クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥23.5億 | ¥13.6億 | +72.5% |
| 営業利益 | ¥0.1億 | ¥0.1億 | +27.2% |
| 経常利益 | ¥0.2億 | ¥0.1億 | +143.3% |
| 純利益 | ¥1.8億 | −¥0.0億 | +7740.6% |
| ROE(年換算) | 16.8% | −0.3% | - |
Executive Summary
売上高が前年同期比72.5%増と急拡大する一方、営業利益率は0.4%まで低下しており、増収が本業利益に十分転化していない点が今回決算の最大のポイントである。売上高は23.50億円(前年13.62億円、+72.5%)、営業利益は0.10億円(同+27.2%)、経常利益は0.16億円(同+143.3%)、純利益は1.78億円(前年は0.02億円の純損失)となった。増収は主力の地盤事業の拡大によるものだが、純利益の押し上げは株式会社ハウスワランティ取得に伴う特別損益(特別利益2.47億円、特別損失0.69億円)の寄与が大きく、本業の収益力とは切り離して評価する必要がある。
業績変動要因
【売上高】売上高は23.50億円で前年同期比+72.5%の増収。地盤事業が21.57億円(同+90.6%)と牽引し、連結売上構成比は91.7%に達した。BIM Solution事業は1.94億円で同▲16.1%の減収となり、事業間で明暗が分かれた。
【損益】売上総利益は9.88億円、粗利率は42.0%で前年同期の約44.5%から低下した。販管費率は41.6%と前年の約43.9%から改善したが、粗利率低下を相殺しきれず、営業利益率は0.4%(前年比▲0.2pt程度)に低下した。営業利益は0.10億円(+27.2%)、経常利益は0.16億円(+143.3%)。税引前利益1.94億円には特別利益2.47億円(子会社取得関連)と特別損失0.69億円が含まれ、差引1.78億円が純利益を押し上げた。純利益は1.78億円で前年の純損失0.02億円から黒字転換。結論として、増収増益ではあるが、純利益の増加は特別損益に大きく依存しており、本業ベースの増益幅は限定的である。
セグメント別分析
地盤事業は売上高21.57億円(前年比+90.6%)、セグメント利益2.57億円(同+53.9%)、利益率11.9%と連結業績の中核を担う。BIM Solution事業は売上高1.94億円(同▲16.1%)、セグメント損失0.11億円で、前年の損失0.19億円から赤字幅は縮小したが黒字化には至っていない。全社費用(調整額)は2.35億円で、報告セグメント利益合計2.46億円の大半を吸収し、連結営業利益を0.10億円まで圧縮している。地盤事業の増収・増益が連結成長を主導する一方、全社費用の負担がボトルネックとなっている。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は0.4%と低水準で、純利益率7.6%との乖離が大きい。この差は特別損益純額1.78億円の寄与によるもので、経常的な収益力を示す指標としては営業利益率を重視すべきである。【キャッシュ品質】現金及び預金は4.96億円で前年同期比▲39.6%となり、買収資金の充当や運転資金需要の増加が背景にある。売掛金は4.37億円(同+63.2%)と売上成長率72.5%の範囲内の増加にとどまる。【投資効率】年換算ROEは16.8%だが、特別損益の寄与を除いた本業ベースの収益力は小さく、無形資産・のれんを含む投下資本からのリターンは限定的である。【財務健全性】自己資本比率は73.2%と高く、流動負債4.8億円に対し流動資産12.7億円と流動性は十分。有利子負債は短期借入金1.08億円のみで全額短期であり、満期集中には留意を要するが、現金預金がその4.6倍をカバーしている。
キャッシュフロー分析
キャッシュ・フロー計算書の開示はないため、貸借対照表の増減から資金動向を分析する。現金及び預金は前年同期の8.22億円から4.96億円へ3.26億円減少しており、株式会社ハウスワランティの株式取得に伴う投資資金の流出が主因とみられる。一方、短期借入金は前年同期比0.62億円増加し、資金調達面でも買収関連の資金需要を補っている。売掛金は1.69億円増加したが、売上高成長率72.5%を下回る63.2%の増加率にとどまり、債権回収管理は概ね良好な水準にある。買掛金は0.35億円増加しており、事業拡大に伴う仕入・外注取引の増加と整合的である。総じて、現預金の減少は投資活動(買収)による資金配分を反映したものであり、財務基盤自体は自己資本比率73.2%と保守的な水準を維持している。
収益の質
