- 売上高: 231.76億円
- 営業利益: 10.23億円
- 当期純利益: 7.08億円
- 1株当たり当期純利益: 27.72円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 231.76億円 | 253.93億円 | -8.7% |
| 売上原価 | 158.81億円 | 171.51億円 | -7.4% |
| 売上総利益 | 72.94億円 | 82.42億円 | -11.5% |
| 販管費 | 62.71億円 | 59.30億円 | +5.8% |
| 営業利益 | 10.23億円 | 23.11億円 | -55.7% |
| 営業外収益 | 4.56億円 | 5.56億円 | -18.0% |
| 営業外費用 | 2.16億円 | 2.58億円 | -16.3% |
| 経常利益 | 12.63億円 | 26.09億円 | -51.6% |
| 税引前利益 | 12.89億円 | 26.06億円 | -50.5% |
| 法人税等 | 5.81億円 | 8.29億円 | -29.9% |
| 当期純利益 | 7.08億円 | 17.77億円 | -60.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 5.84億円 | 15.62億円 | -62.6% |
| 包括利益 | 10.12億円 | 28.09億円 | -64.0% |
| 減価償却費 | 9.14億円 | 7.37億円 | +24.0% |
| 支払利息 | 65百万円 | 65百万円 | +0.0% |
| 1株当たり当期純利益 | 27.72円 | 74.20円 | -62.6% |
| 1株当たり配当金 | 260.00円 | 260.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 377.25億円 | 416.86億円 | -39.61億円 |
| 現金預金 | 140.43億円 | 169.84億円 | -29.41億円 |
| 売掛金 | 85.52億円 | 105.24億円 | -19.72億円 |
| 棚卸資産 | 51.66億円 | 48.27億円 | +3.39億円 |
| 固定資産 | 348.94億円 | 330.48億円 | +18.46億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -94百万円 | 13.04億円 | -13.98億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -17.26億円 | -16.70億円 | -56百万円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 2.5% |
| 粗利益率 | 31.5% |
| 流動比率 | 188.2% |
| 当座比率 | 162.5% |
| 負債資本倍率 | 0.60倍 |
| インタレストカバレッジ | 15.74倍 |
| EBITDAマージン | 8.4% |
| 実効税率 | 45.1% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -8.7% |
| 営業利益前年同期比 | -55.7% |
| 経常利益前年同期比 | -51.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -62.6% |
| 包括利益前年同期比 | -64.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 22.61百万株 |
| 自己株式数 | 1.50百万株 |
| 期中平均株式数 | 21.09百万株 |
| 1株当たり純資産 | 2,151.03円 |
| EBITDA | 19.37億円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| CuttingAndWeldingSolution | 94.85億円 | 11.07億円 |
| HighPressureGas | 95.73億円 | 6.04億円 |
| WeldingSupplies | 39.25億円 | 1.39億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 540.00億円 |
| 営業利益予想 | 43.00億円 |
| 経常利益予想 | 49.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 28.70億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 136.13円 |
| 1株当たり配当金予想 | 48.00円 |
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2026年度Q2の小池酸素工業は、売上減少とコスト吸収の鈍化により二桁の減益となり、業績は明確に減速した。売上高は231.76億円で前年同期比-8.7%、営業利益は10.23億円で-55.7%、経常利益は12.63億円で-51.6%、当期純利益は5.84億円で-62.6%と広範に落ち込んだ。粗利率は31.5%(72.94億円/231.76億円)で一定の水準を維持した一方、販管費は62.71億円と高止まりし、販管費率は27.0%と重く、営業利益率は4.4%に低下した。前年の推計営業利益率は約9.1%(23.08億円/253.92億円)と見積もられ、今期は約468bpの大幅な縮小となった。経常段階では営業外収益4.56億円(受取配当金1.07億円、受取利息0.72億円等)と営業外費用2.16億円の差し引きで営業減益を部分的に補ったが、純利益率は2.5%に低下した。実効税率は45.1%と高く、税負担が純利益の落ち込みを一段と拡大させた。ROEは1.3%(純利益率2.5%、総資産回転率0.319、財務レバレッジ1.60倍の積)に低下し、資本効率は明確に悪化した。ROICも1.5%と目標水準(一般に7-8%)を大きく下回り、投下資本の稼働効率に課題がある。営業外収入比率が78.1%と高く、コア事業の稼ぐ力の弱さと、非営業項目への一定の依存が示唆される。キャッシュフロー面では営業CFが-0.94億円とマイナスで、純利益5.84億円に対して営業CF/純利益は-0.16倍と利益の現金化は不十分である。短期では運転資本の増勢や売上減に伴う在庫・債権回収のタイムラグが要因とみられ、FCFは当社試算で-9.20億円(営業CF-0.94億円−設備投資8.26億円)とマイナスである。財務基盤は流動比率188%、当座比率163%、負債資本倍率0.60倍、ネットキャッシュ約84.5億円と堅固で、支払能力に大きな懸念はない。短期借入金51.36億円はあるものの、現金140.43億円で十分にカバーされ満期ミスマッチは限定的。営業利益の急減、実効税率の上振れ、営業CFの弱さが重なり、今期は収益とキャッシュの質に警戒が必要である。今後は販管費の抑制、在庫・債権の圧縮によるCF改善、コア事業の収益性回復が最重要テーマとなる。非営業収益への依存を下げ、ROIC改善に直結する選択的投資と資産の入替えが示唆される。
