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59332026 第3四半期プライムJGAAP

アルインコ(5933) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益5%増

2026年度第3四半期の売上高は482.8億円(前年同期比+2.3%)、営業利益は21.5億円(同+5.3%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/金属製品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥482.8億¥472.0億+2.3%
営業利益¥21.5億¥20.4億+5.3%
経常利益¥26.3億¥26.4億−0.4%
純利益¥16.4億¥17.7億−7.7%
ROE(年換算)6.7%7.4%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は増収増益となったが、経常利益は横ばい、純利益は減益となり増収の質には注意が必要である。売上高は482.8億円(前年同期比+2.3%)、営業利益は21.5億円(同+5.3%)、経常利益は26.3億円(同-0.4%)、純利益は16.4億円(同-7.7%)となった。営業利益率は4.5%で前年の4.3%から改善した一方、為替差益の縮小と特別利益の減少が経常利益・純利益を押し下げた。

業績変動要因

【売上高】売上高は482.8億円、前年同期比+2.3%増収。電子機器関連(消防無線の更新需要で+13.8%)と住宅機器関連(玄米保冷庫・フィットネス高額品好調で+3.5%)が牽引し、主力の建設機材関連(+0.8%)とレンタル関連(+0.3%)は緩やかな伸びにとどまった。

【損益】営業利益は21.5億円、同+5.3%増益となり、粗利率26.7%(前年比+約15bp)と販管費の抑制が寄与した。一方、経常利益は26.3億円、同-0.4%とほぼ横ばいで、為替差益が3.5億円と前年より縮小したことが要因である。純利益は16.4億円、同-7.7%減となり、経常利益との乖離は前年同期の特別利益(投資有価証券売却益等)の縮小(前年同期比1.7億円減)と実効税率の上昇(38.2%)による一時的要因が大きい。結論として増収増益の本業実態と、経常・純利益段階での足踏みが併存する決算である。

セグメント別分析

主力事業は売上構成比最大の建設機材関連事業(構成比39.9%)で、経常利益ベースの利益貢献も最大(16.1億円、報告セグメント利益合計の70.9%)である。同事業は売上+0.8%増収も、利益率の低い製品の販売比率上昇によりセグメント利益は-14.0%減となり、全社の利益成長を抑制した。レンタル関連事業は売上+0.3%増収だが、積極的な資産投資に伴う減価償却費増でセグメント利益は-4.9%減。住宅機器関連(損失1.6億円、前年損失3.4億円から改善)と電子機器関連(損失3.6億円、前年損失4.4億円から改善)は増収に伴い赤字が縮小したが、依然損失計上が続いている。建設機材・レンタルの利益率(各8.4%、8.5%)と、住宅機器・電子機器の赤字構造の差異が全社利益率を押し下げている。

主要財務指標

収益性: ROE 6.7%(年換算)、営業利益率4.5%(前年4.3%から改善) キャッシュ品質: 経常利益と純利益の乖離が拡大しており、実効税率38.2%(前年36.4%)が純利益を圧迫 投資効率: レンタル資産への積極投資が継続し、固定資産は総資産の30.5%を占める 財務健全性: 自己資本比率44.7%、流動比率202.8%(流動資産440.3億円/流動負債217.2億円)

キャッシュフロー分析

本資料には営業CF・投資CF・財務CFの詳細な開示がなく、B/S変動から資金の動きを読み取る。現金及び預金は58.2億円で前年同期の69.4億円から減少した。固定資産面ではレンタル資産投入が進み、有形固定資産は221.7億円と前年比+3.7%増加、長期借入金も169.1億円へ+8.5%増加しており、資産投資を借入で調達する構図がうかがえる。一方、短期借入金は14.7億円と前年の26.8億円から-45.1%減少し、満期構成の長期化が進んだ。配当支払(期末・中間分)を含む財務活動により純資産は+4.6億円の増加にとどまっている。

