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55712026 第3四半期スタンダードJGAAP

エキサイトホールディングス(5571) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は79.8億円(前年同期比+22.4%)、営業利益は1.9億円(同-42.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥79.8億¥65.1億+22.4%
営業利益¥1.9億¥3.4億−42.4%
経常利益¥1.7億¥2.4億−29.7%
純利益¥0.1億¥1.6億−94.1%
ROE0.3%4.3%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計(9ヶ月)は、売上高79.8億円(前年同期比+14.7億円 +22.4%)、営業利益1.9億円(同-1.4億円 -42.4%)、経常利益1.7億円(同-0.7億円 -29.7%)、親会社株主に帰属する四半期純利益0.1億円(同-1.5億円 -94.1%)となった。売上は2期連続増収で2ケタ成長を達成する一方、営業段階以降は全段階で大幅減益となる増収大幅減益の決算となった。

業績変動要因

【売上高】トップラインは79.8億円で前年比+22.4%と高い成長率を記録。新設メディカル事業が20.9億円(前年は主にプラットフォーム内に計上)と顕著に寄与し、2024年11月に子会社化したONE MEDICAL社のオンライン診療事業が連結範囲に含まれた影響が大きい。プラットフォーム事業は25.0億円(前年26.0億円、-3.7%)、ブロードバンド事業は27.1億円(同28.0億円、-3.3%)とやや減収、SaaS・DX事業は6.8億円(同6.7億円、+1.5%)とほぼ横ばいで推移した。売上総利益は45.4億円で粗利率57.0%と高水準を維持するも、販管費が43.5億円(販管費率54.5%)と膨張し、営業利益は1.9億円(営業利益率2.4%)に圧縮された。【損益】営業外では受取利息・配当金0.3億円に対し支払利息0.4億円が発生し、経常利益は1.7億円へ縮小。特別損益では固定資産売却益0.1億円の特別利益に対し、特別損失1.1億円が計上され、税引前利益は0.7億円まで減少。法人税等0.6億円の負担により、当期純利益は0.1億円(純利益率0.1%)へ落ち込んだ。前年は純利益1.6億円であり、一時的な特別損失と税負担の急増が純利益を大きく圧迫した。経常利益と純利益の乖離は約92.0%と極めて大きく、特別損失と高い実効税率(約86.6%)が主因である。結論として、M&Aによる事業拡大で増収を達成したが、販管費の急増と金利負担、一時的な特別損失が利益を大きく削った増収大幅減益の構図である。

セグメント別分析

メディカル事業は売上高20.9億円、営業損失1.6億円(利益率-7.5%)と赤字で、立ち上げ期における先行投資負担が重い。SaaS・DX事業も売上高6.8億円、営業損失0.8億円(利益率-11.2%)と赤字が継続している。一方、プラットフォーム事業は売上高25.0億円、営業利益3.3億円(利益率13.3%)、ブロードバンド事業は売上高27.1億円、営業利益4.0億円(利益率14.9%)と黒字で、ブロードバンドが最も高い利益率を示す。主力事業は売上高構成比で見るとブロードバンド事業(34.0%)だが、利益貢献では両事業が双璧をなす。全社費用(配賦前の調整額)は3.1億円で、セグメント利益合計5.0億円から全社費用を差し引き営業利益1.9億円となった。メディカル事業の赤字幅拡大(前年セグメント利益+0.2億円→当期-1.6億円)が全体の営業減益に大きく影響している。

主要財務指標

【収益性】ROE 0.3%(前年4.4%から大幅悪化)、営業利益率2.4%(前年5.2%から-2.8pt低下)、純利益率0.1%(前年2.5%から-2.4pt低下)と全指標が低位で推移。【キャッシュ品質】現金及び預金21.0億円、流動比率151.8%、当座比率147.9%で短期支払能力は確保されているが、売掛金回転日数111日と回収期間が長期化し運転資本効率に課題。【投資効率】総資産回転率0.74倍(前年0.63倍から改善)と資産効率はやや向上したが、業種中央値0.67倍を上回る水準。【財務健全性】自己資本比率32.3%(前年35.2%から低下)、流動比率151.8%(前年174.6%から低下)、負債資本倍率2.09倍(前年1.84倍から悪化)と、レバレッジが上昇し財務健全性は後退。有利子負債46.5億円、うち長期借入金39.0億円で金利負担が重く、支払利息0.4億円が営業利益の2割相当を占める。

