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59732026 第3四半期スタンダードJGAAP

トーアミ(5973) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益黒字転換

2026年度第3四半期の売上高は142億円(前年同期比+3.6%)、営業利益は2.2億円(黒字転換)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社トーアミ

建設・資材/金属製品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥142.0億¥137.1億+3.6%
営業利益¥2.2億−¥0.8億+393.4%
経常利益¥2.6億−¥0.2億+1489.5%
純利益¥1.8億¥0.5億+267.0%
ROE(年換算)2.1%0.6%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は営業損益が赤字から黒字に転換し、採算改善が最大のポイントである。売上高は142.0億円(前年比+3.6%)、営業利益は2.2億円(前年同期は0.8億円の赤字)、経常利益は2.6億円(前年同期0.2億円の赤字)、純利益は1.8億円(前年比+267.0%)となった。粗利率が14.2%から16.5%へ改善したことが黒字化の主因であり、営業外収益も経常利益を下支えした。

業績変動要因

【売上高】売上高は142.0億円、前年比+3.6%の増収となった。セグメント別では土木・建築工事が35.0億円(前年比+27.6%)と大きく伸長した一方、主力の土木建築用資材は108.8億円(前年比-2.4%)と減収した。資材事業の減収を工事事業の増収がカバーする構成である。

【損益】売上原価の伸びが売上高の伸びを下回り、粗利率は16.5%へ前年同期比約2.3pt改善した。販管費は21.2億円で前年比+4.9%と売上高成長率を上回ったが、粗利改善分がこれを吸収し、営業利益は2.2億円の黒字に転換した(前年同期は0.8億円の赤字)。経常利益は持分法投資利益1.0億円、為替差益0.2億円などの営業外収益2.0億円に支えられ2.6億円となった。特別損益はほぼ相殺され純利益への影響は軽微である。結論として増収増益である。

セグメント別分析

土木建築用資材は売上高108.8億円(前年比-2.4%)と減収したが、営業利益は4.3億円(前年比+82.8%)へ大幅増益し、利益率は4.0%へ改善した。土木・建築工事は売上高35.0億円(前年比+27.6%)と増収し、営業利益1.6億円(利益率4.5%)を確保したが、工事損失引当金0.5億円を計上しており案件採算の管理が引き続き必要となる。両セグメント利益の合計5.9億円に対し、全社費用等の調整額が3.7億円のマイナスとなっており、セグメント収益力が連結営業利益(2.2億円)へ十分に転化していない点が特徴である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は1.6%で前年同期のマイナス0.6%から改善したが、絶対水準としては低く、原材料・外注費などの変動に対する利益バッファーは小さい。粗利率は16.5%で前年同期の14.2%から上昇した。【キャッシュ品質】営業外収益2.0億円は営業利益2.2億円の約9割に相当し、持分法投資利益1.0億円への依存度が高い。営業外費用には貸倒引当金繰入額1.2億円が含まれ、与信コストの動向が注視点となる。【投資効率】年換算ROEは2.1%、自己資本比率は55.2%で資本基盤には厚みがある。【財務健全性】流動資産101.9億円は流動負債77.7億円を上回るが、有利子負債の中心は短期借入金であり、長期借入金は前年の6.7億円から2.3億円へ減少する一方、短期借入金は33.3億円から41.6億円へ増加しており、借入の短期化が進んでいる。

キャッシュフロー分析

CF計算書の詳細開示はないが、BS推移から資金動向を分析すると、現金及び預金は18.2億円で前年同期の17.9億円からほぼ横ばいである。総資産は199.2億円へ8.3億円増加し、有形固定資産や投資有価証券の積み増しを伴っている。負債面では長期借入金が4.4億円減少する一方、短期借入金が8.3億円増加しており、資金調達を長期から短期へシフトさせる形で資産拡大と借換えを賄っている。運転資本(流動資産101.9億円-流動負債77.7億円)は24.2億円のプラスを維持しており、短期の資金繰りには一定の余力がある。

収益の質

純利益の増加は本業の粗利改善に加え、経常的とは言い切れない営業外収益の寄与も大きい。持分法投資利益1.0億円は営業利益2.2億円の約45%に相当し、関連会社業績への依存度が高い。為替差益0.2億円や受取配当金0.2億円も経常利益を補完しているが、これらは市況要因に左右されやすい項目である。特別利益0.4億円(負ののれん発生益等)と特別損失0.4億円(固定資産除却損等)はほぼ相殺されており、税引前利益への影響は軽微である。包括利益は3.1億円と純利益1.8億円を上回っており、有価証券評価差額金1.3億円の増加がその差の主因であるため、当期の増益幅には非経常的な要素が一定含まれると解釈できる。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想(売上高200.0億円、営業利益2.1億円、経常利益3.0億円、純利益1.7億円)に対し、Q3累計の進捗率は売上高71.0%、営業利益106.2%、経常利益88.0%、純利益105.9%となっている。営業利益・純利益は標準的な進捗(75%目安)を大きく上回り既に通期予想を超過しており、粗利改善や持分法利益の寄与が続けば計画達成の確度は高いとみられる。一方、売上高は進捗率が相対的に低く、Q4にかけての受注・売上計上ペースが着地を左右する。

株主還元

第2四半期配当は1株8.00円で、通期会社予想の年間配当16.00円に対し中間分を実施済みである。通期純利益予想1.7億円と年間配当16.00円をもとに算出した予想配当性向は概算53.9%となる。Q3累計の親会社株主に帰属する四半期純利益1.8億円は既に通期予想を上回っており、利益水準が維持されれば配当の安定性は高まるとみられるが、短期借入金への依存度が高い財務構造は考慮すべき点である。

リスク要因

  1. 資金調達の短期化: 短期借入金は前年比+24.9%の41.6億円に増加する一方、長期借入金は-66.1%の2.3億円に減少した。現金及び預金18.2億円に対する短期負債カバーは限定的であり、借換え条件の変化が資金繰りに影響し得る。

  2. 収益性の絶対水準の低さ: 営業利益率1.6%、年換算ROE2.1%はいずれも低水準であり、原材料価格・外注費・工事採算などの変動に対する利益バッファーが小さい。土木・建築工事セグメントでは工事損失引当金0.5億円を計上している。

  3. 持分法利益・営業外収益への依存: 持分法投資利益1.0億円は営業利益2.2億円の約45%に相当し、関連会社業績の変動が経常利益を左右する構造となっている。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率1.6%8.6% (4.3%–12.7%)−7.0pt
純利益率1.2%6.4% (2.8%–10.3%)−5.2pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく下回り、収益性は業種内で低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)3.6%3.3% (-2.1%–8.9%)+0.3pt

売上高成長率は業種中央値をわずかに上回り、成長性は業種内で概ね平均的な水準にある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業赤字から黒字への転換と粗利率の改善は、Q3累計における最も重要な変化点である。ただし営業利益率1.6%は依然として低水準にとどまる。

  2. 通期予想に対し営業利益・純利益の進捗率は既に100%を超えており、Q4の粗利水準や持分法利益、為替差損益の動向が通期着地を左右する。

  3. 短期借入金41.6億円への依存度が高く、長期借入金からのシフトが進んでいる点は、財務構造の変化として資金調達条件のモニタリング対象となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,457円
base(基準)1,465円
bull(強気)1,471円
算出前提
1株純資産(BPS)1,918円
調整後予想EPS33.1円
株主資本コスト r10.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向54.0%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.76倍 / 44.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,426円〜1,506円、ω±0.1で 1,452円〜1,474円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。