- 売上高: 11,814.47億円
- 営業利益: 625.65億円
- 当期純利益: 643.17億円
- 1株当たり当期純利益: 159.49円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 11,814.47億円 | 12,485.56億円 | -5.4% |
| 売上原価 | 9,847.08億円 | 10,418.56億円 | -5.5% |
| 売上総利益 | 1,967.38億円 | 2,067.00億円 | -4.8% |
| 販管費 | 1,341.73億円 | 1,289.95億円 | +4.0% |
| 営業利益 | 625.65億円 | 777.05億円 | -19.5% |
| 営業外収益 | 199.10億円 | 185.21億円 | +7.5% |
| 営業外費用 | 248.12億円 | 252.66億円 | -1.8% |
| 経常利益 | 576.63億円 | 709.60億円 | -18.7% |
| 税引前利益 | 756.30億円 | 763.34億円 | -0.9% |
| 法人税等 | 113.12億円 | 183.93億円 | -38.5% |
| 当期純利益 | 643.17億円 | 579.41億円 | +11.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 628.30億円 | 565.83億円 | +11.0% |
| 包括利益 | 429.65億円 | 726.52億円 | -40.9% |
| 支払利息 | 68.33億円 | 68.04億円 | +0.4% |
| 1株当たり当期純利益 | 159.49円 | 143.35円 | +11.3% |
| 1株当たり配当金 | 45.00円 | 45.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 13,809.42億円 | 14,162.56億円 | -353.14億円 |
| 現金預金 | 2,289.84億円 | 2,201.22億円 | +88.62億円 |
| 売掛金 | 3,724.80億円 | 4,044.33億円 | -319.53億円 |
| 棚卸資産 | 2,628.62億円 | 2,659.39億円 | -30.77億円 |
| 固定資産 | 14,619.53億円 | 14,747.96億円 | -128.43億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 5.3% |
| 粗利益率 | 16.7% |
| 流動比率 | 151.5% |
| 当座比率 | 122.7% |
| 負債資本倍率 | 1.27倍 |
| インタレストカバレッジ | 9.16倍 |
| 実効税率 | 15.0% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -5.4% |
| 営業利益前年同期比 | -19.5% |
| 経常利益前年同期比 | -18.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +11.0% |
| 包括利益前年同期比 | -40.9% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 396.35百万株 |
| 自己株式数 | 2.69百万株 |
| 期中平均株式数 | 393.93百万株 |
| 1株当たり純資産 | 3,181.33円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 45.00円 |
| 期末配当 | 55.00円 |
| セグメント | 売上高 |
|---|
| AdvancedMaterials | 64.33億円 |
| ConstructionMachinery | 45百万円 |
| ElectricPower | 1,134.22億円 |
| Engineering | 7.53億円 |
| Machinery | 68.44億円 |
| SteelAndAluminum | 176.22億円 |
| Welding | 3.19億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 24,650.00億円 |
| 営業利益予想 | 1,300.00億円 |
| 経常利益予想 | 1,100.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 1,000.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 253.75円 |