キャッシュフロー分析

四半期決算のため詳細なCF計算書開示はないが、BS推移から資金動向を分析すると、現金及び預金は21.0億円で前年21.5億円から-0.5億円減少。営業増益の寄与が限定的な中、運転資本面では売掛金が24.3億円(前年23.4億円、+0.9億円)と増加し、在庫も1.3億円(前年0.2億円、+1.1億円)と4.9倍に膨張しており、運転資本が資金を吸収した。買掛金は8.6億円(前年7.8億円、+0.8億円)と増加し、サプライヤークレジット活用が一定程度進んでいる。投資活動面では有形固定資産が3.6億円(前年0.1億円、+3.5億円)、無形固定資産が39.1億円(前年37.4億円、+1.7億円)、のれんが31.4億円(前年30.2億円、+1.2億円)と増加しており、M&Aおよび設備・無形資産への投資が資金を充当している。財務活動では短期借入金が7.5億円(前年5.0億円、+2.5億円)、長期借入金が39.0億円(前年39.9億円、-0.9億円)と短期借入増・長期借入減で調整され、配当支払が前年1.5億円実施されている。短期負債に対する現金カバレッジは0.6倍で、現金のみでは短期負債全額をカバーできないが、流動資産全体では1.5倍と流動性は確保されている。

収益の質

経常利益1.7億円に対し営業利益1.9億円で、営業外純損失は約0.2億円。内訳は受取利息0.1億円、受取配当金0.2億円の営業外収益0.2億円に対し、支払利息0.4億円、支払手数料0.0億円の営業外費用0.5億円が上回った。営業外収益は売上高の0.3%と限定的で、本業外収益への依存度は低い。一方、税引前利益0.7億円と経常利益1.7億円の差は主に特別損失1.1億円によるもので、一時的要因が利益の約64.7%を圧縮した。法人税等0.6億円の負担は税引前利益0.7億円に対し約86.6%の実効税率と極めて高く、繰延税金資産の取り崩しや税務調整項目の影響が示唆される。営業CFの代替指標として簡易的に純利益0.1億円+減価償却費等の非現金費用を加味すると、利益の現金裏付けは確認されるが、詳細なCF計算書未開示のため評価は限定的である。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高110.0億円、営業利益6.1億円、経常利益5.6億円、親会社株主に帰属する当期純利益3.2億円を据え置き。第3四半期累計(9ヶ月)の進捗率は売上高72.5%、営業利益31.7%、経常利益29.8%、純利益4.1%となり、営業利益以降の進捗が標準(75%)を大きく下回る。特に純利益の進捗率4.1%は著しく低く、第4四半期に純利益3.1億円の計上が前提となるが、第3四半期累計までの利益水準を考慮すると達成には大幅な収益改善または一時的な利益計上が必要となる。販管費の抑制、特別損失の非発生、税負担の正常化が実現すれば達成可能性はあるものの、進捗状況からは予想修正リスクが潜在する。中期経営計画「EXCITE300」では2028年3月期に売上高155億円、EBITDA23億円、営業利益16億円、純利益10億円を目標としており、メディカル事業の早期黒字化と既存事業の収益性回復が課題である。受注残高データは開示されておらず、将来売上の可視性は限定的である。

株主還元

年間配当は30.0円を予想しており、前年配当30.0円から据え置き。第3四半期累計の純利益0.1億円(1株当たり2.70円)に対し、年間配当30.0円の配当性向は1,111%と極めて高水準となり、当期利益から配当を賄うことは不可能な状態である。前年は純利益1.6億円(EPS 31.40円)で配当性向95.5%と高めだったが、今期は利益急減により配当性向が一段と上昇した。配当の持続可能性については、現預金21.0億円の手元資金と営業CFの創出力に依存するが、現状の利益水準では配当を営業CFや利益剰余金から賄う必要があり、配当方針の見直しまたは業績回復が不可欠である。自社株買い実績の開示はなく、総還元性向は配当のみで評価される。

