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61352026 第3四半期プライムJGAAP

牧野フライス製作所(6135) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は1,901億円(前年同期比+12.6%)、営業利益は176.8億円(同+33.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1901.3億¥1687.9億+12.6%
営業利益¥176.8億¥132.3億+33.6%
経常利益¥197.8億¥144.9億+36.5%
純利益¥140.4億¥105.4億+33.1%
ROE5.6%4.7%-

Executive Summary

工作機械需要の取り込みを背景に増収増益となり、営業利益の伸びが売上高の伸びを上回る増収増益決算である。売上高は1,901.3億円(前年比+12.6%)、営業利益は176.8億円(同+33.6%)、経常利益は197.8億円(同+36.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は140.3億円(同+33.2%)となった。売上高成長を上回る営業利益成長により、営業利益率は9.3%(前年7.8%)へ改善している。

業績変動要因

【売上高】売上高は1,901.3億円で前年比+12.6%増収した。セグメント別ではOneが992.1億円(営業利益率8.5%)、Twoが1,011.5億円(同6.9%)と両輪を形成し、Threeは528.0億円(同4.0%)、Fourは120.7億円で6.1億円の営業赤字となっている。主力2セグメントの利益率が相対的に高く、全体の収益性を牽引している。

【損益】粗利率31.2%を確保しつつ、販管費率21.9%に抑制した結果、営業利益は176.8億円(同+33.6%)と増収以上の伸びを示した。営業外損益は21.0億円の黒字(受取利息配当金11.1億円、補助金収入5.5億円等)で経常利益を197.8億円まで押し上げた。特別損益は差引0.5億円の損失で、投資有価証券売却益10.3億円は本業外の一時的要因である。純利益140.3億円は前年比+33.2%増で、増収増益に分類される。

セグメント別分析

セグメント別ではOneが売上992.1億円・営業利益84.5億円(利益率8.5%)、Twoが売上1,011.5億円・営業利益69.4億円(同6.9%)と、売上規模はTwoが上回るものの利益率はOneが優位である。Threeは売上528.0億円・営業利益21.2億円(同4.0%)にとどまり、Fourは売上120.7億円に対し営業利益がマイナス6.1億円(同▲5.1%)と赤字セグメントとなっている。全社営業利益176.8億円のうちOneとTwoの合計が153.9億円を占め、収益の中心を担っている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率9.3%(前年7.8%)、純利益率7.4%(前年6.2%)といずれも前年から改善しており、粗利率31.2%を販管費率21.9%で吸収する構造が利益率上昇を支えている。【キャッシュ品質】包括利益274.7億円は純利益140.4億円を134.3億円上回り、為替換算調整額84.2億円と有価証券評価差額金53.7億円が純資産を押し上げている。【投資効率】ROEは5.6%で、純利益率の改善にもかかわらず総資産回転率0.470回、財務レバレッジ1.61倍にとどまり、資本効率面では改善余地がある水準である。【財務健全性】自己資本比率62.2%、有利子負債331.5億円に対し現金及び預金735.4億円を保有し、財務基盤は厚い。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の各項目は開示データに含まれていないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は735.4億円で前年635.1億円から100億円超増加し、純資産も2,266.5億円から2,518.1億円へ増加している。一方で棚卸資産は製品378.3億円、原材料510.6億円、仕掛品202.6億円と積み上がりが確認でき、生産・受注拡大に対応した運転資本の増加が進んでいる。売上増加と利益成長を伴いながら現預金も増加していることから、事業活動を通じた資金創出は総じて良好とみられるが、在庫・売掛金の水準は資本効率の観点で注視が必要である。

収益の質

経常利益197.8億円のうち営業外損益は21.0億円の黒字で、受取利息配当金11.1億円、補助金収入5.5億円、為替差益1.7億円などから構成され、いずれも規模は限定的である。特別損益は投資有価証券売却益10.3億円を含む特別利益11.6億円に対し、特別損失12.1億円が計上され差引0.5億円の損失となっており、税引前利益197.3億円への影響は小さい。包括利益274.7億円は純利益140.4億円を大きく上回り、為替換算調整額84.2億円と有価証券評価差額金53.7億円という評価性の要因が主因である。本業由来の営業利益成長が収益改善の中心であり、一時的損益の寄与は限定的で、利益の質は概ね良好と評価できる。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画に対し、売上高は進捗率75.4%(計画2,520.0億円)、営業利益は74.3%(計画238.0億円)、経常利益は77.3%(計画256.0億円)である。第3四半期までの標準的な進捗率75%と比較すると、営業利益進捗はほぼ整合的だが、純利益進捗は72.3%とやや下回っている。計画達成には第4四半期に営業利益率9.9%程度の水準が必要となり、累計実績9.3%からの上乗せが求められる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円、通期配当予想も0円であり、当期は無配方針が継続している。配当性向は算定対象がないため0%となる。現金及び預金735.4億円、自己資本比率62.2%という財務基盤を踏まえると、無配であっても資金繰り上の制約によるものではないと考えられる。

リスク要因

  1. 在庫・回収サイクルの長期化: 年換算DIO約228日、DSO約78日、CCC約261日はいずれも一般的な警戒水準を上回り、原材料510.6億円・仕掛品202.6億円・製品378.3億円という在庫水準が需要変動時の調整圧力となり得る。

  2. 建設仮勘定の比重増加: 建設仮勘定218.0億円は有形固定資産1,055.8億円の20.6%を占め、設備投資の稼働開始遅延や投資回収の後ずれが生じた場合、将来の減価償却負担と資本効率に影響し得る。

  3. 短期負債構成と資金調達構造: 短期借入金171.5億円に社債の一部流動化50.0億円を含む短期負債構成比は相対的に高いが、現金及び預金735.4億円が流動負債1,091.4億円を上回り、当面の資金繰り耐性は高い。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率9.3%8.6% (4.3%–12.7%)+0.7pt
純利益率7.4%6.4% (2.8%–10.3%)+1.0pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に良好な位置にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)12.6%3.3% (-2.1%–8.9%)+9.3pt

売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内トップクラスの成長ペースにある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高12.6%増に対し営業利益は33.6%増となり、営業利益率は前年から改善している。増収が増益へ効率的に転化している点が特徴である。

  2. 自己資本比率62.2%、現金及び預金735.4億円という財務基盤に対し、ROE5.6%は業種の一般的な注意水準とされる8%を下回っており、総資産回転率の低さが資本効率の制約要因となっている。

  3. 通期計画の進捗率は売上高75.4%・営業利益74.3%とおおむね標準的な進捗にあるが、達成には第4四半期の営業利益率を累計実績から上乗せする必要がある。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)10,079円
base(基準)10,288円
bull(強気)10,597円
算出前提
1株純資産(BPS)10,765円
調整後予想EPS888.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向0.0%
予想EPSの信頼度調整×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.96倍 / 11.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 9,991円〜10,599円、ω±0.1で 10,271円〜10,299円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。