| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥238.3億 | ¥262.9億 | -9.4% |
| 営業利益 | ¥60.6億 | ¥56.4億 | +7.6% |
| 経常利益 | ¥63.5億 | ¥58.8億 | +8.1% |
| 純利益 | ¥44.5億 | ¥31.4億 | +41.7% |
| ROE | 31.2% | 22.0% | - |
2026年3月期決算は、売上高238.3億円(前年比-24.6億円 -9.4%)と減収ながら、営業利益60.6億円(同+4.3億円 +7.6%)、経常利益63.5億円(同+4.7億円 +8.1%)と増益を確保。純利益は44.5億円(同+13.1億円 +41.7%)と大幅増益。投資事業の停止・吸収合併によりコンサルティング単一セグメントに移行し、粗利率49.4%(前年44.6%から+4.8pt)、営業利益率25.4%(同21.4%から+4.0pt)とマージンが大幅改善したことが増益の主因。売上減少は投資事業停止の影響を含むが、販管費は57.2億円(前年60.9億円から-6.2%)と減少し、営業レバレッジが効いた。特別損益では投資有価証券評価損6.5億円を計上したものの、前年の特損は軽微で純利益は大幅増。ROEは31.2%(前年32.0%)と高水準を維持し、高収益体質が確立されている。
【売上高】売上高238.3億円(前年比-9.4%)と減収。従来の投資事業を2025年5月に停止し、同7月に吸収合併したことで単一セグメント(コンサルティング事業)に移行。投資事業の売上消失が減収の主因だが、コンサルティング本体の受注動向・案件ミックスの変化も影響したと推測される。主要顧客情報では前年にNYK Business Systems向けが35.4億円(売上比13.5%)と開示されていたが、当期は10%超顧客が不在となり、売上の分散化が進んだ可能性がある。売上原価は120.5億円(前年145.6億円)と-17.2%減少し、売上総利益は117.8億円で粗利率49.4%(前年44.6%から+4.8pt)へ大幅改善。プロジェクト品質の向上、稼働率・単価の改善が粗利率拡大の背景と推測される。
【損益】営業利益60.6億円(前年比+7.6%)と増益。販管費は57.2億円(同-6.2%)と減少し、販管費率24.0%(前年23.2%から+0.8pt)とわずかに上昇したものの、粗利率改善が営業利益率25.4%(前年21.4%から+4.0pt)への大幅拡大を牽引した。営業外収益は3.1億円(受取配当金1.1億円、有価証券売却益1.2億円を含む)で前年2.6億円から増加し、営業外費用は0.2億円(支払利息0.0億円)と軽微。経常利益は63.5億円(前年比+8.1%)と営業面の改善を反映。特別利益は0.9億円(子会社株式売却益0.8億円等)、特別損失は6.7億円(投資有価証券評価損6.5億円が主因)を計上し、税引前利益は57.7億円。法人税等18.0億円(実効税率31.2%)を控除後、純利益44.5億円(前年比+41.7%)と大幅増益。前年は特別損失が0.6億円程度と軽微で当期の評価損が最終増益を圧迫したが、前年の純利益31.4億円からは大幅改善。包括利益は37.7億円で純利益との乖離は有価証券評価差額金-2.1億円の影響。結論として減収増益を達成し、マージン主導の収益性向上が鮮明。
【収益性】営業利益率25.4%(前年21.4%から+4.0pt改善)、純利益率18.7%(前年12.0%から+6.7pt改善)とマージンが大幅拡大。ROEは31.2%(前年32.0%)と高水準を維持し、純利益率18.7%×総資産回転率1.24倍×財務レバレッジ1.20倍で構成。粗利率49.4%(前年44.6%から+4.8pt改善)はプロジェクトミックス改善・稼働率向上を示唆。【キャッシュ品質】営業CF33.0億円は純利益44.5億円の74.2%で、前年の営業CF53.9億円(純利益31.4億円の171.7%)から大幅低下。営業CF/EBITDA比率は0.52倍(EBITDA63.1億円=営業利益60.6億円+減価償却2.5億円)と弱く、運転資本変動前の営業CF小計51.3億円に対し、賞与引当金の減少-8.8億円、仕入債務減少-2.2億円、税金支払-19.5億円がキャッシュを圧迫。