- 売上高: 67.52億円
- 営業利益: 9.27億円
- 当期純利益: 8.42億円
- 1口当たり当期純利益 (EPU): 93.36円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 67.52億円 | 65.66億円 | +2.8% |
| 売上原価 | 44.09億円 | 42.97億円 | +2.6% |
| 売上総利益 | 23.44億円 | 22.69億円 | +3.3% |
| 販管費 | 14.16億円 | 13.52億円 | +4.7% |
| 営業利益 | 9.27億円 | 9.16億円 | +1.2% |
| 営業外収益 | 3.14億円 | 2.21億円 | +42.3% |
| 営業外費用 | 2百万円 | 1.66億円 | -98.8% |
| 経常利益 | 12.39億円 | 9.71億円 | +27.6% |
| 税引前利益 | 12.29億円 | 9.61億円 | +28.0% |
| 法人税等 | 3.87億円 | 2.80億円 | +38.1% |
| 当期純利益 | 8.42億円 | 6.80億円 | +23.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 8.41億円 | 6.80億円 | +23.7% |
| 包括利益 | 2.09億円 | 21.13億円 | -90.1% |
| 支払利息 | 16万円 | 9万円 | +80.7% |
| 1口当たり当期純利益 (EPU) | 93.36円 | 73.49円 | +27.0% |
| 1口当たり分配金 (DPU) | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 197.78億円 | 203.99億円 | -6.21億円 |
| 現金預金 | 101.48億円 | 97.55億円 | +3.93億円 |
| 売掛金 | 23.20億円 | 24.48億円 | -1.28億円 |
| 棚卸資産 | 28.23億円 | 28.81億円 | -58百万円 |
| 固定資産 | 195.46億円 | 196.08億円 | -62百万円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 12.5% |
| 粗利益率 | 34.7% |
| 流動比率 | 1489.9% |
| 当座比率 | 1277.2% |
| 負債資本倍率 | 0.09倍 |
| インタレストカバレッジ | 5830.19倍 |
| 実効税率 | 31.5% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +2.8% |
| 営業利益前年同期比 | +1.2% |
| 経常利益前年同期比 | +27.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +23.8% |
| 包括利益前年同期比 | -90.1% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済投資口数(自己投資口含む) | 11.15百万株 |
| 自己投資口数 | 2.22百万株 |
| 期中平均投資口数 | 9.02百万株 |
| 1口当たり純資産 (NAV) | 4,024.04円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期分配金 | 0.00円 |
| 期末分配金 | 82.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| America | 2百万円 | 63百万円 |
| Asia | 4.70億円 | 22百万円 |
| Europe | 3.28億円 | 16百万円 |
| Japan | 11.08億円 | 2.91億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 138.00億円 |
| 営業利益予想 | 18.30億円 |
| 経常利益予想 | 20.30億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 14.20億円 |
| 1口当たり当期純利益予想 (EPU) | 156.31円 |
