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61012026 通期プライムIFRS

ツガミ(6101) 2026年度通期決算 増収・営業益55%増

2026年度通期の売上高は1,291億円(前年同期比+20.2%)、営業利益は361億円(同+54.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社ツガミ

機械


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1291.4億¥1074.1億+20.2%
営業利益¥361.0億¥233.1億+54.9%
税引前利益¥356.2億¥237.1億+50.2%
純利益¥243.2億¥161.8億+50.3%
ROE22.8%19.2%-

Executive Summary

2026年3月期は中国を中心とする工作機械需要の拡大により、増収増益かつ利益率の大幅改善を伴う決算となった。売上高は1291.4億円(前年比+20.2%)、営業利益は361.0億円(同+54.9%)、税引前利益は356.2億円(同+50.2%)、親会社所有者帰属利益は167.5億円(同+53.6%)となった。増収率20.2%に対し営業増益率が54.9%と大きく上回り、粗利率改善と販管費抑制による強い営業レバレッジが働いたことが最大の特徴である。

業績変動要因

【売上高】売上高は1291.4億円で前年比+20.2%。地域別では中国が1034.8億円(同+27.9%)と連結売上の80.8%を占め成長の中核を担った。インドは68.2億円(同+46.0%)と高成長だが構成比は5.3%に留まる。一方、日本は164.4億円(同-17.6%)、韓国は12.9億円(同-18.0%)と減収であった。

【損益】営業利益は361.0億円(同+54.9%)、営業利益率は28.0%で前年21.7%から6.3pt改善した。粗利率は37.1%(前年33.8%)に上昇し、販管費は139.8億円(同-2.3%)と減少したため販管費率は10.8%(前年13.3%)に低下した。セグメント利益では中国が311.6億円(同+39.2%、利益率30.1%)と最大の増益要因であり、日本も23.3億円(同+934.7%)と減収下で採算が大きく改善した。金融費用が10.6億円と前年3.4億円から拡大した影響で税引前利益の伸び(+50.2%)は営業利益の伸びをやや下回ったが、増収増益基調は明確である。

セグメント別分析

中国セグメントは外部売上1034.8億円(前年比+27.9%)、セグメント利益311.6億円(同+39.2%)、利益率30.1%と連結業績を牽引する主力事業である。日本は売上164.4億円(同-17.6%)と減収ながら、セグメント利益は23.3億円(同+934.7%、利益率14.2%)と大幅に採算が改善した。インドは売上68.2億円(同+46.0%)、セグメント利益3.5億円(同+211.9%、利益率5.1%)と高成長だが、利益率は中国・日本を下回る。韓国は売上12.9億円(同-18.0%)でセグメント利益はほぼ損益均衡である。中国とインドの利益率格差(30.1%対5.1%)は、製品構成や操業度、コスト構造の地域差を反映している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率28.0%は前年21.7%から6.3pt改善し、粗利率37.1%(前年33.8%)と販管費率10.8%(前年13.3%)の双方が寄与した。純利益率は連結当期利益ベースで18.8%である。【キャッシュ品質】営業CFは286.0億円で連結当期利益243.2億円の1.18倍、親会社帰属利益167.5億円の1.71倍に達し、会計利益の現金化は良好である。ただし営業CF増加には棚卸資産の減少21.7億円や契約負債の増加20.8億円、補助金受取19.5億円が寄与しており、これらの一時的要因の継続性には留意が必要である。【投資効率】ROEは23.4%(前年18.2%)で5.2pt上昇し、EPSは361.20円(同+56.0%)と大幅に伸長した。【財務健全性】自己資本比率52.0%、現金及び現金同等物421.8億円に対し短期借入金は90.1億円のみで、ネットキャッシュは331.7億円である。

キャッシュフロー分析

営業CFは286.0億円で前年88.6億円から大幅に増加し、税引前利益の伸びに加え棚卸資産の減少21.7億円、契約負債の増加20.8億円、補助金受取19.5億円が押し上げに寄与した。一方、売上拡大に伴い売上債権が42.2億円の資金流出要因となっており、成長局面における回収資金の増加が確認される。投資CFは-20.8億円で設備投資24.4億円が中心であり、フリーCFは265.2億円と前年から大きく改善した。財務CFは-159.3億円で、自己株式取得20.1億円、非支配持分からの子会社持分取得54.5億円、配当支払32.1億円(非支配株主分含め計57.8億円)が主な流出項目である。この結果、現金及び現金同等物は前期末277.3億円から421.8億円へ144.5億円増加し、手元流動性は大きく強化された。

