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61912026 第1四半期プライムIFRS

エアトリ(6191) 2026年度第1四半期決算 増収・営業益84%増

2026年度第1四半期の売上高は80.2億円(前年同期比+26.1%)、営業利益は12億円(同+83.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社エアトリ

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥80.2億¥63.6億+26.1%
営業利益¥12.0億¥6.5億+83.8%
税引前利益¥11.5億¥6.1億+89.3%
純利益¥10.8億¥4.1億+163.3%
ROE5.9%2.5%-

Executive Summary

増収に加え販管費効率の改善が営業レバレッジを生み、増収増益となったのが今四半期の要点である。売上高は80.2億円(前年比+26.1%)、営業利益は12.0億円(同+83.8%)、純利益は10.8億円(同+163.3%)となった。主力のオンライン旅行事業とインバウンド事業の伸長、および販管費率の低下(43.3%、前年47.1%)が増益に寄与した一方、営業CFは純利益に対して弱く、収益の現金化には注視が必要である。

業績変動要因

【売上高】売上高は80.2億円で前年同期比+26.1%。オンライン旅行事業(53.5億円、+5.2%)が全体の66.7%を占める最大の収益源で、インバウンド事業(10.1億円、+41.0%)が高成長を続けた。IT開発事業は9.9億円(前年0.1億円)へ急拡大し、投資事業も1.8億円(+39.2%)と伸長した。

【損益】営業利益は12.0億円(+83.8%)、営業利益率15.0%は前年10.3%から改善した。粗利率は54.0%で前年57.1%から低下したが、販管費率が43.3%(前年47.1%)へ改善し、粗利低下を上回る効率化が増益を支えた。営業利益にはその他の収益3.4億円(営業利益の28.2%)が含まれ、投資事業の営業利益3.7億円(利益率203.9%)も大きく寄与しており、両要因の再現性が今後の焦点となる。IT開発事業は売上急拡大の一方で営業損失0.9億円と赤字が拡大しており、増収が利益に直結していない。純利益は10.8億円(+163.3%)で、実効税率5.5%(前年32.0%)の低下も純利益率上昇に寄与した。総じて増収増益である。

セグメント別分析

オンライン旅行事業は売上53.5億円(+5.2%)、営業利益11.4億円(+26.7%)、利益率21.3%と最大の収益基盤を維持した。インバウンド事業は売上10.1億円(+41.0%)、営業利益1.3億円(+70.5%)、利益率13.2%で成長ドライバーとして寄与を高めている。IT開発事業は売上9.9億円へ急拡大したが営業損失0.9億円(利益率△8.7%)で、拡大局面での採算管理が課題である。投資事業は売上1.8億円に対し営業利益3.7億円(利益率203.9%)と、投資損益特性により売上対比の利益率が特異に高く、変動性を伴う。セグメント利益合計15.9億円に対し全社調整額は△3.9億円で、連結営業利益12.0億円を押し下げている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は15.0%で前年10.3%から改善し、純利益率は13.2%で前年6.5%から大幅に上昇した。粗利率は54.0%で前年57.1%から低下したが、販管費率の改善(43.3%、前年47.1%)がこれを上回った。【キャッシュ品質】営業CFは2.0億円で純利益10.8億円に対する比率は0.19倍にとどまり、仕入債務4.5億円減、契約負債5.5億円減、棚卸資産1.4億円増が資金流出要因となった。【投資効率】ROEは5.9%、総資産回転率は低く、資産効率には改善余地がある。ROAは純利益率と回転率の積で低水準にとどまる。【財務健全性】自己資本比率は44.5%で前年47.4%から低下した。流動比率は189.0%(流動資産249.4億円/流動負債131.9億円)と健全で、現金及び現金同等物124.8億円は短期有利子負債・リース負債合計26.6億円を大きく上回る。

キャッシュフロー分析

営業CFは2.0億円で前年同期比△63.7%となり、純利益10.8億円との乖離が大きい。これは仕入債務4.5億円減、契約負債5.5億円減、棚卸資産1.4億円増などの運転資本変動が影響し、営業CF小計5.1億円から法人税支払2.7億円、利息支払0.5億円、リース料支払1.1億円が差し引かれたためである。投資CFは0.2億円の流入で、投資有価証券取得5.6億円を子会社株式取得による収入9.9億円が上回った。財務CFは1.1億円の流入で、長期借入5.1億円の調達が配当支払2.1億円やリース債務返済1.1億円を上回った。結果としてフリーCFは2.2億円を確保し、現金及び現金同等物は124.8億円まで積み上がっている。会計利益に比べ現金創出力は弱く、運転資本の正常化が今後の観察点である。

