing)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 22.9% | 8.6% (4.3%–12.7%) | +14.3pt |
| 純利益率 | 15.2% | 6.4% (2.8%–10.3%) | +8.8pt |
自社の営業利益率・純利益率は業種中央値を大きく上回り、業種内でも高い収益性を示している。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | −33.2% | 3.3% (-2.1%–8.9%) | −36.5pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、業種内では減収度合いが目立つ位置づけにある。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
粗利率は580bp改善した一方、販管費が16.2%増加し減収局面での営業レバレッジが悪化した。売上回復のペースと販管費の増加抑制のバランスが、今後の営業利益率回復の鍵となる。
-
年換算ROE7.1%は純利益率15.2%の高さに対し、総資産回転率0.423回と低い財務レバレッジによって抑制されている。厚い金融資産保有が資本効率を平準化する一方で、資産効率の改善余地が構造的に存在する。
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年換算DSO63日、DIO235日、CCC266日はいずれも運転資本効率の悪化を示している。財務基盤は極めて強固であり短期的な流動性懸念は乏しいが、在庫・売掛金の現金化スピードは今後のモニタリングポイントである。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,739円 |
| base(基準) | 3,814円 |
| bull(強気) | 3,880円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 4,330円 |
| 調整後予想EPS | 274.6円 |
| 株主資本コスト r | 10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 40.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.88倍 / 13.9倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,712円〜3,922円、ω±0.1で 3,798円〜3,825円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(93%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。