| 1株当たり配当金予想 | 40.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2の神戸製鋼所は、売上減少と営業減益の一方、特別利益と低い実効税率に支えられ当期純利益は増益となり、見かけ上は底堅いが質には注意を要する決算です。売上高は11,814.47億円で前年同期比-5.4%、営業利益は625.65億円で-19.5%と減益。営業利益率は5.29%で、推計前年同期の約6.22%から約93bp縮小。売上総利益は1,967.38億円(粗利率16.7%)で、販管費1,341.73億円(販管費率11.35%)を差し引いた営業段階の圧迫が目立ちます。営業外収益199.10億円に対し営業外費用248.12億円と▲49.02億円の純営業外損失により、経常利益は576.63億円(-18.7%)。一方で税引前利益は756.30億円と経常を上回り、特別損益は純増益方向に約+179.7億円寄与したとみられます。当期純利益は628.30億円で+11.0%、実効税率は15.0%と低水準で、税負担の軽さも純利益押上げ要因。結果として純利益率は5.32%と前年約4.52%から約+80bp改善した一方、改善の主因は本業外(特別損益・税率)であり、営業段階のマージンは悪化しています。インタレストカバレッジは9.16倍と安全域にあり、負債資本倍率1.27倍・流動比率151.5%・当座比率122.7%と財務体質は概ね健全。総資産は28,428.96億円、総資産回転率0.416、財務レバレッジ2.27倍、純利益率5.3%のデュポン分解からROEは5.0%と低位安定。一方、ROICは3.2%と資本コストを下回る水準で、資本効率の改善余地が大きいことが課題。営業外収入比率は31.7%と高く、利益の構造が非コア要素に寄っている点は持続性の観点で留意。運転資本は4,694.85億円、棚卸資産は2,628.62億円と大きく、在庫水準の管理がキャッシュ創出力を左右し得ます。キャッシュフロー計算書は未開示のため、営業CF/純利益やFCFの裏付けによる利益の質検証は不十分。配当は開示不足ながら、計算上の配当性向63.1%は当社の稼ぐ力(現状のROE・ROIC)からみてやや高めで、CF次第では調整余地を残します。総じて、本業のスプレッド劣化と数量減を示唆する営業段階の弱さが課題で、在庫コントロール・コスト最適化・高付加価値製品比率引き上げによるROIC改善が中期の焦点。短期的には特別損益および税コントリビューションの反動や、原料価格・為替・需要動向の変動がボラティリティ要因。今後は営業CF、在庫回転、特別損益の一過性の見極めとともに、資本効率(ROIC、ROE)の構造的改善計画の進捗確認が重要です。
roe_decomposition:
- net_profit_margin: 5.3%
- asset_turnover: 0.416
- financial_leverage: 2.27
- calculated_roe: 5.0%
- interpretation: ROEは純利益率×総資産回転率×レバレッジの積で整合。純利益率は特別損益と低税率の寄与で底上げ、回転率は売上減少により低下圧力、レバレッジは中立。
what_changed_most: 営業利益率の悪化(約-93bp)が最も顕著で、営業段階でのスプレッド縮小・数量減が示唆される一方、純利益率は特別損益と税率低下で逆に改善。
business_drivers: 粗利率16.7%に対し販管費率11.35%と固定費負担が相対的に重く、売上減で営業レバレッジが逆回転。, 営業外は純損失(▲49.02億円)だが、特別利益が税引前利益を押し上げ、実効税率15%が純利益を下支え。
sustainability: 純利益率改善は一時要素(特別損益・低税率)依存の可能性が高く持続性は限定的。営業利益率の低下は市況・コスト要因が続く限り短期的に継続し得る。
watchouts: 売上成長率(-5.4%)に対し販管費は金額開示不足で詳細不明だが、販管費率11.35%と上昇の可能性。, 営業外・特別損益依存の利益構造(営業外収入比率31.7%)はボラティリティを高める。
revenue_trend: 売上高は-5.4%と縮小。自動車・建設機械向け需要の鈍化や輸出市況、販売価格の調整が背景の可能性。
margin_trend: 営業利益率は5.29%(前年約6.22%)と約-93bp悪化。原料(鉄鉱石・原料炭)とエネルギーコスト、価格転嫁タイムラグが影響した公算。
profit_quality: 税引前>経常(+179.7億円相当)で特別利益寄与が大きい。実効税率15%も純利押上げ要因で、反動リスクあり。
outlook: 在庫是正と価格方針の徹底で粗利回復の余地はあるが、足元の市況と為替次第で下押しリスクも。高付加価値材・機械・エンジのミックス改善が鍵。
