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60362026 第2四半期プライムJGAAP

KeePer技研(6036) 2026年度第2四半期決算 増収・営業益9%減

2026年度第2四半期の売上高は129.4億円(前年同期比+6.9%)、営業利益は36.9億円(同-8.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

KeePer技研株式会社

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥129.4億¥121.0億+6.9%
営業利益¥36.9億¥40.3億−8.6%
経常利益¥36.8億¥40.1億−8.2%
純利益¥72.4億¥27.5億+163.5%
ROE30.7%15.2%-

Executive Summary

2026年度第2四半期決算は、売上高129.4億円(前年比+8.4億円 +6.9%)、営業利益36.9億円(同-3.4億円 -8.6%)、経常利益36.8億円(同-3.3億円 -8.2%)、純利益72.4億円(同+44.9億円 +163.5%)となった。増収減益基調だが純利益は投資有価証券売却益67.6億円の計上により大幅増益。売上は2セグメント合計で前年を上回り増収を確保したが、営業段階では費用増が利益を圧迫し減益となった。特別利益を除いた経常段階での実質的な収益性には改善余地がある。

業績変動要因

【売上高】売上高は129.4億円(+6.9%)となり増収を達成。セグメント別ではKeePerLABO運営事業が71.4億円(+7.9%)、KeePer製品等関連事業が61.4億円(+6.5%)と両セグメントともに増収。LABO運営が売上構成比55.1%を占める主力事業であり、製品関連が47.4%で相応の規模を持つ。売上総利益は66.0億円で粗利率は51.0%と高水準を維持した。【損益】営業利益は36.9億円(-8.6%)で減益。販管費が29.2億円(販管費率22.6%)と前年比+3.4億円増加し、増収幅を上回る費用増が利益を圧迫した。営業利益率は28.5%と前年の33.3%から低下。経常利益は36.8億円(-8.2%)で営業外損益はほぼ中立(受取配当金0.6億円、為替差損0.6億円等で相殺)。一時的要因として特別利益に投資有価証券売却益67.6億円を計上し、税引前利益は104.4億円へ膨張。法人税等32.1億円を差し引き純利益は72.4億円(+163.5%)と急増した。経常利益36.8億円と純利益72.4億円の乖離は大きく、その要因は投資有価証券売却という一時的な特別利益である。結論として増収減益基調であり、営業利益ベースでは効率悪化が確認される。

セグメント別分析

KeePerLABO運営事業は売上高71.4億円(+7.9%)、営業利益13.2億円(-21.6%)で営業利益率18.5%。製品等関連事業は売上高61.4億円(+6.5%)、営業利益23.7億円(+0.7%)で営業利益率38.6%。構成比ではLABO運営が55.1%を占める主力事業であるが、同セグメントの利益率は18.5%に留まり製品関連の38.6%を大きく下回る。LABO事業は増収したが利益率は前年から悪化しており、費用管理面の課題が顕在化している。製品関連は高マージンを維持し堅調だが、全社利益への貢献はLABO事業の動向に左右される構造である。

主要財務指標

【収益性】ROE 30.7%は特別利益を含む純利益の押し上げにより高水準となったが、営業ベースの収益性は営業利益率28.5%(前年33.3%から-4.8pt低下)。粗利率51.0%は高水準を維持するものの、販管費率22.6%の上昇が営業段階の利益圧迫要因。【キャッシュ品質】現金同等物139.2億円へ前年比+97.5億円積み上がり、短期負債63.9億円に対するカバレッジは2.2倍で流動性は極めて良好。営業CF12.8億円は純利益72.4億円の0.18倍に留まり、利益の現金化遅延が確認される。【投資効率】総資産回転率0.39倍。設備投資6.0億円に対し減価償却費3.3億円で投資/償却比率1.82倍と成長投資継続。【財務健全性】自己資本比率71.8%、流動比率300.4%、負債資本倍率0.39倍で財務基盤は強固。有利子負債は長期借入7.0億円と極小で、インタレストカバレッジは営業利益/支払利息で約399倍。

