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60922026 第3四半期スタンダードJGAAP

エンバイオ・ホールディングス(6092) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は91億円(前年同期比+11.1%)、営業利益は11.1億円(同+33.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥91.0億¥81.9億+11.1%
営業利益¥11.1億¥8.3億+33.1%
経常利益¥10.9億¥8.7億+25.7%
純利益−¥0.7億¥5.6億−112.8%
ROE(年換算)−1.1%8.0%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は、営業増益基調にもかかわらず自然エネルギー事業からの事業撤退関連損失により親会社株主に帰属する四半期純損失に転じた点が最大のポイントである。売上高は91.0億円(前年比+11.1%)、営業利益は11.1億円(同+33.1%)、経常利益は10.9億円(同+25.7%)といずれも増収増益となったが、親会社株主に帰属する純利益は▲0.7億円(前年5.6億円、YoY-112.8%)と赤字転落した。特別損失9.2億円(うち事業撤退損に自然エネルギー事業の固定資産減損1.2億円を含む)が特別利益2.4億円を大きく上回り、税引前利益を4.2億円まで圧縮したことに加え、実効税率が117.1%と高水準だったことが最終赤字の主因である。

業績変動要因

【売上高】土壌汚染対策事業(48.4億円、+7.4%)、ブラウンフィールド活用事業(23.5億円、+22.0%)、自然エネルギー事業(19.2億円、+8.9%)の全3セグメントが増収となり、売上高は91.0億円(前年比+11.1%)となった。特にブラウンフィールド活用事業の伸びが高く、増収の牽引役となっている。

【損益】営業利益は11.1億円(+33.1%)、営業利益率は12.2%と前年同期10.2%から改善した。粗利率も28.8%(前年26.0%)に改善し、増収と原価率低下が営業増益を支えた一方、販管費は+16.5%と売上成長を上回るペースで増加している。経常利益は10.9億円(+25.7%)だが、特別損失9.2億円(事業撤退損。自然エネルギー事業の固定資産減損1.2億円を含む)が特別利益2.4億円(投資有価証券売却益)を大きく上回り、税引前利益は4.2億円に圧縮された。加えて法人税等4.9億円により、親会社株主に帰属する純利益は▲0.7億円となった。本業ベースでは増収増益だが、一時的な事業撤退損失により最終損益は減益(赤字転落)という結論になる。

セグメント別分析

ブラウンフィールド活用事業はセグメント利益5.5億円(前年比+71.9%)と大幅増益で、全セグメント利益の約49%を占める最大の利益貢献事業となった。土壌汚染対策事業もセグメント利益4.6億円(+16.6%)と着実な増益を確保している。一方、自然エネルギー事業は売上高が8.9%増加したにもかかわらず、セグメント利益は1.1億円(-43.2%)と大幅減益となり、事業撤退・減損の影響が顕著である。セグメント利益率(内部売上込み)は、ブラウンフィールド活用23.3%、土壌汚染対策8.6%、自然エネルギー5.9%と事業間の収益性格差が大きい。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は12.2%と前年同期10.2%から2.0pt改善し、粗利率も28.8%(前年26.0%)に上昇した一方、純利益率は▲0.8%(前年6.8%)へ悪化し、営業段階と最終段階の乖離が大きい。【キャッシュ品質】棚卸資産は39.5億円と前年同期比+33.8%増加し、流動資産の38.0%を占める水準にあり、案件回収の進捗が今後の焦点となる。【投資効率】ROE(年換算)は▲1.1%、EPS(基本)は▲8.10円(前年69.81円)、BPS は1,088.23円(前年1,128.81円)とやや低下した。【財務健全性】自己資本比率は41.0%(前年43.1%)、現金及び預金は39.1億円で、流動比率は約222%と短期の支払能力は良好である。長期借入金は75.8億円と前年比+14.1%増加しており、有利子負債水準の推移は注視点となる。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は39.1億円と前年同期の32.9億円から増加し、短期借入金は9.7億円と前年同期17.9億円から45.6%減少しており、短期調達への依存度は低下している。一方で棚卸資産は39.5億円と前年比33.8%増加し、買掛金も10.1億円と35.1%増加していることから、事業拡大に伴う運転資本の積み増しが進んでいる状況がうかがえる。投資その他の資産は19.0億円と前年の29.6億円から35.9%減少しており、投資有価証券売却益2.4億円の計上と整合的で、資産の入れ替えが進んだとみられる。長期借入金は75.8億円と前年比14.1%増加しており、設備投資や運転資本増加への資金手当てとして長期資金調達が活用された可能性がある。

