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62222026 第3四半期プライムJGAAP

島精機製作所(6222) 2026年度第3四半期決算 増収11%

2026年度第3四半期の売上高は242.6億円(前年同期比+11.0%)、営業損失は10.6億円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥242.6億¥218.6億+11.0%
営業利益−¥10.6億−¥97.9億+89.2%
経常利益¥5.0億−¥95.2億+105.3%
純利益¥3.9億−¥112.8億+103.5%
ROE0.5%−14.5%-

Executive Summary

増収にもかかわらず本業の採算改善が伴っておらず、経常黒字化は営業外収益への依存によるものである。売上高は242.6億円(前年比+11.0%)と伸長したが、営業利益は▲10.6億円で前年の▲97.9億円から損失幅は縮小した。経常利益は5.0億円(前年▲95.2億円)、純利益は3.9億円(前年▲112.8億円)と黒字転換したが、これは為替差益7.0億円、受取利息5.7億円、受取配当金2.8億円を含む営業外収益17.7億円が営業損失を吸収した結果である。

業績変動要因

【売上高】売上高は242.6億円で前年比+11.0%増収。セグメント別ではFlatKnittingMachineが173.6億円(構成比71.6%、利益率12.6%)と主力で、GlovesAndSocksKnittingMachine 4.2億円(同17.5%)、DesignSystemRelated 20.0億円(同19.3%)と続く。両セグメントの利益率は主力より高く、単体では黒字を確保している一方、全社営業損益は依然マイナスであり、報告対象外を含む全社費用配賦や採算構造に課題がある。

【損益】粗利率37.3%に対し販管費率41.7%と販管費が粗利益を上回り、営業利益率は▲4.4%にとどまる。経常利益5.0億円は営業損失10.6億円を営業外収益17.7億円(為替差益・受取利息・受取配当金が中心)が補填した結果で、本業に起因しない利益構成である。特別利益0.9億円(固定資産売却益)も税引前利益6.0億円の15%超を占め、一時的要因として利益の再現性を押し下げている。結論として、増収減益(前年の大幅赤字からは改善)であり、増収が営業利益改善に直結していない状態である。

セグメント別分析

主力のFlatKnittingMachineは売上173.6億円・営業利益21.8億円(利益率12.6%)で全社売上の71.6%を占める。GlovesAndSocksKnittingMachineは売上4.2億円と小規模ながら利益率17.5%と高収益。DesignSystemRelatedは売上20.0億円・利益率19.3%とセグメント中最も高い収益性を示す。各セグメント単体は黒字であり、全社営業損失は本社費用・その他調整区分の負担が大きいことを示唆する。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は▲4.4%、純利益率は1.6%と低水準で、粗利率37.3%に対し販管費率41.7%が上回る構造が営業赤字の要因となっている。【キャッシュ品質】営業CF等の開示はないが、売掛金363.0億円は売上高を上回る規模、棚卸資産130.1億円と合わせて総資産の45.1%を占め、運転資本への資金滞留が大きい。【投資効率】ROEは0.5%、総資産回転率は低位にとどまり、厚い自己資本に見合う収益貢献が得られていない。【財務健全性】自己資本比率74.7%、流動資産818.4億円に対し流動負債168.3億円と流動性は厚く、有利子負債は126.7億円で自己資本に比して過大ではない。

キャッシュフロー分析

営業・投資・財務キャッシュフローの開示はないため、貸借対照表の変動から資金動向を確認する。現金及び預金は194.8億円と前年の141.3億円から+53.5億円増加しており、資金余力は拡大している。一方で売掛金は363.0億円、棚卸資産は130.1億円と高水準にあり、売上規模に対して回収・在庫の回転が長期化している可能性がある。買掛金15.7億円は売掛金・在庫の規模に比べて小さく、仕入債務によるキャッシュ創出効果は限定的である。純利益3.9億円には為替差益や受取利息・配当、固定資産売却益といった現金化のタイミングが異なる項目が含まれており、会計上の利益と実際の資金創出力を区別して捉える必要がある。

収益の質

経常利益5.0億円のうち、為替差益7.0億円、受取利息5.7億円、受取配当金2.8億円を合わせた15.6億円が営業外収益の中心であり、営業損失10.6億円を補う形で経常黒字が成立している。特別利益0.9億円(固定資産売却益)も税引前利益6.0億円の15%超を占め、純利益3.9億円の一部は一時的要因に依存する。本業の稼ぐ力を示す営業利益は▲10.6億円のままであり、経常・純利益の黒字は為替や金融収益、資産売却益といった非経常的・非本業的要素に支えられている点で、利益の質は高いとは言えない。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高330.0億円(前年比+1.5%)、営業利益▲13.0億円、経常利益2.0億円、EPS38.28円、配当20.00円である。売上高進捗率は73.5%で標準的な進捗水準にほぼ沿う。営業損失は通期予想▲13.0億円に対し累計▲10.6億円まで積み上がっており、損失縮小がQ4に持ち越されるかが焦点となる。経常利益は累計5.0億円で通期予想2.0億円を既に上回っており、これは為替差益等の一時的な営業外収益に依存したものである点に留意が必要である。

株主還元

第2四半期配当は1株10.00円で、会社予想の年間配当は20.00円である。通期予想純利益13.0億円に基づく予想配当性向は約52.3%であり、一般的な持続可能性の目安である60%を下回る水準にある。ただし累計純利益3.9億円に対しては配当負担が相対的に重く、年間配当の維持は通期業績予想の達成、特に営業損益の改善に依存する。自己資本816.1億円、現金及び預金194.8億円は配当の短期的な支払余力を支える。

リスク要因

  1. 本業収益性の低迷: 営業利益率は▲4.4%で、粗利率37.3%に対し販管費率41.7%が上回る構造が続く。増収が続いても、この構造が是正されない限り営業黒字化は難しい。

  2. 運転資本の滞留: 売掛金363.0億円と棚卸資産130.1億円が総資産の45.1%を占め、売上高242.6億円を上回る売掛金水準は回収サイクルの長期化を示唆する。回収・在庫消化の遅れは資金効率とキャッシュ創出力を圧迫し得る。

  3. 営業外収益への依存: 経常利益5.0億円のうち為替差益7.0億円を含む15.6億円が金融・為替関連収益であり、為替環境が反転した場合には経常黒字の維持が難しくなる可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−4.4%8.6% (4.3%–12.7%)−13.0pt
純利益率1.6%6.4% (2.8%–10.3%)−4.8pt

自社の収益性は業種中央値を大きく下回り、営業・純利益率とも業種下位に位置づけられる。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)11.0%3.3% (-2.1%–8.9%)+7.7pt

売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、トップライン拡大は業種内で高水準にある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高は前年比+11.0%と伸長したが、営業損益は▲10.6億円の赤字にとどまり、増収が営業利益改善に結びついていない点が今期決算の最大の特徴である。

  2. 経常黒字化・純利益黒字化は、為替差益・受取利息・受取配当金など営業外収益と固定資産売却益によるところが大きく、本業由来の収益改善とは区別して評価する必要がある。

  3. 自己資本比率74.7%、流動比率486%相当の厚い財務基盤を有する一方、売掛金・棚卸資産の水準が高く、資金の運転資本への滞留状況は継続的な確認ポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,883円
base(基準)1,892円
bull(強気)1,904円
算出前提
1株純資産(BPS)2,405円
調整後予想EPS41.0円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向52.2%
予想EPSの信頼度調整×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.79倍 / 46.1倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,841円〜1,945円、ω±0.1で 1,876円〜1,902円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。