キャッシュフロー分析

営業CFは12.8億円で純利益72.4億円の0.18倍に留まり、利益の現金裏付けが弱い。運転資本変動前の営業CF小計は26.9億円だが、売上債権増加-11.4億円、棚卸資産増加-4.8億円の合計-16.2億円が資金を大幅に吸収し、仕入債務増加+3.2億円では相殺しきれず運転資本効率が低下した。法人税支払-14.8億円も資金を圧迫。投資CFは103.6億円のプラスだが、これは投資有価証券売却収入110.2億円によるもので、設備投資-6.0億円や長期貸付-2.7億円を差し引いても大幅なプラス。財務CFは-18.9億円で配当支払-16.4億円と借入返済-2.5億円が主因。フリーCFは営業CF12.8億円と投資CF103.6億円の合計で116.4億円となったが、投資有価証券売却という一時的要因に支えられており、恒常的な現金創出力は営業CFの12.8億円が実態である。売掛金回転日数82日、棚卸資産回転日数96日、買掛金回転日数54日からキャッシュコンバージョンサイクルは124日となり、運転資本効率の改善余地が大きい。

収益の質

経常利益36.8億円に対し営業利益36.9億円でほぼ同水準だが、純利益72.4億円との差は大きい。営業外では受取配当金0.6億円と為替差損0.6億円等で相殺され、営業外収益が売上高に占める割合は0.6%と限定的。特別利益67.6億円は投資有価証券売却益であり経常的な収益ではなく、これが純利益を押し上げた。営業CF12.8億円は純利益72.4億円を大幅に下回っており、運転資本増加が資金を吸収したため収益の現金化は弱い。売掛金や棚卸資産の増加が営業CFを圧迫しており、アクルーアル面での質は低下している。特別利益を除いた経常ベースの実質収益力は限定的であり、収益の質は一時的要因に依存している。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する上期進捗率は、売上高49.2%(標準進捗50%に対し-0.8pt)、営業利益50.6%(同+0.6pt)、経常利益50.5%(同+0.5pt)、純利益77.5%(同+27.5pt)となった。売上は標準的な進捗だが、純利益は特別利益の計上により大幅に先行している。通期予想は売上高263.0億円(前期比+13.9%)、営業利益72.9億円(同+2.7%)、経常利益72.9億円(同+2.2%)、純利益93.4億円(同+91.0%)であり、営業段階の利益成長は控えめだが純利益は特別利益を織り込み高成長を見込む。下期は営業利益35.9億円の積み上げが必要であり、上期の営業減益基調からの反転が前提となる。進捗率が標準から大きく乖離する純利益については、一時的要因による上振れであり下期の利益成長ペースは純増減額ベースで鈍化する見通し。

株主還元

年間配当は期末60円(普通配当)に加え第3四半期末に特別配当40円を予定し、合計100円(前期比+40円)の計画。予想純利益93.4億円に対し配当性向は29.2%で保守的な水準。自社株買いは当期ほぼ実施しておらず(財務CFで-0.0億円)、総還元性向も配当性向とほぼ同水準。現金預金139.2億円と潤沢な手元流動性を背景に配当の支払余力は十分だが、営業CFが12.8億円に留まるため、恒常的な配当持続性は営業CFの改善が伴うかに依存する。