| 1口当たり分配金予想 (DPU) | 79.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2の天龍製鋸は、売上・利益ともに増加し、経常段階での伸長が際立つ一方、資本効率は低位で推移しました。売上高は67.52億円で前年同期比+2.8%、営業利益は9.27億円で+1.2%と増収増益を確保しました。経常利益は12.39億円で+27.6%と大幅増、営業外収益(3.14億円、配当1.70億円・受取利息0.61億円等)の寄与が大きく、営業外費用は0.02億円にとどまりました。当期純利益は8.41億円で+23.8%、実効税率は31.5%です。粗利率は34.7%と開示値に沿っており、営業利益率は13.7%(9.27/67.52)で前年同期比では約22bpの小幅低下(推定)です。営業から経常への増益ドライバーは金融収益で、非営業要因が利益成長を牽引しました。流動資産は197.78億円、うち現金預金が101.48億円、投資有価証券が96.06億円と金融資産の厚みがあり、負債は33.81億円にとどまります。流動負債13.27億円に対し流動比率は約1490%、当座比率約1277%と流動性は極めて強固です。一方で、ROEは2.3%、ROICは2.5%と低水準で、資本効率の課題が明確です。総資産回転率0.172、財務レバレッジ1.09倍と、潤沢な現預金・投資有価証券が資産回転を希釈し、低レバレッジがROEの抑制要因になっています。営業外収入比率は37.3%と高く、事業の稼ぐ力(コア営業力)と金融収益のバランスに留意が必要です。営業CF情報は未開示で、利益の現金化(営業CF対純利益)を評価できない点は品質評価上の不確実性です。配当性向は計算値で108.7%と示され、高水準で持続性に懸念が残りますが、潤沢なキャッシュは短期的な耐性を高めます。買掛金2.13億円・売掛金23.20億円・棚卸28.23億円と運転資本は厚く、運転資本効率改善余地が大きいです。総じて、財務安全性は極めて高い一方、営業利益率のわずかな縮小と資本効率の低さ、営業外依存度の高さが中期課題です。今後は、価格改定・製品ミックス改善・自動化投資等によるコア収益力強化、余剰資本の最適配分(成長投資・資本還元・投資有価証券の見直し)が鍵となります。
ROEは2.3%で、純利益率×総資産回転率×財務レバレッジ(12.5%×0.172×1.09)で整合します。分解要因のうち、最大の抑制要因は総資産回転率の低さで、現金預金101.48億円と投資有価証券96.06億円の厚い金融資産が資産効率を希薄化しています。純利益率は12.5%と見栄えは良いものの、その一部は配当・利息などの営業外収益(3.14億円)に依存しており、コアの営業利益率は13.7%で前年同期比約−22bpの小幅悪化と推定されます。財務レバレッジは1.09倍と極めて低く、低ROEの構造的要因です。ビジネス面では、原材料コストや人件費の上昇、価格転嫁の時間差、製品ミックスの変動が営業利益率の伸び悩み要因と考えられます。営業外収益の増加(受取配当1.70億円、受取利息0.61億円)は金利水準の上昇や保有証券の配当増に起因し、短中期的には持続の可能性があるものの、市況依存性が高い点は留意です。販管費率は20.98%(14.16/67.52)で、売上成長率(+2.8%)に対し販管費の伸びは未開示ながら、営業利益率のbps低下からは販管費の相対的な重さまたは粗利率の圧迫が示唆されます。結論として、ROE改善には、(1)コア営業利益率の引き上げ(価格・ミックス・原価低減)、(2)総資産圧縮(余剰現金・投資有価証券の見直し)、(3)適切な資本政策によるレバレッジの最適化が有効です。
売上は67.52億円で前年同期比+2.8%、数量ベースの増加に価格要因が加わった可能性がありますが、詳細の内訳は未開示です。営業利益は+1.2%と増収に見合う伸びにとどまり、営業レバレッジは限定的でした。経常利益は+27.6%と非営業要因(配当・利息)が牽引し、当期純利益も+23.8%と連動しました。営業外収入比率は37.3%で、来期以降の成長持続性は金融環境(配当政策・金利水準)と保有資産構成の影響を受けやすい構造です。コア事業の持続的成長には、海外需要(住宅・産業機械・木工/金属加工分野)の回復、製品差別化(耐久性・高精度刃物)、アフターマーケット強化が鍵とみます。短期的には、原材料・物流コストの動向と為替が売上総利益率に影響を与えます。中期的には、自動化投資・生産性改善による固定費吸収と、余剰資本の成長投資シフトが成長率と質の改善に寄与しうる一方、資本効率の低さは継続的なボトルネックです。開示制約(受注高・受注残、地域/製品別売上、価格/数量ミックス未開示)により、成長ドライバーの精緻な帰属は困難です。
