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60272026 第3四半期プライムJGAAP

弁護士ドットコム(6027) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は118.7億円(前年同期比+15.5%)、営業利益は16.6億円(同+119.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥118.7億¥102.8億+15.5%
営業利益¥16.6億¥7.6億+119.1%
経常利益¥16.4億¥7.7億+112.9%
純利益¥9.9億¥4.7億+112.0%
ROE(年換算)20.4%11.5%-

Executive Summary

クラウドサイン事業の高成長と両事業の利益率改善により、増収に加えて営業利益が2倍超に拡大した。売上高は118.7億円(前年比+15.5%)、営業利益は16.6億円(同+119.1%)、経常利益は16.4億円(同+112.9%)、親会社株主に帰属する純利益は9.9億円(同+112.0%)となった。売上増加額15.9億円に対し営業利益増加額は9.0億円であり、固定費吸収による営業レバレッジが利益拡大を主導した。

業績変動要因

【売上高】売上高は118.7億円で前年同期比+15.5%。クラウドサイン事業が63.7億円(構成比53.7%、同+26.7%)と成長を主導し、プロフェッショナル支援事業は55.0億円(同+4.8%)にとどまった。クラウドサインの高成長が連結トップラインの伸びを牽引する構図が鮮明である。

【損益】営業利益は16.6億円(同+119.1%)、営業利益率は14.0%と前年同期の7.4%から660bp改善した。粗利率も76.4%から78.6%へ上昇し、売上原価の抑制と事業ミックス改善が寄与した。セグメント利益はクラウドサインが21.5億円(利益率33.7%、+790bp)、プロフェッショナル支援事業が13.6億円(利益率24.7%、+550bp)と両事業で改善したが、全社費用は18.4億円と前年比+19.1%で売上成長率を上回っている。経常利益16.4億円(同+112.9%)、純利益9.9億円(同+112.0%)に対し、特別損失は固定資産除却損0.1億円のみで一時的要因の影響は軽微。増収増益であり、利益成長の質は営業活動に裏付けられている。

セグメント別分析

クラウドサイン事業は売上高63.7億円(前年比+26.7%)、セグメント利益21.5億円(同+65.4%)、利益率33.7%(前年同期25.8%から+790bp)と、連結利益成長の中心を担う。プロフェッショナル支援事業は売上高55.0億円(同+4.8%)、セグメント利益13.6億円(同+34.7%)、利益率24.7%(同+550bp)と成長は緩やかながら利益率は改善した。両セグメント利益合計35.0億円から全社費用18.4億円(前年比+19.1%)を控除して連結営業利益16.6億円となり、全社費用の伸びが売上成長率を上回っている点は今後のマージン持続性を左右する。

主要財務指標

【収益性】営業利益率14.0%は前年同期7.4%から660bp改善、純利益率8.3%も前年同期4.5%から380bp上昇しており、粗利率78.6%(同+220bp)を起点とした利益率改善が最終利益まで波及している。【キャッシュ品質】営業外収益は0.4億円で売上高比0.3%にとどまり、特別損失も固定資産除却損0.1億円のみで、利益の大半は本業の営業活動に基づく。【投資効率】ROE(年換算)は20.4%で、純利益率8.3%×総資産回転率1.34倍×財務レバレッジ1.83倍に分解され、利益率改善が資本効率向上の主因となっている。【財務健全性】自己資本比率54.8%、流動比率207.5%であり、現金及び預金43.8億円は短期負債を大きく上回る。長期借入金は14.1億円で前年同期比19.4%減少し、有利子負債の圧縮が進んでいる。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、BS推移から資金動向を読み取ると、現金及び預金は43.8億円で前年同期の41.7億円から増加している。利益剰余金は53.4億円で前年同期比+22.6%増加し、累計純利益9.9億円の積み上がりが自己資本拡充の主因となっている。一方で長期借入金は14.1億円へ19.4%減少し、負債合計は53.4億円と前年同期の58.6億円から8.8%減少した。これらから、事業活動によるキャッシュ創出を財務体質の強化(借入圧縮・自己資本拡充)に向けている構図がうかがえる。

