| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥626.3億 | ¥616.0億 | +1.7% |
| 営業利益 | ¥22.1億 | ¥22.0億 | +0.8% |
| 経常利益 | ¥27.8億 | ¥26.8億 | +3.7% |
| 純利益 | ¥12.9億 | ¥10.2億 | +27.5% |
| ROE | 3.9% | 3.2% | - |
2026年3月期のアルインコは、売上高626.3億円(前年比+10.3億円 +1.7%)、営業利益22.1億円(同+0.1億円 +0.8%)、経常利益27.8億円(同+1.0億円 +3.7%)、親会社帰属純利益12.9億円(同+2.8億円 +27.5%)となった。売上は微増、営業段階は横ばい、経常・最終段階で増益を確保した。粗利率は26.2%(前年26.0%)と+20bp改善したが、販管費が+3.5億円増加し営業利益率は3.5%と前年3.6%から横ばい圏内。経常利益の伸びは為替差益4.4億円(前年2.5億円)等の営業外収益の寄与が大きい。純利益は税負担率上昇(38.5%、前年35.0%)の影響を受けつつも、特別損益の改善(前年特別利益4.1億円→当期1.1億円、特別損失0.9億円→0.4億円)と非支配株主損益の変動で前年から+27.5%の増益となった。セグメント別では建設機材が減益、レンタルも微減益、住宅機器・電子機器は赤字縮小と明暗が分かれた。
【売上高】売上高は626.3億円で前年比+10.3億円(+1.7%)の増収。セグメント別では、電子機器が+11.0%(56.3億円)と最も高い伸びを示し、住宅機器も+5.0%(152.2億円)と堅調。一方、主力の建設機材は-1.7%(262.8億円)とやや減収、レンタルも-0.1%(180.7億円)と横ばい。全社売上に占める構成比は建設機材42.0%、レンタル28.9%、住宅機器24.3%、電子機器9.0%で、建設機材とレンタルの合計で約7割を占める。顧客との契約から生じる収益は583.9億円(全体の93.2%)、その他収益(リース収益等)は42.3億円(6.8%)。建設機材の微減はレンタル向け内部売上の減少(21.6億円→16.1億円)も一因。電子機器と住宅機器の増収は外部需要の回復と新規顧客開拓が寄与。
【損益】粗利は164.0億円(粗利率26.2%)で前年比+3.7億円。粗利率は+20bp改善し、価格維持と製品ミックスの改善効果が表れた。販管費は141.9億円(販管費率22.7%)で前年比+3.5億円増加、物流費・人件費等の固定費上昇が主因。営業利益は22.1億円(営業利益率3.5%)で前年比+0.1億円(+0.8%)とほぼ横ばい。営業外収益は9.0億円(前年7.2億円)で為替差益が4.4億円(前年2.5億円)と+1.9億円増加、受取配当金も0.9億円(前年0.6億円)と増加。営業外費用は3.4億円(前年2.4億円)で支払利息が2.3億円(前年1.6億円)と+0.7億円増加。この結果、経常利益は27.8億円(経常利益率4.4%)で前年比+1.0億円(+3.7%)となった。特別利益は1.1億円(前年4.1億円)と減少、投資有価証券売却益0.4億円(前年0.6億円)が主因。特別損失は0.4億円(前年0.9億円)と縮小。税引前利益は28.5億円(前年30.0億円)。法人税等負担は11.0億円(実効税率38.5%、前年10.5億円・35.0%)と上昇し、税前利益の減少と税負担増が最終利益を圧迫した。非支配株主損益は-0.1億円(前年-0.1億円)でほぼ変わらず、親会社帰属純利益は12.9億円(純利益率2.1%)で前年比+2.8億円(+27.5%)。結論として増収微増益(営業段階横ばい、経常・最終段階増益)。
