- 売上高: 94.35億円
- 営業利益: 19百万円
- 当期純利益: 67百万円
- 1株当たり当期純利益: 10.75円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 94.35億円 | 111.59億円 | -15.4% |
| 売上原価 | 80.14億円 | 99.65億円 | -19.6% |
| 売上総利益 | 14.20億円 | 11.94億円 | +18.9% |
| 販管費 | 14.00億円 | 16.71億円 | -16.2% |
| 営業利益 | 19百万円 | -4.76億円 | +104.0% |
| 営業外収益 | 97百万円 | 34百万円 | +185.3% |
| 営業外費用 | 1.43億円 | 1.69億円 | -15.4% |
| 経常利益 | -26百万円 | -6.11億円 | +95.7% |
| 税引前利益 | 63百万円 | -6.11億円 | +110.3% |
| 法人税等 | -4百万円 | 15百万円 | -126.7% |
| 当期純利益 | 67百万円 | -6.26億円 | +110.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 67百万円 | -6.26億円 | +110.7% |
| 包括利益 | -2.87億円 | -1.63億円 | -76.1% |
| 減価償却費 | 4.78億円 | 6.11億円 | -21.8% |
| 支払利息 | 87百万円 | 82百万円 | +6.1% |
| 1株当たり当期純利益 | 10.75円 | -99.39円 | +110.8% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 127.60億円 | 152.49億円 | -24.89億円 |
| 現金預金 | 31.67億円 | 44.40億円 | -12.73億円 |
| 売掛金 | 19.87億円 | 22.65億円 | -2.78億円 |
| 棚卸資産 | 23.88億円 | 28.26億円 | -4.38億円 |
| 固定資産 | 151.46億円 | 144.89億円 | +6.57億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 9.60億円 | 2.58億円 | +7.02億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -18.12億円 | -9.38億円 | -8.74億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 0.7% |
| 粗利益率 | 15.1% |
| 流動比率 | 158.2% |
| 当座比率 | 128.6% |
| 負債資本倍率 | 1.79倍 |
| インタレストカバレッジ | 0.22倍 |
| EBITDAマージン | 5.3% |
| 実効税率 | -6.3% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 6.35百万株 |
| 自己株式数 | 49千株 |
| 期中平均株式数 | 6.30百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,590.69円 |
| EBITDA | 4.97億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 10.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| MachineToolsRelated | 3.74億円 | -3.11億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 190.00億円 |
| 営業利益予想 | 2.50億円 |
| 経常利益予想 | 50百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 50百万円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 7.93円 |
| 1株当たり配当金予想 | 10.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のエンシュウは、売上減少と利払い負担の重さから経常段階で赤字に沈む一方、特別利益の発生で最終黒字を確保したが、包括利益はマイナスと総合的には弱い決算である。売上高は94.35億円で前年同期比-15.5%、工作機械の需要減速と価格競争の強まりが示唆される。粗利は14.20億円、粗利率15.1%で、固定費の吸収不足が重く、営業利益は0.19億円(営業利益率0.2%)にとどまった。販管費は14.00億円で、粗利のほぼ全額を消費しており、営業レバレッジの効きは極めて限定的である。営業外収益0.97億円に対し営業外費用1.43億円(うち支払利息0.87億円)が上回り、経常損失は-0.26億円となった。税前利益は0.63億円で、経常赤字からの転換には特別利益(概算で+0.9億円規模)が寄与した可能性が高い。当期純利益は0.67億円、EPSは10.75円だが、その他包括損失が大きく、包括利益は-2.87億円と資本の毀損圧力が意識される。営業CFは9.60億円と純利益0.67億円を大きく上回り、営業CF/純利益は14.3倍でキャッシュ創出の質は今期に限れば高い。設備投資は3.25億円で、推計FCFは約6.35億円とプラス、財務CFは-18.12億円で借入返済等に充当された模様。流動比率158.2%、当座比率128.6%と短期流動性は規範上は良好だが、インタレストカバレッジ0.22倍、Debt/EBITDA 13.9倍と有利子負債の重さは顕著で債務返済耐性は低い。デュポン分解によるROEは0.7%(純利益率0.7%×総資産回転率0.337×レバレッジ2.79倍)と低水準で、資本効率は極めて弱い。ROICは0.1%と資本コストを大きく下回り、事業の収益性改善が急務である。営業外収入比率は144.8%と高く、コア事業の稼ぐ力が薄い構図が続いている。配当性向(計算値)は94.8%と高く、FCFが続けば支払いは可能でも、利益水準次第では持続性に懸念が残る。短期的にはコスト削減と受注回復が鍵だが、利払い負担と包括損失の拡大が資本効率を圧迫する。中期的には製品ミックス改善、価格是正、在庫・運転資本の最適化により、営業利益率と総資産回転率の同時改善が求められる。