リスク要因

第一に、のれん・無形資産の減損リスク。のれん31.4億円、無形固定資産39.1億円の合計70.5億円は純資産35.0億円の約2.0倍に達し、特にメディカル事業が赤字継続の場合、減損損失計上により純資産が大幅に毀損する可能性がある。第二に、売掛金回収リスク。売掛金回転日数111日と長期化しており、顧客の信用悪化や回収遅延が発生すればキャッシュフローが圧迫され、短期流動性に影響する。第三に、金利負担と借入依存リスク。有利子負債46.5億円、うち短期借入金7.5億円と長期借入金39.0億円で、支払利息0.4億円が営業利益の約21.0%を占める。金利上昇局面または借入金の借り換え時に金利負担が増加すれば、収益性がさらに悪化する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 情報通信業(IT・通信業)の業種比較では、同社の財務指標は業種中央値と以下の関係にある。収益性ではROE 0.3%は業種中央値8.3%を大きく下回り、営業利益率2.4%も業種中央値8.2%を下回る。純利益率0.1%は業種中央値6.0%に対し著しく低位である。効率性では総資産回転率0.74倍は業種中央値0.67倍をやや上回り、資産回転は相対的に良好だが、売掛金回転日数111日は業種中央値61.25日を大きく超過し、運転資本効率は劣位である。健全性では自己資本比率32.3%は業種中央値59.2%を大幅に下回り、負債比率が高い。流動比率151.8%は業種中央値215%をやや下回るが、短期支払能力は概ね確保されている。成長性では売上高成長率+22.4%は業種中央値+10.4%を大きく上回り、M&Aによる成長加速が確認できる。総じて、成長性と資産回転では業種平均を上回るが、収益性・健全性・資本効率では業種内で劣位に位置し、利益率改善と財務体質強化が業種内競争力向上の鍵となる。(業種:情報通信業(N=104社、2025年Q3時点)、比較対象:2025年第3四半期、出所:当社集計)

決算上の注目ポイント

決算上の注目ポイントとして、第一にメディカル事業の収益化プロセスが挙げられる。売上高20.9億円に対し営業損失1.6億円と赤字幅が拡大しており、今後の黒字化スケジュールと投資回収計画が企業価値評価の焦点となる。第二に、配当政策の持続可能性。配当性向1,111%は明らかに利益水準と乖離しており、次期以降の配当方針の見直しまたは業績回復がなければ配当維持は困難である。株主還元方針の透明性向上が求められる。第三に、のれん・無形資産の減損テストと資本効率。のれんを含む無形資産が純資産の2.0倍を占める中、減損リスクは潜在的なダウンサイドとなる。中期経営計画の達成に向けて、メディカル事業を含む各セグメントのROICや事業別資本コストとの対比が投資判断の重要指標となる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年3月期第3四半期累計は、売上高が前年同期比22.4%増の79.75億円へ拡大した一方、営業利益は同42.4%減の1.93億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同91.5%減の0.13億円となった。売上成長の主因は、メディカル事業が前年同期の4.46億円から20.88億円へ大幅増収となったことである。メディカル事業の拡大は、2024年11月に取得したONE MEDICALの連結寄与を反映している。粗利益は45.43億円で前年同期の33.89億円から34.0%増加した。粗利益率は57.0%となり、前年同期の52.0%から約500bp改善した。一方、販管費は43.49億円と前年同期比42.5%増となり、売上高の増加率22.4%を20.1ポイント上回った。結果として営業利益率は2.4%で、前年同期の5.1%から約270bp低下した。経常利益率も2.1%と、前年同期の3.7%から約160bp縮小した。純利益率は0.2%で、前年同期の2.3%から約220bp低下した。特別利益0.13億円に対し、特別損失1.12億円を計上しており、差引0.99億円の一過性損失が税引前利益を大きく圧迫した。税引前利益0.69億円に対する法人税等は0.59億円であり、実効税率は86.6%と高水準である。営業外では受取利息・配当金0.22億円に対し、支払利息0.40億円を計上し、金利負担が経常収益力を抑制している。第3四半期累計の営業利益は通期会社予想6.10億円に対し31.7%の進捗にとどまり、標準進捗75%を43.3ポイント下回る。通期計画の達成には第4四半期だけで売上高30.25億円、営業利益4.17億円、親会社株主に帰属する当期純利益3.07億円が必要となる。収益回復には、メディカルの買収後統合を通じた赤字縮小、既存プラットフォーム・ブロードバンドの利益維持、ならびに販管費の増勢抑制が重要となる。