収益の質

当期の営業利益にはその他収益・費用の純額21.1億円(前年12.6億円)が含まれており、その他収益は主に補助金収入等で構成される。金融費用は10.6億円(前年3.4億円)に増加し、金融収支は4.9億円の費用超過となったが、税引前利益に対する影響は限定的である。営業CFは連結当期利益の1.18倍と現金化は良好であるものの、増加要因の一部は棚卸資産減少や契約負債増加といった一時的な運転資本変動によるものであり、翌期以降の持続性は注視が必要である。包括利益は350.0億円と連結当期利益243.2億円を大きく上回り、その差の大部分は在外営業活動体の換算差額97.5億円によるものである。海外事業比率の高さから、この乖離は為替変動の影響を反映した資本項目であり、本業の収益力とは区別して評価すべきである。

業績予想・ガイダンス

次期会社予想は売上高1450.0億円(当期比+12.3%)、営業利益365.0億円(同+1.1%)、EPS370.28円(親会社帰属利益予想170.0億円、同+1.5%)である。予想営業利益率は25.2%となり、当期28.0%から2.8pt低下する計画で、高水準にある当期の採算からの正常化を織り込んだ計画と読み取れる。売上成長を維持しつつ利益成長を抑える計画であり、当期の急速な利益率上昇が構造的なものか一時的な需要要因によるものかが、次期進捗を評価する上での焦点となる。

株主還元

年間配当は1株85円(前年27円)で、親会社帰属EPS361.20円に対する配当性向は23.5%である。自己株式取得20.1億円を加えた総還元性向は、配当支払32.1億円と自己株式取得20.1億円の合計52.1億円を親会社帰属利益167.5億円で除した約31.1%となる。営業CF286.0億円、フリーCF265.2億円に対し配当支払は十分にカバーされており、還元余力は大きい。次期配当予想は1株98円で、当期から13円の増配計画である。

リスク要因

  1. 中国事業への集中リスク: 中国セグメントが売上の80.8%、セグメント利益311.6億円を占める。中国の設備投資動向、工作機械需要、政策・地政学要因の変動が連結業績に直接的に波及する構造である。

  2. 運転資本の長期化: 売上債権503.2億円は前年比+23.7%と売上成長率20.2%を上回るペースで増加し、営業CFの流出要因となった。棚卸資産は327.2億円で総資産の21.2%を占め、需要鈍化時には評価損や値引き販売のリスクが高まる。

  3. 為替変動の影響: その他包括利益106.9億円のうち在外営業活動体の換算差額が97.5億円を占め、海外資産比率の高さから資本・現金残高の円換算額が為替変動の影響を受けやすい構造である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
自己資本利益率23.4%6.9% (4.3%–10.7%)+16.5pt
営業利益率28.0%7.6% (4.8%–12.0%)+20.4pt
純利益率18.8%5.9% (2.9%–9.2%)+13.0pt

自己資本利益率・営業利益率・純利益率のいずれも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で高位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)20.2%3.4% (-0.8%–8.8%)+16.8pt

売上高成長率も業種中央値を大幅に上回り、成長性の面でも業種内上位に位置する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率28.0%、ROE23.4%、Debt/EBITDA0.24倍という高収益・低レバレッジの組合せが当期決算の特徴であり、業種中央値を大きく上回る水準にある。

  2. 中国の高採算成長が業績を牽引する一方、連結売上の80.8%を占める地域集中は、リターンとリスクの双方を増幅する構造上の特徴として確認される。

  3. 次期計画は売上成長を継続する一方、営業利益率を25.2%へ低下させる想定であり、当期の高い収益性がどの程度持続するかが今後の決算で確認すべき点となる。売上債権・棚卸資産の増加ペースも運転資本の観点から注視される項目である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,337円
base(基準)2,452円
bull(強気)2,625円
算出前提値
1株純資産(BPS)1,719円
調整後予想EPS396.8円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向26.5%
予想EPSの信頼度調整×1.071(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.43倍 / 6.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,381円〜2,526円、ω±0.1で 2,433円〜2,482円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 47%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。