建設機材関連は売上262.8億円(前年267.3億円、-1.7%)、セグメント利益19.7億円(前年22.1億円、-10.9%)で減収減益。内部売上減少と固定費増が響いた。レンタル関連は売上180.7億円(前年180.8億円、-0.1%)、セグメント利益12.7億円(前年14.1億円、-10.0%)で微減収減益。その他収益(リース収益)42.3億円を含む安定収益源だが、利益率はやや低下。住宅機器関連は売上152.2億円(前年149.3億円、+2.0%)、セグメント損失-3.6億円(前年-5.2億円)で増収・赤字縮小。外部需要の回復と販管費抑制が寄与。電子機器関連は売上56.3億円(前年50.7億円、+11.0%)、セグメント損失-4.4億円(前年-5.3億円)で増収・赤字縮小。新規受注拡大と稼働率改善が進むが、依然赤字幅が大きい。全社調整は+3.4億円(前年+1.2億円)で為替差益と営業外収支が主因。建設機材とレンタルの利益率は約8-10%と高く主力、住宅機器・電子機器は赤字だが改善傾向。
【収益性】営業利益率3.5%(前年3.6%)、粗利率26.2%(前年26.0%で+20bp改善)、販管費率22.7%(前年22.5%で+20bp上昇)で、粗利改善と販管費増が相殺し営業段階は横ばい。経常利益率は4.4%(前年4.3%)で為替差益の寄与により微増。純利益率は2.1%(前年1.6%)で特別損益改善と税負担上昇が綱引き。ROEは3.9%(前年3.2%)で自己資本337.6億円(期中平均327.7億円)に対する純利益12.9億円の比率。ROAは1.8%(経常利益/総資産)で前年1.9%から微減。【キャッシュ品質】営業CFは33.5億円(前年54.2億円)で-38.2%減少、運転資本の悪化(在庫+1.3億円増、売掛-1.4億円減、買掛-3.4億円減)と法人税支払12.3億円(前年6.3億円)の増加が主因。営業CF/純利益は2.6倍(前年5.3倍)。営業CF小計(運転資本変動前)は47.0億円(前年59.9億円)で減価償却24.6億円を含む。フリーCFは-2.8億円(営業CF33.5億円-設備投資37.0億円)で前年-0.1億円(54.2億円-55.8億円)から悪化。【投資効率】総資産回転率0.86回(売上626.3億円/総資産732.8億円)で前年0.87回から微減、在庫増加が影響。棚卸資産回転日数は約76日(在庫130.8億円/年間売上原価462.3億円×365日)で前年約72日から増加。売掛金回転日数は約92日(売掛116.1億円/売上×365日)。【財務健全性】自己資本比率45.8%(前年45.1%)で微増。流動比率193.6%(流動資産429.7億円/流動負債221.9億円)、当座比率134.7%((流動資産-棚卸130.8億円)/流動負債)で短期流動性は良好。有利子負債は短期借入32.9億円+長期借入157.7億円+短期化長期借入82.3億円=272.9億円(前年短期26.8億円+長期157.4億円+短期化75.2億円=259.4億円)で前年比+13.5億円増加。Debt/Equity比率81.3%(有利子負債/純資産)、ネット有利子負債206.6億円(有利子負債-現金66.3億円)。インタレストカバレッジは営業利益/支払利息=9.6倍(22.1億円/2.3億円)で金利負担余力は十分。
営業CFは33.5億円(前年54.2億円、-38.2%)で、純利益12.9億円に対し2.6倍と現金創出力は維持したが、前年比では大幅減少。営業CF小計(税前・運転資本変動前)は47.0億円(前年59.9億円)で、減価償却24.6億円(前年22.8億円)、のれん償却0.7億円を含む。運転資本の変動は、棚卸資産-1.3億円(在庫増)、売上債権+1.4億円(回収)、仕入債務-3.4億円(支払増)と全体で約-3.3億円のキャッシュアウト。法人税等の支払12.3億円(前年6.3億円)が+6.0億円増加し営業CFを圧迫。投資CFは-36.3億円(前年-55.6億円)で、設備投資-37.0億円(前年-55.8億円)が主体。前年比では設備投資が-18.8億円減少し投資CFの流出は縮小。財務CFは+4.8億円(前年-1.0億円)で、長期借入による調達94.0億円、返済-86.7億円、短期借入純増6.1億円(前年+12.5億円)、配当-8.8億円で資金を補填。フリーCFは-2.8億円(営業CF33.5億円-設備投資37.0億円)で前年-1.4億円から悪化。減価償却24.6億円に対し設備投資37.0億円と1.5倍で成長投資を継続。現金及び預金は66.3億円(前年69.4億円)で-3.1億円減少、期中の資金繰りは借入でカバーした構図。営業CFの減少は一過性の税支払増と運転資本の膨張が主因で、在庫圧縮と買掛サイト改善により今後改善余地がある。
