- 売上高: 80.19億円
- 営業利益: 20.73億円
- 当期純利益: 14.13億円
- 1株当たり当期純利益: 396.76円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 80.19億円 | 70.23億円 | +14.2% |
| 売上原価 | 38.79億円 | - | - |
| 売上総利益 | 31.45億円 | - | - |
| 販管費 | 17.50億円 | - | - |
| 営業利益 | 20.73億円 | 13.95億円 | +48.6% |
| 営業外収益 | 17百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 25百万円 | - | - |
| 経常利益 | 20.59億円 | 13.87億円 | +48.4% |
| 税引前利益 | 13.54億円 | - | - |
| 法人税等 | 4.24億円 | - | - |
| 当期純利益 | 14.13億円 | 9.30億円 | +51.9% |
| 減価償却費 | 2.90億円 | - | - |
| 支払利息 | 23百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 396.76円 | 260.09円 | +52.5% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 106.89億円 | - | - |
| 現金預金 | 15.98億円 | - | - |
| 売掛金 | 31.12億円 | - | - |
| 固定資産 | 115.00億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 99.59億円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 11.63億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -3.87億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 17.6% |
| 粗利益率 | 39.2% |
| 流動比率 | 267.0% |
| 当座比率 | 267.0% |
| 負債資本倍率 | 0.82倍 |
| インタレストカバレッジ | 88.95倍 |
| EBITDAマージン | 29.5% |
| 実効税率 | 31.3% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +14.2% |
| 営業利益前年同期比 | +48.6% |
| 経常利益前年同期比 | +48.5% |
| 当期純利益前年同期比 | +52.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 3.85百万株 |
| 自己株式数 | 286千株 |
| 期中平均株式数 | 3.56百万株 |
| 1株当たり純資産 | 3,579.64円 |
| EBITDA | 23.63億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 120.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 169.00億円 |
| 営業利益予想 | 37.80億円 |
| 経常利益予想 | 37.50億円 |
| 当期純利益予想 | 26.15億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 733.89円 |
| 1株当たり配当金予想 | 140.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2の木村工機は、売上・利益ともに2桁成長で増収増益、特に営業利益が大幅に伸長した力強い四半期でした。売上高は80.19億円で前年比+14.2%、営業利益は20.73億円で同+48.6%、当期純利益は14.13億円で同+52.0%と、利益成長が売上成長を大きく上回りました。営業利益率は25.8%(=20.73/80.19)で、前年は約19.9%(推計:前期売上約70.2億円、前期営業利益約13.95億円)から約+590bp改善しました。純利益率は17.6%で、前年の約13.2%(推計)から約+440bp改善しました。粗利益率は39.2%、販管費率は21.8%とコスト効率も良好です。財務レバレッジは1.82倍、総資産回転率は0.345回で、デュポン分解に基づくROEは11.1%と資本効率は目標水準を上回っています。ROICは9.4%と、一般的な資本コストを十分に上回る水準で投下資本の質も良好です。営業キャッシュフローは11.63億円で、純利益14.13億円に対する営業CF/純利益は0.82倍と1.0倍をわずかに下回るものの、閾値0.8倍は上回っており品質は概ね良好です。設備投資は5.92億円で、営業CFからの簡便FCFは約5.71億円とプラスを確保しています。財務CFは-3.87億円で、主に借入返済や配当支払による資金流出とみられます。流動比率は267%と高水準、短期借入金は3.15億円に過ぎず、現金15.98億円で十分に賄えるため短期流動性は盤石です。インタレストカバレッジは約89倍と極めて強固で、金利上昇局面でも耐性が高い構造です。一方、XBRL上で税前利益と税金の整合にやや不整合が見られるため、分析は経常利益・純利益ベースに依拠しています。今期の利益拡大は販管費の伸びを売上総利益の増加が大きく上回ったことによる営業レバレッジの発現が主要因とみられ、持続可能性は受注動向と価格転嫁の継続に依存します。足元の資本効率・キャッシュ創出力・財務健全性はいずれも良好で、今後は成長投資と株主還元の両立余地が広がる一方、需要循環・価格競争・原材料コストの変動に対するモニタリングが肝要です。