収益性分析

デュポン分析では、年換算ROE 0.5%は純利益率0.2%×総資産回転率0.982倍×財務レバレッジ3.09倍で構成される。資産回転率は約1.0倍を確保している一方、ROEを最も制約している要素は0.2%まで低下した純利益率であり、3.09倍の財務レバレッジでも補えていない。粗利益率は約500bp改善したが、販管費が売上高を上回る42.5%増となったため、営業利益率は約270bp縮小した。CFA5因子ではEBITマージンが2.4%、金利負担係数(税引前利益÷EBIT)が0.356、税負担係数(純利益÷税引前利益)が0.189であり、営業段階から純利益への変換が大きく弱い。支払利息0.40億円は営業利益1.93億円に対して20.9%に相当し、インタレストカバレッジも4.78倍と、強固とされる5倍をわずかに下回る。特別損失の影響を除く前の経常利益は1.67億円であるのに対し、固定資産売却益0.13億円と特別損失1.12億円の差引損失0.99億円が純利益を圧縮しており、当期の低純利益率には一時的要因が含まれる。ただし、営業利益も前年同期比42.4%減であるため、利益率低下を一時損失のみで説明することはできない。セグメント別には、主力事業であるブロードバンド事業は売上高27.07億円(前年同期比3.4%減)、セグメント利益4.03億円(同6.6%減)、利益率14.9%である。プラットフォーム事業は売上高25.04億円(同3.8%減)、セグメント利益3.32億円(同19.9%減)、利益率13.3%である。メディカル事業は売上高20.88億円(同368.2%増)となった一方、セグメント損失1.56億円で、前年同期の0.20億円の利益から赤字へ転じた。SaaS・DX事業は売上高6.77億円(同1.4%増)、セグメント損失0.76億円であり、赤字が継続した。全社費用は3.10億円で前年同期の4.55億円から縮小したが、メディカルの損益悪化と既存主力事業の減益を相殺できなかった。

成長性評価

売上成長率22.4%はメディカル事業の連結寄与によるところが大きく、既存のプラットフォーム事業およびブロードバンド事業はともに減収である。このため、連結売上高の高成長を既存事業のオーガニックな成長率として評価することは適切でない。メディカルは売上高構成比26.2%まで拡大し、中期経営計画「EXCITE300」が掲げる成長領域としての重要性を増しているが、現時点では1.56億円のセグメント赤字である。買収・立上げ局面に伴う費用先行が想定されるものの、売上規模拡大が利益貢献へ移行するかが成長の持続性を左右する。ブロードバンドは14.9%、プラットフォームは13.3%のセグメント利益率を維持しており、現時点の連結収益を支える基盤である。他方、両事業の減収と減益が継続すれば、メディカルの投資負担を吸収する余力は低下する。会社通期予想は売上高110.00億円、営業利益6.10億円、経常利益5.60億円、親会社株主に帰属する当期純利益3.20億円である。売上高進捗率は72.5%で標準進捗75%に近い一方、営業利益31.7%、経常利益29.8%、親会社株主に帰属する当期純利益4.1%は大幅な未達進捗である。第4四半期には営業利益率13.8%に相当する利益水準が必要であり、第3四半期累計の2.4%から急速な改善を要する。固定資産売却益0.13億円と特別損失1.12億円を含むため純利益進捗は一過性要因で特に低いが、営業利益の進捗不足も大きく、収益性改善の実現度が焦点となる。