リスク要因

主力セグメントであるKeePerLABO運営事業の収益性悪化が続く場合、営業利益率18.5%とすでに低水準であり全社利益への影響は大きい。売上構成比55.1%を占める同事業の費用管理改善が急務であり、費用増が売上増を上回る状況の継続は利益成長を阻害する。運転資本の増加により営業CFが純利益の0.18倍と低迷しており、売掛金回収遅延や在庫増加が資金繰りを圧迫するリスク。売掛金28.9億円は前年比+11.2億円増、棚卸資産16.7億円は前年比+4.9億円増で、効率改善が遅れれば資金ロックが継続する。投資有価証券を大幅売却したことで将来の有価証券関連収益機会は減少し、恒常的な収益源は営業利益に依存するため、営業効率の改善が伴わなければ業績の持続性は限定的となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 当社の財務指標を2025年Q2時点のIT・通信業種内ベンチマーク(n=7社・当社集計)と比較すると、以下の相対的位置づけとなる。収益性ではROE 30.7%は業種中央値5.6%を大幅に上回るが、これは特別利益を含む純利益ベースであり営業ベースでの恒常性は限定的。営業利益率28.5%は業種中央値14.0%を+14.5pt上回り高水準だが、前年33.3%からは低下している。健全性では自己資本比率71.8%は業種中央値60.2%を上回り財務基盤は強固。流動比率3.00倍も業種中央値7.74倍に対しやや下回るが絶対水準では問題ない。効率性では総資産回転率0.39倍は業種中央値0.35倍とほぼ同水準。営業運転資本回転日数124日は業種中央値114.55日を上回りやや効率が劣る。売上高成長率6.9%は業種中央値21.0%を下回り、業種内では成長ペースが鈍い。純利益率55.9%は業種中央値9.2%を大きく上回るが一時的要因に依存し、営業段階の収益性改善が伴わないと業種内での優位性は持続しない。出所:当社集計、比較対象:2025年Q2決算企業。

決算上の注目ポイント

決算上の注目ポイントとして、第一に特別利益67.6億円が純利益を大幅に押し上げており、営業ベースでは増収減益基調である点。営業利益率は前年33.3%から28.5%へ低下し、費用管理面での課題が顕在化している。第二に営業CF12.8億円が純利益72.4億円の0.18倍に留まり、収益の現金化が弱い点。売掛金回転日数82日と棚卸資産回転日数96日の合計は前年から悪化しており、運転資本効率の改善が必要。第三に現金預金139.2億円への積み上げは投資有価証券売却によるもので、恒常的な営業CFからの創出ではない点。将来の安定的な配当や成長投資の原資は営業CFに依存するため、営業段階での利益成長と現金化の改善が持続性を判断する鍵となる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度第2四半期累計は、売上高が前年同期比6.9%増の129.38億円となった一方、営業利益は同8.6%減の36.85億円となり、増収減益で着地した。売上総利益は66.04億円で前年同期の66.14億円から微減し、売上拡大が粗利額の増加につながっていない。粗利益率は51.0%と前年同期の54.7%から362bp低下した。営業利益率も28.5%と前年同期の33.3%から484bp低下している。販管費は29.18億円で前年同期比13.4%増となり、売上成長率6.9%を上回ったことが営業利益率低下の直接要因である。経常利益は36.82億円、前年同期比8.2%減であり、営業段階の減益が経常段階まで継続した。純利益は前年同期比163.5%増の72.37億円と大幅増益だが、投資有価証券売却益67.63億円を主因とする一過性の増益である。税引前利益104.44億円に対して経常利益は36.82億円であり、その差額の大半は特別利益による。実効税率は30.7%であるため、経常利益を基礎とする税後の収益力は概算25.5億円程度となり、報告純利益72.37億円とは大きく乖離する。営業CFは12.75億円にとどまり、純利益に対する比率は0.18倍で、利益の現金化は弱い。売掛金、棚卸資産の増加が運転資本を使用しており、営業CFの抑制要因となった。一方、投資有価証券の売却により投資CFは103.65億円の流入となり、現金預金は139.23億円へ増加した。流動比率300.4%、Debt/EBITDA 0.17倍、Debt/Capital比率2.9%と、短期流動性および債務返済能力は非常に強い。通期会社計画に対する営業利益進捗率は50.6%で標準的な50%近辺にあり、本業利益の計画消化は概ね順調である。これに対し純利益進捗率は77.5%と高いが、投資有価証券売却益の計上によるものであり、通期の収益評価では営業利益・経常利益および営業CFの回復度合いを重視する必要がある。