フリーCFは26.0億円(営業CF33.0億円-投資CF7.1億円)で配当17.9億円は十分カバー。【投資効率】総資産回転率1.24倍(前年1.33倍)とやや低下。設備投資3.9億円/減価償却2.5億円=1.54倍で成長投資を継続。投資有価証券は59.7億円(前年30.2億円から+97.5%増)と大幅積み増し、総資産の35.0%を占めバランスシートの市場感応度が上昇。【財務健全性】自己資本比率83.6%(前年72.3%から+11.3pt改善)と極めて強固。流動比率354%、現金51.4億円で短期負債23.8億円を大幅上回り流動性リスクは皆無。有利子負債は実質ゼロ(支払利息0.0億円)で財務レバレッジは純粋に自己資本と総資産の比率から生じる。
営業CFは33.0億円で前年53.9億円から-38.7%減少。営業CF小計(運転資本変動前)は51.3億円と堅調だが、賞与引当金の減少-8.8億円(前年は+8.4億円の増加)、仕入債務の減少-2.2億円(前年も-0.3億円)、その他買掛金の減少が運転資本をマイナス寄与させた。法人税等の支払-19.5億円(前年-15.0億円)も増加し、キャッシュ転換を圧迫。営業CF/純利益は74.2%、OCF/EBITDAは0.52倍と弱く、引当金・買掛金の期ズレが主因で一時的要因の色合いが強い。投資CFは-7.1億円で、設備投資-3.9億円、投資有価証券購入-15.4億円に対し、有価証券売却12.9億円が相殺し純流出は限定的。財務CFは-44.0億円で、配当-17.9億円、自社株買い-26.1億円(一部自己株処分+6.7億円で純額-26.1億円)の総還元が主因。フリーCF26.0億円に対し配当は1.46倍でカバーされるが、総還元(配当+自社株買い44.0億円)はFCFを上回り、現金残高は51.4億円(前年69.5億円から-26.0%)へ減少。内部資金で成長投資と積極還元を両立したが、翌期の運転資本正常化がOCF回復の鍵となる。
経常利益63.5億円のうち営業利益60.6億円が95.4%を占め、本業の収益力が中核。営業外収益3.1億円(売上比1.3%)は受取配当金1.1億円と有価証券売却益1.2億円で構成され、投資有価証券の積み増し効果が寄与。一方、特別損失6.7億円(投資有価証券評価損6.5億円が主因)は一時性が高く、純利益44.5億円と経常利益63.5億円の乖離の主因。営業CF33.0億円/純利益44.5億円=74.2%と中立的だが、OCF/EBITDA 0.52倍は弱く、賞与引当金や買掛金の変動によるアクルーアルの期ズレが顕在化。包括利益37.7億円と純利益44.5億円の差-6.8億円は有価証券評価差額金-2.1億円(その他包括利益)と税効果を反映し、投資有価証券の時価変動が包括利益を圧迫。経常的収益は営業利益主導で質が高いが、特別損益と投資有価証券のボラティリティが最終利益と包括利益の振れ要因。翌期は特損が剥落すれば純利益の回帰余地がある。
2027年3月期の業績予想は売上高253.0億円(前年比+6.2%)、営業利益66.0億円(同+8.8%)、経常利益67.0億円(同+5.5%)、純利益44.6億円(同+0.2%)と増収増益を計画。売上の回復に対し営業利益率は26.1%(当期25.4%から+0.7pt)へ小幅改善を想定し、販管費の伸びを抑えて営業レバレッジを効かせる方針。経常利益の伸び率+5.5%が営業利益の伸び率+8.8%を下回るのは営業外収益の反動減を織り込んだ可能性がある。純利益は横ばいで、当期の特別損失6.7億円の剥落効果を織り込まず、保守的な前提か投資有価証券の評価影響を一定考慮した見通しと推測される。EPS予想54.67円(当期実績47.67円から+14.7%)は純利益予想と整合的。配当予想は0円と記載されているが、これは期中配当の不実施を意味し、期末配当は別途決定される見込み。進捗率は営業利益60.6億円/66.0億円=91.8%と既に高く、Q4に向け計画達成の蓋然性は高い。
