- 売上高: 3.59億円
- 営業利益: -1.62億円
- 当期純利益: -2.67億円
- 1株当たり当期純利益: -1.86円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 3.59億円 | - | - |
| 売上原価 | 2.72億円 | - | - |
| 売上総利益 | 88百万円 | - | - |
| 販管費 | 2.51億円 | - | - |
| 営業利益 | -1.62億円 | - | - |
| 営業外収益 | 32万円 | - | - |
| 営業外費用 | 1.03億円 | - | - |
| 経常利益 | -2.65億円 | - | - |
| 税引前利益 | -2.65億円 | - | - |
| 法人税等 | 2百万円 | - | - |
| 当期純利益 | -2.67億円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | -1.86円 | - | - |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 29.13億円 | - | - |
| 現金預金 | 17.62億円 | - | - |
| 売掛金 | 93百万円 | - | - |
| 固定資産 | 94百万円 | - | - |
| 投資有価証券 | 1百万円 | - | - |
| 総資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -31.82億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 48.00億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | -74.4% |
| 粗利益率 | 24.4% |
| 流動比率 | 8752.5% |
| 当座比率 | 8752.5% |
| 負債資本倍率 | 0.03倍 |
| 実効税率 | -0.8% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 155.85百万株 |
| 自己株式数 | 2千株 |
| 期中平均株式数 | 143.63百万株 |
| 1株当たり純資産 | 28.17円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| Education | - | -6百万円 |
| Nickel | 2.95億円 | 4百万円 |
| RealEstate | 5百万円 | -8百万円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2(単体)のエス・サイエンスは、極めて小さい売上規模(3.59億円)の中で販管費負担と営業外費用が重く、経常段階まで赤字が拡大した厳しい決算です。売上高は3.59億円、売上総利益は0.88億円(粗利率24.4%)に留まり、販管費2.51億円を吸収できず営業損失は-1.62億円となりました。営業外費用1.03億円が追加で負担となり、経常損失は-2.65億円、純損失は-2.67億円(EPS -1.86円)です。営業利益率は-45.1%相当、純利益率は-74.4%と採算性が大幅に毀損しています。総資産は76.32億円に対し売上高は3.59億円で、総資産回転率は0.047倍と極めて低く、資産の収益化が進んでいません。デュポン分解の結果、ROEは-6.1%で、マージン悪化と低い資産回転が主因です。ROICは-6.2%と資本コストを大幅に下回る水準で、資本効率に警戒シグナルが点灯しています。流動性は流動比率8,752%と見かけ上は非常に厚く、現金預金17.62億円・流動負債0.33億円から短期支払い能力は高いと見られます。一方で営業CFは-31.82億円と大幅なマイナスで、当期のキャッシュ消費が顕著、資金繰りは財務CF+48.00億円に強く依存しています。営業CF/純利益比率は11.92倍と形式上は高品質に見えますが、純損失と大幅な営業CF流出が同時に発生しているため、指標値の解釈には注意が必要です。販管費率は約69.9%と売上規模に対して過大で、スケールメリットの欠如が損益を圧迫しています。営業外収益が実質ゼロの一方、営業外費用(1.03億円)が重く、金融費用や評価損等の負担が継続している可能性があります。貸借対照表の集計値には一部未記載項目があり(資産・負債・純資産の整合性に差異が見られる)、詳細な構成分析にはデータ制約があります。配当情報・投資CF・設備投資が未記載で、FCFや設備投資負担の精緻な評価は困難です。総合的に、短期の支払い能力は高い一方、事業の採算性とキャッシュバーンが課題であり、販管費の圧縮、資産の収益化(回転率改善)、非営業費用の抑制が喫緊の焦点です。今後は売上の持続的な積み上げと粗利率の改善、固定費のリサイズ、非中核資産のリサイクル等によりROIC改善が行えるかが中期のカタリストとなります。財務CFに依存した資金繰りからの脱却(営業CFの黒字化)が最重要課題です。データ未記載が多く、特に投資CF・有利子負債内訳・営業外費用の中身が不透明で、追加リスク把握には開示補完が必要です。商社特有の持分法利益は未記載で、同社は総合商社の収益構造とは異なるため、商社ベンチマークの適用は限定的です。