収益性分析

年換算ROEは61.3%であり、デュポン分解では純利益率55.9%×総資産回転率0.788倍×財務レバレッジ1.39倍で構成される。もっとも変動が大きく、かつROEを押し上げた要素は純利益率であるが、これは投資有価証券売却益67.63億円による一過性の特別利益を含むため、持続的な収益性を示すものではない。財務レバレッジは1.39倍と低く、ROEは積極的な負債活用よりも利益率に依存する資本構成である。本業の営業利益率は28.5%と依然として高水準だが、前年同期比484bpの低下は注視を要する。粗利益率も362bp低下しており、原価率上昇が営業レバレッジ悪化の起点となった。加えて販管費は前年同期比13.4%増と売上高成長率を6.5ポイント上回り、利益率の下押しを増幅した。EBITDAは40.13億円、EBITDAマージンは31.0%であり、減価償却費3.28億円を上回る設備投資5.96億円を実施している。設備投資/減価償却費は1.82倍であり、店舗・設備基盤への成長投資を継続していることを示す。JGAAP適用企業であるものの、無形固定資産は総資産の0.5%にとどまり、のれんを伴うM&A会計が収益性を大きく歪める状況ではない。5因子分解の金利負担係数が2.834倍となっているのは、税引前利益に巨額の特別利益が含まれるためであり、通常の金利負担指標としての解釈には適さない。支払利息は0.09億円、インタレストカバレッジは398.64倍であり、実態として金利負担は軽微である。

成長性評価

売上高は6.9%増と拡大を維持したが、粗利益額は前年同期比で小幅減少しており、現時点の成長は収益性を伴う形ではない。営業利益および経常利益がそれぞれ8.6%、8.2%減少したため、売上成長の持続可能性は粗利率と販管費効率の改善に依存する。売掛金は前年同期比63.6%増の28.91億円、棚卸資産は41.6%増の16.70億円となっており、売上拡大に伴う運転資本負担が増している。買掛金も51.9%増の9.33億円となり一部を相殺しているが、売掛金・棚卸資産の増加額がより大きい。通期売上高計画263.00億円に対する進捗率は49.2%、営業利益計画72.87億円に対して50.6%、経常利益計画72.87億円に対して50.5%であり、標準的な上期進捗率50%からの乖離は限定的である。通期純利益計画93.40億円に対する進捗率は77.5%で標準を27.5ポイント上回るが、これは上期の投資有価証券売却益67.63億円による。会社計画の純利益前年比91.0%増も同じく資産売却益の影響を含むとみられ、本業成長の評価には営業利益計画前年比2.7%増の達成可否が重要となる。

財務健全性

財務健全性は強固である。流動資産191.89億円は流動負債63.87億円の3.00倍で、流動比率は300.4%、当座比率は274.3%、運転資本は128.02億円である。現金預金は前年同期比97.50億円増、233.7%増の139.23億円となり、総資産の42.4%を占める。有利子負債は長期借入金6.98億円で、Debt/EBITDAは0.17倍、負債資本倍率は0.39倍、Debt/Capital比率は2.9%にとどまる。流動負債に含まれる長期借入金の1年内返済予定額4.98億円についても、現金預金および流動資産の厚みから満期ミスマッチの懸念は限定的である。長期借入金は前年同期比2.45億円減、26.0%減であり、レバレッジ低下が進んだ。投資有価証券は43.54億円から0.31億円へ43.23億円減少し、その大半の売却が67.63億円の特別利益と110.19億円の投資有価証券売却収入につながった。投資有価証券から現金への資産入替により流動性は改善した一方、今後は当該売却益の再現性を前提とできない。売掛金は11.24億円増、棚卸資産は4.91億円増であり、成長投資・事業拡大に伴う資金拘束の拡大を監視する必要がある。買掛金は3.19億円増加しており、仕入・在庫拡大と整合的である。利益剰余金は56.00億円増、31.5%増の233.56億円となり、純資産は235.96億円へ増加した。資産除去債務は9.53億円で負債総額の10.3%を占め、品質アラートの閾値5%を上回る。これは店舗・賃借物件等に関する原状回復・除去義務の比重が高いことを示し、事業拠点の閉鎖・再編時には実現支出や見積変更が収益・CFへ影響し得る。

