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59212026 第1四半期スタンダードJGAAP

川岸工業(5921) 2026年度第1四半期決算 減収・営業益赤字転落

2026年度第1四半期の売上高は57.9億円(前年同期比-2.8%)、営業損失は6,500万円(赤字転落)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

川岸工業株式会社

建設・資材/金属製品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥57.9億¥59.5億−2.8%
営業利益−¥0.7億¥5.2億−13.3%
経常利益¥0.1億¥6.0億−97.7%
純利益¥0.1億¥4.2億−98.0%
ROE(年換算)0.1%5.9%-

Executive Summary

当四半期は完成工事総利益率の急低下により本業が営業赤字に転落し、経常・純利益も営業外収益で辛うじて黒字を確保した点が最大のポイントである。売上高は57.9億円(前年比-2.8%)、営業利益は-0.7億円(前年5.2億円から悪化)、経常利益は0.1億円(同-97.7%)、純利益は0.1億円(同-98.0%)となった。完成工事総利益率は3.2%と前年同期の12.9%から大幅に低下し、原価上昇や案件採算の悪化が主因である。営業外収益0.9億円(受取配当金0.3億円含む)が営業赤字を補い経常黒字を維持したが、本業採算の回復が今後の焦点となる。

業績変動要因

【売上高】完成工事高は57.9億円で前年同期比2.8%減となった。通期予想220.0億円に対する進捗率は26.3%で、標準的なQ1目安25%をやや上回るペースにある。もっとも減収基調は継続しており、通期会社計画も前年比9.2%減収を織り込んでいる。

【損益】完成工事総利益は1.9億円(前年7.7億円)へ大幅に減少し、総利益率は3.2%と前年同期12.9%から964bp低下した。販管費は2.5億円で前年比4.7%増加し、完成工事高販管費率は4.4%(前年4.1%)へ上昇した。この結果、営業損失0.7億円(前年営業利益5.2億円)を計上した。営業外収益0.9億円(受取配当金0.3億円等)が損失を補填し、経常利益0.1億円、純利益0.1億円を確保した。実効税率は38.8%と高く、小幅な税引前利益に対する税負担が純利益を一段と圧縮した。以上より、当四半期は減収減益である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-1.1%(前年8.8%)、純利益率は0.1%(前年7.1%)と大幅に悪化した。年換算ROEは0.1%にとどまり、年換算ROICもマイナス0.6%と資本効率は低位である。EBITマージンは-1.1%で、本業の付加価値創出力が当四半期に毀損したことを示す。【キャッシュ品質】現金及び預金は8.2億円で前年同期の31.8億円から74.2%減少し、流動資産の中心は完成工事未収入金229.9億円(総資産の67.7%)に移っている。【投資効率】総資産回転率は年換算0.681倍にとどまり、大型未収入金の滞留が資産効率を押し下げている。【財務健全性】自己資本比率は84.6%(前年82.8%)、流動比率は539.7%、負債資本倍率は0.18倍であり、損益悪化に対する財務的耐性は強固である。

キャッシュフロー分析

CF計算書データの開示はないが、BS推移からは運転資本の増加が資金ポジションを圧迫する構図が読み取れる。完成工事未収入金は前年同期比5.6%増の229.9億円に達し、完成工事高57.9億円の約4.0倍の水準となっている。一方で現金及び預金は前年同期の31.8億円から8.2億円へ23.6億円減少しており、流動比率539.7%という高水準の裏側で、即時利用可能な資金余力は低下している。純利益がわずか0.1億円にとどまる中、今後の資金創出力は工事代金の回収速度に大きく依存する構造である。

収益の質

当期利益の質は営業外収益への依存度が高く、経常的な収益力とは切り離して評価する必要がある。営業損失0.7億円に対し、営業外収益0.9億円(受取配当金0.3億円、有価証券利息等を含む)が上回り、経常利益0.1億円を確保した構図であり、本業赤字を投資収益が補填した形である。営業外収益の主要な源泉である投資有価証券22.6億円は市場価格変動の影響を受けるため、今後の安定的な発生を保証するものではない。実効税率38.8%は低水準の税引前利益に対して重く作用し、純利益0.1億円への転換を一段と抑制しており、会計上の利益と本業のキャッシュ創出力には乖離がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高220.0億円(前年比-9.2%)、営業利益10.0億円(同-46.6%)、経常利益11.5億円(同-46.4%)、純利益8.0億円(同-44.7%)であり、会社自身も減収減益を織り込んでいる。Q1進捗率は売上高26.3%と標準的な水準にある一方、営業利益は赤字、経常利益1.1%、純利益1.0%と大幅に低い進捗にとどまる。通期営業利益率予想4.5%はQ1実績のマイナス1.1%から大幅な反転を前提としており、Q2以降の工事採算改善が計画達成の前提となる。

株主還元

通期配当予想は1株当たり140円である。期中平均株式数2,743,604株から算出した年間配当総額は約3.8億円となり、通期純利益予想8.0億円に対する配当性向は約48.0%と試算される。純資産287.5億円、利益剰余金268.5億円、負債資本倍率0.18倍という保守的な財務基盤は配当継続を支える一方、Q1純利益は0.1億円にとどまり進捗率は1.0%と低く、予想配当の実現はQ2以降の収益回復を前提としている。自己株式9.7億円について当四半期の追加取得は確認できず、配当性向と総還元性向は区別して評価する必要がある。

リスク要因

  1. 工事採算悪化リスク: 完成工事総利益率は12.9%から3.2%へ964bp低下した。鋼材・外注費・労務費上昇や案件ミックス悪化が継続すれば、通期営業利益10.0億円の達成に影響する。

  2. 未収入金回収リスク: 完成工事未収入金は229.9億円で総資産の67.7%を占め、前年同期比5.6%増加している。現金及び預金は同74.2%減の8.2億円にとどまり、回収の遅延は資金繰りと資産効率を同時に悪化させ得る。

  3. 収益構造の持続性リスク: 経常黒字は営業外収益0.9億円によって支えられており、営業損失0.7億円という本業の弱さを覆い隠している。投資有価証券の評価や配当収入の変動は今後の経常利益の安定性に影響し得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−1.1%7.2% (3.2%–12.5%)−8.3pt
純利益率0.1%5.9% (2.9%–12.5%)−5.7pt

自社の収益性は業種中央値を大きく下回り、営業利益率・純利益率ともに業界内で低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−2.8%5.6% (1.1%–13.9%)−8.4pt

売上高成長率も業種中央値を下回り、成長性の面でも業界内での相対的な劣位が確認される。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. Q1は完成工事総利益率の急低下により営業赤字へ転じたが、自己資本比率84.6%、流動比率539.7%、負債資本倍率0.18倍とバランスシートは強固であり、損益悪化に対する財務的耐性は保たれている。

  2. 通期売上進捗率26.3%は標準的な水準だが、営業利益・純利益の進捗率はそれぞれマイナス6.5%、1.0%と大幅に低く、通期計画達成にはQ2以降の工事採算改善が不可欠である。

  3. 完成工事未収入金229.9億円の増加と現金及び預金の74.2%減少が併存しており、今後の決算では回収状況と現金化のタイミングが資金効率を評価するうえでの重要な観察点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)8,295円
base(基準)8,380円
bull(強気)8,440円
算出前提
1株純資産(BPS)10,480円
調整後予想EPS325.6円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向48.0%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.80倍 / 25.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 8,156円〜8,613円、ω±0.1で 8,317円〜8,421円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。