財務健全性

流動比率は151.8%、当座比率は147.9%であり、流動負債33.41億円に対して流動資産50.71億円、運転資本17.30億円を保有する。現金預金21.02億円は短期借入金7.50億円の2.80倍であり、短期借入の返済原資は一定程度確保されている。したがって、短期負債と流動資産の関係では直ちに強い満期ミスマッチは認めにくい。一方、有利子負債は46.54億円で、そのうち長期借入金が39.04億円、短期借入金が7.50億円を占める。D/E比率は2.09倍で2.0倍を超えており、レバレッジ警告に該当する。Debt/Capital比率も57.1%と高く、利益水準が低い局面では負債返済余力と資本構成への感応度が高い。短期借入金は前年同期比2.50億円増、50.0%増の7.50億円となっており、運転資金・投資資金の調達への依存度を注視する必要がある。棚卸資産は0.22億円から1.28億円へ1.06億円増、491.1%増となったが、総資産に占める比率は1.2%にとどまる。有形固定資産は0.08億円から3.60億円へ3.51億円増、4,176.1%増となっており、資産取得・設備投資の収益化および資産効率が監視点となる。のれん31.44億円は純資産35.00億円の89.8%に相当し、のれん/純資産50%超の警戒水準を大幅に上回る。無形固定資産39.06億円も総資産の36.1%を占め、無形資産への資産集中が大きい。JGAAPではのれんが定額償却され営業利益・純利益を押し下げうるため、買収後の事業収益が帳簿価額を維持できるか、将来の減損リスクを含めて評価する必要がある。

B/S変動のポイント

有形固定資産: +3.51億円(前年同期比+4,176.1%)- 総資産の3.3%へ拡大。資産取得・設備投資等に伴う増加とみられ、投下資本の収益化と資産効率を監視する必要がある。棚卸資産: +1.06億円(前年同期比+491.1%)- 総資産比1.2%と規模は限定的だが、事業構成の変化に伴う在庫増加として、回転・評価損・資金拘束を注視する。短期借入金: +2.50億円(前年同期比+50.0%)- 7.50億円へ増加。現金預金21.02億円により短期返済余力は確保される一方、D/E比率2.09倍の高レバレッジ下では借入依存度の上昇に注意を要する。

キャッシュフロー品質

営業キャッシュフロー、投資キャッシュフローおよび財務キャッシュフローの数値は用いず、利益・運転資本・資本構成から評価する。売掛金は24.25億円で総資産の22.4%を占め、年換算DSOは83日と60日の警戒水準を上回る。売上高が前年同期比22.4%増となるなか、売掛金は前年同期比22.5%増であり、売上成長率と概ね同程度の増加であるが、回収日数の長さは資金化の遅れとして引き続き注視を要する。棚卸資産は前年同期比491.1%増の1.28億円であり、金額規模は限定的ながら、メディカル事業の拡大局面で在庫滞留や評価損につながらないかを確認したい。利益の現金化という観点では、当期純利益0.13億円が税引前利益0.69億円を大きく下回っており、高い税負担と一過性損失が累計利益を圧迫している。特別項目は固定資産売却益0.13億円に対し特別損失1.12億円で、差引0.99億円のマイナスである。したがって、当期純利益の低水準は通常の営業収益力だけでなく、一時的項目と税負担の影響を強く受けている。営業利益率2.4%と低いため、売掛金回収の長期化や追加的な運転資本需要が発生した場合、営業上の資金創出余力は低下しやすい。

配当持続性

第2四半期配当は1株当たり0円である一方、通期配当予想は1株当たり31.5円である。自己株式控除後の株式数約479.98万株を基にすると、予想年間配当総額は約1.51億円となる。通期の親会社株主に帰属する当期純利益予想3.20億円に対する予想配当性向は約47%であり、配当金のみでみる限り60%未満の持続可能性目安に収まる。これは自社株買いを含めない配当性向である。もっとも、第3四半期累計の親会社株主に帰属する当期純利益は0.13億円にとどまり、通期予想の実現には第4四半期に大幅な利益回復が必要である。高レバレッジ、4.78倍のインタレストカバレッジ、ならびにメディカル・SaaS/DXの赤字は、配当余力を評価する上での制約となる。配当の持続性は、通期利益計画の達成、借入金の抑制、ならびに買収資産からの収益・資金創出の進展に左右される。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:メディカル事業は売上高20.88億円へ急拡大した一方で1.56億円のセグメント損失を計上している。ONE MEDICALを含む買収後統合、顧客獲得コスト、サービス運営費用の抑制が進まなければ、連結利益の下押しが継続する。、高優先度:ブロードバンド事業は売上高前年同期比3.4%減、セグメント利益同6.6%減、プラットフォーム事業も売上高同3.8%減、利益同19.9%減である。収益基盤である既存事業の伸び悩みが、成長投資の原資を弱める。、中優先度:SaaS・DX事業は売上高6.77億円に対して0.76億円のセグメント損失である。IT・通信業界では技術更新、人材確保、競合サービスとの価格・機能競争が継続的な投資負担となり、黒字化の遅れにつながりうる。、中優先度:オンライン診療を含むメディカル領域は、医療関連規制、個人情報保護、サイバーセキュリティ、診療報酬・制度変更の影響を受ける。サービス品質や情報管理上の問題は、収益機会とブランドの双方に影響しうる。が挙げられます。