ステップ1(ROE分解):ROE 1.3% = 純利益率2.5% × 総資産回転率0.319 × 財務レバレッジ1.60倍。ステップ2(変化が大きい要素):最も毀損したのは純利益率(営業利益率の低下と実効税率上振れ)で、次いで総資産回転率(売上減)。レバレッジは0.60倍の負債資本倍率・実質ネットキャッシュで安定。ステップ3(ビジネス上の理由):売上の-8.7%減少に対し販管費が高止まりし営業レバレッジが逆回転、営業利益率が約468bp低下。加えて実効税率45.1%が純利益率を圧迫。ステップ4(持続性評価):販管費の硬直性は是正可能だが、需要弱含みが続くと改善は緩慢。税率の高止まりは一時要因(繰延税金・恒久差異等)の可能性があるが、下期の確認が必要。ステップ5(懸念トレンド):売上成長率(-8.7%)に対し販管費の削減が不十分で固定費負担が増大、営業外収入比率78.1%と非コア依存が高まっている。
売上は-8.7%と減速、需要の弱含みまたは案件ずれが示唆される。粗利率31.5%は一定だが、ボリューム低下で固定費吸収が悪化。営業利益-55.7%、経常利益-51.6%、純利益-62.6%と営業レバレッジが強く働いた。非営業収入(配当・利息など)4.56億円は下支えだが再現性は限定的。実効税率45.1%の高さは来期以降の平準化余地。中期的には販管費最適化、製品ミックス改善、アフターサービス・消耗材収益の強化が利益回復のカギ。ROIC 1.5%と低位のため、選択と集中や低採算資産の入替えが必要。営業CFマイナスは運転資本の是正余地を示す。外部環境(資本財サイクル、設備投資動向)に敏感で、需要回復があれば回復弾性はあるが、当面は保守的な見通しが妥当。
流動比率188.2%、当座比率162.5%と流動性は十分。負債資本倍率0.60倍でレバレッジは低位、長短借入金合計は約55.93億円に対し現金140.43億円でネットキャッシュ約84.5億円と健全。インタレストカバレッジ15.74倍で利払余力は強固。短期借入金51.36億円はあるが、流動資産377.25億円(うち現金140.43億円、売掛金85.52億円、棚卸51.66億円)で十分にカバーされ、満期ミスマッチは限定的。オフバランス債務の情報は未記載で評価不能。自己資本比率は未開示だが、純資産454.09億円/総資産726.20億円を踏まえると高水準と推測される。D/E>2.0や流動比率<1.0の警告条件には該当しない。
営業CFは-0.94億円で純利益5.84億円に対し営業CF/純利益は-0.16倍と品質は弱い(警告閾値<0.8)。運転資本(売掛金85.52億円、棚卸51.66億円)の積み上がりや回収タイミングが悪化要因と推定。設備投資は8.26億円で、当社試算のFCF(営業CF−設備投資)は-9.20億円とマイナス。財務CFは-17.26億円と資金流出(借入返済や配当等)で、現金残高はなお潤沢だが、キャッシュ消費が続けば留意が必要。運転資本操作の確証はないが、売上減下での在庫・債権調整遅れの兆候はある。下期にかけて在庫圧縮・回収強化による反転が重要。
配当実績は未記載だが、計算上の配当性向が1006.8%と極めて高く、持続可能性に懸念(算定基準の期間差や特別要因の可能性あり)。当社試算のFCFが-9.20億円であることを踏まえると、配当(実額未開示)と投資の両立余地は限定的。今期の利益水準・営業CFの弱さを鑑みれば、下期のCF改善がなければ内部留保活用や配当方針の柔軟化が論点となりうる。正式な配当政策・DOEは未記載のため、会社開示の更新を要確認。
ビジネスリスク:
- 需要減速に伴う売上の継続的縮小(売上-8.7%)
- 固定費吸収悪化による営業利益率の低下(約468bp悪化)
- 非営業収入への依存増(営業外収入比率78.1%)
- 実効税率の高止まり(45.1%)による純利益圧迫
- サプライチェーンや納期の遅延に起因する案件ずれ(推定)
財務リスク:
- 営業CFのマイナス継続(営業CF/純利益-0.16倍)
- FCF赤字(当社試算-9.20億円)によるキャッシュ消費
- 在庫・売掛の増加に伴う運転資本負担の拡大
- 金利上昇時の調達コスト上振れ(短期借入金51.36億円保有)
主な懸念事項:
- ROIC 1.5%と資本効率の低さ(目標水準を大幅に下回る)
- コア事業の収益力低下と非営業収益依存の高まり
- 税率の高止まりが純利益回復のブレーキとなる可能性
- 営業CFの弱さが配当持続性と投資余力を制約
重要ポイント:
- 売上減と高い固定費で営業利益率が4.4%へ低下、約468bpの悪化
- ROE 1.3%、ROIC 1.5%と資本効率は低位
- 営業CFマイナスで利益の現金化が弱く、FCFも当社試算で赤字
- 流動性・レバレッジは健全(ネットキャッシュ約84.5億円)
- 非営業収益への依存度上昇が質的懸念
注視すべき指標:
- 受注動向・バックログと売上の回復速度
- 販管費率と固定費削減の進捗
- 在庫回転日数・売掛回転日数(運転資本の圧縮度合い)
- 営業CF/純利益比率の正常化(>1.0倍)
- ROICの改善(>5%への回帰)と投資採算
- 実効税率の平準化と税負担の見通し
セクター内ポジション:
財務安全性は同業内でも上位だが、収益性・資本効率は同業平均を下回る局面。需要循環の回復局面では弾性はある一方、現状は非営業収益への依存とCFの弱さが相対的な弱点となっている。
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