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61032026 第3四半期プライムJGAAP

オークマ(6103) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益3%増

2026年度第3四半期の売上高は1,665億円(前年同期比+11.8%)、営業利益は104.4億円(同+3.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1665.1億¥1489.7億+11.8%
営業利益¥104.4億¥101.3億+3.1%
経常利益¥112.2億¥113.0億−0.7%
純利益¥85.9億¥76.1億+12.9%
ROE3.4%3.2%-

Executive Summary

増収に対して利益成長が鈍く、営業レバレッジの弱さが今期の最重要ポイントである。売上高は1,665.1億円(前年比+11.8%)、営業利益は104.4億円(同+3.1%)、経常利益は112.2億円(同-0.7%)、親会社株主に帰属する純利益は85.4億円(同+13.9%)となった。増収効果を販管費や原価負担が相殺し営業利益率は6.3%へ低下した一方、法人税負担の軽減により純利益は増益率で経常利益を上回った。

業績変動要因

【売上高】売上高は1,665.1億円で前年比+11.8%増収。セグメント別ではJapanが1,283.3億円(構成比77.1%)と主力で営業利益45.8億円・利益率3.6%、Americasは490.9億円で利益率5.0%と相対的に高い。AsiaAndPacificは176.6億円(利益率3.6%)、Europeは246.6億円と規模は小さいが利益率1.5%にとどまる。

【損益】売上総利益は498.2億円(粗利率29.9%)、販管費393.8億円(販管費率23.7%)を差し引いた営業利益は104.4億円(利益率6.3%)で、前年同期比約53bpの利益率低下となった。経常利益は営業外収益17.7億円(受取配当金10.2億円等)を加えても112.2億円と前年比-0.7%減益。純利益85.4億円は実効税率低下により経常利益以上の伸びを示した。全体としては増収増益だが、増収率(+11.8%)に対し営業利益の伸び(+3.1%)は鈍く、増収効果が十分に利益へ転化していない構造といえる。

セグメント別分析

売上構成はJapan 77.1%、Americas 29.5%、Europe 14.8%、AsiaAndPacific 10.6%(重複計上あり、地域合計値)で、国内が引き続き最大セグメントである。営業利益率はAmericasが5.0%と最も高く、次いでJapan・AsiaAndPacificが3.6%、Europeは1.5%と地域間でばらつきが大きい。Europeは売上規模の割に利益率が低く、収益性改善余地がある地域として位置づけられる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率6.3%、粗利率29.9%、純利益率5.2%(純利益ベース)で、前年同期比では営業利益率が約53bp低下している。【キャッシュ品質】棚卸資産は904.9億円で総資産の28.7%を占め、在庫回転の長期化が資金効率面での特徴となっている。現金及び預金は423.7億円で流動負債495.7億円の約85%に相当する。【投資効率】ROEは3.4%、年換算ベースでも4%台半ばにとどまり、資産回転率の低さが資本効率を抑制している。【財務健全性】自己資本比率79.5%、有利子負債は長期借入金50.0億円と1年内償還社債50.0億円のみで、負債資本倍率は極めて低く保守的な財務構成である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は423.7億円で前年の530.8億円から減少しており、棚卸資産が856.3億円から905.0億円へ増加したことが資金滞留の一因とみられる。有形固定資産は544.2億円から647.0億円へ増加し、設備投資が継続している様子がうかがえる。有利子負債は横ばいで推移しており、資金調達構造に大きな変化はない。棚卸資産の高水準は運転資金を拘束する要因であり、今後の資金効率を左右するポイントとなる。

収益の質

経常利益112.2億円のうち営業外収益17.7億円には受取配当金10.2億円と受取利息4.3億円が含まれ、本業以外の金融収益が経常利益を下支えしている。営業外費用には為替差損4.0億円が計上されており、為替変動が損益に影響を与えている。純利益85.4億円と包括利益188.8億円の間には103.4億円の乖離があり、これは有価証券評価差額金62.5億円と為替換算調整額41.2億円によるもので、当期の経常的な収益力とは区別して評価すべきである。営業利益から経常利益、純利益に至る過程で一時的な特別損益は確認されず、税負担の低下が純利益の押し上げ要因となっている。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画は売上高2,200.0億円(前年比+6.4%)、営業利益140.0億円(同-4.4%)、経常利益145.0億円(同-6.6%)である。Q3累計の進捗率は売上高75.7%、営業利益74.6%、経常利益77.4%とおおむね標準的な水準で推移している。通期計画達成にはQ4に売上高534.9億円、営業利益35.6億円(営業利益率約6.7%)が必要で、これはQ3累計の営業利益率6.3%を上回る水準であり、下期の収益性改善が計画達成の鍵となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり50.0円で、通期予想配当は年間100.0円である。通期予想EPS165.25円に基づく予想配当性向は約60.5%となる。現金及び預金423.7億円、自己資本比率79.5%、有利子負債の低さといった財務基盤は配当継続の余力を支えている。

リスク要因

  1. 運転資本の滞留: 棚卸資産904.9億円は総資産の28.7%を占め、在庫回転の長期化が資本効率上の課題となっている。需要変動時には評価損や稼働率低下を通じて利益率を圧迫する可能性がある。

  2. 営業利益率の低下: 売上高11.8%増に対し営業利益は3.1%増にとどまり、営業利益率は前年同期比約53bp低下した。原価・販管費の吸収力が改善しない場合、通期営業利益計画の達成余地が限定される。

  3. 為替変動リスク: 営業外費用に為替差損4.0億円を計上しており、海外売上比率が高い事業構造から為替変動が経常利益に影響を与える可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率6.3%8.6% (4.3%–12.7%)−2.3pt
純利益率5.2%6.4% (2.8%–10.3%)−1.3pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回り、収益性は業種内でやや低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)11.8%3.3% (-2.1%–8.9%)+8.5pt

売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、トップライン拡大は業種内で優位な水準にある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高成長率+11.8%は業種中央値3.3%を大きく上回る一方、営業利益率6.3%は業種中央値8.6%を下回り、増収を利益率改善に結び付けられるかが今後の観察点となる。

  2. 棚卸資産が総資産の28.7%を占め、在庫水準の推移は資金効率と将来の収益性を評価するうえで重要な指標となる。

  3. 通期計画達成にはQ4営業利益率約6.7%が必要であり、Q3累計実績6.3%からの改善が計画進捗を占ううえでの注目点である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)3,500円
base(基準)3,550円
bull(強気)3,593円
算出前提
1株純資産(BPS)4,146円
調整後予想EPS181.8円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向60.5%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER0.86倍 / 19.5倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 3,455円〜3,649円、ω±0.1で 3,531円〜3,562円。

注記:

  • 通期予想に対する純利益の進捗(85%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。