ROE分解: ROE(-6.1%) = 純利益率(-74.4%) × 総資産回転率(0.047) × 財務レバレッジ(1.74倍)。最もインパクトが大きいのは純利益率の大幅なマイナスで、次いで総資産回転率の極端な低さがROEを押し下げています。純利益率悪化の背景は、(1) 粗利率24.4%と低位、(2) 販管費率約69.9%と売上規模に対して固定費が過大、(3) 営業外費用1.03億円の負担です。総資産回転率の低さは、売上規模(3.59億円)に対し総資産(76.32億円)が厚いことに起因し、遊休・低収益資産または余剰現金の滞留が示唆されます。財務レバレッジは1.74倍と低〜中程度で、負債テコは効いておらず、ROE押し上げ効果は限定的です。これらの変化の持続性評価として、販管費の構造的過大は短期的に是正が困難で持続性が高い一方、営業外費用は見直し余地(借入条件や評価損の一過性)がある可能性があります。懸念トレンドとして、売上の伸び不明の中で販管費水準が売上を大きく上回り、営業レバレッジが逆回転している点を指摘します。営業利益率は約-45.1%、経常利益率は約-73.8%と、利益段階が下に行くほど悪化しており、収益の質は低い状態です。
売上規模は3.59億円と小さく、前年同期比の比較情報は未記載でトレンド把握は限定的です。粗利率24.4%は価格転嫁力やミックスの弱さを示唆し、短期的な拡大量にも制約となり得ます。販管費率69.9%が売上の頭打ち局面で利益成長を阻害、固定費のスリム化が成長の前提条件となります。営業外費用1.03億円の継続はボトムラインの成長を阻害するため、金融コスト・評価損の圧縮や非中核資産の売却・再配置が必要です。ROICが-6.2%と資本コストを大幅に下回るため、今後の投資は厳格なハードルレートで選別し、低収益資産の圧縮により回転率を引き上げる戦略が望まれます。財務CF+48.00億円で資金調達余力は示唆されるものの、成長の持続可能性は営業CF黒字化と粗利率・稼働率改善に依存します。短期見通しはコスト是正と非営業費用の抑制に焦点、中期は事業ポートフォリオの選択と集中によるROIC改善が鍵です。
流動資産29.13億円に対し流動負債0.33億円で流動比率は8,752.5%と非常に厚く、短期の支払能力は極めて高いと評価されます。負債合計1.36億円、負債資本倍率0.03倍とレバレッジは極めて低く、D/E>2.0の警告には該当しません。満期ミスマッチは限定的で、現金17.62億円が短期債務0.33億円を大幅に上回ります。もっとも、貸借対照表の合計(資産76.32億円、負債1.36億円、純資産43.90億円)に整合差があるため、未記載項目や評価差額の影響が推測され、精緻な健全性評価には制約があります。有利子負債の内訳やオフバランス債務は未記載で、リース・保証・偶発債務の潜在リスクは把握できません。
営業CFは-31.82億円と大幅流出で、純損失-2.67億円を大きく上回るキャッシュ消費が発生しています。営業CF/純利益は11.92倍と形式上は高いものの、両者がマイナスであるため品質評価としては有効性が低く、むしろ運転資本悪化やその他調整項目による資金流出が示唆されます。投資CFが未記載のため正確なFCFは算出不能ですが、営業CFの大幅マイナスを財務CF+48.00億円で賄っており、当期資金繰りは外部調達依存です。運転資本の詳細(在庫・受取手形等)は未記載で、運転資本操作の有無は判断困難です。今後は営業CFの黒字転換、運転資本の効率化(売掛回収・在庫圧縮)進展が品質改善の必須条件です。
配当情報は未記載で、当期は純損失・営業CFマイナスであることから、仮に配当を実施する場合は内部留保や財務CFでの補填が前提となり、持続可能性は低いと評価します。FCFが算出不能なため定量的カバレッジは示せませんが、当面は収益回復・営業CF改善を優先し、配当性向の引き上げ余地は限定的とみられます。自己株買いは0.00億円と実質実施なしで、資本配分は防御的です。
ビジネスリスク:
- 売上規模の小ささと固定費過大に伴う営業レバレッジの負の作用(販管費率69.9%)
- 粗利率24.4%と原材料・価格競争の影響による採算性低下リスク
- 非中核・低収益資産の滞留に起因する総資産回転率0.047倍の低迷
- 営業外費用1.03億円の継続によるボトムライン圧迫
財務リスク:
- 営業CF-31.82億円の大幅流出と財務CF+48.00億円への依存
- 投資CF・有利子負債内訳の未記載による資金需要・返済負担の不透明性
- B/S整合差(未記載項目の存在が示唆)による潜在的な評価・減損リスクの把握困難
主な懸念事項:
- ROIC-6.2%と資本コスト大幅下回り(資本効率の劣化)
- 継続的な赤字(営業損失-1.62億円、純損失-2.67億円)
- 資産の収益化不足(回転率0.047倍)と事業ポートフォリオ最適化の遅れ
- 業界固有:素材・金属系の市況(原材料価格・為替)の変動によるマージン圧迫
重要ポイント:
- 販管費過大と営業外費用の負担で純損失幅が拡大、採算の再構築が急務
- 流動性は厚いが、営業CF大幅マイナスにより外部資金依存が続く構図
- ROE-6.1%、ROIC-6.2%、資産回転0.047倍と資本効率は要警戒水準
- 非中核資産のリサイクル・固定費のリサイズ・価格政策の見直しがカタリスト
注視すべき指標:
- 粗利率と販管費率(目標:販管費率の二桁台への引き下げ)
- 営業外費用の縮小(利払い・評価損の動向)
- 営業CFと在庫・売掛回転(運転資本の改善)
- ROICと総資産回転率(低収益資産の圧縮進捗)
- 財務CF依存度と現金残高の推移(キャッシュランウェイ)
セクター内ポジション:
同規模の小型素材・金属関連企業と比較して、流動性は高い一方で収益性・資本効率が大幅に劣後。外部資金依存が強く、事業採算の再構築と資産のスリム化が競合比で遅れている可能性。
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