期末配当は26円で、当期純利益(親会社株主帰属)39.7億円ベースの配当性向は約48%、報告配当性向40.4%。配当総額17.9億円はフリーCF26.0億円の68.8%で持続性は高い。自社株買いは26.1億円(取得株式数の記載から逆算、財務CFベース)を実施し、配当と合わせた総還元は約44.0億円で総還元性向は純利益対比で約110%と積極的。自社株買いを含む総還元はFCF26.0億円を上回り、手元資金を取り崩して実行。発行済株式数8,600万株、自己株式442万株、期中平均株式数8,332万株で自己株式比率は5.1%。BPS174.83円に対し配当26円は配当利回り換算で1.49%相当。翌期の配当予想は未定だが、配当性向40%台を目安に継続する方針と推測される。総還元はFCF超過の局面もあり、翌期のOCF回復と成長投資とのバランスが焦点。
投資有価証券の市場価格変動リスク: 投資有価証券59.7億円(総資産の35.0%)へ積み増し、当期は評価損6.5億円を特別損失計上、評価差額金-1.7億円と含み損を内包。株式・債券市場の変動が特別損益と包括利益を通じて最終利益とBSを直撃し、ROEや自己資本の安定性に影響。翌期以降も時価下落局面では同様の損失計上リスクが残存。
キャッシュ転換率の低下リスク: 営業CF/純利益74.2%、OCF/EBITDA 0.52倍と当期は大幅低下。賞与引当金-8.8億円(前年+8.4億円)、買掛金-2.2億円の変動が主因で一時的色合いが強いが、翌期も運転資本が正常化しない場合、内部資金創出力が低下し成長投資・株主還元の原資制約となる。税金支払19.5億円(前年15.0億円)も増加傾向で、利益成長局面での税負担増がOCFを圧迫する構造。
案件ミックス・稼働率悪化によるマージン圧迫リスク: 営業利益率25.4%は粗利率49.4%とコストコントロールに依存。投資事業停止後の単一セグメント化で案件品質は改善したが、大口顧客の離反や新規開拓の失速、人材獲得競争激化に伴う人件費上昇が粗利率を圧迫する可能性。販管費57.2億円の大部分は人件費と推測され、賃金インフレ局面では営業レバレッジが逆回転し利益率が急低下するリスク。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 25.4% | 8.1% (3.6%–16.0%) | +17.3pt |
| 純利益率 | 18.7% | 5.8% (1.2%–11.6%) | +12.9pt |
営業利益率・純利益率ともに業種中央値を大幅上回り、IT・通信業界内でトップティアの収益性を実現。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -9.4% | 10.1% (1.7%–20.2%) | -19.5pt |
投資事業停止の影響で売上は減収となり、業種中央値の二桁成長を下回る。翌期以降の売上回復が業種内位置づけ改善の鍵。
※出所: 当社集計
マージン主導の収益性向上が顕著で、営業利益率25.4%(業種中央値8.1%から+17.3pt)、ROE31.2%と業界トップクラスの高収益体質を確立。投資事業停止・単一セグメント化により収益の安定性が相対的に向上し、粗利率49.4%の維持が利益成長の持続鍵。翌期ガイダンスは営業利益率26.1%への小幅改善を示唆し、販管費コントロールと案件品質維持が前提。
キャッシュ転換の一時的低下(OCF/EBITDA 0.52倍)は運転資本の期ズレが主因で、翌期の賞与引当・買掛金正常化によるOCF回復が焦点。現金51.4億円、自己資本比率83.6%と財務基盤は極めて強固で、総還元(配当+自社株買い44.0億円)はFCF超過の局面も内部資金で吸収可能。成長投資(設備投資/減価償却1.54倍)と株主還元の両立余地は大きいが、OCF回復が持続的還元の前提。
投資有価証券59.7億円(総資産の35.0%)の積み増しで損益・包括利益のボラティリティが拡大。当期は評価損6.5億円を計上し、評価差額金-1.7億円と含み損を内包。市場価格変動が特別損益と自己資本を通じてROE・BPSに影響するため、投資有価証券のポートフォリオ管理と時価動向のモニタリングが重要。翌期以降、特損が剥落すれば純利益の回帰余地があるが、株式・債券市場の下落局面では同様の損失再発リスクが残存。
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