流動比率は約1489.9%、当座比率約1277.2%と圧倒的な流動性を保有しています。負債資本倍率0.09倍、負債合計33.81億円に対し純資産359.42億円と実質無借金体質で支払能力は非常に高いです。インタレストカバレッジは5830倍と、支払利息0.00億円水準からしても債務負担は事実上無視できます。満期ミスマッチリスクは、現金・短期性の高い運用資産が流動負債を大幅に上回るため極めて低いです。オフバランス債務は開示がなく評価できませんが、現状のバランスシート構造から見れば耐性は十分です。自己資本比率は算出未記載ですが、純資産/総資産ベースでは約91.4%と推計され、資本の健全性は極めて高いです。
営業キャッシュフローは未開示で、営業CF/純利益比は算出不能のため、利益の現金化度合いを直接評価できません。運転資本は売掛金23.20億円・棚卸28.23億円・買掛金2.13億円と厚く、キャッシュコンバージョンサイクルは長期化している可能性があり、営業CFの変動要因となり得ます。フリーキャッシュフロー、設備投資、配当支出も未開示で、FCFベースの持続可能性評価は限定的です。短期的には現金預金101.48億円の潤沢な残高がキャッシュフロー変動を十分吸収可能ですが、構造的改善には在庫回転・売掛金回収の効率化が望まれます。運転資本の期末水準から、期中に運転資本の積み上がりがあれば営業CFの一時的な圧迫が生じた可能性がありますが、データ不足により断定はできません。
配当性向は計算値で108.7%と示され、利益ベースではやや過大で持続性に懸念が残ります。FCFカバレッジは未算出のため、キャッシュベースの健全性は評価困難です。もっとも、現金預金101.48億円と投資有価証券96.06億円の保有は短期的な配当安定を支えるクッションとなります。持続的な配当のためには、(1)コア営業力の強化による安定的な営業CF創出、(2)余剰資本の効率的活用(成長投資のROIC改善、自己株取得・配当政策の再設計)、(3)営業外収益への過度な依存の低減が必要です。将来の配当方針は、資本効率のターゲット(ROE/ROIC)と成長投資計画の見直しに連動させることが合理的です。
ビジネスリスク:
- 原材料価格(鋼材等)の上昇による粗利率圧迫
- 需要サイクル(住宅・建設・産業機械・木工/金属加工)の変動
- 製品ミックス悪化や価格競争激化による営業利益率低下
- 海外市場・為替の変動による輸出採算影響
- 技術革新(高耐久・高精度刃物)への投資遅れ
財務リスク:
- 投資有価証券96.06億円の価格変動・減損リスク
- 受取配当・受取利息の市況依存(金融収益の変動)
- 運転資本増加による営業CFのボラティリティ
- 金利上昇局面での資産運用損益変動
主な懸念事項:
- ROIC 2.5%と資本効率の低さ(ベンチマーク<5%で警告)
- 営業外収入比率37.3%と非営業依存の高まり
- 営業利益率の小幅悪化(約−22bp)と販管費/原価の上振れ示唆
- 配当性向108.7%と持続性への懸念
- 営業CF未開示による利益品質評価の不確実性
重要ポイント:
- 増収増益だが、利益成長は主に営業外収益が牽引
- 営業利益率は約13.7%で前年同期比約−22bpの小幅低下
- 超堅固なバランスシート(実質無借金、流動比率~1490%)
- ROE 2.3%、ROIC 2.5%と資本効率が低位
- 厚い現金・投資有価証券が資産回転率を希薄化
- 配当性向108.7%は持続性に要注意(短期は現金クッションあり)
- 運転資本効率改善余地が大きい(在庫・売掛回転)
注視すべき指標:
- 営業CF/純利益(>1.0への回帰)
- 粗利率と価格改定の進捗(原材料価格・為替の転嫁度)
- 販管費率と固定費吸収(生産性指標)
- 受取配当・受取利息の推移(営業外依存度)
- 在庫回転日数・DSO・DPOの改善
- 資本配分(自己株/配当/成長投資)とROICのトレンド
- 投資有価証券の構成・リスク管理
セクター内ポジション:
機械・工具セクター内では、財務体質の強固さは上位だが、資本効率(ROE/ROIC)は同業平均を下回り、営業外収益への依存が高い防御的プロファイル。
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