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61832027 第1四半期プライムIFRS

ベルシステム24ホールディングス(6183) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は367億円(前年同期比+0.3%)、営業利益は32.1億円(同+11.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥367.0億¥366.1億+0.3%
営業利益¥32.1億¥28.9億+11.2%
税引前利益¥30.9億¥27.9億+10.9%
純利益¥23.2億¥18.6億+24.6%
ROE3.1%2.5%-

Executive Summary

当四半期は売上高がほぼ横ばいの中、コスト構造改善により増益となる増収増益局面が確認された。売上高は367.0億円(前年同期366.1億円、YoY+0.3%)、営業利益は32.1億円(同28.9億円、YoY+11.2%)、税引前利益は30.9億円(同27.9億円、YoY+10.9%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は22.7億円(同18.6億円、YoY+22.2%)となった。増益の主因は売上原価の減少と販管費削減による営業レバレッジであり、粗利率は18.9%(前年18.3%)へ改善した。

業績変動要因

【売上高】売上高は367.0億円で前年同期比+0.3%とほぼ横ばい。報告セグメントであるCRM事業の外部収益は366.8億円(構成比99.9%、YoY+0.4%)で連結売上の大半を占める。その他事業は0.3億円(同△69.0%)に縮小しており、成長の牽引力とはなっていない。

【損益】営業利益は32.1億円(YoY+11.2%)、営業利益率は8.8%で前年同期7.9%から改善した。売上原価は297.8億円(同△0.4%)、販管費は37.5億円(同△3.1%)と、売上横ばいの中でコスト規律が働いた。金融費用は2.3億円(同+21.2%)と増加し税引前利益の伸びをやや抑制したが、持分法投資損益1.1億円(同+26.7%)の増加が下支えした。親会社株主帰属純利益は22.7億円(YoY+22.2%)となり、増収幅を大きく上回る増益率となった。結論として増収増益であり、増益の質は粗利改善と間接費削減に支えられている。

セグメント別分析

報告セグメントはCRM事業のみで、連結売上の99.9%を占める単一事業構成である。CRM事業の税引前利益は30.8億円(前年27.7億円、YoY+11.1%)と、連結全体の伸びとほぼ一致する。その他事業は売上0.3億円、税引前利益0.1億円と規模が小さく、業績への影響は限定的である。単一セグメント構造のため、業績はコンタクトセンター運営の稼働率・単価・生産性に強く依存する。

主要財務指標

【収益性】営業利益率8.8%(前年7.9%)、粗利率18.9%(前年18.3%)、親会社株主帰属純利益率6.2%(前年5.1%)はいずれも前年から改善している。【キャッシュ品質】営業CFは61.9億円で親会社株主帰属純利益22.7億円の約2.7倍と、利益に対する現金創出力は高い。【投資効率】ROEは3.1%(四半期ベース、年換算では約12%程度と試算される)で、自己資本比率は43.9%(前年43.5%)とやや上昇した。【財務健全性】流動資産298.9億円に対し流動負債は465.4億円と流動比率は100%を下回り、短期借入金181.0億円の借換え動向と現金残高82.2億円の水準を注視する必要がある。のれん946.8億円は純資産749.3億円の126.4%に達し、財務健全性評価上の最大の論点となっている。

キャッシュフロー分析

営業CFは61.9億円で前年同期比+2.1%とほぼ横ばいながら高水準を維持し、親会社株主帰属純利益22.7億円を大きく上回る現金創出力を示した。主因は営業債権が13.3億円減少したこととその他運転資本が17.4億円の資金増加要因となったことで、法人税支払24.0億円、利息支払2.0億円、リース料支払16.3億円を控除後も黒字を確保した。投資CFは設備投資5.1億円などにより7.6億円の支出となり、フリーキャッシュフローは54.4億円と配当支払22.3億円の2.4倍を確保した。財務CFは44.2億円の支出で、長期借入金13.5億円の返済と配当金の支払が主な内訳である。設備投資が減価償却費21.3億円の約24%にとどまる点は、資産軽量な事業モデルを反映する一方、今後の投資動向を注視する必要がある。

収益の質

当四半期の利益は特別損益等の一時的要因を伴わず、営業利益・持分法投資損益の増加という経常的な要因を中心に構成されている。営業外項目では金融費用2.3億円が金融収益0.0億円を上回り純負担となったが、持分法投資利益1.1億円がこれを一定程度相殺した。営業CF61.9億円が純利益22.7億円を大きく上回っており、アクルーアル(会計発生高)は小さく、利益の現金裏付けは良好である。ただし営業債権減少やその他運転資本の増加寄与を含むため、当四半期の高い現金転換率がそのまま継続するかは今後の運転資本動向を確認する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想(売上高1520.0億円、営業利益130.0億円、純利益87.0億円)に対し、当第1四半期の進捗率は売上高24.1%、営業利益24.7%、純利益(連結)26.7%程度となる。利益進捗は単純な四半期按分(25%)を上回る水準にあり、通期計画に対して順調な滑り出しといえる。一方で売上高進捗はほぼ標準線であり、通期の増収は限定的にとどまる可能性がある。当四半期時点で業績予想・配当予想の修正はない。

株主還元

通期配当予想は1株60.00円であり、通期予想EPS114.33円に基づく配当性向は約52.5%となる。当四半期の配当支払額は22.3億円で、フリーキャッシュフロー54.4億円の範囲内に収まっており、キャッシュ面での配当余力は確保されている。当四半期において配当予想の修正はない。

リスク要因

  1. のれん減損リスク: のれん946.8億円は純資産749.3億円の126.4%、総資産1687.0億円の56.1%を占める。買収先事業の収益性が計画を下回る場合、減損損失が資本・利益に大きな影響を与え得る。

  2. 短期流動性・借換えリスク: 流動資産298.9億円に対し流動負債465.4億円で流動比率は約64%と100%を下回る。短期借入金181.0億円の借換え条件や現金残高82.2億円の水準を継続的に確認する必要がある。

  3. 事業集中リスク: CRM事業が連結売上の99.9%を占める単一事業構成であり、コンタクトセンター需要や主要顧客の委託方針、単価動向の変化が業績に直接影響する構造にある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率8.8%8.1% (2.3%–15.9%)+0.7pt
純利益率6.3%5.9% (1.6%–10.7%)+0.4pt

収益性は業種中央値をやや上回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)0.3%9.3% (0.4%–16.9%)−9.0pt

売上成長率は業種中央値を大きく下回り、IQR下限に近い水準にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高が前年比+0.3%と横ばいの中、営業利益は+11.2%、純利益は+22.2%と大幅に増加しており、増益の質は粗利率改善(18.3%→18.9%)と販管費削減によるコスト構造の改善にある。

  2. 通期会社予想に対する進捗率は利益ベースで25%超と順調な水準にある一方、売上高進捗はほぼ標準線にとどまり、通期の増収余地は限定的な可能性がある。

  3. のれんが純資産を上回る資本構成と、流動比率が100%を下回る財務構造は、単一事業(CRM事業)への高い依存とあわせて、決算データ上の構造的な特徴として継続的な観察が必要である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,035円
base(基準)1,059円
bull(強気)1,088円
算出前提値
1株純資産(BPS)996円
調整後予想EPS119.9円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向52.5%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.06倍 / 8.8倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,030円〜1,089円、ω±0.1で 1,057円〜1,061円。

注記:

  • 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。