経常利益27.8億円のうち営業利益は22.1億円(79.5%)で、営業外収益9.0億円から営業外費用3.4億円を差し引いた営業外損益+5.7億円が20.5%を占める。営業外収益の内訳は為替差益4.4億円、受取配当金0.9億円、受取利息0.1億円、その他1.4億円。為替差益4.4億円は営業利益の約20%に相当し、経常利益の改善に大きく寄与したが、為替変動に依存する一時的要素が強い。営業外費用は支払利息2.3億円(有利子負債増加により前年1.6億円から+0.7億円増)、その他0.8億円で構成。特別損益は純額+0.7億円(特別利益1.1億円-特別損失0.4億円)と限定的で、投資有価証券売却益0.4億円を含む。経常利益と純利益の乖離は法人税等11.0億円(実効税率38.5%)が主因で、前年35.0%から+3.5pt上昇。包括利益は23.6億円(純利益12.9億円+その他包括利益6.0億円+非支配0.0億円)で、その他包括利益の内訳は退職給付調整額+4.3億円、有価証券評価差額+2.7億円、為替換算調整-1.2億円、繰延ヘッジ+0.1億円。営業CF33.5億円/純利益12.9億円=2.6倍とキャッシュ裏付けは良好だが、前年の5.3倍から低下。アクルーアル(純利益-営業CF)は-20.6億円で利益比-160%と低く、現金収益性は高い。一方、運転資本の膨張(在庫+8.1億円増、売掛-7.1億円減、買掛+0.6億円増で合計-5.6億円のキャッシュアウト)が営業CFを圧迫し、収益の質の観点では在庫管理と回収サイクルの改善余地が大きい。
2027年3月期通期は売上高652.0億円(前年比+4.1%)、営業利益30.0億円(同+35.6%)、経常利益32.0億円(同+15.2%)、親会社帰属純利益21.5億円(EPS107.64円)を計画。売上は各セグメントの需要回復と価格維持で+4.1%成長を見込む。営業利益は+7.9億円(+35.6%)増と大幅増益を織り込み、営業利益率は約4.6%(前年3.5%から+1.1pt改善)へ引き上げを前提。粗利率の維持・改善と販管費抑制、赤字セグメント(住宅機器・電子機器)の黒字化が鍵。経常利益は+4.2億円増と営業増益幅を下回り、為替差益の反動や支払利息増加を織り込む。純利益は+8.6億円増(+39.8%)で、実効税率の正常化(38.5%→35%程度を想定)と営業改善効果を反映。進捗率は上期終了時点で売上50%弱、営業利益40%程度が標準で、上期実績で達成可能性を判断する。在庫回転の改善、レンタル稼働率の向上、赤字セグメントの損益分岐突破が主要KPI。
年間配当は1株44円(中間22円+期末22円)で前年と同額を維持。配当性向は純利益12.9億円に対し配当総額8.8億円で約68%(EPSベース87.91円/配当44円で50.0%)。配当総額8.8億円に対しフリーCF-2.8億円で、配当は営業CFと財務借入で賄った。現預金残高66.3億円(総資産比9.1%)と流動性は潤沢で短期的な支払能力に問題はないが、持続性の観点ではフリーCFの改善(在庫圧縮と設備投資効率化)が前提。配当方針は安定配当を基本としており、前年と同額を継続。2027年度予想配当も22円(年間44円)で現状維持を計画。総還元性向は配当のみで約50%、自社株買いの開示はなく配当中心の還元政策。内部留保は成長投資(設備投資・M&A)と財務安定性の維持に充当する方針。