当期の収益の質は、特別損益への依存度が高い点に留意が必要である。税引前利益1.94億円のうち、特別利益2.47億円(子会社取得に伴う負ののれん発生益等が含まれるとみられる)と特別損失0.69億円の差引1.78億円が純利益を押し上げており、経常的な事業活動から生じる営業利益0.10億円とは水準が大きく乖離している。純利益率7.6%は営業利益率0.4%を大幅に上回っており、この差は主に一時的な特別損益によるものである。営業外損益では、営業外収益0.14億円、営業外費用0.08億円(うち為替差損0.04億円)と規模は小さいが、為替差損は営業利益0.10億円の約35%に相当し、本業利益が小さいため非経常的な変動要因の影響を受けやすい構造となっている。包括利益は1.79億円で純利益1.78億円とほぼ一致しており、その他有価証券評価差額や為替換算調整額による大きな乖離は見られない。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想に対する売上高進捗率は74.6%(実績23.50億円/予想31.50億円)で、標準的な進捗率75%とほぼ整合的である。一方、営業利益の進捗率は34.5%(0.10億円/0.30億円)、経常利益の進捗率は57.1%(0.16億円/0.28億円)にとどまり、Q4に営業利益0.20億円、経常利益0.12億円程度の積み上げが必要となる。親会社株主に帰属する当期純利益は通期予想1.75億円に対しQ3累計で1.78億円と既に上回っており、これは特別損益の寄与が通期予想比で前倒しに実現したことを示す。売上高は計画線上で推移する一方、営業・経常利益は下期の収益性改善が計画達成の鍵となる。
株主還元
第2四半期配当は1株当たり0円、通期会社予想も年間配当0円であり、配当性向は0%である。純資産14.17億円、現金及び預金4.96億円を有するなか、無配方針は買収後の財務柔軟性を確保する資本配分と位置づけられる。自己株式は帳簿残高が前年同期の▲1.65億円から▲1.23億円へ縮小しており、自己株式の処分等が生じている。自社株買いの新規実施に関する開示はない。
リスク要因
-
のれん・無形資産の減損リスク: 株式会社ハウスワランティ取得によりのれん5.17億円を計上し、純資産の36.5%、総資産の26.7%を占める。無形資産全体は総資産の29.8%に達し、買収先の収益計画が未達の場合、減損損失が財務に与える影響は大きい。
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本業収益性の低さ: 営業利益率は0.4%にとどまり、原価率や販管費のわずかな変動が営業損益に大きく影響しうる水準にある。年換算ROIC 1.2%も低く、増加した投下資本に見合うリターンが本業から十分に得られていない。
-
短期資金への依存: 有利子負債1.08億円は全額短期借入金であり、短期負債比率は100%である。現金預金がその4.6倍をカバーしており当面の流動性リスクは限定的だが、借換え条件の変化は監視事項である。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 0.4% | 8.3% (3.6%–18.6%) | −7.9pt |
| 純利益率 | 7.6% | 6.1% (2.3%–12.8%) | +1.4pt |
営業利益率は業種中央値を大きく下回る一方、純利益率は特別損益の寄与により業種中央値を上回っている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 72.5% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | +62.0pt |
売上高成長率は業種内で突出して高く、買収を含む事業拡大が反映されている。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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売上高は前年同期比+72.5%と業種内でも突出した伸びを示す一方、営業利益率は0.4%にとどまり、増収が本業利益へ十分に転化していない。地盤事業の拡大が連結成長を主導している。
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純利益1.78億円および年換算ROE 16.8%は、株式会社ハウスワランティ取得に伴う特別損益純額1.78億円の影響を強く受けており、経常的な収益力を示す数値としては営業利益率・ROICを併せて確認する必要がある。
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のれん5.17億円は純資産の36.5%を占め、無形資産合計の総資産比は29.8%に達する。買収事業の統合進捗と、通期予想に対するQ4の営業利益・経常利益の積み上げ状況が、今後の決算データにおける注目点となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 48円 |
| base(基準) | 48円 |
| bull(強気) | 48円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 63円 |
| 調整後予想EPS | 1.1円 |
| 株主資本コスト r | 10.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 0.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.76倍 / 43.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 47円〜49円、ω±0.1で 47円〜48円。
注記:
- 一時的な損益の影響を除くため、経常利益等から算出した正規化EPSを使用しています(会社予想EPSは7.8円)。
- 通期予想に対する純利益の進捗(102%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。