収益の質

当期の利益成長は営業活動に基づく経常的な要素が中心であり、収益の質は相対的に高いと評価できる。営業外収益は0.4億円で売上高比0.3%と限定的、営業外費用0.6億円(うち支払利息0.1億円)も小規模で、営業外要因への依存は小さい。特別損益は特別利益0.0億円、特別損失0.1億円(固定資産除却損)とほぼ均衡しており、前年同期に計上されていた固定資産売却益0.1億円が当期は消滅している点を踏まえても、利益成長の実態は営業利益の拡大そのものに起因する。包括利益は9.9億円で親会社株主に帰属する純利益9.9億円とほぼ一致し、その他の包括利益要素による乖離はほとんど見られない。なお実効税率は約39.3%と高めで、税前利益の伸びに対して純利益の増加率をやや抑制する要因となっている。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高73.7%、営業利益83.2%、経常利益82.2%、純利益82.6%である。売上高進捗は単純な期割り基準の75%をやや下回るが、営業利益・純利益は標準進捗を上回って先行している。第4四半期に必要な水準は売上高42.3億円、営業利益3.4億円、純利益2.1億円であり、これは営業利益率約8.0%を意味し、累計の14.0%から大きく低下する前提となっている。通期計画は第4四半期における販促費・人件費・開発投資等の費用投下を織り込んでいる可能性がある。

株主還元

第2四半期末配当は1株当たり0円、通期会社予想も1株当たり0円であり、配当性向は0%である。自社株買いの実施額は開示されておらず、総還元性向は算定していない。累計純利益9.9億円は利益剰余金の前年同期比+9.8億円増加とほぼ対応しており、無配方針のもとで内部留保が成長投資・財務基盤の強化に充てられている構図である。

リスク要因

  1. 事業集中リスク: クラウドサイン事業は売上高の53.7%を占め、同事業の成長率26.7%・利益率33.7%の持続性が連結業績全体に大きく影響する。プロフェッショナル支援事業の成長率が4.8%にとどまり、成長の事業依存度が上昇している。

  2. コスト増勢リスク: 全社費用は18.4億円で前年比+19.1%と、連結売上高成長率15.5%を上回るペースで増加している。セグメント段階の利益率改善が現状これを吸収しているが、増勢が続けば連結営業利益率の拡大余地を圧迫し得る。

  3. 無形資産・のれん関連リスク: 無形固定資産は総資産の29.9%、のれんは8.2億円(純資産比12.7%)を占める。取得先事業の収益計画が計画を下回る場合、償却負担や減損リスクが利益に影響する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率14.0%8.3% (3.6%–18.6%)+5.7pt
純利益率8.3%6.1% (2.3%–12.8%)+2.2pt

営業利益率・純利益率ともに業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に高い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)15.5%10.4% (-0.9%–19.9%)+5.1pt

売上高成長率も業種中央値を上回るが、IQR上限19.9%には達しておらず、成長率の上位グループに位置する水準である。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高成長率+15.5%に対し営業利益は+119.1%増となり、営業利益率は7.4%から14.0%へ660bp改善した。クラウドサイン事業の高採算化が連結収益性向上の主因である。

  2. 通期営業利益計画に対する進捗率は83.2%と先行しているが、第4四半期に必要な営業利益率は約8.0%であり、累計14.0%からの水準低下を前提とした計画である点は、季節性や費用投下タイミングの実績確認が有用である。

  3. 全社費用の増加率19.1%が売上高成長率15.5%を上回っている点は、セグメント利益率改善による吸収が続くか否かが今後のマージン持続性を左右する構造的な観察点である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)353円
base(基準)367円
bull(強気)384円
算出前提
1株純資産(BPS)286円
調整後予想EPS55.7円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向0.0%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.28倍 / 6.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 356円〜378円、ω±0.1で 365円〜370円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。