収益の質

営業利益12.0億円にはその他の収益3.4億円(売上高の4.2%、営業利益の28.2%)が含まれ、この一時的要因の再現性が利益水準の評価に重要である。金融収益0.0億円に対し金融費用0.6億円で、純金融費用0.5億円が税引前利益を押し下げたが、営業利益から税引前利益への乖離は4.5%と大幅ではない。実効税率は5.5%(前年32.0%)と低く、税引前利益11.5億円から純利益10.8億円への高い転換を支えた。投資事業の営業利益3.7億円も連結利益への寄与が大きく、投資損益の変動性を伴う。営業CFが純利益を大幅に下回るため、アクルーアル(会計上の利益と現金の差異)の反転可能性を継続的に確認する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想に対し、売上高の進捗率は80.2億円/340.0億円で23.6%、営業利益は12.0億円/10.0億円で120.2%、純利益は10.8億円/4.0億円で264.5%となった。通期予想自体は売上高が前期比+20.9%を見込む一方、営業利益△67.7%、純利益△77.5%という減益予想であり、Q1実績は既に通期利益計画を超過している。この背景にはその他の収益や投資事業利益といった再現性が不確実な要因が含まれるため、通期化の前提には注視が必要である。当四半期時点で業績予想の修正は行われていない。

株主還元

親会社株主への配当支出は2.1億円で、営業CF2.0億円をわずかに上回った。持分変動計算書上の配当2.2億円を親会社所有者帰属利益10.6億円で除した配当性向は21.2%である。自己株式の変動は僅少で、自社株買いは実施されていないため上記は配当のみに基づく配当性向である。現金及び現金同等物124.8億円の厚い保有は短期的な配当継続力を支えるが、営業CFが純利益に対して弱いため、配当の持続性は今後の営業CF回復に依存する側面がある。

リスク要因

  1. 利益の現金化: 営業CF/純利益は0.19倍にとどまり、仕入債務4.5億円減、契約負債5.5億円減、棚卸資産1.4億円増が主因である。利益成長が運転資本改善を伴わない場合、キャッシュ創出力は弱いままとなる可能性がある。

  2. 通期計画とQ1実績の乖離: Q1営業利益12.0億円は通期予想10.0億円を既に上回っている。その他の収益3.4億円や投資事業利益3.7億円を含むため、これら要因の通期を通じた再現性が焦点となる。

  3. IT開発事業の採算: 売上高は9.9億円まで急拡大したが営業損失0.9億円、利益率△8.7%である。人件費・外注費・案件ミックスの改善状況と黒字化時期が今後の観察点となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率15.0%12.1% (6.7%–26.0%)+2.9pt
純利益率13.5%9.9% (3.9%–17.0%)+3.6pt

収益性は業種中央値を上回り、優良圏に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)26.1%11.9% (3.6%–25.6%)+14.2pt

売上高成長率は業種中央値およびIQR上限に近い水準を上回り、高成長グループに位置する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+26.1%、営業利益+83.8%という増収増益は、販管費率改善(43.3%、前年47.1%)による営業レバレッジが主因であり、粗利率低下(54.0%、前年57.1%)を上回る効率化が実現した点が決算データから読み取れる。

  2. 営業CF/純利益が0.19倍にとどまる点は、会計利益と現金創出力の乖離を示す構造的な観察点であり、契約負債・仕入債務・棚卸資産の推移が今後の注目ポイントとなる。

  3. Q1時点で通期営業利益予想を上回る進捗(120.2%)となっているが、その他の収益3.4億円や投資事業利益3.7億円といった変動性の高い要素を含むため、これらの通期における再現性が決算の質を評価する上での焦点である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)573円
base(基準)578円
bull(強気)580円
算出前提
1株純資産(BPS)713円
調整後予想EPS19.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.0%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER0.81倍 / 29.5倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 562円〜595円、ω±0.1で 574円〜581円。

注記:

  • 通期予想に対する純利益の進捗(264%)が標準(25%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 40%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。