デュポン分析: ROE 11.1% = 純利益率17.6% × 総資産回転率0.345 × 財務レバレッジ1.82倍。今期のROE改善は主として純利益率の上昇が牽引(営業利益率 約+590bp、純利益率 約+440bpの拡大)。営業利益率の改善は、粗利率39.2%の確保に加え、販管費率を21.8%に抑制し、売上増に対して販管費の伸びを下回らせた営業レバレッジの寄与が大きい。総資産回転率は0.345回と資産規模の拡大に対し適正水準だが、売上成長率と比して回転改善は限定的で、収益性改善の主役はマージン側。財務レバレッジは1.82倍と中庸で、ROE寄与は安定的。こうしたマージン拡大は、価格転嫁の浸透、製品ミックス改善、高付加価値案件の比率上昇などビジネス要因に整合的であり、受注残の質と原材料・物流コストの動向が維持可能性を左右する。持続性評価としては、需給逼迫や価格決定力が維持されれば中期的に継続可能、一方で原材料価格の反転や競争激化があれば収斂リスク。懸念トレンドの観点では、現時点で販管費成長率が売上成長率を上回っている兆候は見えず(販管費率21.8%)、過度な固定費膨張は確認されない。
売上は+14.2%と堅調で、製品価格改定・需要増・ミックス改善のいずれかが作用したと推察される。営業利益+48.6%は、売上総利益の増加が販管費の増加を大きく上回る形での営業レバレッジ発現が主因。EBITDAは23.63億円(+?、前年比未記載)でマージン29.5%と高水準。今後の持続可能性は、(1) 受注・見積活動の厚み、(2) 受注残の採算性、(3) 原材料・部材コストの安定、(4) 人手・設備制約への対応に依存。研究開発費の内訳は未記載だが、ROIC 9.4%は資本コスト超過を示し、新規投資の回収余地は十分。見通しとしては、金利環境や建築・設備投資サイクルの変動に伴う需要の振れ、価格競争の再燃、コスト上昇の再加速がリスク。ポジティブ要因は、サービス・アフターや省エネ/高効率製品の引き合い強さ、価格転嫁の継続、供給制約緩和による納期正常化。
流動比率267%、当座比率も267%で短期流動性は極めて良好。現金15.98億円に対し短期借入金3.15億円、買掛金5.02億円で、短期債務は手元資金で十分に賄える。総資産232.60億円、純資産127.55億円、負債合計104.26億円で負債資本倍率0.82倍と保守的な資本構成。長期借入金37.23億円が主体で、満期ミスマッチは限定的。インタレストカバレッジは約89倍と金利耐性は非常に高い。Debt/EBITDAは約1.71倍でレバレッジは低位。オフバランス債務に関する開示はなく、現時点で顕著なリスクは把握できない。警告基準(流動比率<1.0、D/E>2.0)に抵触する項目はない。
営業CFは11.63億円で純利益14.13億円に対する営業CF/純利益は0.82倍。1.0倍をやや下回るものの、0.8倍の品質警戒ラインは上回っており、減価償却2.90億円や運転資本の季節性等を勘案すれば概ね良好と評価。設備投資は5.92億円で、簡便FCF(営業CF−設備投資)は約5.71億円とプラス。財務CFは-3.87億円で、借入返済や配当支払の実行と整合的。運転資本の内訳開示が限定的(棚卸資産未記載)で、在庫積み増しや売掛増による一時的な資金吸収の有無は判断困難だが、売掛金31.12億円の伸長は売上増と整合。今後は営業CF/純利益の1.0倍超復帰、在庫回転の安定、受取勘定の回収状況に注目。
配当性向(計算値)は32.7%と保守的で持続可能性は高い。配当総額は未記載だが、同性向を純利益14.13億円に適用すると概算4.6億円規模。簡便FCF約5.71億円は概算配当をカバー(FCF/配当 ≈1.2倍)し、追加の負債返済も実行できている。ネットキャッシュではないものの、レバレッジは低位でキャッシュ創出力と併せて配当継続余力は十分。今後の還元方針は、成長投資(設備・開発)とのバランス、需要環境、在庫水準の正常化に依存。自社株買いは期中ゼロで、余剰資金の使途は主に投資・負債返済・配当に配分されていると推察。
ビジネスリスク:
- 原材料・部材価格の上昇および価格転嫁の遅れによるマージン圧迫
- 需要循環(建築・設備投資サイクル)の変動による受注・売上のボラティリティ
- 製品ミックスの変化や競合の価格攻勢による粗利率低下リスク
- 人手・供給制約による納期遅延・コスト上振れ
財務リスク:
- 長期借入金37.23億円のリファイナンス・金利上昇リスク(現状カバレッジは非常に高く影響は限定的)
- 営業CF/純利益が1.0倍をやや下回る状態の継続によるキャッシュ創出の質の低下リスク
- 運転資本(とりわけ在庫)増によるキャッシュ吸収(棚卸資産未開示に伴う不確実性)
主な懸念事項:
- XBRL上の税前利益・法人税等・当期純利益の数値整合性に不整合が見られ、損益段階間の分析精度に制約
- 棚卸資産・投資CF・配当金総額の未記載によりFCF・在庫回転の評価が限定的
- 需要・価格環境の変化に対する営業レバレッジの逆回転リスク
重要ポイント:
- 売上+14.2%に対し営業利益+48.6%で営業レバレッジが顕著、営業利益率は25.8%まで改善(約+590bp)
- ROE 11.1%、ROIC 9.4%と資本効率は良好、マージン改善がROEを牽引
- 営業CF/純利益0.82倍と概ね良好、簡便FCF約5.71億円を確保し配当継続余地あり
- 流動比率267%、インタレストカバレッジ約89倍で財務耐性は非常に高い
- データ未開示(棚卸・投資CF・配当総額)と税前利益の不整合により一部分析は推計に依存
注視すべき指標:
- 受注残とその採算性(価格転嫁・ミックスの持続性)
- 営業CF/純利益の1.0倍回復、在庫回転・売掛回収
- 粗利益率と販管費率のトレンド(営業利益率の維持可能性)
- 金利動向と借入金の借換条件(固定/変動のミックス)
- 設備投資とROICの関係(成長投資の回収)
セクター内ポジション:
同業国内中堅メーカーの中で、今期はマージン・資本効率・財務健全性の三拍子が揃った好決算。需要環境の支えと価格決定力が維持される限り、同業平均を上回る収益性を示すポジション。
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