収益の質

経常利益26.3億円と純利益16.4億円の差異は主に法人税等(10.1億円、実効税率38.2%)による。経常利益は前年同期比-0.4%とほぼ同水準だが、営業外収益の為替差益は3.5億円で前年の4.2億円から縮小しており、一時的な為替要因の影響を受けている。特別利益は0.4億円(投資有価証券売却益)で前年の2.1億円から大幅に減少し、この一時的要因の縮小が純利益の-7.7%減を主導した。包括利益は12.5億円で純利益16.4億円を下回り、為替換算調整額(-4.5億円)が主因である。

業績予想・ガイダンス

通期計画(売上高635.0億円、営業利益31.0億円、経常利益33.0億円)に対する進捗率は、売上高76.0%、営業利益69.4%、経常利益79.7%、純利益75.0%である。標準進捗75%と比較すると、売上・経常利益・純利益は概ね沿うが、営業利益はやや遅れており、Q4に約9.5億円の営業利益積み上げが必要となる。会社は業績予想・配当予想ともに修正なしとしており、Q4偏重の計画を維持している。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり22.00円、通期予想配当は44.00円で中間・期末同額の計画である。Q3累計純利益16.35億円を基準とした配当性向は28.3%、通期予想純利益21.80億円を基準とした概算配当性向は約40%であり、いずれも持続可能とされる60%を下回る。利益剰余金205.4億円の蓄積もあり、配当原資には一定の余裕がある。自社株買いの実施は確認されておらず、現時点では配当のみによる株主還元である。

カタリスト

【短期】Q4の建設機材・レンタル事業の稼働率動向と利益率の回復度合いが、通期営業利益計画達成の鍵となる。 【長期】仮設機材レンタル業界における「購買からレンタルへ」の構造変化への対応、住宅機器・電子機器セグメントの黒字化進捗が中長期の収益構造改善の観点で注目される。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.5%8.6% (4.3%–12.7%)−4.1pt
純利益率3.4%6.4% (2.8%–10.3%)−3.0pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回り、収益性は業種内で低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)2.3%3.3% (-2.1%–8.9%)−1.0pt

売上高成長率は業種中央値をやや下回るが、IQRの範囲内にあり大きな見劣りではない。

※出所: 当社調べ

リスク要因

  1. 主力事業の利益率低下: 建設機材関連事業はセグメント売上+0.8%増収の一方、利益率の低い製品構成の増加でセグメント利益は-14.0%減となった。同事業は報告セグメント利益の約71%を占めるため、製品構成の変化が全社利益に直結しやすい。

  2. 為替感応度: 営業外収益に含まれる為替差益は3.5億円で営業利益の16.1%に相当する。円安前提(150円/USD)を据え置いているため、為替の反転は経常利益の押し下げ要因となり得る。

  3. 赤字セグメントの継続: 住宅機器関連(損失1.6億円)・電子機器関連(損失3.6億円)は損失が縮小したものの、なお赤字が継続しており、全社の営業利益率改善を制約している。

決算上の注目ポイント

  1. 本業の増収増益(売上+2.3%、営業利益+5.3%)に対し、経常利益・純利益は特別利益の縮小や税負担増という一時的・非事業要因で悪化しており、決算の質を評価する際は営業段階の改善と経常・純利益段階の足踏みを区別して捉える必要がある。

  2. 主力の建設機材関連事業は増収も利益率低下が進んでおり、製品構成(利益率の低い製品の比率上昇)が今後のセグメント収益性を左右する構造的な注目点である。

  3. 住宅機器・電子機器関連の赤字縮小は、コメ価格高騰対応やフィットネス新製品、消防無線更新需要という一時的な需要要因に支えられており、この需要が持続するかが今後の損益構造改善の観点で注目される。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,489円
base(基準)1,524円
bull(強気)1,549円
算出前提
1株純資産(BPS)1,625円
調整後予想EPS122.4円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向40.1%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.94倍 / 12.5倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,482円〜1,568円、ω±0.1で 1,521円〜1,526円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。