財務リスクとしては、高優先度:D/E比率2.09倍は2.0倍超の警戒水準にあり、有利子負債46.54億円と純資産35.00億円のバランスは積極的である。収益性の低下が続く場合、財務柔軟性は低下する。、高優先度:金利負担係数0.356は、EBIT 1.93億円から利息その他の負担を控除した後の税引前利益が大幅に縮小していることを示す。支払利息0.40億円、インタレストカバレッジ4.78倍から、金利上昇や利益減少への耐性は限定的である。、高優先度:のれん31.44億円は純資産の89.8%、無形固定資産39.06億円は総資産の36.1%である。買収対象事業の収益性が計画を下回った場合、JGAAPにおけるのれん償却負担に加え、減損損失が資本を毀損するリスクがある。、中優先度:年換算DSO83日は資金回収の長期化を示す。売掛金24.25億円の回収条件悪化や貸倒れの増加は、運転資本と資金繰りに影響する。が挙げられます。

主な懸念事項としては、通期営業利益予想6.10億円に対する進捗率は31.7%で、標準進捗75%を43.3ポイント下回る。第4四半期の利益改善の実現可能性が最重要の短期論点である。、実効税率86.6%、税負担係数0.189は高税負担警告に該当する。税金費用の構成と、将来の平準化可能性が純利益回復の重要な確認点となる。、一時的項目として、特別利益0.13億円に対して特別損失1.12億円を計上した。純利益は一過性損失の影響を強く受けており、通常収益力の評価では営業利益・経常利益と切り分ける必要がある。、販管費の増加率42.5%が売上高成長率22.4%を上回っている。成長投資が将来の売上・利益へ転換しない場合、営業レバレッジは悪化する。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、売上高はメディカル事業の連結寄与で22.4%増加したが、既存のプラットフォームおよびブロードバンドは減収であり、成長の質は事業別に確認を要する。、粗利益率は約500bp改善した一方、販管費増加により営業利益率は約270bp低下し、年換算ROEは0.5%、年換算ROICは2.1%と低い。、メディカルとSaaS・DXの赤字、既存主力2事業の減益により、連結営業利益は前年同期比42.4%減となった。、のれん/純資産89.8%、D/E2.09倍、年換算DSO83日が、買収資産の価値維持、財務レバレッジ、運転資本効率に関する主要な監視項目である。、通期予想達成には第4四半期の急速な利益率改善が必要であり、業績モメンタムは売上規模よりも収益化の進展で判断する局面にある。が挙げられます。

注視すべき指標は、メディカル事業の売上成長率、セグメント損益、および黒字化時期、ブロードバンド事業・プラットフォーム事業の売上高とセグメント利益率、連結販管費の伸び率と営業利益率、通期営業利益6.10億円、経常利益5.60億円、親会社株主に帰属する当期純利益3.20億円に対する第4四半期の達成状況、有利子負債46.54億円、D/E比率2.09倍、インタレストカバレッジ4.78倍、のれん31.44億円、無形固定資産39.06億円、および減損の有無、年換算DSO83日と売掛金24.25億円の回収効率、実効税率86.6%の推移と特別損失の追加発生状況です。

セクター内ポジションについては、情報・通信分野の収益性ベンチマークと比較すると、営業利益率2.4%は5%未満の要注意水準であり、年換算ROIC2.1%も5%未満の警戒水準にある。一方、流動比率151.8%、当座比率147.9%は短期流動性の面で一定の耐性を示す。メディカル領域の拡大により成長機会は増しているが、現段階では買収後の損益改善、のれんの価値維持、レバレッジ管理が相対的な評価を決定する。