quantitative_pointers:
- operating_margin_current: 5.29%
- operating_margin_yoy_change_bp: -93
- ordinary_margin: 4.88%
- pretax_margin: 6.40%
- net_margin: 5.32%
liquidity:
- current_ratio: 151.5%(健全)
- quick_ratio: 122.7%(健全)
- working_capital: 4,694.85億円
- comment: 短期借入金2,021.01億円に対し現金2,289.84億円、売掛金3,724.80億円・棚卸2,628.62億円があり、満期ミスマッチは現時点で限定的。
capital_structure:
- debt_to_equity: 1.27倍(許容範囲)
- short_term_debt: 2,021.01億円
- long_term_debt: 4,216.89億円
- interest_coverage: 9.16倍(強固)
- net_debt_rough_estimate: 約3,948億円(有利子負債合計6,238億円−現金2,290億円)
solvency_risk: 流動比率<1.0やD/E>2.0の警告水準には該当せず。固定負債6,790.89億円の償還に向け、安定的な営業CFの確保が前提。
off_balance_sheet: 開示情報からは特段のオフバランス債務は把握できず(データ制限あり)。
ocf_to_net_income: 算出不可(営業CF未開示)。営業CF/純利益<0.8の場合は品質懸念だが検証不能。
fcf_sustainability: 設備投資・投資CF・FCF未開示のため評価限定的。棚卸資産2,628.62億円の変動がCFを大きく左右する可能性。
working_capital_signals: 在庫・売掛の絶対水準が大きく、需要減速局面では運転資本の資金拘束リスク。売上減下での在庫日数増大に注意(前期比較データなし)。
other_considerations: 特別利益・低税率による当期純利益の押上げはキャッシュ創出と非連動の可能性。営業外損益は純損(▲49.02億円)で金利負担や為替差損益の管理が重要。
payout_ratio: 63.1%(目安<60%をやや上回る)
coverage: FCF未開示のためカバレッジ不明。営業CFが純利益に見合わない場合、持続性に懸念が生じ得る。
policy_outlook: 資本効率(ROIC3.2%)が資本コストを下回る現状では、成長投資・負債削減・株主還元の配分最適化が課題。利益の質改善とCF創出力が配当余力を決定。
ビジネスリスク:
- 鋼材スプレッド(販売価格−原料・エネルギーコスト)の縮小継続リスク
- 自動車・建機・建設向け需要変動による数量リスク
- 高付加価値材比率の低下や製品ミックス悪化
- 設備トラブル・定修による稼働率低下
財務リスク:
- 在庫水準高止まりによる運転資本の資金拘束とCF圧迫
- 金利上昇局面での支払利息増加(現状68.33億円、レバレッジ1.27倍)
- 特別損益・低税率への依存による純利益のボラティリティ
- 為替変動による評価損益・原料調達コストのブレ
主な懸念事項:
- 営業段階のマージン悪化(営業利益率約-93bp)と本業の収益力低下
- ROIC 3.2%と資本効率の低位停滞
- 営業CF・FCF未開示による利益の質の検証不足
- 特別利益の反動で純利益が減少に転じるリスク
重要ポイント:
- 売上-5.4%、営業利益-19.5%で営業段階の弱含みが鮮明
- 特別利益と低税率で純利益+11%と見かけは増益だが質は脆弱
- 営業利益率は約5.29%(前年比-93bp)、純利益率は5.32%(+約80bp)
- ROE 5.0%、ROIC 3.2%と資本効率は課題、改善余地大
- 流動性・カバレッジは健全だが、在庫・運転資本管理がCFの鍵
注視すべき指標:
- 営業CF/純利益(目安>1.0)
- 在庫回転日数・売掛回収日数の推移
- 鋼材スプレッド(販売価格−原料・エネルギーコスト)
- 特別損益・税率の一過性と反動額
- ROIC(>5%回復の道筋)と成長投資のリターン
- インタレストカバレッジと金利感応度
セクター内ポジション:
同業国内大手と比べて資本効率(ROIC)が低位で、営業外・特別要因への依存度が相対的に高い一方、流動性とレバレッジは保守的レンジに収まる。中期は高付加価値材の拡大と在庫最適化でどこまで営業マージンとROICを引き上げられるかが相対的評価の分水嶺。
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