B/S変動のポイント

現金預金: +97.50億円(+233.7%)- 投資有価証券の売却を主因に139.23億円へ増加。流動性は大幅に改善したが、資金流入の再現性は限定的。投資有価証券: -43.23億円(-99.3%)- 売却により0.31億円へ縮小。投資有価証券売却益67.63億円および投資CF流入の主要因であり、報告純利益を押し上げた。売掛金: +11.24億円(+63.6%)- 売上拡大を上回る増加で、営業CFを圧迫。回収効率の改善・維持を監視。棚卸資産: +4.91億円(+41.6%)- 商品在庫の積み増しにより運転資本負担が拡大。販売消化と在庫回転が重要。買掛金: +3.19億円(+51.9%)- 仕入・在庫増加に伴う増加とみられ、運転資本の資金流出を一部相殺。利益剰余金: +56.00億円(+31.5%)- 当期純利益の計上を主因に増加。ただし増加の相当部分は投資有価証券売却益に起因する。長期借入金: -2.45億円(-26.0%)- 借入金返済により低下。低レバレッジと高い利払い余力を一段と補強。資産除去債務: 9.53億円(負債総額の10.3%)- 店舗・拠点関連の将来除去義務の比重が高く、閉店・再編時の実現支出および見積変更を監視。

キャッシュフロー品質

営業CFは12.75億円で、純利益72.37億円に対する営業CF/純利益比率は0.18倍と、品質警告の基準0.8倍を大きく下回る。これは報告純利益に現金化を伴わない投資有価証券売却益67.63億円が含まれることに加え、運転資本が資金を使用したためである。営業CFは前年同期の21.05億円から39.4%減少した。売掛金の増加は11.44億円、棚卸資産の増加は4.79億円の資金流出要因であり、買掛金の3.19億円増加では吸収し切れていない。アクルーアル比率は18.1%で警告水準の10%を上回り、会計利益とキャッシュ利益の乖離が大きい。現金転換率(営業CF/EBITDA)は0.32倍で警告基準0.7倍を下回り、EBITDA40.13億円に対するキャッシュ化効率も低い。フリーキャッシュフローは計算済み指標で116.40億円とされるが、これは投資CF103.65億円の大幅流入を含む。投資CF流入の中心は投資有価証券売却収入110.19億円であり、経常的なフリーキャッシュフロー創出力を表すものではない。営業CFから設備投資5.96億円を控除した本業ベースの資金余力は6.79億円であり、投資有価証券売却に依存しない資金創出の改善が重要である。設備投資は減価償却費3.28億円の1.82倍で、成長投資を実施している。財務CFは18.91億円の流出で、主に配当金支払16.37億円および借入金返済2.53億円による。