収益の質

本業の収益力は営業利益率12.2%(前年10.2%)への改善と粗利率28.8%(前年26.0%)への上昇に表れており、経常的な収益基盤は前年から強化されている。もっとも、経常利益10.9億円に対し税引前利益は4.2億円まで圧縮されており、その差額は特別損失9.2億円(事業撤退損。自然エネルギー事業の減損1.2億円を含む)が特別利益2.4億円(投資有価証券売却益)を上回ったことによるもので、一時的要因が最終損益を大きく押し下げている。さらに法人税等4.9億円は税引前利益4.2億円を上回り、実効税率は100%を超える水準となった。これは一時損失計上局面における税負担の非対称性を示すものであり、税引前利益の水準変動が最終損益に大きく波及する構造となっている。包括利益は▲2.5億円で、為替換算調整額▲2.2億円が主因であり、当期純利益(▲0.7億円)との乖離は海外資産・為替要因を反映したものである。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画(売上高128.0億円、営業利益14.3億円、経常利益13.2億円)に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高71.1%、営業利益77.7%、経常利益82.7%である。標準的な9カ月進捗の目安75%と比較すると、売上高はやや下回るものの、営業利益・経常利益は上回っており、利益面の進捗は先行している。もっとも、通期の親会社株主に帰属する利益予想1.0億円に対し、第3四半期累計は▲0.7億円の赤字であるため、第4四半期での黒字転換が計画達成の前提となる。EPS予想12.35円に対し、累計EPSは▲8.10円である。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円であるが、通期配当予想は1株当たり9.00円で修正はない。期中平均株式数8,102千株を基準に年間配当総額を試算すると約0.73億円となり、通期の親会社株主に帰属する利益予想1.0億円に対する配当性向は約73%となる。第3四半期累計は親会社株主に帰属する純損失▲0.7億円であるため、当該配当性向は通期利益予想の達成を前提としたものであり、第4四半期の業績動向が配当原資確保の観点から重要となる。

リスク要因

  1. 自然エネルギー事業の収益性悪化: 売上高は前年比+8.9%と増収であるものの、セグメント利益は▲43.2%の1.1億円に落ち込み、事業撤退損9.2億円(うち減損1.2億円)を計上した。再生可能エネルギー案件の採算や設備稼働動向が今後の収益変動要因となる。

  2. 在庫・運転資本の増加: 棚卸資産は39.5億円と前年比+33.8%増加し、流動資産の38.0%を占める。買掛金も同+35.1%増加しており、案件進捗と資金回収サイクルの動向が運転資本効率の観点から注視される。

  3. 高い実効税率と特別損失による損益変動性: 税引前利益4.2億円に対し法人税等4.9億円が発生し、実効税率は100%を超えた。特別損失9.2億円が特別利益2.4億円を上回ったことで最終損益が赤字化しており、一時的要因が業績に与える振れ幅の大きさが確認できる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率12.2%8.3% (3.6%–18.6%)+3.9pt
純利益率−0.8%6.1% (2.3%–12.8%)−6.9pt

営業利益率は業種中央値を上回るが、純利益率は特別損失の影響で業種中央値を大きく下回る。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)11.1%10.4% (-0.9%–19.9%)+0.7pt

売上高成長率は業種中央値とほぼ同水準にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は12.2%(前年10.2%)へ改善し、粗利率も28.8%(前年26.0%)へ上昇しており、本業の収益基盤は増収に加えて質的にも強化されている。

  2. ブラウンフィールド活用事業がセグメント利益の約49%を占める主力事業へと成長した一方、自然エネルギー事業は減損・撤退損を伴う収益悪化が進行しており、事業ポートフォリオの構成変化が明確になっている。

  3. 通期計画に対する利益進捗は営業77.7%・経常82.7%と先行しているが、純利益計画の達成には第4四半期における黒字転換と、追加的な特別損失発生の回避が前提となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)819円
base(基準)821円
bull(強気)824円
算出前提
1株純資産(BPS)1,088円
調整後予想EPS12.9円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向72.9%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.75倍 / 63.4倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 800円〜844円、ω±0.1で 814円〜826円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 7%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。