ステップ1: ROE=純利益率(0.7%)×総資産回転率(0.337)×財務レバレッジ(2.79)=約0.7%。 ステップ2: 変化影響が最も大きい要素は純利益率の低下(売上減に伴う粗利率低下と販管費の固定費負担)であり、総資産回転率の鈍化も寄与。 ステップ3: ビジネス上の理由は、工作機械需要の弱含みで売上が-15.5%減、固定費の吸収不足で営業利益率が20bp程度にとどまり、さらに支払利息0.87億円が利益を圧迫したため。 ステップ4: 売上減に伴うマージン圧迫は景気循環的要因が大きい一方、利払い負担は構造的で短期での改善は限定的、よって純利益率の低迷は当面持続リスクが高い。 ステップ5: 懸念トレンドとして、販管費の実額が粗利に近接し営業レバレッジが効きにくい点、営業外費用>営業外収益で経常段階の赤字が常態化しうる点、総資産回転率0.337と資産効率が低い点を指摘する。
売上は前年同期比-15.5%で、外需鈍化と顧客投資抑制の影響が強い。粗利率は15.1%に低下し、価格競争や稼働率低下の影響が示唆される。営業利益率は0.2%とブレークイーブン近辺で、コア収益の脆弱性が高い。営業外収入比率が高く、今期の最終黒字は非経常要因(特別利益)の寄与が大きい可能性がある。営業CFは9.60億円と堅調で、在庫・債権回収の改善が推測されるが、持続性は受注と稼働の回復に依存する。FCFは推計+6.35億円(営業CF9.60−設備投資3.25)で、短期的な資金余力は確保。今後は受注残/ブック・トゥ・ビルの改善、製品ミックスの高付加価値化、アフターサービス収益の拡大が成長の鍵。為替円安は輸出採算には追い風だが、材料コストや価格転嫁タイムラグがリスク。足元の低ROIC(0.1%)を鑑み、中期計画では固定資産の活用度向上と選択的投資の厳格化が必要。
流動比率158.2%、当座比率128.6%で短期流動性は基準上は健全。総資産279.68億円に対し負債179.39億円、負債資本倍率1.79倍で、極端な過剰レバレッジではないが保守的水準(<1.5倍)を上回る。短期借入金33.94億円に対し現金31.67億円で、現預金で短期債務の大半を賄えるが、運転資本需要を考慮すると余裕は限定的。インタレストカバレッジ0.22倍と利払い耐性は低く、金利上昇・借換条件悪化への脆弱性が高い。固定負債98.74億円、長期借入金35.05億円と長短のバランスは取れているが、収益力が低い中での有利子負債は持続性に課題。満期ミスマッチについては流動資産127.60億円が流動負債80.64億円を上回り、短期的な返済圧力は抑制されるが、営業キャッシュ創出の継続が前提。オフバランス債務の開示はなく、現時点で把握できない。
営業CFは9.60億円で純利益0.67億円の約14.3倍と高く、今期は利益のキャッシュ化が進んだ。ただし内訳(在庫減少・債権回収・前受金増加など)は未開示で、運転資本の一時的改善の可能性に留意。設備投資3.25億円を控除した推計FCFは+6.35億円と良好。財務CFは-18.12億円で、借入金返済や配当支払いが主因とみられ、レバレッジ圧縮の動きが示唆される。営業CF/純利益>1.0のため品質は良好判定だが、コア利益が薄いことから来期以降の再現性は受注環境に依存。運転資本操作の兆候は特定できないが、売上減少局面での営業CF増は在庫圧縮・売上債権回収の寄与が想定され、一巡後の反動に注意が必要。
配当性向(計算値)は94.8%と高位で、利益に対する配当の余地は限定的。今期はFCFがプラスのため資金面では支払い可能性があるが、インタレストカバレッジ0.22倍、Debt/EBITDA 13.9倍と債務負担が重い中での高配当は持続性に課題。配当方針の開示がないため、今後は利益水準・FCF・レバレッジ低減の進捗を踏まえた柔軟な還元が望ましい。安定配当を維持するには、営業利益率の改善と有利子負債の削減が前提条件となる。
ビジネスリスク:
- 工作機械需要の景気循環リスク(自動車・一般産業の投資抑制)
- 価格競争激化による粗利率低下リスク
- サプライチェーン混乱や部材調達コスト上昇
- 為替変動による採算・評価影響
財務リスク:
- インタレストカバレッジ0.22倍に伴う利払い耐性の低さ
- Debt/EBITDA 13.9倍の高レバレッジ
- 経常赤字常態化時の借換条件悪化・財務制限条項リスク
- 包括損失の拡大による自己資本の目減り
主な懸念事項:
- 営業利益率0.2%とコア収益の脆弱性
- 営業外費用>営業外収益で経常赤字(-0.26億円)
- ROIC 0.1%で資本コスト大幅未達
- 特別利益依存による最終黒字の継続可能性
重要ポイント:
- 売上-15.5%と粗利率低下で営業利益率0.2%にとどまり、コア収益は脆弱
- 経常段階は赤字だが特別利益で最終黒字、包括損失は-2.87億円
- 営業CF9.60億円・推計FCF+6.35億円と資金面は短期的に改善
- インタレストカバレッジ0.22倍、Debt/EBITDA 13.9倍と財務耐性は弱い
- ROE0.7%、ROIC0.1%と資本効率は極めて低水準で改善余地が大きい
注視すべき指標:
- 受注高・受注残とブック・トゥ・ビル
- 営業利益率と粗利率(価格転嫁・ミックス改善の進捗)
- 在庫回転日数・売上債権回転日数(運転資本の反動)
- インタレストカバレッジとDebt/EBITDA(借換条件の指標)
- 特別損益の発生有無と質
- 為替感応度(円安・材料コスト)
セクター内ポジション:
国内工作機械・産業機械同業と比べ、収益性(OPM/ROIC)は下位、レバレッジは高め、短期流動性は同等水準。景気回復局面での営業レバレッジは効く余地があるが、利払い負担が回復の果実を削る構図。
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