配当持続性

第2四半期末配当は0円であるが、2026年6月期は第3四半期末の特別配当40円と期末の普通配当60円、年間100円の配当予想が示されている。期中平均株式数27,291,194株を基準にすると、年間配当総額は概算27.29億円となる。通期純利益予想93.40億円に対する配当性向は約29.2%であり、配当のみで評価する限り、持続可能性の目安である60%を下回る。自社株買いは実質的に行われていないため、総還元性向も配当性向と概ね同水準である。計算済みフリーキャッシュフロー116.40億円は年間配当総額を十分にカバーするが、その大半は投資有価証券売却による非経常的な投資CF流入である。本業ベースでは上期の営業CF12.75億円が年間予想配当額を下回り、設備投資後の資金余力も6.79億円にとどまる。従って、現在の配当計画は潤沢な現金預金139.23億円と低い有利子負債により資金面では実行可能である一方、特別配当40円の継続性を判断する際には、営業CFの回復と運転資本の正常化を確認する必要がある。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:粗利益率が前年同期比362bp、営業利益率が484bp低下している。売上成長を上回る販管費増加と原価率上昇が継続すれば、本業の利益成長が停滞するリスクがある。、高優先度:売掛金と棚卸資産がそれぞれ前年同期比63.6%、41.6%増加している。需要伸長に見合わない増加となる場合、在庫回転の悪化、評価損、回収期間長期化につながり得る。、中優先度:カーコーティング・洗車関連の消費者向けサービスおよび用品需要は、自動車保有・利用動向、可処分所得、競合店の出店・価格競争の影響を受ける。価格転嫁が遅れる場合は粗利率の回復を阻害する。、中優先度:資産除去債務9.53億円は負債の10.3%を占める。店舗網・賃借拠点の再編や契約条件の変更時には、原状回復費用の見積変更や実支出が発生する可能性がある。が挙げられます。

財務リスクとしては、高優先度:営業CF/純利益0.18倍、アクルーアル比率18.1%、営業CF/EBITDA0.32倍はいずれも品質警告水準である。特別利益を除いても、運転資本増加が営業キャッシュ創出を圧迫している。、中優先度:現金増加97.50億円は投資有価証券売却による一時的な資金流入に大きく依存する。投資CFの大幅流入を恒常的なキャッシュ創出力とみなすことはできない。、低優先度:有利子負債6.98億円、Debt/EBITDA0.17倍、インタレストカバレッジ398.64倍であり、金利上昇や借換えに対する直接的な財務リスクは限定的である。が挙げられます。

主な懸念事項としては、報告純利益72.37億円および年換算ROE61.3%は、投資有価証券売却益67.63億円により大きく押し上げられているため、通常収益力の指標としては営業利益36.85億円、経常利益36.82億円、営業CF12.75億円を優先して評価する必要がある。、品質アラートで示された高アクルーアル、高い利益・CF乖離、低い現金転換効率は、売掛金・在庫の増加と整合的である。下期に回収・在庫圧縮が進むかが重要な確認点となる。、部門別の売上高・営業利益の定量開示が本データには含まれないため、利益率低下が製品関連事業とキーパーLABO運営事業のいずれに主として起因するかは判定できない。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、営業利益率28.5%、EBITDAマージン31.0%は高水準だが、前年同期からのマージン低下と販管費の先行増加が本業評価の主要論点である。、純利益の大幅増益は投資有価証券売却益67.63億円による一過性要因であり、経常利益は前年同期比8.2%減である。、現金預金139.23億円、流動比率300.4%、Debt/EBITDA0.17倍は、投資・配当・債務返済に対する高い財務柔軟性を示す。、売掛金・棚卸資産の増加を背景に営業CFの現金化が弱く、営業CF/純利益0.18倍、アクルーアル比率18.1%は改善確認が必要である。、年間100円の配当予想は通期純利益予想に対して約29.2%の配当性向であり、B/S上の支払余力は高い。が挙げられます。

注視すべき指標は、粗利益率および営業利益率の前年同期比推移、販管費成長率と売上高成長率の差、売掛金・棚卸資産の増減と営業CF/純利益比率、営業CF/EBITDAおよびアクルーアル比率、投資有価証券売却益を除く経常利益・税後利益の推移、通期営業利益計画72.87億円に対する下期の利益率改善、資産除去債務および店舗関連の設備投資・減価償却の推移です。

セクター内ポジションについては、収益性とバランスシートは強い一方、当上期の報告純利益・ROEは資産売却益で押し上げられている。したがって、相対評価では高い営業マージン、低レバレッジ、厚い流動性を強みとする一方、同業比較や継続利益の評価では特別利益を除外し、マージン低下とキャッシュ転換効率の弱さを織り込む必要がある。