在庫滞留と運転資本の膨張: 在庫は130.8億円(前年122.7億円)で+8.1億円増加、在庫回転日数は約76日(前年72日)と滞留が進む。売掛金も116.1億円(前年123.2億円)だが売上成長率(+1.7%)を上回る在庫増加率(+6.6%)が運転資本を圧迫。買掛金は74.9億円(前年74.3億円)と微増で支払サイトは安定。CCC(在庫回転日数+売掛回転日数-買掛回転日数)は約166日(76日+92日-58日)と長期化。運転資本の膨張は営業CF/EBITDA比率を低下させ(0.72倍、EBITDA=営業利益22.1億円+減価償却24.6億円=46.7億円)、キャッシュ創出力を弱める。在庫の陳腐化や値引きリスクも増大。
赤字セグメントの損益改善遅延: 住宅機器は赤字-3.6億円(売上比-2.4%)、電子機器は赤字-4.4億円(同-7.8%)で合計-8.0億円の損失。両セグメントとも増収で赤字幅は縮小したが、依然として利益貢献には至らず。2027年度計画の営業利益30億円達成には両セグメントの黒字化または損失半減が必要だが、固定費負担や競争環境により進捗が遅れるリスク。赤字継続は全社収益性を圧迫し、投資余力や株主還元余地を制約する。
有利子負債の増加と金利負担: 有利子負債は272.9億円(前年259.4億円)で+13.5億円増加、Debt/Equity比率81.3%。支払利息は2.3億円(前年1.6億円)で+0.7億円増加し、今後の金利上昇局面でさらなる負担増のリスク。Debt/EBITDA比率は約5.8倍(272.9億円/EBITDA46.7億円)と高水準で、景気後退時の収益圧迫や返済負担が懸念される。インタレストカバレッジは9.6倍と十分だが、営業利益の伸び悩みと借入増加が続けば耐性は低下。財務リスクの抑制には営業CFの改善とデレバレッジ(借入返済)が必要。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 3.5% | 7.8% (4.6%–12.3%) | -4.2pt |
| 純利益率 | 2.1% | 5.2% (2.3%–8.2%) | -3.1pt |
収益性は業種中央値を下回り、営業利益率・純利益率ともに劣後。粗利率改善と費用効率化余地が大きい。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 1.7% | 3.7% (-0.4%–9.3%) | -2.0pt |
売上成長率も中央値を-2.0pt下回り、赤字セグメントの収益化と建設機材の回復が成長加速の鍵。
※出所: 当社集計
在庫圧縮と運転資本改善が最優先課題: 在庫+8.1億円増、CCC約166日と運転資本効率の悪化が営業CFを圧迫(前年54.2億円→当期33.5億円)。在庫回転の正常化(目標DIO70日以下)と売掛回収の強化により、営業CF/EBITDA比率0.72倍→0.9倍超への改善が見込める。運転資本1%削減で約6億円のキャッシュ創出余地があり、フリーCFの黒字化と配当持続性の裏付けとなる。
営業利益率改善と赤字セグメント黒字化の実行力: 2027年度計画は営業利益率+1.1pt改善(3.5%→4.6%)を織り込むが、達成には住宅機器・電子機器の損益分岐突破(合計赤字-8.0億円の半減)と主力セグメントの利益率維持が前提。粗利率26.2%の維持・向上、販管費率22.7%の抑制(販管費成長率<売上成長率)が鍵。上期の粗利率とセグメント損益の進捗が計画達成可能性を左右する。
デレバレッジと金利負担抑制の進展: 有利子負債272.9億円、Debt/EBITDA約5.8倍と高水準。営業CFの改善(目標50億円超)とフリーCF黒字化により、借入返済と自己資本比率の向上(目標50%超)が中期的な財務安定性向上につながる。支払利息2.3億円の抑制には、金利上昇局面での借換え戦略と有利子負債の段階的削減(目標250億円以下)が必要。インタレストカバレッジ9.6倍の維持・改善をモニタリング指標とする。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。